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魏の名将ランク / 子孝
こんにちは。久しぶりに投稿します。
蒼天も終了して、寂寥感に満ちてるのは皆さん共通だと思います。そこで、皆さんにお聞きしたいことがあります。蒼天の魏の武将で、こいつは名将だと思う武将を軍師も含めてベスト5でランク付けするとしたら、どうなると思いますか。

No.12634 - 2005/11/13(Sun) 12:48:44

Re: 魏の名将ランク / 関西人 [近畿]
こんばんは
アイコン変えました。
俺は
1、郭嘉{この人がいなければ華北平定はできなかったとも・・・。}
2、じゅんゆう{孔子の弟子顔回に勝るとも劣らぬ知者}
3、夏侯惇{やっぱこの人は必要だと・・・。}
4、曹洪{さりげなく大事なところで活躍している「曹操救出とか」}
5、じゅんいく{魔王の王佐も重要だと思ったので・・・。}
だと思います。

No.12642 - 2005/11/13(Sun) 22:54:07

Re: 魏の名将ランク / 子孝
私も投稿します。私は蒼天基準でランク付けします。
1張遼
2郭嘉
3曹仁
4夏侯淵
5夏侯惇
です。

No.12643 - 2005/11/13(Sun) 23:26:42

Re: 魏の名将ランク / 兵刃 [関東]
自分も投稿させてもらいます。
1、郭嘉
2、張遼
3、夏侯淵
4、賈翊
5、徐晃
です。なんか名将というより好きな武将になってしまったような・・・

No.12656 - 2005/11/14(Mon) 03:01:49

Re: 魏の名将ランク / RYU [東海]
僕も投稿しときましょう。

1 張遼 (蒼天・史実共に好き)
2 夏侯惇(片目じゃなかったらもっと強かったんじゃないかと)
3 賈翊 (史実だと好き。黒田官兵衛に似てる気がするんですが)
4 曹仁 (実力もあって安定してるし)
5 郭嘉 (一生懸命ですね)

一応、正史準拠と言う事で。
軍師型とかもかなり好きなんですよね。

No.12686 - 2005/11/14(Mon) 23:25:58

Re: 魏の名将ランク / 悠月 [関東]
つられて投稿してみます。

1:夏候惇
2:ジュン悠
3:曹仁
4:郭嘉
5:張遼

愛着を持っている順ですね。
先週の「永遠の雷鳴」のひとコマで張遼のランクがぐわっと上がってしまいました(^^;
貢献度順なら1位は張遼かな。

No.12713 - 2005/11/16(Wed) 10:03:50

Re: 魏の名将ランク / パンクス [九州]
わたくすぃ〜も投稿させてもらいます。
1夏候惇 人として
2夏候淵 人としても将としても戦績までも素晴らしい
3張遼  かっこいい 強い
4許緒  好きやねん 曹操様もお気に入り
5楽進  ズン!

ホントのところ順位がつけられないですな 本当に魅力的な人物ばかりなので

No.12727 - 2005/11/19(Sat) 01:17:39

Re: 魏の名将ランク / まっち
蒼天航路でだったら
1.夏候惇(曹操にとって肉親以上の存在は彼だけではないでしょうか
2.荀?ケ(心腹の友といえばこの人、清廉潔癖な彼にはあの時代は厳しすぎたのかもしれません。)
3.郭嘉(もし彼が長寿だとしたら4つ目の国があったと思えるほど曹操麾下の軍師中抜群の天才だったし、曹操本当に怒り狂ってたし。)
4.張遼(もし魏にこの人がいなかったら、他の国にいたらと思うと本当に恐ろしいです、歴史にもしもはないですがそれでも関羽との再戦は見たかったです。)
5.劉フク(曹操が見本にしろって断言するぐらいの才能0から1を生み出しかつそれを大きくできる人間、また大局的な物の見方ができる人間そういう意味では魏に対しての貢献度は本当に大きい)
以上です。
蒼天航路は一見地味に見えることの大切さも見事に描かれていると思いますむしろそういった地味な所に曹操の本当の意味での人間臭さという魅力につながっている気がします。

No.12755 - 2005/11/25(Fri) 17:52:50

Re: 魏の名将ランク / 石橋
名将という枠ではないですが、ゴンタ先生の筆致において色っぽかったランキング、ちゅうことで。

?@夏候惇:引き締まってよし、ゆるんでよし。最後の方で曹仁を見舞った時の幕を開ける手つきが最高。初期の銭形警部的な(劉備がルパン?)匂いもよかったなあ。

?A張遼:頭の鉢金とたてがみ、青龍刀。二重顎だった若い頃より白髪になってますます盛ん。天をも穿つ武を窺わんとするその気韻まで含め。

?B郭嘉:鎧装束の似合う唯一の軍師。他に説明が必要だろうか?

?C程?c:知略での活躍が描かれなかったくせ、引退時にトンボと戯れる表情で魅せた。そもそも引退が出来たのもこの人だけではなかったか?

?D許褚:割り切れば洟たれ姑娘。少年から老年までいつも変わらずふっくら可愛かった。

No.12756 - 2005/11/25(Fri) 23:20:07

Re: 魏の名将ランク / 田舎初段
「蒼天航路」で意表をつかれた名将として五人を挙げてみました。
?D 李通:演義では殆どエキストラ並みの扱いでしたからね。
?C 温恢:円圏に秒殺されました。
?B 郭嘉:この軍師の鎧姿は想定していなかったです。
?A 満寵:文官姿の連環画とのあまりのギャップに。
?@ おそろしくむさい母親(笑):惜しむらくは最初期の曹仁の役割もこの方であればと。

No.12764 - 2005/11/27(Sun) 14:10:04

Re: 魏の名将ランク / ヤーナ
名将の定義に基づいて選びました。
簡単に言うと「絶対負けない(大敗)しない」等、、、に当てはまった将達のつもりです。
1 徐晃
2 郭推
3 郭嘉
4 張遼
5 曹仁(後半)

個人的に、作中で一番好きな魏の武将は「黄ひげ」曹彰です。

No.12773 - 2005/12/01(Thu) 15:01:18
(No Subject) / 蝉丸 [関東]
いきなりですが、単行本はいつでるかわかりますか?
早く単行本で読み返したいので(笑)

No.12761 - 2005/11/26(Sat) 20:56:26
(No Subject) / たかこ [東海]
管理人様 
ありがとうございました。

No.12748 - 2005/11/23(Wed) 17:27:52
(No Subject) / 霹靂火の狼牙棒 [九州]
ここまで生き生きとした三国志に出会ったことがなかったのでかなり寂しい感じがいたします。

まあ次回作に期待しましょう。次は水滸伝でも是非。もちろん花栄と呉用没まで見たいですな。李俊や魯智深、武松や張清などキャラ立ちは充分!主役宋江はパンチ弱いので、林沖か李鉄牛あたり主役で・・・・てすいません。蒼天航路でしたね・・・すみませんでした。

No.12628 - 2005/11/12(Sat) 15:38:05

Re: (No Subject) / 仁
 どうせなら正史「水滸伝」というのも面白そうですよね。

 実際の歴史における遼や金との政治攻防史と絡める形で描くという感じで。

 冒頭のみで姿を消した王進の行方とかも。

No.12629 - 2005/11/12(Sat) 20:26:07

Re: (No Subject) / 蒼き関羽
がらっと変わると思いますよ。次回作は。
No.12633 - 2005/11/13(Sun) 12:29:51

Re: (No Subject) / 鳳卵 [東北]
『三国志漫画家のレッテルが貼られても困る』とか言ってましたしねぇ。次回作は、中国物ではないかもしれません。

 とはいえ、あの絵柄は人がビシバシ死にまくる『水滸伝』向きであることは確かですね。

 とりあえず、GONTA先生の描く馬は魅力的ですので、ぜひ馬がメインで出てくる話を希望したい。

No.12635 - 2005/11/13(Sun) 16:43:41

Re: (No Subject) / 仁
 中国物で言うなら、唐の玄宗皇帝の「長恨歌」あたりも似合うかもしれませんね。

 恐るべき祖母・武則天にはじまり、幾度もの政変、そして楊貴妃との出会いに安禄山の乱といった感じで。

No.12636 - 2005/11/13(Sun) 17:55:29

やはり / 兄ィ [関東]
 終ってしまったぁ〜 次回作は私の希望で言えば『蒼天航路・外伝』がいいと思うんですが たぶん違うだろうなあ〜 
No.12638 - 2005/11/13(Sun) 21:48:41

Re: (No Subject) / 仁
>『蒼天航路・外伝』

 出来れば断片的なままだった曹家の内幕なんか見たいですね。

 特に「正妻」にして「洛陽一のジャジャ馬」の丁美湖。

 玲瓏への対抗心とか幼い曹昂との触れ合いとか。

 また匂わせるだけで終わった「趙夫人の謀略」とか。

No.12673 - 2005/11/14(Mon) 18:54:50

Re: (No Subject) / yutaro13 [関東]
趙夫人の娘が何晏の奥さんなのでしょうか。
似ているような…

No.12705 - 2005/11/15(Tue) 18:39:26

Re: (No Subject) / らるら
はじめまして。ずっとROMしてた らるら といいます。
次回作は、「蒼いキバ」つながりで、ジンギスカンなんかどうでしょう?
中華の五行思想を終わらせたのも元だし。。。

No.12728 - 2005/11/19(Sat) 03:45:13

Re: (No Subject) / 関西人 [近畿]
次回作は戦国時代になってほしいです。
できれば前田慶次がいいです。

No.12744 - 2005/11/23(Wed) 11:22:13

Re: (No Subject) / 龍牙 [近畿]
次回作はゴンタ先生があとがきで書いていたことがある「孫呉」のキャラをベースにした学園ものも見てみたい気がします。
No.12745 - 2005/11/23(Wed) 12:54:17
な なんと!!1名の方にw / 貴広 [関東]
今週号の扉に紹介されていた
王欣太先生直筆の色紙プレゼントの宛先 書いちゃいます。
(”若い頃の曹操”が かっこいいですね 
               でも曹ヒにも 見える^^;)

官製はがきに
住所、氏名、年齢、性別、職業、電話番号の明記と
蒼天航路の熱いコメント(好きなキャラ、セリフ、シーン、思い出等)
を 添えて との事です。

編集部の厳選な”抽選”との事ですが 熱く書いたモン勝ちかもしれません。

〒112-8001 東京都文京区音羽 2-12-21
株式会社講談社モーニング編集部
 モーニング50号「蒼天航路直筆色紙」係
11月18日消印有効

私も3通ほど 書きましたが
こちらのサイトに遊びに来てる方に 当たれば最高ですね^^

No.12627 - 2005/11/12(Sat) 08:26:52

Re: な なんと!!1名の方にw / RYU [東海]
僕も一通だけ投稿しましたよー。

でも、中々当たらんですよねえ、ここで書いてるような感想を書くべきだったかも知れませんねえ。 

No.12685 - 2005/11/14(Mon) 23:22:06
今週の蒼天<永遠の雷鳴> / TATSU@管理人 [関東]
先週は唐突なカウントダウン(それもカウント3から)の始まりに驚愕し、興奮のあまり不平不満をぶちまけてしまいました。失礼致しました。1週間経ってだいぶ気分も落ち着いてきました。

あと2話しかないですが、『2週連続28ページ』というのが やや救いでした。今週、冒頭の8ページは関羽の死に割かれましたので、曹操の死は48ページを使って描かれる模様です。
先週は、「曹操の死を1話か1話半で終わらせるのは何事か。」と生意気な口をききましたが、今週のストーリーを読んで、それなりのフィナーレを迎えるのではないか、という気もしてまいりました。今となっては、ジタバタせずに、覚悟を決め、静かに“その時”を待とうかと思っております。


さて、残すところ『 今週の蒼天 』 もあと2回となりました。悔いの無きようレビューしますので、皆さんも悔いのなきようレスをお願い致します!

No.12581 - 2005/11/05(Sat) 21:20:45

今週の蒼天<永遠の雷鳴> / TATSU@管理人 [関東]
【STORY】

関羽は、阿幢の体から青龍刀を引き抜こうと 全身に力を込めた。
が、それより速く、孫権は青龍刀の切っ先を踏み付け、関羽に斬り付けた。

−幸福な 夢を生きた。−
孫権の剣が首に届く寸前に、関羽は思った。
−今、われら兄弟の夢を 不滅とする。−

暁光を浴びて関羽の首は吹き飛んだ。
天空に稲妻が走り、関羽は昇天した。

***************

劉備が天を仰いだ。
上空に雷鳴が轟いた気がしたのである。
だが劉備の頭上には、早朝の蒼天が広がるだけであった。

***************

建安24年 暮、呉より関羽軍全滅の報が魏国に届いた。
明けて春正月。夏侯惇と張遼は合肥へと帰還するべく行軍を開始していた。

正月の行軍は軍人の誉れであり、全く以って有り難い、と夏侯惇は怒鳴っていた。
戦に区切りはなく、決着はあれど落着はなかった。行く手は益々分からなくなっていた。
「お前も心残りだな。」
夏侯惇は張遼に語りかけた。関羽と決着を着けたかったであろうと夏侯惇は思ったのである。
「戦は思惑通りにすすまんものです。」
そう答えると張遼は自分の手を見つめた。張遼にとって関羽は武の目標であった。死ぬまで自分の手はあの青龍刀を忘れないであろう、と張遼は考えていた。もう一度戦いたかった。張遼は思わず口にした。

張遼の手、それは凄まじく節くれだった武人の手であった。夏侯惇は感嘆の声を漏らした。その手と比べれば自分のは女(おなご)の手のようだと。

その時、1匹の亀が道を往くのに夏侯惇は気づいた。礁の長老であった。 長老は気忙しく足を動かしていた。
−何をそんなに急いどるんだ?−
夏侯惇は不思議そうに亀を見つめた。

***************

洛陽では、司馬懿・蒋済・華キン・杜襲の4人が謀議をしていた。

長江の通信は呉が押さえ、漢水は郭淮が遮断。仮に蜀の斥候が潜んでいたとしても、秦嶺山脈の険阻を通って蜀に戻らねばならねばならず、関羽の死報はまだ劉備のもとに届いていないことは明白であった。今回の孫権の侵攻は滅法速く、通信が正常であっても対応はできない程であったからである。
これから蜀に届く報(しらせ)は劉備にとって驚天動地、蜀軍を震撼させる筈であった。故に憤怒に我を失う劉備を一気に潰しにかかるという手があった。
しかし、江陵をこのまま孫権に占領させておくというのも問題であった。呂蒙が病死したという情報も有り、関羽包囲戦で深手を負った孫権を叩くのも、今が好機であるともいえた。

蜀か?呉か? いったい魏王はどうお考えなのであろうか?

4人は曹操の寝所を振りかえった。
年が明けてから魏王の眠りは異様に長く、その周期も不定期になっていた。しかし、魏王医師団は頭痛以外の変調を何も見出すことはできていなかった。

***************

曹操は横たわり、静かに瞑想していた。
その時、関羽の名を叫ぶ家臣の声が聞こえ、曹操は体を起こした。

関羽の首級が魏王宮に届いていた。
曹操は首級の入った箱を開けさせ、中身を検めた。
「羨ましいぞ。関羽。」
長髯を手に取り、曹操は静かに微笑んだ。

「祭静を。」
ふいに曹操は、一人の職工の名を挙げた。憶えのない名に司馬懿は戸惑った。それは嘗て長安で龍の彫刻を手掛けていた男であった。気づいた司馬懿は、祭静に何を命じるのか尋ねた。
「関羽を祀る。」
その言葉に家臣たちは息を呑んだ。

***************

魏国に噂が広まっていた。
敵将を祀るなど前代未聞であった。何千という味方を殺した敵将を崇(あが)めるなどとは異常であり、関羽に弔意を払うなら、劉備に返還するのが筋であった。首級となってもまだ関羽を傍らに置かれたいのか?と人々は噂しあった。更に人々は孫権の態度についても酷評していた。
のうのうと首をよこして天下無双の男を破ったことを喧伝し、且つ劉備の恨みは魏に向けさせる。なんとも巧妙な手口であった。

***************

祭静は、曹操の描いた関羽の絵と、箱に入った関羽の首級を見比べた。
それを見つめる司馬懿と蒋済は考えていた。関心を抱いた名は、工人の名でさえ文官・武将同様に刻み込み、一度記憶した顔と名は全て合致し 外れることはない。魏王の頭の中にはどれだけの人間が詰まっているのか、と。

やがて立ちあがった祭静は切り出された巨木を見上げた。その手には鑿(のみ)と鉄鎚(かなづち)が握られていた。祭静は無言で彫塑を開始した。曹操に名を知られたこの工人の人生は、この後大きく変わる筈であった。

***************

医師団に囲まれた曹操は、頭部に無数の鍼を打たせていた。
−関羽は、おのれを肉体を全(まっと)うして死んだ。−
曹操は考えていた。
−俺はもう 馬にものれん。−
曹操は傍らの剣に手を伸ばした。その手は微かに震えていた。体から気が漏れている。曹操はそう感じていた。

ふいに、曹操は剣を手から落した。その顔には笑顔が広がっていた。
「筆。」
魏王は、告げた。
「そろそろ、死ぬぞ。」


【REVIEW】

■「ふッ!」

先週疑問であった関羽のこの行動。その目的は、体に力を込め、阿幢の体から青龍刀を引き抜くことでした。つまり瀕死の関羽は、孫権を倒すラストチャンスに賭けたと思われます。只一人生き残り、数万の兵に囲まれた関羽は、自分が助からない事を悟り、孫権との相討ちを狙ったのかもしれません。最期の最期まで敵将を倒すことを諦めない。不屈・不断の闘志です。

しかし、孫権とて乱世を生き抜いてきた覇者。すかさず関羽の意図を読み取ると、青龍刀の切っ先を踏み付け、関羽の動きを封じました。通常の関羽なら物ともせず青龍刀を引き抜きそうですが、関羽が動くことはありませんでした。阿幢の体に深く刺さっていたせいかもしれず、蒋欽の攻撃を始め、無数の戦闘から受けたダメージが大きかったからかもしれません。

■幸福な夢を生きた。

自分の死を悟った関羽の言葉です。『幸福な夢を生きた。』 これは、『幸福な夢を見続けながら、生きてこれた。』という関羽の充足ですね。樊城に現れた関羽が曹仁に告げた『大旱に雲霓を望み40年』に通じるものがあるように思えました。そこらへんは、<戦線>の章のレビューで述べております。再掲させて頂きます。

■「春風、桃花の頃に契りを結び、以来、大旱に雲霓を望み四十年。今、乱世に わが大王の道を拓く。」

渋い台詞でしたね〜。関羽らしいです。でも、最初、意味が分かりませんでした。(笑)       『春風、桃花の頃に契りを結び』とは「桃園の誓い」を暗示させてくれます。『大旱に、雲霓を望み四十年。』 ここが分かりませんでした。 大旱【たいかん】とは、ひどい日照り。おお日照り。のことで、雲霓【うんげい】とは雲と虹、あるいは虹。のことなんだそうです。つまり、「ひどい日照りの中、虹を待って40年」って事でした。更に調べてみましたら『大旱の雲霓』というフレーズに意味がありました。

大旱の雲霓 【たいかんのうんげい】 《「孟子」梁恵王下から》日照り続きに待ち望む、雨の前触れである雲や虹。 ひどく待ち焦がれている物事のたとえ。

ということでした。『わが大王』とは、言わずもがな漢中王・劉備のことですね。つまり関羽の言葉を意訳するとこうなります。 「桃花の季節に義兄弟の契りを結んで以来、待ち焦がれること40年、ついに、漢中王・劉備の為に時代を切り拓く時が来た。」

馬超は「至純の夢」、張飛は「黒光りの夢」と表していましたが、関羽はその夢を、日照りの中、虹を待つような想いで40年、過ごしてきたんですね。そう考えると非常に叙情溢れる言葉です。


つまり関羽は、40年にわたり、夢の実現を待ち望み、夢を追い求めてきた訳です。大日照りの荒野(大乱世)を歩み続けてきた関羽。その関羽が義侠の道を貫いてこれたのは、その枯れ果てた荒野の向うに雨を降らす雲があり、雨の後には輝ける虹が架かることを信じ続けてきたからではないでしょうか。

もし、この夢が無ければ関羽の、いや河東の侠客・長生の人生は無味乾燥なものとなったような気がします。更にその夢は、美髯団頭目が、劉玄徳という男と出会ったことにより“天下を目指す。”という輝ける虹となり、それは関羽という男にとって、男の本懐、まさに“至福の夢”だったのではないでしょうか。関羽の生涯は、劉備と共に“壮大な夢の実現”に向かって歩むことによって、この上ない幸せなものとなったように思えます。

■今、われら兄弟の夢を不滅とする。

関羽最期の台詞です。この台詞も、他のキャラに優るとも劣らない、非常に印象深いものでした。見開き2ページのカット、あの大きさの文字。それが効果を一層高めていたような気がします。

「われら兄弟の夢」について、もうちょっと考察してみます。今度は劉備からみた“関羽と共に描く夢”について<異界,増幅>の章のレビューを再掲させて頂きます。

■「往こうぜ。 関さん、おいら達の都はすぐそこだ。」

劉備が遥か東方の地に向かって語りかけていました。
劉備の目には馬上の関羽の姿が映っていました。関羽は振り返り、まるで劉備の声に呼応するかのように、右手の青龍刀を掲げていましたね。なんかこのシーン、管理人的にはジワ〜ッときました。
この長い物語における劉備と関羽の関係を考え合わせれば、このシーンって非常に感慨深いものに思えます。

劉備の蜀奪取に際し、西方を見つめ、「長兄!蒼天に吹き続けていた大法螺を、ついに大地の上に実らせましたな。」と杯を掲げていた関羽。 漢中侵攻に際しては、「ご主君。たとえ万里を隔てても、心は常にともに戦っていますぞ。」と拱手していた関羽。 そして、漢中王宣言に呼応して、「今、乱世に 我が大王の道を拓く!」と決起した関羽。

荊州の地を任されて以来、関羽は西方の劉備に「長兄」と語りかけ、「ご主君」と呼び、「大王」と呼称し、劉備の“天下獲り”に参戦する機に備えていました。いや、春風桃花のころに契りを結んでから40年、“干ばつに虹を望む”ような気持ちで、この時を待っていたように思えます。張飛言うところの『 何周も天下を回って、黒光りになっちまった夢 』を実現させる時を、ひたすら待ち続けていたのではないでしょうか。
そしてそれを、劉備は痛いほど分かっていたのではないでしょうか。

孔明の庵に続く洞窟で二人はこんな会話を交わしました。
「だいたい何で戻ってきたんだよ。頼んでもいねえのによ。」
「まだ分からんのか。俺はな、あんたと一緒に天下に行きたいのだ。」

関羽は“劉備と往く天下”を選び取りました。そして“大旱に雲霓”を40年間も待ち望みました。その関羽の雷名が天下に轟いて、誰よりも嬉しいのは劉備なのではないでしょうか。
自分の傍らに侍り共に戦ってきた関羽。その関羽の威名が天下に轟然と響き渡るのを、遥か漢中の地で耳にして、劉備が感極まってしまうのも分かるような気がします。


関羽の死によって『 あんたと一緒に行く天下 』 即ち『 義兄弟で叶(かな)える夢 』は実現不可能となりました。でも、こういう解釈もありませんでしょうか? 
−夢は、叶(かな)った瞬間に夢ではなくなる。− 
つまり、追い求めるからこそ“夢”と言えるのだと思います。 志(こころざし)半ばで関羽は逝きましたが、考えようによっては、関羽が死を迎えたこの瞬間に、「義兄弟の夢」は「永久(とわ)の夢」となったような気がします。永遠に叶わない夢、しかし同時にそれは“不滅の夢”となったのではないでしょうか。管理人にはそんな気がしました。

そして、この“義兄弟の見た夢”は2000年の時を経た今も、物語や描画や映像となって語られている訳ですよね。

■「今、雷鳴がしなかったか?」

【STORY】では、劉備だけが気づいたように記述しましたが、「こんな朝っぱらにですか?」と兵卒が聞き返しているシーンでは、空を見上げる張飛に対して兵卒が尋ねていました。つまり上記の台詞は張飛が発した台詞なのかもしれません。いずれにせよ、“永遠の雷鳴”は劉備と張飛の二人に届いた模様です。

ここで少し話は変わりますが、更に時を遡って、張飛が劉備を美髯団頭目の処に連れてきた時、即ち関羽初登場の時の台詞を考えてみます。
「人はいずれ死ぬ。 命はひとつ、身もひとつ。いずれも かけがえの無いものであるように、心も只ひとつの貴いものである。しかし今の世は、心を売り物にして人として醜いものを平気でする輩(やから)が蔓延(はびこ)っている。 義憤に絶えぬ。」
関羽は劉備にこう告げました。関羽を突き動かしていたのは、人として醜いものを平気でする輩(やから)に対する義憤でした。そしてこの台詞の後に関羽は「侠の心を以って力を集め、世を正す。」と宣言しています。関羽の夢は“劉備と行く天下”ですが、その根幹にあるものは、“心 汚れた者が跋扈(ばっこ)する世に対する義憤”であり“世を正す”ことだったんですよね。

そう考えると、孫呉の侵略行為に対して、関羽が黙過することなく、結果を度外視して突撃して行ったのも分かるような気がします。孫呉の行為を認めてしまえば、それは己の根幹を否定してしまう事になります。

孫呉に突撃して果てたこと−。それは関羽が“夢を不滅とした”のと同時に、“義憤を貫き通した”ことのように思えます。


義侠の積乱雲に合掌です。
管理人は、レビューから開放されたら、空いた時間で横浜関帝廟に行こうかと思っております。

■「決着はあれど落着はなし! 行く手は ますます分からんもんなあ。」

夏侯惇が唸ってました。張遼と共に合肥に帰還する途中の唸りです。どうやら正月に行軍をしている模様で「軍人の誉れだ。ありがたい。全くもってありがたい。」なんて がなってましたが、全然ありがたがってる顔じゃありませんでした。夏侯惇 得意の皮肉ですね。「戦に区切りはありませんからな。」なんて張遼が笑って答えてましたが、ナイスフォローでもあります。
ちなみに夏侯惇の髪が短くなっていたのは、曹操が目覚めた時に、髷(まげ)を切っちゃったからですね。気のせいか張遼の髪もやや短くなったような気も...。

魏・呉・蜀 三つ巴の荊州争奪戦に決着はつきました。しかし、落着というわけではありません。扉絵のコピーにはこうありました。「最強の武・関羽逝きて、乱世はさらに加速す。」
これから復讐に燃える蜀の大攻勢が開始され、前述『 魏・呉・蜀 三つ巴の戦い 』はこれから激化する訳ですから...。(蒼天では描かれないでしょうが。)

■「戦は思惑通りに進まんもんです。」

夏侯惇が「その手で決着をつけたかっただろ?」と尋ねたのに対し、張遼は自分の手をみてこう答えていました。
関羽猛攻の報を受け「夏侯惇、次いで張遼を送り込むぞ。」と曹操が告げてました。夏侯惇が樊城に到着した時は、既に関羽は南郡奪回に向け南下した後でしたから、張遼が着いた時は、更に呉軍と戦闘を開始した頃と思われます。歴史にifはないと申しますが、関羽VS張遼が展開したら、これはこれで凄まじく盛りあがった気はします。

張遼にとって関羽は武の目標であり、「死ぬまで自分の手は、あの青龍刀を忘れない。」と独白してました。これは「死ぬまで 関羽の青龍刀を握った感触を忘れない。」と言うのも変ですから、「青龍刀の凄まじい打撃を受けとめた感触を、この手は死ぬまで忘れない。」って意味でしょうね。
逃走する劉備軍を呂布軍が追走した時に、二人は戦いました。その時の関羽の凄まじい打ち込みを張遼は一生忘れないのではないでしょうか。

ちなみに張遼の手を見て夏侯惇は感嘆してましたが、その手は凄まじく節くれだっているとともに、人差し指の内側が瘤(こぶ)状に盛りあがってました。これ、“ペンだこ”ならぬ“剣だこ”と思われます。凄いです、“剣だこ”...。張遼って常時 矛の修練を積んでるんでしょうね。張遼は「もう1度戦いたかった!」と思わず口にしてましたが、気持ちは分かります。張遼は、関羽無き後の武の目標って何にするんでしょう?

■「関羽の死報はまだ劉備のもとに届いておらぬはずです。」
■「しかし、江陵をこのまま孫権に占領させておく手もございますまい。」

司馬懿・蒋済・華キン・杜襲の4人が謀議してました。この4人が会して話すシーンは初めてですね。管理人的には杜襲ではなく劉曄がいて欲しかったところですが、劉曄は曹丕のもとで国内粛清に勤しんでるのかもしれません。いずれにせよ、曹操の謀臣も時を経てすっかり様替わりしましたね。賈翊はどこいっちゃったんでしょう?

謀議の議題は、上記台詞の通り、「蜀への対応」から「呉への対応」へと移るのですが、このレビューを書いていて気づきましたが、いずれの台詞も司馬懿が発しています。つまり、司馬懿が話題をふり、その話題につき、残りの3人が意見を述べてるんですよね。司馬懿は進行役でもあり議長でもあり、会話の主(あるじ)でもある訳です。 なんとなく これからの魏国臣下の位置付けを暗示させてくれたような気が。

■いったい魏王は どうお考えなのであろうか?

4人の謀臣は不安そうに魏王の寝所を見ていました。よく見ると、首を180度回転させた司馬懿に3人が驚いているようにも見えます。

曹操は、年が明けて以来、眠りが異常に長く、その周期も不安定になっているそうです。関羽の夢から醒めた時はえらい元気で、兵卒たちから歓声を浴びてましたが、再び容体は悪くなっちゃったみたいです。と言うか、曹操が激情を発したのは、夢の中で「膨れ上がった叛乱軍を率いた関羽と、いよいよ決戦」となったからでした。現実を知って、ガックリきちゃったんでしょうか。

ちなみに、曹操が仰臥している時にバックに色々な絵や模様が登場していましたが、トンの前で二人の男が料理を食べているシーンが印象的でした。あれは何か意味があったのでしょうか?

■「羨ましいぞ。関羽。」

届けられた関羽の首級を見て、曹操が呟きました。
これは、曹操が夢で述べていた「俺や劉備の生命(いのち)は、今この時代に全てを使い切り尽き果てるべき生命。だが、雲長。お前は時を超え、無数の生命となって蒼天を飛翔し続けろ。」という箇所と、後に出てくる「関羽は、おのれの肉体を全(まっと)うして死んだ。」という箇所から滲み出ている“羨望”のようなものに思えました。

「猛将と矛を交えて戦い、首を刎ねられ戦場の屍(しかばね)となる。天下人でありながら曹操は、自分のそういう死に様を肯定する人間。」 孔明はそう述べていました。ところが、孫権との最後の戦いは、意表を付かれて「降伏・臣下の礼」をとられ、劉備との最後の戦いは天蕩山に籠られ撤退を余儀なくされました。そして夢にまで見た武神・関羽との対決は、結局叶うことはありませんでした。
考えてみれば、魏王となってからの曹操は、覇権は手中にしたものの、そこはかとなく悲哀が漂ってる気がします。

■「関羽を祀(まつ)る。」

祭静の名を告げる曹操。それは、長安にて龍の彫刻をしていた職人でした。...あれ!?祭静って洛陽で嘉徳殿復旧工事に携っていませんでしたっけ? 曹操のこの前の台詞は「長安の龍」ではなく「洛陽の龍」の間違いでは?

さて、その祭静に何を命じるのですか?という司馬懿の質問に答えたのが上記の台詞です。
この“関羽祭祀”は洛陽全体で物議を醸していましたが、蜀書「関羽伝」注の「呉歴」によると、『 孫権は関羽の首を曹公に送り、曹公は諸侯の礼を以って、その死骸を葬った。』 という記載があります。本当に曹操は敵将である関羽を敬ってたみたいです。

思い起こしてみれば、官渡大戦直前に、徐州の劉備の前に曹操自らが兵を率いて出現した時がありました。「なんで曹操がここにいる!?袁紹に宣戦布告したばっかりじゃねえか!」と蒼白となった劉備は「あいつは、袁紹と盟を結んだおいらを真っ先に殺しに来たんだ!」と泡を食って逃げ出しました。瞬く間に小沛を陥落させた曹操は、下丕へと向かいます。そこを守るは、関雲長。その関羽に対して曹操は告げました。
「関羽!俺の目的はお前だ!」

思うに、この頃から、蒼天曹操は関羽に対して並々ならぬ想いを抱いていたんですね。

■「関羽はおのれの肉体を全うしてして死んだ。」
■「俺はもう 馬にものれん。」
■「体から気が漏れている。」

悲しい台詞です。
関羽は渾身の力を振り絞って戦い抜き、己の肉体の全てを使い切り、言わば“絶頂期”に壮絶に果てました。それは雷鳴が轟くが如き 凄まじい死にざまでした。前述の通り、それが曹操には非常に「羨ましい」ものであったのだと思います。
それに引き換え、今や曹操の肉体は衰え、馬に乗ることさえ侭ならなくなってしまいました。「俺は死ぬまで詩を謳い、戦場を駆け回るのだ。」と夜空に宣言していた曹操が...。

■「筆。」
■「そろそろ死ぬぞ。」

ふいに笑顔を浮かべて曹操は告げました。
そろそろ死ぬぞ...。曹操らしいと言えば曹操らしい台詞かもしれません。まるで、夜もふけてきたので「そろそろ寝るぞ。」と言わんばかりの台詞です。 魏王におかれましては、戦(いくさ)をすることも、詩(うた)を詠むことも、食を楽しむことも、楽器を奏でることも、そして死を迎えることも、一つの“営み”に過ぎないのかもしれません。


さて、いよいよ次回は最終回。最終ページの欄外には、『 曹操、遺言状に着手す。』とありました。筆を持ってこさせて、遺言状を執筆する模様です。“超世の傑”はどのような遺言状を記すのでしょう?

***************

この長きに渡る物語もいよいよ終わりの時を迎えます。同時に、4年半にわたる管理人のレビューもついに終わる時が近づいてまいりました。
勝手な幻覚ではありますが、管理人には曹操がこう笑ったような気がしました。


「TATSU。」
「そろそろ終わるぞ。」

.

No.12582 - 2005/11/05(Sat) 21:34:41

Re: 今週の蒼天<永遠の雷鳴> / roar [九州]
つ、ついにこの時が…。昨年の年内完結宣言から、およそ1年かかりましたが、ついに次週完結ですね。曹操は何を想い逝くのか、そして何を残すのか、あと1話でどれだけ描ききるのか少々不安ですが、ゴンタ先生がご自身で満足されたのなら我らはそれをただ受け取るのみです。三国志漫画は数あれど、ここまで登場人物を一人一人の人間として生き生きと描いた作品は他に無いでしょう。あまりにも完璧すぎた英雄が、一人の人として逝く様を、今は静かに見守りたいと思います
No.12583 - 2005/11/05(Sat) 22:25:01

Re: 今週の蒼天<永遠の雷鳴> / 関西人 [近畿]
こんばんは
連載があと残り2回になってなにやら複雑な気持ちです。
最初は終わって欲しくないという気持ちはありましたが、途中から
「どうやって曹操は死ぬのだろうか?」
ということが少し気になりかけてきて、最終回に迫っていくにつれ、その気持ちはどんどんと膨らみました。
そして、次号がついに最終回なんですよね・・・。
では、気を取り直して「今週の蒼天を」

やっぱり関さん、やってくれました。
俺は再来週が最終回ということもあって関さんはそのままあっさり死んじゃうのだろうな・・・なんて思ってましたが、勝手な思い込みでした。関羽は最後の最後まであきらめず、孫権に抗っていきました。
結局関羽の抵抗は徒労に終わりましたが、彼の「義侠」の精神を貫いた抵抗はなにか清々しいものにすら感じられました。
そして最後
「幸福な夢を生きた。今、われら兄弟の夢を不滅とする。」
と言って孫権に斬られていく関羽・・・。
「かっこええ〜〜〜〜〜!!!!!」
と思いましたよ!いや、マジで。

しかも、関羽が死んだ時にでた雷鳴を劉備も張飛も感じていました。
この3人には他人にはわからぬ何かでお互い通じ合っているのでしょうか・・・。

明けて春正月になると久々に魏国のメンバーがでてきましたね。
最近ずっと関羽と呉との対決だったので何か懐かしく感じました。
そして礁の長老もでてきました。ほとんど失速しそうな速さで走っていましたが、これは曹操の危機を感じ取った長老が洛陽へつっぱしってる状態なのか、それとも疾く走りすぎ、失速しそうな曹操自身をあらわしているのかが気になりました。
そして魏の謀臣たちが協議しあっていて、その後曹操が出てきましたが、管理人さんの言われるとおり、曹操に死期が迫っていることもあって曹操が話す一言一句になにか寂しさとか哀愁とかが漂ってきます。
ですので、次号の表紙の曹操は官渡大戦間近の一番覇気のある曹操にしてほしいです。哀愁漂う晩年の曹操でもいいんですが・・・。
さて、ついに次号では曹操が逝きます。遺骨になったとしてもベン玲麗とのお花見はやってほしいような気もしますが・・・。
どのような最終回であれ、ゴンタ先生ならおそらく感動的な最終回を書いてくれると思いますので、しかと脳に焼き付けようと思います。
あと最終回を読んだら1巻から読み直してみようかと不意に思いました・・・明日1巻読も。

No.12584 - 2005/11/05(Sat) 23:32:59

Re: 今週の蒼天<永遠の雷鳴> / 豊作 [東北]
もう、だまっていれません!つうか次週は言葉に出来ないのが今から予想されますので今週は投稿します。関羽は良い散り方だったですね、これくらいあっさりしていた方が蒼天らしいと思います。成仏したでしょうからもう化けてでてこないですね…、曹操の遺言書でどう10年の物語を完結させていくのか今から楽しみです。
先週の衝撃のカウントダウン宣言の動揺も今週話を読む限り清々しく完結されるような予感をしています。しかし蒼天ジャンキー達に空いてしまう心の穴をどうやって埋めれ良いのか今から涙 涙です

No.12585 - 2005/11/05(Sat) 23:48:50

Re: 今週の蒼天<永遠の雷鳴> / 閻魔の弟子 [関東]
まずは長きにあたってサイトを守ってきた管理人様へ、大変お疲れ様でまたただただ感謝です。ありがとうございました。

それにしてもとうとう終わってしまうのですね。
何かずっと続いてくれる淡い幻想を、ここ数年は抱いていました。
主役が交代してゆき、三国統一まで・・・。

もちろんそれはありえない事なのですが、それぐらい人物描写が巧みでした。ただ一部名脇役の死去場面がいきなり無かったりする時は、雑誌に向かってぶつぶつ文句も言ったりしまして、へんなおっさん状態でしたが、ここまでキャラに感情移入した漫画は初めてでした。

今はただ後一回を、ゆっくり見守りたいと思います。

No.12586 - 2005/11/06(Sun) 00:01:26

Re: 今週の蒼天<永遠の雷鳴> / しん [沖縄]
今週のレヴュ−、噛みしめて読みました・・・。感涙・・。合掌。
私も先週まで、というか今週号を読むまでは、あと2話で曹操の死まで描き切れるはずがない!とか息巻いていたのですが、今週の関さんの大往生の描かれ方をみて、納得できそうだ、と感じると共に、ただ、最後の一話を見守る覚悟ができました。
願わくば戦場で死にたかったはずの蒼天曹操の、自らの状況と関さんとの比較に悲哀を感じましたが、その次の「そろそろ死ぬぞ。」
はすごく曹操らしいかも。
朝日が昇れば、いつか夜はやってくるのでしょう・・・。
わかってはいるのですが、なんて複雑な気分でしょうかねぇ・

No.12588 - 2005/11/06(Sun) 00:12:58

Re: 今週の蒼天<永遠の雷鳴> / 柴犬
 先週は、例のカウントダウンショックで、書き込めませんでした
・・・柴犬です。
 でも、今週号で少し、気持ちが落ち着いた気がします。同じ印象の方が多いので、なぜか、考えてみますと、やはり、曹操自身の落ち着いた、すがすがしい気持ちが伝わってくるだけの内容だったからではないでしょうか。
先週の不安は、TATSUさんがおっしゃっていたように、終わりが来ることは仕方ない、でも、中途半端な終わり方には絶対なって欲しくない、あと2回ではそうなってしまうのでは・・・ということだったと思うのです。それが、今回増ページでもあり、またもちろんGONTA先生の手腕もあって、曹操のすがすがしさから、そうした感じが払拭されたように思います。

話は変わりますが、中盤の曹操の夢。あれは、「生きる」ということの象徴ではないでしょうか。また、指を使って食べている人たちは、もしかしたら、
第1回の「指がすごいことはわかる」と関係しているのかもしれません。そういえば、「トン」もでてきましたし。

 関羽の最後。神々しくもあり、同時に、最後まで一武人を貫き、夢を「不滅」として、最高の終わり方だったと思います。豊作さんいわれるように、演義のように化けて出るなどとは、ほど遠いですよね。
 
 蒼天の終わり。すばらしいものになりそうなことは間違いなく、それをリアルタイムで見届けることができるのは、幸せではあります・・・
でも、どんなに、そうであっても・・・やっぱり寂しい。
 曹操はもちろん、劉備、夏侯惇、張遼、張飛、許緒・・・数え上げればきりがありませんが、こんなに生き生きした人たちの、新しい表情がもう見られないと思うと・・・「空いてしまう心の穴」(豊作さん)、まさにおっしゃるとおりです。

そして、
>勝手な幻覚ではありますが、管理人には曹操がこう笑ったような気がしました。
>「TATSU。」「そろそろ終わるぞ。」

幻覚ではなく。きっとそう語りかけられたに違いありません。もしかしたら、他の愛読者の方々にも。
でも、願わくば、TATSUさん、お忙しいところとは思いますが、
まだREVIEWされていらっしゃらない部分のREVIEWを、
あるいは、昨年夏にお書きになられたような、生き生きしたサイドストーリーを、お時間の許される限りで結構ですので、UPして頂けると、うれしいです。連載が終わっても、私は、この掲示板を大切に拝見するつもりです。

「夢を不滅とす」は、もしかしたら、私たちの心に、蒼天が不滅として残ることとも、どこかでつながっているような気もしました。

No.12590 - 2005/11/06(Sun) 00:20:18

Re: 今週の蒼天<永遠の雷鳴> / 英英 [関東]
河東の大地より立ち昇る 義侠の積乱雲

大旱に雲霓を望み
夢は桃園に始まる

乱世の初期より現れ
幾百の戦闘が育て上げた武名

誇り高き背

幸福な夢を生きた

兄弟の夢を不滅とし

時を超え
無数の生命となって蒼天を飛翔し続ける―

 There's No end.

管理人様のレビューを読んでいたら、関さんがモーニング(No.29)の表紙を飾ったときの文字を思い出しちゃいました。
その当時は「“桃園の夢”の終わり…」などと呟いてましたが、There's No end.

長坂坡の敗走後 「敵に追いつかれようと、関さんを待つぜ」 とか、劉備と一緒に龍を吊り上げた赤壁とか、官渡の時期の 「関さんが、行っちまったよぉぉぉ〜〜!」 ムンクの叫び状態の劉備とか、荊州で3人大喧嘩した場面とか、黒光りの夢&「なあ、雲長兄ぃ」 とか、「漢中王劉備のもと、中華に蜀の旗号を翻さん。溢れ者どもの夢は、あとわずかで叶おうとしていた(「兵家必争の地」のコピー)」 とか…
…どんどん思い出しちゃって、とまりません…(;o;)


>夏侯惇 得意の皮肉ですね

夏侯惇の「ありがたい!まったくもってありがたい!」に大笑いしました。
もう、心底ありがたくなさそうで(笑)
新年早々の行軍&合肥に戻るってことは、孫呉との軍事的緊張が高まってる(あるいは高めてる)のですね。
正月のお屠蘇をもらえなくて、迷惑がってるんでしょうか。

>気のせいか張遼の髪もやや短くなったような気も

魔人様も短くなってますよ〜!
柱の人物紹介(光の守護聖みたい)と見比べると、髪の長さが明らかですもんね。

惇将軍は、魏王が目覚めたときのトバッチリですが、かっこいいです♪
張遼が髪を切ったのは、弔意あるいは自分なりの区切りかと推察します。
表情が穏やかだったので、私も安心して読むことができました。
惇将軍が一緒で良かった。癒しです♪惇兄!どうしてこんなに和ませてくれるんでしょう(;▽;)
張遼の微妙な心の動きを察して、受けとめてくれる。
徐晃なら、もっと素直な感情表出をするんでしょうね。
…今どこにいるの?

魏王のママであり、将軍達にとっては学校の先生みたい。
(樊城で徐晃に「うむ?なにかな?」と問い返した場面とか)

黒捷と飛燕(かな?)も元気そうで何より♪
礁の長老、礁から洛陽に向かってるのですか?
行軍から誰か一騎でもはずして、洛陽まで長老を届けてあげる…とか、だめですか(^^;


>「首級となっても、まだ関羽を傍らに置かれたいのか!?」

すごい噂が流れておりますぞ!魏王(笑)
思わず、「魏王の恋に邪なものはないぞーっ!」と弁護したくなっちゃいました。
というか、思いっきりドキーっとしましたよ、この台詞…
そんなこと考えてる私の方が邪です。

確かに魏王は関羽の首級も大事に大事にしていたし。
あの、ゆらぁ〜とした駆け寄り方とか、話しかけ方に、特別な親愛を感じましたよ。最近の魏王は「雲長」と呼ぶかと思いましたが…
関さんの髯、長いなあ…本当に綺麗だなあ…触ってみたいなあ…(殿も初めて触ったのね)

関さんがどんな表情をしているのか読者には見せてくれないんですね。
「幸せな夢を生きた」の時の表情でしょうか。
羨ましい…という言葉が自然に出るでしょうね。
死期が近づいてるから、なおさら…

「俺はもう 馬にも乗れん」

ここも、思わず涙をこらえました。
「死ぬまで詩を歌い戦場を駆け巡る」と言ってた人なのに(><)
最後のコマのひと言がいかにも曹操らしいから、「死より激烈な責め苦・無力感(by諸葛亮)」ではないと思いたい…。

No.12591 - 2005/11/06(Sun) 00:35:55

Re: 今週の蒼天<永遠の雷鳴> / 黒助 [関東]
ほんと今週は管理人様と皆さんがいいたいことをほとんど全部仰ってくださいました。
関さん…本当にお疲れさま!
最後の最後で本当に最高の笑顔を見せてくれました。
私もあんな笑顔で総括できるような生き方をしたい。青くさいですがほんとそう思いました。
またその関さんへ臆さずためらわずの全身全霊の一刀を繰り出した孫権も見事です。
そしてその後の首を魏へ送るという外交にもらしさがたっぷり出てました。
関さんとは立つ位置は全く違いますが彼も関さんに負けぬ覚悟と信念を持って乱世を生きていることがひしひしと伝わってきました。

>願わくは、TATSUさん、お忙しいところとは思いますが、まだREVIEWされていらっしゃらない部分のREVIEWを、あるいは、昨年夏にお書きになられたような、生き生きしたサイドストーリーを、お時間の許される限りで結構ですので、UPして頂けると、うれしいです。連載が終わっても、私は、この掲示板を大切に拝見するつもりです。

実は私もそう思ってました〜。
今週唯一残念に思ったのは呂蒙の死が噂話で片付けられてしまった?ことです。
魯粛といい呂蒙といい周瑜以降の呉の都督は語られないところが多すぎます!!
彼らに管理人様が命を吹き込んだらどうなるのか?(そしたら必然的に関さんにもまた会える?)…思い浮かべるだけでぞくぞくします!
すみません。無責任な期待発言でした。


ひとりの人間にとって
曹操に名を覚えられるということは
どれほど重大な意味をもったか
自分が曹操に知られているということは
嬉しいというより途轍もなくおっかないことであり
その後の彼の人生は大きく変わったはずだ

始まりは至弱からだった
しかし、人の営み全てへの無限の好奇心のままに歩んだ彼の歩みは
やがて中華を、天下を揺さぶり、ついには時代を担うに至った
そしてその間彼は常に人として生き、絶えず人を触発し続けた
まさに“破格”の“人”


いよいよ来週です。
私は四年半以上も続いているこのサイトでは参加歴一年と数ヶ月の若輩者です。
でもここを訪れるようになってからそれまでも最高に好きだった蒼天航路が何十倍も面白くなりました。
本当に感謝しています。
皆さん、来週は絶対盛り上げましょう!!

No.12592 - 2005/11/06(Sun) 02:03:18

Re: 今週の蒼天<永遠の雷鳴> / 焔 [近畿]
遂に関羽が去りましたね。
先週のラストシーンからは
『関羽はここで死ぬつもりなどは毛頭ないのでは?
 孫権と刺し違えるどころか孫権を討って更に道を切り開く覚悟なのでは?』
という雰囲気すら感じていましたが死に臨んでも諦観は微塵も伺えませんでした。
「幸福な夢を生きた。
 今、われら兄弟の夢を不滅とする。」
無念・怨執を超越して己の生を幸福な夢と評しました。

「今 果つる時を迎えてみれば何と悔いなき天命よ
 おお 快なり」
「心を燃やすは帝王の軍略 心を包むは孫家三代
 天は一個の武心にこれほど裕福な天命を与えたことがあったか」
道半ばにして非業の死を迎えた孫堅・周瑜とどこか似ているように思います。
快・裕福・幸福。
彼らは夢を追い求め続けたその最期に生を振り返り
天命、己を己たらしめたもの、すなわち共に過ごした人々全てへの感謝を遺したのだと思います。


−関羽よ、不滅なれ−

No.12595 - 2005/11/06(Sun) 09:41:55

Re: 今週の蒼天<永遠の雷鳴> / 破虜将軍
 はじめまして…今まで、楽しくROMらせて頂いておりましたが、蒼天も来週いよいよ最終回と言う事で矢も盾も堪らずカキコさせていただきました。

「そろそろ…死ぬぞ」

 なんて静かな死に際でしょうか。

 私は、蒼天航路が終わる寂寥感は感じません。曹孟徳が死ぬ事は厳然たる歴史の事実として知っていたから…。

 だから、長かった「魏武蒼天を行く」と言う交響曲が今終わると言う充足感に満たされています。

 武神・関雲長の死に様も見事です。
 最期まで自らが敵対する者に敢然と立ち向かい、仰向けに倒れていった様は関羽が関羽である所以であり、これに真っ向から怯む事なく相対した孫仲謀もやはり覇者の一人でしょう。

 関羽の死を一番遅く知る事になるのが、劉備達と言うのは、何と言う皮肉ですかね。

 あのまま知らないのが、幸せなようにも思いますが、

 来週はいよいよ最終回。俺から言わせると三国志を知って以来の“別格の男”のピリオドがいかに描かれるか、楽しみです。

No.12596 - 2005/11/06(Sun) 13:29:44

Re: 今週の蒼天<永遠の雷鳴> / かっこえぇぇ・・
管理人様、今週もご苦労様です。
最後の最後で久しぶりの関さんの笑顔が見れてよかったです。
読んでいて思い出したのは、夏候淵が戦死した時に劉備が「おいらの身内でいえば・・・」みたいなことを言っていたような・・。
劉備にとって兄弟の死はいつか必ず来てしまう、来てしまうとわかっていても考えたくないことだったんですね。関さんの死を知った劉備はどんな反応をするんでしょうか(その前に描かれるかが問題ですが)。

>今週唯一残念に思ったのは呂蒙の死が噂話で片付けられてしまった

自分もです!まあ関さんに呪い殺されるよりマシですけど。

「そろそろ死ぬぞ」というセリフ、曹操は周りの人たちが感じている以上に自分が危険な状態だってことを感じていたのでしょうか。そして
礁の長老もそれを感じてあんなに急いでいたのでしょうか。

とにかくゴンタ先生が曹操のどんな「死に様」を描いてくれたのか・・

No.12597 - 2005/11/06(Sun) 17:16:29

Re: 今週の蒼天<永遠の雷鳴> / 泣いて蒼天を切る [北海道]
2回目のカキコです。生意気をいうようですが、大好きだからこそ苦言を呈したい。やはりラスト1だけでは、納得いかない。夏候淵のあの死の描き方最高でした。あそこに至るまでの流れ、そして、劉備との問答を経て迎えた死。関羽の死。引っ張りすぎです。そう思われている読者も多いのでは?赤壁以来の納得のいかなさです。そして曹操の死。どう考えても、ページが足りません。みなさんのように私は大人になれない。おかしいものはおかしい。愛するが故の苦言。許してください。
No.12598 - 2005/11/06(Sun) 17:20:18

Re: 今週の蒼天<永遠の雷鳴> / 貴広 [関東]
先週分 関羽が切腹しているのでは!?
と 書き込みをしてしまった私は
”潔さ”と ”単なる諦める事”の違い
を理解していなかったようです。(お恥ずかしいかぎりでした^^;)

最期まで青龍刀を離さなかった、あの清々しい関さんの顔、
本当に美しかったです。ああ・・・。

モーニング来週号は 曹操が表紙を飾るとのこと!
これまで以上に 気をみなぎらせた彼をみせてほしい!
いままで蒼天航路を読んでなかった人でも手に取る様な
そんな ”いい顔の曹操” を表紙にしてほしい。

No.12599 - 2005/11/06(Sun) 18:27:43

Re: 今週の蒼天<永遠の雷鳴> / 鳳卵 [東北]
 いよいよあと1話で最終回ですか。寂しくもありますが、しかし、夏侯惇がいみじくも言ってますね。

>「決着はあれど落着はなし! 行く手は ますます分からんもんなあ。」
 曹操の死で一応の区切りはつくものの、歴史はまだまだ続きます。『蒼天航路』という作品が終わっても、それに対する想いというものは消えないし、ますます大きくなっていくのでしょう。

 「俺が関羽を表すぞ」の絵がまた出てきましたね。作中でも言ってますが、関羽に敬意を表すなら、蜀に返還するのが筋なわけで、玄徳も夏侯淵の死骸を曹操に返還してました。
 あえてそれをしなかったのは、「俺だけが関羽を表すことができる」という想いがあったからなんでしょうね。

 さて、いよいよ遺言状に着手した曹操ですが、実は正史に曹操の遺言状の中身が載っています。これがそのままフィナーレになるんでしょうか。ごく短いものですが、曹操らしい文章ですので、これを中心に描かれるのかもしれません。

 曹操の死を1話で描けるのか、という指摘もありますが、考えてみれば、蒼天は10年の歳月をかけて曹操の生き様を描いてきたわけで、あえて死に様を描くのに多くのページ数は必要ないということなのかもしれません。

 それにしても長老、そのスピードはやはりムチャだよなぁ(笑)

No.12601 - 2005/11/06(Sun) 20:44:01

Re: 今週の蒼天<永遠の雷鳴> / 白
ロム専でしたが、初のカキコです。
曹操のセリフもショッキングでしたが、
「幸福な夢を生きた」
の一言には言葉が詰まりました。
義によって結ばれた絆の固さを再認識させられました。

「人はいずれ死ぬ」
なんて言ってた事もありましたが、一番最初に逝く事になるのは当の本人で、
この死がきっかけになり蜀はイリョウで大敗戦を喫し、
劉・張の死の遠因ともなるとはなんという皮肉でしょうか・・・

No.12602 - 2005/11/06(Sun) 23:56:48

Re: 今週の蒼天<永遠の雷鳴> / つね [関東]
端折るでもなく、きっちりと終わりそうですね。しかし「倍増ページ2週」より「通常ページで4週」かけてくれたほうがありがたいのですが。何か編集部の都合でもあるんでしょうか。

1.関羽大往生
2.建安25年の始まり
3.関羽を祭る

 全く正月らしさを感じませんでしたが、昭和64年の始まり同様に自粛モードだったのか。単に描かれなかっただけでしょうが。実際、夏候惇が語っているように、浮かれてられる状況でもありませんし。

>「そろそろ死ぬぞ。」
 曹操らしい宣言です。目の前で宣告される侍医団にとっては、たまらないでしょうが。まことに曹操らしい。

 いよいよ最終回。最期は礁の長老がどう絡んでくるのか。これほど待ち遠しく来てほしくない瞬間というのも久しぶりです。

p.s.重箱の隅をつっつくような突っ込みですが。
 王甫は? まさかナレーションの中でも触れられないとは。

No.12603 - 2005/11/07(Mon) 00:34:04

Re: 今週の蒼天<永遠の雷鳴> / NATSUKI

ああ、いよいよ、あと一回なのですね。

> そして、この“義兄弟の見た夢”は2000年の時を経た今も、物語や描画や映像となって語られている訳ですよね。

管理人様の夢に関するレビュー、激しく共感いたしました。
そして次週、
曹操の生きた夢も永遠のものとなってしまうのですね。



ところで前回の話になりますが、
孫呉があの孫権の台詞で締めくくられてしまったのには
正直なところ残念です。
関羽が孫権に問うたのは普遍的な
(少なくとも関羽、そして曹操はそう思っている)
テーマについてです。
それを孫権は自らの「家」という線引きをして、
きつい言い方をするなら、自らと「他者」を区別して
自ら放棄してしまったのです。
個人的には、島国日本などでは到底持ち得なかった普遍性を獲得した
強力なイデオロギーとしての「中華帝国」に
中国の歴史の魅力を感じるので、
この孫権の「家」発言は孫呉を自ら貶めるものとしか思えません。

これを阿幢の前で言うのもいただけません。
阿幢は馬忠という名を与えられることによって「孫家」の中に
取り込まれたわけですが、
それまでの経緯として、
この掲示板でも激しい議論のあったように
これまでの丁奉とのからみがあります。
阿幢や阿幢の出身民族が「孫家」たることを受け入れる過程は
どこにも描かれてこなかったではありませんか。
丁奉の行動をどう評価するにしても、
結論がこれでは後味の悪さが残ってしまうと感じるのは
私だけでしょうか。
こういう後味の悪さは蒼天らしからぬもの
(私が勝手にそう思っているだけですが)でもあり、
今週の関羽への感動が大きいだけに、
節々に描かれてきた呉の様々な魅力や先進性を
最大限評価したい一ファンとしてちょっと残念です。

と、愚痴ってしまいましたが、
これはあくまで呉贔屓であるがゆえのげすの勘ぐりというもの、
平に平にご容赦を。


一週おいたからこそ賢しげに批判なぞしてみたものの、
関羽の死というストーリー全体から見た演出としては、
ただただ圧倒されて、
(とりあえずコンビニ店頭にて)慄然として立ちつくすのみです。
文字通り鳥肌が立ちました。

そして、次週。


「夢は、ここまでだ。」
この前の陸遜の台詞があらためて深く突き刺さります。

「幸福な 夢を生きた。」
関羽だけではない、
蒼天航路を手に取った全ての人が、
ともに、
幸福な夢を生きた。

みなさんそうですよね、ね。

No.12604 - 2005/11/07(Mon) 02:33:04

Re: 今週の蒼天<永遠の雷鳴> / 平助
すっげー久々に書き込む平助です。
管理人様におかれましては、忙しい中でのレビューご苦労様です。

>「TATSU。」
>「そろそろ終わるぞ。」

読んだ瞬間、笑ってしまいました。変な意味じゃないですよ。管理人様の脳味噌の中で曹操が活き活きと笑っている図を創造して、少し羨ましくなりました。

No.12605 - 2005/11/07(Mon) 18:26:40

Re: 今週の蒼天<永遠の雷鳴> / 松ブ@上海 [外国]
物凄いことになってるんですね。
上海の喫茶店に早く入荷することを待っています。

けど、管理人様のレビューと皆さんの声を聞いていて、大変熱くもあり
一方で皆さんかなり冷静に受け止めておられるように思います。
ストーリーはみんな知っているのに、それを覆す描写とプロットで
ここまでの物語を創ってこられたGONTA先生と出演者の面々。

批評するのは自由なれど、
その演者たちの見事な仕事に魅かれ続けて、この大活劇かつ恋愛純情
ドラマを共有してきた我々は、在りのまま、只在るがままにその
ENDINGを受け入れるのがよいなぁ、私はそうしたいなぁ、と
思ってます。

勿論続きも見たい、けどそれはもはや『蒼天』ではないのでしょう。

できれば、最後に惇兄と許猪が孟徳逝く、というときの描写なんかは
あって欲しくないです。せつないから。

No.12606 - 2005/11/07(Mon) 20:30:00

Re: 今週の蒼天<永遠の雷鳴> / 曹東
はじめまして、曹東と申します。

とうとう次号完結まで迫り、今更長いROMを終えて書き込みをするのも何かと思いますが、管理人様の素晴らしいレビューに負け、ついにRESをさせて頂きます。
やはり一回モーニングを読み、その後にレビューを読むと感動がさらに増すというものです。何故今までRESをしなかったのか…

さて今週号にてついに関羽が死んでしまった訳ですが、やはり曹操自身も宣言し
ている通り、曹操がそろそろ死を間近にし、遺言状に着手します。もう本当に最終回かと思うと寂しくなります。

カウントダウンが始まった頃はかなり動揺していましたが、今はもう最後の28ページをフルに使って私たちを楽しませて下さる方に期待するしかありません。
もう後は最終回、単行本、画伝と考える頭よりこの11年間のように早く過ぎていくと思いますが、連載が終わっても、このサイトの深い考察を楽しみにしています。
これからも頑張ってくださいm(__)m

No.12607 - 2005/11/07(Mon) 21:34:15

Re: 今週の蒼天<永遠の雷鳴> / 悠月 [関東]
こんにちは。
前回の書き込みからもはや何を書いて良いか判らなくなるほどに胸がいっぱいになって書き込みを控えていました。
関さんの死。
劉備と張飛には遠雷となって虫の知らせが届いたのですか。
続く張遼の述懐がまた泣かせます。
“死ぬまでこの手は、あの青龍刀を忘れんだろう。”
張遼が目指した最強の武、その形の一つが関さん。
「だが、もう一度戦いたかった。」
もう叶わぬ願いをつぶやき、張遼は何を思ったのか。
胸に来ました。

曹操はやはり曹操でしたね。
自身の生を思うが侭に全う出来ない事に一抹の寂しさを感じつつ、自分が死ぬ事すら平然と受け入れる。
最後の最期まで、この人は「人」であり続けるのですね。
後二日かぁ、、、感慨深いです。

No.12608 - 2005/11/08(Tue) 12:00:14

Re: 今週の蒼天<永遠の雷鳴> / ふみづき [近畿]
>「幸福な夢を 生きた。」

関羽は結局、蒋欽が彼に負わせた傷(かなり重傷かと)のせいで馬忠の体から青龍刀を引き抜くことも出来ずに孫権に首を刎ねられましたが、それでも、「漢中王・劉備」を中華の主に据えるための戦いに劉備の義兄弟として、将として参加できたこと、劉備が天下人となる、その可能性を最期まで信じ続けて戦った日々に満足してるのでしょうか。
おのれの生を悔いなく生きた、と感じて逝くところはいかにも「蒼天人」らしいですが、最後の最後で自分の戦略上・政略上の失敗が荊州失陥と息子・関平と同志たちの死を招き、さらには義兄弟にして主君である劉玄徳の天下取りを大きく後退させてしまった、という後悔の念を抱いて劉備に謝罪しつつ死んでいく関羽もちょっと見たかったような…。

張遼の手…剣ダコ(戟ダコ?)がすごいなあ…。
でも、指がなんか短いような…?気のせいですか?
あれじゃ、鍵盤楽器の演奏はしづらいのでは…。(余計なお世話?)
惇兄の手はハリとつやのあるキメ細やかな美しいお手手なんですね。(笑)

全力疾走するショウの長老。
亀って、あんなに速く走れる生き物なんですか?
亀があれぐらい速く走れたらウサギがかけっこの途中で昼寝してなくても結構いい勝負が出来そうですね。(笑)

曹操様が、ついに…。
最終回まで、あと二日。
今からでも心の準備をしておきましょうか。
最終回は表紙と増ページ以外にも何か企画があるといいですね。

No.12609 - 2005/11/08(Tue) 17:24:21

Re: 今週の蒼天<永遠の雷鳴> / 鶏肋 [関東]
明日モーニング発売。ギリギリの書き込みです。先週の私の書き込みに対して心外なご指摘を頂きましたが、私は大の蒋欽ファンで、彼の再登場を待ち望んでいた一人であることを申し添えておきます。

さて、今週の蒼天はやはり「展開はやっ!」という感じでした。関羽の死は鮮やかでしたが、その後、曹操が眠りから覚めて、関羽の首見て、次はもう「そろそろ死ぬぞ」になったのは辛かった...。「そろそろ死ぬぞ。」の前に何か曹操らしいエピソードが入ってたらもっともっと感情移入できたのですが。

と、申しましても、私、蒼天航路大好きですし、今回の話もそれなりに感動しております。変な突っ込みはご勘弁を。

No.12612 - 2005/11/09(Wed) 20:12:37

Re: 今週の蒼天<永遠の雷鳴> / TAKE [関東]
いよいよ明日ですね。正確には今日か。
この1週間待ち遠しくもありな複雑な気分でした。
ここまで来たら良い終わりを期待しましょう。
と言いつつ新・蒼天航路を期待していたり。

>鶏肋さんへ
僕も展開の速さにはそう感じましたよ。やはりモーニングの新連載に合わせて前倒ししたのかな感はありますね。
なにはともあれ明日は期待です。蒼天は今まで何度もいい意味で裏切ってくれて来ましたので明日はこの展開の速さも味深い?意味のあるものになるはずです。

No.12613 - 2005/11/10(Thu) 01:02:36

Re: 今週の蒼天<永遠の雷鳴> / 兵刃 [関東]
とうとう・・・とうとうこの日が来てしまいました!
あと四時間ほどしたら私の地元のコンビニの店頭にモーニングが並べられ始めます・・・・。
先々週からあまりのショックで軽く鬱状態になっていました。
高校の頃から読み始めた私には、四年間というとても短い期間しか関われなかったので残念です。
しかし、もう覚悟が決まりました。
うおおお!俺は蒼天航路のグランドフィナーレを見届けるぞ!

No.12614 - 2005/11/10(Thu) 02:12:51

Re: 今週の蒼天<永遠の雷鳴> / 胡音 [関東]
「幸福な夢を見た。」
この一言で潔く蒼天終焉を受け入れられそうです。

場面転換の夏候惇登場にこれまでの緊張感が一掃されました。
癒し系将軍と言われるだけの事有ります。
それに全力疾走する礁の長老。すれ違ったらさぞかしびっくりするだろうな。
曹操の最後に間に合うのかな? 
最終話では長老の語りが有るのかな?
皆さんと同じくこのスピードでは洛陽に着く前に
長老ご自身が事切れてしまわないかと心配してしまいます。

もう馬にも乗れん、この独白にはぐっと来てしまったものの
次に発した台詞が「そろそろ死ぬぞ。」とは!曹操らしい。
>まるで、夜もふけてきたので「そろそろ寝るぞ。」と言わんばかりの台詞
>死を迎えることも、一つの“営み”に過ぎないのかもしれません。
管理人様に同感です。 
破格の人の最後の営みがどう描かれているのか楽しみです。

No.12615 - 2005/11/10(Thu) 02:19:59

Re: 今週の蒼天<永遠の雷鳴> / RUN [東北]
私自身はこの期に及んで、己の心のすべてを明らかにするにはあまりに不十分な言葉によって今の自分の心境を表現することを断念しました。

こんなに長期の連載の漫画を見守り続けたのは初めてでした。曹操曰く神亀(不思議なる亀)も龍もいつかは土塊となる・・・。永遠なものは存在しないと言っておりました。
「終り」を悟ることがいかに重要であるか、見届けることが如何に大事であるかということを「そろそろ死ぬぞ」という台詞によって表現したのでしょう。ああ、これでも言葉多いくらいです。ただし私の生ある限りはこの感動の余韻は永遠のものですね。

No.12620 - 2005/11/10(Thu) 21:51:20

Re: 今週の蒼天<活路,天道なり> / DAI [九州]
孫家三代の天命。
仲謀の意志。

さて、先日、九州で水素さんと会いました。
水瀬さん、ちよじさんからも、メールを頂きました。
最終回のレビュー、心待ちにしてます♪

No.12632 - 2005/11/13(Sun) 00:57:34

Re: 今週の蒼天<永遠の雷鳴> / RYU [東海]
>幸福な夢を生きた。
>馬超は「至純の夢」、張飛は「黒光りの夢」と表していましたが、関羽はその夢を、日照りの中、虹を待つような想いで40年、過ごしてきたんですね。そう考えると非常に叙情溢れる言葉です。

益州を制圧した時点では、関羽・張飛・趙雲といった古参の臣から新参者も居る訳ですから、
それぞれの武将・参謀・文官達が統一されていない自由意志を持っている寄せ集め勢力のコンセプトを明確にし、
体内的な団結力を高める方法を劉備軍は必要としていたのかも知れません。
「至純の夢」「黒光りの夢」「日照りの中で40年間も虹を待つ心地」と個人個人では方向性を見出せないままに、
または抽象的にしか描けない夢に「この虹・戦略に乗れば良い」という大まかな道・大義を家臣団に示して
統率を強めた、という意味に置いては漢中王宣言も一定の評価ができると思います
(あくまで体内的な意味合いです)

ただ、対外的に魏呉の立場から見れば、「打破されるべき勢力・枢軸と決め付けられる宣言」
に等しいですから、外交も絡めた観点で言えば蜀の現状「天下三分」のままがベストであったと思います。
(対決して勝てる相手であったり、戦力計算が成り立つケースなら話は変わりますが)

>「今、雷鳴がしなかったか?」
>劉備が天を仰いだ。

アップな上に、表情からも劉備の狼狽ぶりがしっかり表現されていましたが、
張飛が引いたアングルで描かれていたのは、風格の違いを描こうとした演出なのかなあ、と。

>張遼にとって関羽は武の目標であった
>関羽無き後の武の目標って何にするんでしょう?

やはり、関羽を目標にし続けるんじゃないでしょうか?

あくまで、呂布は暴勇のカリスマであり、関羽は中華の精神を象徴するクラスの武神。
一騎討ちによる、純然たる破壊力の対決では双方は互角であったが、
一見似て非なる両者の違いを峻別した張遼は正しい。
「呂布を最強と見た者には程遠いぞ」と述べた曹操の影響もあるんでしょうが、名君を主上とし、
関羽を武の模範と定めた事は、若者の将来にかなりの変化をもたらしたのではないでしょうか?

>司馬懿・蒋済・華キン・杜襲の4人が謀議

宮殿の廊下のような場所でしたので、謀議にしてはやけにオープンですが、
彼らのような政に参画するエリートは、オープンな場所でするような日常会話からして政治色が強く、
インテリジェントであるべきかも知れません。

>曹操が仰臥している時にバックに色々な絵や模様が登場していましたが、トンの前で二人の男が料理を食べているシーンが印象的でした。あれは何か意味があったのでしょうか?

赤壁の「聖者・羅刹」のイメージと被りましたが、どうなのでしょうか?
トンを社会のメジャーにのさばらせない為には、聖者の智慧と羅刹の如き冷徹さの両輪が必要とか?

僕個人のリーダー像は、
「私利私欲・得失を超えた判断を下す事ができる。政策選択能力が優れている。
複数の政策とリンクした長期的戦略を構想する事ができる。
現場でも手腕を発揮(=現場の事情に精通)できる実務能力の高い人物」
であります。

>「羨ましいぞ。関羽。」

曹操が感じたのは、ピークの最中にあった関羽が「自分の限界を意識しないままに、
凄まじい上昇思考を持って、ある種の幸福感に浸りながら倒れて行った」
事に対する羨望であり、呂蒙の冷静かつ正確な非難もはねのけて「孫呉を一人で皆殺せる」
とか、普通に考えていたんじゃないんでしょうか。

関羽が死の恐怖すら感じない程の「幸福な夢を生きた」という精神に達せた要因の一つには、
勿論、主君の覇業を助けたという満足感もあったでしょうが、
それに対して曹操は、「自分はピークを過ぎている」という認識があったのではないでしょうか。
「赤壁以降から、曹操の生への執着が見られなくなり、どこか投げている雰囲気が出始めた」
というご意見もお見受けしまして、良く言えば「安定した」とも言えると思いますが、
アーティスティックな感情の暴発とビビッドな闘争本能を発揮していたという意味において、
至弱の戦いを勝ち上がって行った時代の曹操こそが真骨頂であり、至弱から至強に転じる
パワーバランスの変化をもたらした官渡決戦の重要性は大きいと思います。

>魏国に噂が広まっていた。

真実を遠ざけ自らの利権を守る目的で人を貶め、それを常套の生業とするゴシッパー・自力の無いエセ批評屋の描写シーンだけ、
底暗いダークトーンにされていましたね。

>曹操に名を知られたこの工人の人生は、この後大きく変わる筈であった。

曹操が好きか、そうでないかによっても変わって来ると思いますが、
あれは、コネクションが出来るから有名になれる、という意味ではなく、
強力な指導者の存在と正確なリーダーシップによって、精神的なプレッシャーを与えられる、
モチベーションの変化によって工人の働きがせかされる、良い影響が享受される、
というニュアンスだと思います。

28巻『風骨の国』で荀攸と劉曄がこのように会話をしていました。
「おお、みんな活気にあふれている」
「活気というよりは必死。獄中からの官吏抜粋で、やっと尻の火に気がついたのでしょう」
「自分という人間を語り始めた詩・書・音曲。檻から解き放たれた学術・思想・技芸。 新しい風。」

国中が活気に溢れる・新時代が幕を開けるというのは、正に権威ある指導者の登場が一因であるのかも知れません。

No.12660 - 2005/11/14(Mon) 05:55:30
初デス★ / 桃花 [中国]
ゴンタ先生、11年間お疲れ様でした!!!

でも、蒼天航路が終わって本当に悲しいデス・・・・
私も兄ィさんと同様、「蒼天航路・番外編」をしてほしいデス・・・!!!!

でも、最後に大好きな曹彰が出てくれて嬉しかった!!!
曹操があそこまで自分の子供を可愛がっている姿にびっくりでした。
蒼天航路の中での曹操と曹彰の親子の姿が好きでした。
ある意味、曹操子供の中で黄髭が1番曹操を親らしく見せていた気がします。

それはそうと、発売が延長された「蒼天航路の画集」は一体いつになったら発売されるのでしょうか・・・・?

No.12641 - 2005/11/13(Sun) 22:48:19

Re: 初デス★ / 仁
 孫権の「覇王も人の子。出来の悪い倅ほどやはり可愛いか?」という台詞が蘇りそうですよね。

 賈翊がいてくれたのも感無量。

 おそらく「曹操死後の数年内に死んだ」者たちとのニュアンスなんでしょうが、賈翊が「曹昂を殺した男」であることを考え合わせると尚更に興味深い取り合わせですよね。

No.12644 - 2005/11/13(Sun) 23:43:43
(No Subject) / 天公将軍 [九州]
ついに蒼天が終わる日が来るとは・・・なんか読み終えていまだに放心状態です。個人的に孔明の南征とか見てみたかったんですが・・・。
No.12630 - 2005/11/12(Sat) 22:30:47

Re: (No Subject) / 仁
 「あの」孔明に笑われて激怒する孟獲なんか見たいですよね。

 「あの」手管で祝融夫人をオトシてしまう場面も面白そうですし。

No.12631 - 2005/11/13(Sun) 00:00:52
[不错!我们的明日漂亮吧!!] / 段喬峰 [近畿]
我想跟他一起去!想跟他一快儿聊天。。謝謝大家!
No.12626 - 2005/11/11(Fri) 21:15:02
今週の蒼天<わが呉(いえ)> / TATSU@管理人 [関東]
今週は驚きました。いえ、驚いたというより衝撃でした。
それもストーリーに衝撃を受けた訳ではありません。扉絵の右下の文字を見て愕然としました。

−1994年10月連載開始以来11年。巨大活劇『蒼天航路』,
  完結までこれより3回!−

た、たった3回...。今週除けばあと2回ということになります。

そ、それはいくら何でも早過ぎなんじゃないでしょうか!? だって今週まだ関羽は死んでないんですよ!来週も関羽の死が描かれるとなれば、「曹操の死」は、長くても1話半、短ければ1話でしか語られないということになります!!
「関羽の死」をこんなに時間をかけて延々とやっておいて、「主人公の死」に2話もかけないってのはどーなんでしょう!?それじゃ、関羽の死ばっかり目立って、主人公の死がしょぼくなりませんでしょうか!? そして主人公の死がしょぼくなれば、この蒼天航路という作品の終わり方自体がしょぼくなるということになります。そ、それだけは絶対避けて頂きたいです!!

蒼天航路の終了が近いことは、重々承知していました。大ファンである管理人は「終わって欲しくない」という気持ちは強いです。でも、今回の管理人の願いは「終わって欲しくない」という我侭からくるのではなく、「呆気ない終わり方はして欲しくない」という切望からきております。

「巨大活劇」である蒼天航路。無数の群雄が色とりどりに描かれ、それがこの巨大活劇を魅力的にしていたのは確かです。でも、やはり主人公は曹孟徳その人です。グランドフィナーレを迎えるに当たり、関羽の死の直後に「曹操の死」が1話程度で終わるってのは無いんじゃないでしょうか! それなりのエピソードを絡めて、エンディングに相応しい話が来なくては!!

講談社編集の方にも訴えたいです。単行本36巻で終わらせる為には、あと3話ぐらいが限度なのかもしれません。でも、こうなったら、35巻と36巻が各13話ぐらいになってもいいじゃないスか!! もし、定価540円が700円ぐらいになったって皆 絶対買いますって!!


では、狼狽しつつも、今週のレビュー開始させて頂きます。

No.12551 - 2005/10/30(Sun) 23:55:15

今週の蒼天<わが呉(いえ)> / TATSU@管理人 [関東]
【STORY】

阿幢は関羽の肩に喰らいついた。
同時に蒋欽の矛は、関羽の胴を斬り裂いた。

咆哮する関羽。
次の瞬間、関羽は驚くべき膂力で阿幢を持ち上げると、体ごと蒋欽に叩きつけた。
大地を震わせ3人の男は地面に激突した。

***************

呉兵達は呆然と事態を見守っていた。
やがて、関羽がゆっくりと体を起こした。その体には瀕死の阿幢が噛り付いていた。
蒋欽は絶命していた。阿幢の体を貫いた青龍刀は、蒋欽の背中に突き刺っていたのである。
「名は?」
関羽が静かに尋ねた。だが阿幢がその問いに答えることは無かった。

その時、戦場に呂蒙の本軍が到着した。
呂蒙は、潘璋軍が関羽を捕らえたことを知り、同時に眼前の惨状に息を呑んだ。

***************

関羽が、阿幢に喰らい付かれたまま立ち上がった。呉兵に動揺が走り、潘璋は弓兵に前に出るよう号令した。屹立する関羽。だが傷口からは鮮血が噴き出し、歩くことも侭ならなかった。

下馬した呂蒙は潘璋に労いの言葉をかけ、司令官として関羽と話をすべく歩を進めた。
呂蒙は考えていた。臣はいかなる場合でも主君の天下の道を逸れてはならず、関羽は自らの情意を抑え 孫呉との同盟の修復に努め、魏との戦を続けるべきであった。呂蒙は関羽を睨み独白した。

−それともたった一人で、我らを皆殺せると、馬鹿げた夢想でも抱いたか!−

呂蒙は腰の剣を抜いた。自分の天命を見誤り、道理を切り捨てた者と交わす言葉など無い、と呂蒙は考えを改めていた。孫皎の、蒋欽の、そして死んでいった数多(あまた)の兵士の報いを関羽は受けるべきであった。

剣を振り上げる呂蒙。その時、ふいに現れた孫権が 呂蒙を背後から抑えつけた。
「なんじゃ、この鼻血は?」
孫権は尋ねていた。呂蒙は鼻腔から大量の血を噴き出していたのである。呂蒙は自分の能力の無さを孫権に詫びた。“関羽にまだ折衝の余地あり”そう推し量っていたのは自分であり、その為、孫皎や蒋欽の命を失うこととなったと。
「いや、ようやった。 充分じゃ。」
孫権はそう答えると呂蒙の手から剣を取った。呉の主(あるじ)は廻りを見渡した。敵将を捕まえたにも拘わらず雰囲気は重苦しかった。

関羽にしがみ付いている男は誰なのか、と孫権は尋ねた。丁奉が慌てて阿幢の名を告げた。孫権は答えた。それは名ではあるまい、と。 阿幢はその場で“馬忠”と命名された。
褒美は特等じゃ。そう告げると孫権は、剣を片手に関羽に近づいた。

***************

「孫仲謀は、」
関羽が言葉を発した。
「ときに義を棄て、信を晦(くら)まし、また敵の王に忠を偽る。」
関羽の静かなる誹謗に、孫権が答えた。
「呉は、わが家(や)じゃ。」
呉(いえ)の為なら、天下の謗りや、歴史の汚名も厭わないのか、と関羽は問うた。孫権は答えた。呉に生きる者は皆、自分の親であり、子供であり、兄弟である。自分は皆を背負って天下に対していくのだ。と。
その言葉に、孫仲謀がどういう男であるか関羽は知った。

「皆皆よ。」
孫権は廻りの呉兵達に告げた。
「この剣とともに、」
呉の主は、関羽に向かい剣を振り上げた。
「心に入り込んだ関羽を斬れい!」



【REVIEW】

■獣ではなかった!

阿幢は関羽の肩に喰らいつき、蒋欽の一撃は関羽の馬の首を吹き飛ばしていました。

この“関羽の馬”。先週のレスでも話題になってましたが、かなり活躍してましたよね。
先週に遡って見てみますと、潘璋が関羽の一撃をギリギリでかわした直後に、潘璋の馬に頭突きして人馬ごと転倒させてました。次に関羽に阿幢が飛びつき身動きがとれなくなった時、棹立ちになって蒋欽の攻撃を避けようとしてました。 結果、身をを挺して関羽を守ったことになります。

凄いです。関羽が曹仁の前に現れた時から、かなり特徴的な馬だとは思いましたし、関羽と一緒に昼寝したりして人馬一体ぶりをみせてましたが、ここまで献身的とは思いませんでした。蒼天呂布が首切っちゃいましたから、三国志演義みたいに「呂布から赤兎を受け継いでいた。」って訳にはいかないですが、この馬は赤兎の血を引いていたり...それじゃ北方三国志か!

■うおおおお!

関羽は雄叫びとともに、阿幢の体を蒋欽に叩き付けました。これまた凄まじい攻撃です。一瞬、蒋欽は阿幢の体重に押し潰されて死んだのかと思いましたが、よく見ると阿幢の体を貫いていた青龍刀が、蒋欽の背中に突き刺さってました。蒋欽は串刺しになって死んだのですね。武がどうこう言ってた割には、やや呆気ない感もありますが、圧死よりマシかもしれません。ましてや夢の中で断頭されたままより遥かに華やかな死に様です。

■なんという惨状だ。

呂蒙が現れました。なんか“遅れて登場”って感じですが、考えてみれば呂蒙は総司令官ですから、後方(本営)にいるのは当然ですし、結果、遅れて着くのは止む無しなのかもしれません。いや寧ろ、当初計画通り「先陣は私がゆく。」なんて行動してたら、呂蒙は怒涛の関羽の攻撃に首斬られてたかもしれません。そういう意味では、孫皎は身を挺して呂蒙を守ったことになるのかも(管理人は孫皎贔屓ですから)。

■「その前に、司令官として関羽に話がある。」

何を話そうとしていたのでしょう? それは、将(司令官)として、敵将(敵司令官)に此度の合戦(戦略)について問うことでした。呂蒙のこの後の独白を意訳してみます。
『 司令官は、いかなる時にも国家の戦略から逸脱する事があってはいけない。つまり関羽は、個人的感情を抑え、呉との同盟の修復に当たり、魏との戦争を継続すべきではなかったのか? 』
つまり呂蒙は、“呉司令官”として、蜀の“荊州司令官”に、それを問いたかったのだと思います。
以前、管理人は<使者 書状を読上げてのち曰く>の章でこう書きました。

人の本拠を強奪しておきながら、抜け抜けとそのまま魏を攻め続けろと要求しています。普通であれば舐めるのもいい加減にしろ!と一蹴されるところです。ただこの要請の凄まじいところは、それを行なえば呉は関羽軍を支援する、即ち『蜀・呉の連合軍 VS 魏』という形勢は崩さないと約しているところです。

つまり、孫権は関羽に二者択一を迫っている事になります。このまま完全包囲され5,000の兵で65,000の兵と戦い、戦場に屍(しかばね)を晒すのか、或いは北に戻り、蜀呉同盟のもと呉軍の支援を受けつつ魏と戦闘を再開するのか...。
穿った見方をすれば、孫権は関羽軍の主目的は“北上する劉備本隊を支援するべく、できるだけ多くの魏軍を引き付けておく”ということを見抜いているのかもしれません。その観点からすれば、『 江陵で殲滅されてしまう 』 のか、『 呉の支援を受けて魏との戦闘を再開する 』 のか、どちらが劉備軍の北上を容易にするかは明白です。

この倣岸不遜な要求に、望楼の3人は沈黙していました。即座に「ふざけるな!」と拒絶しなかったのは、上記“二者択一”という状況が3人の頭を掠めたからかもしれません。
あまりにも人を食った要求ではあるが、現実的に考えれば真っ向拒否も出来ない。実に練った外交のようにも思えます。孫権サイドからすれば、関羽が要求を蹴れば、このまま殲滅し江陵・公安は完全掌握できます(ただし蜀を敵に回すというデメリットはありますが)。逆に関羽が要求を呑み、蜀呉同盟が修復できれば、自分の兵力を使用せずに荊州における魏の勢力を駆逐できます。

この策謀は誰が考えたんでしょう?管理人の個人的憶測を言わせて頂けば、呂蒙じゃないような気がするんですよね。あくまで呂蒙は関羽との正面対決を前提に軍を展開していた。ではこのような老獪にして欺瞞に満ちた外交を考えたのは誰か....蒼天張昭その人ではないでしょうか!?


はずれました。 張昭ではなく、やはり呂蒙でした。 
これはちょっと意外でした。此度、怜悧なリアリストと判明した陸遜の考案した戦略ならばまだ分かるのですが、呂蒙の外交とは思いませんでした。更に次の呂蒙の独白を考えてみましょう。

■それとも、たった一人で我らを皆殺せると、ばかげた夢想を抱いたか!関羽!

呂蒙は関羽を睨み付けていました。ここですね。
呂蒙は、孫呉の要請が、関羽にとって許し難いものであることは重々承知していた。でも、それを拒否するということは、関羽に“勝算”があるという事でなくてはならず、もしそのような“勝算”が存在するとすれば「一人で呉兵を皆殺しにできる」というような馬鹿げた“夢想”しか有りえない。
司令官であれば、そのような選択をしてはいけない。いや、司令官としてそのような選択をすることがあってはならない。呂蒙はそう考えていたのではないでしょうか? 現実を考えれば、全兵士を預かる司令官はそのような選択を絶対しない。と。

呂蒙は以前、劉備に蜀を先取りされたことに対し、涙を溜めて孫権に告げていました。
「億の単位で周瑜殿に及ばぬ自分が、腹立たしくてなりませぬ。」
思うに、この時から呂蒙はずっと、「司令官はどうあるべきか」「司令官はどう行動すべきか」を己に問い、“最良の司令官”であるべく己を切磋してきたのではないでしょうか。

もう少し続けます。濡須での戦いの際も、潘璋が張昭にこう告げていました。
「愚直にも、夜ごと自らの眼で戦地を確かめて廻らねば気がすまず、布陣図ひとつ與地図ひとつを作るにも、いちいち書物と照らすため幾夜も費やせばなりません。 武技は未だ力任せのままで一向に洗練を見ず、あらゆる点で亡き周瑜殿には及びません。しかし、張昭殿。 例え呂蒙がいかなる愚策を描こうと、俺達は呂蒙と戦う。 この邪(よこしま)のない直向(ひたむき)さは、全幅の信と義を注ぎ込むに値する、我ら孫呉の司令官でござる。」

つまり呂蒙は“司令官”の職責を遂行するに対し、全身全霊を注ぎ込み、「司令官はどうあるべきか」「司令官はどう行動すべきか」「最良の司令官は何をすべきか。」を常に考え続けてきたのではないでしょうか。故に今回、およそ司令官とは思えぬ行動をとった関羽に、その事につき問いたかったのではないでしょうか。逆に言えば、その司令官の職責に対する 『 凄まじいまでの思い入れ 』 が呂蒙の誤算を生んだのかもしれません。

■貴様は朝日を浴びてはならぬ!

呂蒙が腰の剣を抜きながら独白していました。その前に、
「いや、己の天命を見誤り、道理を斬り捨てた者と交わす言葉はあるまい!」
と独白してましたから、関羽と会話を交わすのは止めたみたいです。

“己の天命を見誤り、道理を斬り捨てた者”
関羽の立場にたてば酷な言い方かもしれません。いや、関平が呂蒙の台詞を聞けば「勝手な事をほざくな!」と激昂するでしょう。でも、呂蒙の立場に立てばそうなるのかもしれません。
――関羽軍は国境の食糧庫を強奪した。よって南郡の貸与は無効とし、公安・江陵は呉の領土に帰属する。関羽軍が引き続き魏との戦闘を続行するのであれば、同盟修復の意思ありとして、呉は後方より支援を行なう。

関羽サイドからすれば許し難い要請であるかもしれませんが、現実を考えれば、このまま寡兵の関羽軍が呉軍に突っ込めば全滅するのは明白です。どう転んでも南郡の奪還は不可能と判断すれば、ここは一旦、『 関羽軍の目的は、劉備軍の北上を容易にする為、できるだけ多くの魏軍を引きつけておく 』 という当初の大戦略に立ち返り、魏との戦闘を呉の協力を得て続行する。それが得策である。
それが「荊州司令官」としての関羽の立場である。「司令官」としてはそうせざるを得ない。いや、そうしなくてはならない。呂蒙はそう考えていたのではないでしょうか。

だが、関羽軍は圧倒的な兵力差にも拘わらず、孫呉の要求を拒否。呂蒙の予想に反して江陵奪還に向け南下を開始しました。結果、孫呉は甚大な被害を受け、同時に関羽軍も潰滅しました。それは呂蒙からすれば、おおいなる誤算であり、同時に、敵味方が出した大量の死傷者は、本来避け得たものでした。それが呂蒙には悔しく、また許し難いものであったのではないでしょうか。
貴様のせいで、孫皎や蒋欽はじめ数多の兵士が死に、同時に貴様の軍も潰滅した。貴様のCENSORED行為とも言える突撃で、死ぬ必要のない兵士が多数死んでいった。貴様は司令官失格だ。貴様の行為は天命を見誤り、道理を斬り捨てた行為だ。そう考え、呂蒙は関羽と言葉を交わすことを止めたのではないでしょうか。この呂蒙の憤怒が、鼻血を噴き出しながら関羽を斬り捨てようとした行為となって現れたのだと思います。

■「捕まえたというのに重苦しいのう。」

ふいに孫権が現れました。呂蒙本軍の後ろから、孫権及び親兵が追走していたのでしょうか?
鼻血を滴らせ、自分の読みの甘さを詫びる呂蒙に「いや、ようやった。充分じゃ。」と労(ねぎら)いの言葉をかけ、孫権は、呂蒙の刀を取り上げ、関羽に対峙します。

その時に、廻りの兵士たちを眺め、呟いたのが上記の台詞です。孫権、風格と余裕があります。他の呉兵が関羽の不死身ぶりに圧倒され、声を失っている時に、孫権だけ冷静かつ客観的です。確かに、多大の犠牲を払ったとは言え、あの関羽を捕らえた訳ですから、もっと誇って良いのかもしれません。主君である孫権は、自軍の兵士たちに誇りを取り戻させようとしていたのかもしれませんね。

■「それは名ではあるまい。知らんなら今、名づけい。」

丁奉が阿幢の名を告げた時に、孫権はこう答えました。何で阿幢というのが「名ではあるまい。」となるんでしょう? なんとその答えが欄外の「登場人物紹介」にありました。以下、転記します。

【阿幢(あとう)】「阿」とは愛称を表わす語。「幢」は子供、しもべを指す言葉で、少数民族の呼称でもある。

つまり、「阿」は「〜ちゃん」みたいなもんで、「阿幢」とは「少数民族ちゃん。」みたいな呼称だったんですね。確かにそれは名とは言えません。

慌てて丁奉は「ば、馬...」と阿幢の姓を考えますが、これは馬肉が好物だったからでしょうか。すかさず孫権が「馬忠」と名付けますが、これは「呉に忠実であった。」「忠義を以って関羽を捕らえた。」という意味合いが込められていたのでしょうかね。いずれにせよ「褒美は特等じゃ。」と孫権は告げてますから、「馬忠」という正式な姓名を付与するのも褒美の意味合いが込められていたのかもしれません。
なるほど、正史に2カ所しかない「馬忠」の記述に、欣太先生がイマジネーションを膨らませて、「阿幢」なる少数民族の名も無きキャラクターを誕生させたのですね。

阿幢、贈り名を「馬忠」...。無垢の心をもった獣人のように管理人は思えました。丁奉に操られた感も若干ありますが、これ以上の無駄な死者を出さずに戦闘を終了させたという点において、その死は意義あるものであったと思います。

■「孫仲謀は、ときに義を棄て、信を晦(くら)まし、また敵の王に忠を偽る。」
■「呉は、わが家(や)じゃ。」
■「呉(いえ)の為なら、天下の謗りや、歴史の汚名も厭わぬか。」
■「呉に生きる者は皆、わが親 わが子 わが兄弟! わしは皆を背負うて天下に対する!」

呂蒙が交わすことを止めた関羽との会話ですが、孫権が交わしました。というか、関羽はこの会話を行なう為に、麦城から遥遥(はるばる)強行突破を図ってきたような気もしました。
とは言え、噛み合ってるような噛み合ってないような抽象的な会話でした。解釈は数多(あまた)あるでしょうが、例によって管理人なりに無理矢理意訳してみました。

「孫権という男は、蜀に対して、義を棄て 信を利用するような行為を行ない、また魏の王に対しても忠節を尽くすようなふりをしている。」
「それは全て、我が家とも言える呉の為じゃ。」
「呉の為なら、天下から謗(そし)られ、歴史に汚名を残しても構わないのか。」
「呉に棲む者は全て、わしの肉親のようなもんじゃ。わしは呉の民 全てを背負って天下に向かってゆくと決意している。誹謗を受け、汚名を残すことが、なんぼのもんじゃ。」

管理人には二人の会話がこう聞こえました。
この会話の後に、関羽は 『 孫権とは、こういう男か。』 と独白してました。関羽の顔に表情が無いので、どう思ったのか分かりません。 が、当初「孫仲謀に、義なく実なく心なし。およそ民の上に立つ者にあらず!いかな乱世であれ、この邪(よこしま)な所業を罷り通すこと、関雲長が許さぬ!」と激昂していたのに対し、今回はしごく冷静でした。それなりに感じる処があったのかもしれません。

■「皆皆よ。この剣とともに、心に入り込んだ関羽を斬れい!」

なんか昔、董卓が似たような台詞を言ってましたね。
「おまえの心の中に巣くった曹操は斬れたかっ。」
これは、曹操と戦った徐栄が、曹操を「論ずるに術(すべ)がござらん。」論評した時に、董卓が徐栄の兜を叩き斬って告げた台詞です。

比較するに、孫呉の兵士たちにとって、関羽の凄さというものは「論ずるに術がない」のかもしれません。羅刹と為って首を刈る関羽の姿は孫呉の兵士たちのトラウマとなり、不死身の武力を発揮した関羽を畏れること神の如し、なのかもしれません。

孫権は、兵士の心の中に巣くった関羽の幻影を、実物を斬ることによって消滅させようとしたんでしょうか。

■ふッ!

この最後の1コマがよく分かりませんでした。関羽は何をしたんでしょう。
首が太くなっているように見えますので、グッと息を止め、力を込めたんでしょうか?でも、何故そんな事したんでしょう? 馬忠の手を弾き飛ばす為でしょうか? それとも、いよいよ首を斬られそうになったので、その覚悟の意味で息を止めたんでしょうか? なかなか難解なシーンです。

関羽のこの「ふッ!」の意味は、来週になれば判明するんでしょうかね。

■『蒼天航路』 完結まであと2回!

うわ〜ん!! 
だからそんな事を、太字ゴシックで書くなって!!

No.12552 - 2005/10/31(Mon) 00:20:46

Re: 今週の蒼天<わが呉(いえ)> / 嚠喨 [四国]
初めまして!嚠喨と申すものです!物凄く長い間ROMってました。
管理人さんご苦労様です。ホント。
それにしても・・・あぁーー!蒼天航路!ついにおわってしまうのですか!また編集者の法螺というわけではないのでしょうか!(笑)
思い起こせば自分が蒼天航路を知ったのは3年前、正直ここにいる
皆様と比べたら短い年月ですが、蒼天航路にかける思いは皆様と一緒です。
今まで蒼天航路のおかげで数え切れないほどの興奮と感動を味わってこれました。それがあと2回って・・なんか1つの夢が終幕する気分です。至純の夢というやつですか(笑)
にしても、作品は上手くまとまるのでしょうか?曹操の死にたったの1回になってしまいそうです。せめて、ページ数を増やしてくれるのでしょうか。不安とドキドキでこの二週間どうすごせばいいのやら・・・
呂蒙は、関羽は、劉備は、2回で足りるのでしょうか?(願わくはもっと続いて欲しいですが、かなわぬ要望でしょうね・・)
個人的には寥化(微妙に漢字違いますが)の生死も気になりマス。
ああーはやくモーニング発売して欲しいような、このまま時が止まって
欲しいような、嚠喨、今まで味わったことのない
究極の葛藤でございます。

No.12554 - 2005/10/31(Mon) 01:05:22

Re: 今週の蒼天<わが呉(いえ)> / 10年の人 [関東]
あと2回で終了、というのはゴンタ先生の意向なんでしょうか?
それとも編集の都合なんでしょうか?
10年以上も続き、読者に支持される漫画だし、
読者に納得のいく説明をモーニング編集部はすべきでしょう。

まさに管理人さんのレビューでの、
「おまえの心の中に巣くった曹操は斬れたかっ。」
これは、曹操と戦った徐晃が、曹操を「論ずるに術(すべ)がござらん。」論評した時に、董卓が徐晃の兜を叩き斬って告げた台詞です。

これって、10年くらい前の連載の話です、
ここまで長い蒼天の最後が、竜頭蛇尾になってしまうのでは?
(ちなみに徐晃→徐栄ですよ〜)

それとも、
ありえん!
ありえんゆえに、蒼天なのか?

それとも、あと2話で、
誰もが納得の出来る、感動の最後が、あるというのか、蒼天よ!!

No.12555 - 2005/10/31(Mon) 01:29:20

Re: 今週の蒼天<わが呉(いえ)> / 黄色い弾丸 [東北]
ん〜、まさに関羽に引っ張られてしょうがなく続けた感が強いですね。
なんか、別の三国志マンガも今週無理矢理終わった感じでしたね。(チラッと立ち読みしただけなので題名は失念)
三国志を描いてはならない何かの圧力があったりして…(^^;
とにかく、カウントダウンは何かの間違いであって欲しいですね!
関平、趙累の死に対する関羽の心情もたっぷり描いてほしいし、
関羽が死に際に何を思うか、どう死ぬのかも1話では足りません。(個人的に)
関羽の死を知った蜀の面々の心情、特に劉備の怒り。そして曹操の心情もじっくりと描いてほしいものです。
そして曹操の巨大な死!病死とはいえ1〜2話で済ませる話じゃないと思うのですが…
などと愚痴ばっかりですが、クライマックスは最高の出来にして欲しいと願うばかりです。
頼む!あと3回じゃなくて、あと3巻の間違いであってくれ!w

No.12556 - 2005/10/31(Mon) 01:52:01

Re: 今週の蒼天<わが呉(いえ)> / クウガ [関東]
「青びょうたんの曹」の徐栄タン好きでした(はあと

残り2回っすか!?ウソだぁ〜、いくらなんでも無理ですがな
よし、37巻は丸々一冊書き下ろしってことにしましょう!!

・・・そうとでも考えなきゃまさに「ありえん」ですよ・・・・(涙)

No.12557 - 2005/10/31(Mon) 04:33:00

Re: 今週の蒼天<わが呉(いえ)> / かっこえぇぇ・・
初めまして。毎週レビューご苦労様です。
自分は衝撃のあまりコンビニにもかかわらず何回も何回も読み返してしまいました。
しかし最後のページ、まだ関さん反撃しそうな感じ・・・
ふつうならば「関さん死なない=蒼天終わらない」と思い、ハッピーな気分になるのですが、今回は曹操の最後がしょぼくなりそうな気がしてちょっとガッカリしました。自分は今の化物関さんより、その場で前転しちゃったり、「この膨れ上がり方は尋常じゃねえ」とか言っちゃう関さんが好きです(笑)
終わると知ってこんなに悲しい気持ちになる漫画は今までありませんでした。あらためて、こんな素晴らしい漫画を描いてくれたゴンタ先生に感謝したいとおもいます。

No.12558 - 2005/10/31(Mon) 09:27:23

Re: 今週の蒼天<わが呉(いえ)> / tohma
突然の事で動揺しています。
信じがたいし、どのように終わらせるのでしょう?想像つきません。

 そしてカウントダウン3からって・・・・本当頼みますよ講談社さん。
 
 失礼な言い方になりますが今回の発表はゴンタ先生の気まぐれでは無く、ケジメがついた上でのゴールなんでしょうか?
 「納得がいく終わり方」なんて随分勝手な言い方ですが、そのような
終わり方になることを心から願っております。

 つらいです

No.12559 - 2005/10/31(Mon) 09:54:17

Re: 今週の蒼天<わが呉(いえ)> / 景勝 [中国]
初めまして、疑問考では一度書き込みさせてもらったのですが、
ここでの書き込みは初めてです、ヨロシクですmm

今週のモーニングは衝撃でした、蒼天が終わってしまうのはしょうがないことですが、まさか後3回、今週を除いて2回なんて信じられませんよ・・・何かの間違いであってほしいです;;
あと2回だとしても、やはりこの漫画の主人公は曹操です、
僕はこの曹操にどれほど影響を受けたことか、計り知れないです。
関羽はここまでの活躍をしたのだから死に様は物凄いスケールで描かれると思っていますが、やはり曹操の死はそれ以上の、ナンバーワンの死であってほしいんです、それをあと2回でなんて、甚だ疑問です。
あ〜〜〜マジで間違いであってほしい、編集部が勝手に載せた事で
あってほしい(失礼)!
99%そうだと思っていますが、曹操の死で終わるのかどうかもまだ
分かりませんが・・・

それから管理人さんのレビューを読み、呂蒙よ、涙が出てきたよ;;
周喩と照らし合わせて今まで頑張ってきたあなたの事を思うと、
色んな思いがめぐってきました(日本語おかしいですが)
今あなたと高校生活を送れたら絶対親友になれるよ。

最後のページ、僕もよく分からなかったです・・・なんか
「孫権、関羽の間合いに入る!」(立ち読みなので朧げですが)
とか書いてたような・・・
関羽が最後の攻撃で孫権を殺そうとするとか・・・?
関羽が立派に死ぬために気合を入れたとか・・・・?
よく分かんないです><
来週は、本当にあと2回だとしたら関羽が死ぬ可能性は
高いですよね。
どうせ見るんですが、・・・・見たくない、そこに踏み込みたくない。
あ〜立ち読みで泣いちゃうかもなぁ、趙累の時もやばかったですから。
ヤダなぁ、良い意味でも悪い意味でもヤダなぁ・・・

最後に管理人さんいつもお疲れ様です^^管理人さんのレビューが無かったら僕は呂蒙に対してこんなにも考えませんでした(笑 スイマセン。
レビューもあと少しかもしれませんね。
蒼天そのものと同じくらい毎週皆さんのレビュー楽しみにしています。
では長くなりました、ありがとうございました^^mm

No.12561 - 2005/10/31(Mon) 19:18:42

Re: 今週の蒼天<わが呉(いえ)> / 関西人 [近畿]
へっぷしん!!
・・・・どうも、最近風邪気味の関西人です。

朝、何気なく駅のホームの売店でモーニングを買って、蒼天のページを開いてびっくりしました。
あ、あと3回???
どうやってあと3回で終わらせるんですか?ベン玲麗との桃仙院とのお花見の約束は?曹操の死は?関羽の死は?夏候惇はどうするの?{曹操と同じ年に死亡しているから}
と慌てました。
ですが、今週除いてあと2回なら、恐らく夏候惇は死なないでしょう。
関羽も来週そのまま死んでしまうかもしれません。
俺的には最終回は桃の花の下で郭嘉、じゅんいく、夏候淵、じゅんゆう、楽進、曹昂そして水晶などすでに亡くなった人たちと曹操が夢の中で酒を酌み交わし、「俺も死ぬのか・・・。」と言ってひっそりと死んでいくのかと期待していましたが、あと2回ならこれは無理でしょうね。
まあ俺の期待を良い意味で裏切った最終回にしてほしいです。

No.12562 - 2005/10/31(Mon) 20:36:36

Re: 今週の蒼天<わが呉(いえ)> / RUN [東北]
あと三回・・・。こんなに長く見届けつづけた漫画は無かったですね。
自分の興味の幅を広げてくれた良い作品でした。って過去形で話してるよ!まだ終わってない!ああ、しかし今後どこで「天意」を語り合えばよいのか。蒼天よ、お前をまだ語り尽くしてない。

関羽もまた孫権に「天意」を問う。天意まで数メートル!それがと届くのか届かざるか・・・。

孫権自ら「天意」を問う必要があったのだろうか。漫画的には必須だが、ここはフィクションの域を越えていないだろう。史実では孫権が立ち会ったとは聞いていないし。「天下人」にそぐわない行動ではある。まだ関羽の戦闘力は失われてはいないのだ。安易に近付くべきでは無いと思える。曹操も烏丸の単于を自ら処刑したが、完全に戦闘力を奪ってから「天意」を語り処断した。非業の死を遂げた「孫家の血」がそうさせるのだろうか。

脱線のようだが、徳川家康は馬術、兵法、鉄砲術を免状を得るほどに熟達した人だったが、それの究理を雑兵の兵法として退けた。かつて将軍の兵法指南を選ぶのに、疋田某と柳生のうち家康は後者を選んだ。前者は巧者だが雑兵の兵法であり、「天下人や将」の兵法とは緊急の危機を回避する事であり、後は護衛の仕事であると断じた。

関羽は司令官としての判断を捨て、侠者として最後まで生きた。それが関羽の美しさではある。しかしそれがもたらした敵味方の犠牲は大きい。そうした憤りが孫権に天意を問う結果となったのか。しかし逆に皮肉にも関羽に孫権の天命に達する機を得ることになった。ああ、これがあと三回で描ききれるのだろうか!悲しみは大きいです。

No.12563 - 2005/10/31(Mon) 21:25:22

Re: 今週の蒼天<わが呉(いえ)> / 貴広 [関東]
ゴンタさんの声で
今年いっぱいでの連載完結宣言がなされてた
蒼天航路ですが、一月半を残しての有言実行でしたか><

ところで謎の最後の一コマなんですが
(今週のモーニングは一日早い発売なので
議論が展開される間もないと 思うのですが)

青龍刀が意外な角度で突き出ていませんか?(恐る恐る)
これが関さんの決意なのか!? T

No.12564 - 2005/10/31(Mon) 22:33:09

Re: 今週の蒼天<わが呉(いえ)> / 潜伏者 [近畿]
もう10年経ったのですねぇ。
いままでもモーニング誌上で数々の作品の最後を見続けてきましたが、次の連載枠のために急いで収束する作品が多かったような気がします。
そういう時って、好きな作品が一気に2・3作品完結しちゃうんですよね。
とりあえず、「極上、蒼天」とか「魏王 曹操」とか「ベン玲麗の蔵」とか「蒼色の波風」とか、違うタイトルで続くってサプライズはないのでしょうか…

「関羽の射程」ってことは、関羽が攻撃することが出来るってことですよね。あの気を貯めてる姿は、最後の攻撃をするって事だと読みました。となると、あと一話で関羽を終わらせるのは難しいかと…

No.12565 - 2005/10/31(Mon) 22:56:42

Re: 今週の蒼天<わが呉(いえ)> / 頬衣 [関東]
あと2回・・・
思い返してみればHEAVENや地獄の家の最終回、どちらも「ここでおわっちゃうの?」って終わり方でした。それを考えると蒼天も不安で・・・

No.12566 - 2005/11/01(Tue) 02:20:40

Re: 今週の蒼天<わが呉(いえ)> / 埴輪 [関東]
はじめまして、埴輪と申します。
ずーーっと管理人様のレビュー、常連様の考察を楽しく読ませていただいておりました。正直、管理人様の小説を誰よりも多く読み直したとも思っています(笑)
毎回、毎回コメントしたいなぁと思っていたのですが、管理人様や常連の皆様のレベルの高い論議に入れずに涙していました。本当にいつも楽しませてもらっています。

では、私の拙い感想を述べさせて頂きます。
私は、蒼天の呉陣営の描き方はどうも軽い気がしてなりません。とは言っても他の三国志の漫画に比べれば全然マシだと思いますが、蒋欽や孫皎、魯粛などキャラが立っていた人物の死があまりにあっけない(涙)
もう少しGONTA先生の才能を呉に注いでも罰はあたらないと思うのですが・・・・・・

呂蒙がでてきましたね。陸遜にこのままお株をとられてしまうかと思いましたが安心しましたw

でも、
孫皎の凄惨な死→関羽を動かしているのは孫家への恨み→呂蒙がそれに気づき全ての部隊を随道周辺に集める。
この描写は欲しかったなぁと単純に思いました。
司令官なので、前線に出てこないのは当然やと思いますが、呂蒙の苦悩なども描いてほしかったですね。

しかし、あと2回ですかぁ・・・ものすごく寂しい気がします。
高校生の頃スラムダンクが終わってしまった時以上の寂しさを感じています。思えばスラムダンクも終わりは唐突でした。
しかも巻末に「1部−完−」と書いてあったために、さまざまな憶測を呼んでいました。あれから10年いまだに2部を待ち続ける私がいます(笑)
しかし蒼天航路は本当の意味で「1部−完−」であって欲しいと思います。充電期間を終えさらにパワーアップした蒼天航路が始まる事を願ってやみません。

余談ですが、「残りの2回は、どっちも1000頁以上になるんだよ」と夢の中で友達が言っていました。

No.12568 - 2005/11/01(Tue) 09:43:52

Re: 今週の蒼天<わが呉(いえ)> / 仁
>「呉に棲む者は全て、わしの肉親のようなもんじゃ。わしは呉の民 全てを背負って天下に向かってゆくと決意している。誹謗を受け、汚名を残すことが、なんぼのもんじゃ。」

 それに感激する呂蒙・潘璋・陸遜・丁奉たちの表情の素晴らしさ!

 「ご主君ー!!」という声なき声が聞こえてくるようですよね。

 まさに「孫呉三代最高至福の瞬間」というかで。

No.12569 - 2005/11/01(Tue) 23:34:10

Re: 今週の蒼天<わが呉(いえ)> / 千折 [九州]
 人生の愉しみが、またひとつ減ってしまうなあ・・・。
 曹操の死まで描かれず、含みを持たせたような終わり方になるような気がします。

No.12570 - 2005/11/01(Tue) 23:35:04

Re: 今週の蒼天<わが呉(いえ)> / 英英 [関東]
関さんの青龍刀が…、お、折れたぁっ!!

「関羽、ついに止まる。」の文字と相まって、いよいよ終焉を感じました。完結までのカウントダウンに心乱れて、内容を理解するのに時間がかかりましたよ。まったくよけいなことを…
去年の「年内完結」宣言を思えば、よく生きながらえたと言えましょうか。…終わらせられるとは思えないのですが…。

最初は呂蒙の言ってることがわからず、なぜ関さんが「朝日を浴びてはならぬ」とまで言われるかと、悲しくさえ感じました。
呂蒙の言い分は、“孫呉としては、強行外交の範ちゅうで終わらせるつもりだった”というように感じます。
4年前の魯粛・呂蒙の荊州侵攻の教訓をふまえてるんだなーとも感じました。
当時も曹操が漢中に軍を進めた時をねらって軍事行動を起こし、孫呉に有利に交渉が進むことを狙っていたように見えました。しかし、荊州にかまってる余裕がないはずの劉備が、関羽の加勢に成都から軍を率いてやって来ました。それは魯粛らには想定外だったのではないかと思います。南郡を取り戻すにはいたりませんでしたから。
だから今回は、成都に気づかれないよう速やかに侵攻し、援軍がこないよう長江の入り口を押さえたんだなあ。

これが外交であれば、先に孫皎を斬った関羽が責められるのは理屈としてわかる気がします。孫皎の「こっちの勧告は呑めんというこっちゃな!」という言葉からも“外交”を感じます。とりあえず無血開城なので、戦端は開かれてない…ってことで…(というのは無理があるでしょうか?外交じゃなく脅迫?いや、降伏勧告?)
でも、孫呉は関羽の本拠を陥落させておきながら…ぬけぬけと…っ!という個人的な思いもあります。蜀―荊州関羽軍の情報伝達網だって封鎖してるし。
軍事行動を先に起こした孫呉の側が、「戦死した兵士の報いを受けろ」というのも勝手だなぁとか。
ただ、管理人様がおっしゃるように、避けられる戦い・避けられる死ではありました。潘濬も「南郡の民を慮って受諾するように」と叫びました。荊州戦の犠牲は、関羽の責任です。
(しかし、関羽が受諾すれば樊城戦が再開されるわけで、やっぱり犠牲は出ますよねえ…)

気になるのは、故・趙累おじさんの独白です。

「漢中王の一大戦略から逸れたまま、退路を探らぬ私は都督として失格!」

これを読むと、呂蒙の指摘を認めるような感じがします。
都督として失格なら、これを決定した司令官も失格でしょう。が、

「劉玄徳を戴く関羽殿の道は、至純にして永遠不滅!」

の言葉からは、関羽は劉玄徳の天下の道から全く逸れていないようにも思えます。
…錯覚でしょうか?(^^;

う〜ん…呂蒙が言う「ばかげた夢想」「天命を見誤り道理を切り捨てた」について、劉備サイドから見たいものです。
やっぱり、あと2回じゃ無理ですよね。

「あくまで劉備の臣として、その名を語るのか?」「蒼天を飛翔し続けろ」と魏王は仰せでしたが、呂蒙司令官の非難はそれと対照的に感じました。蒼天を飛翔する関羽を地面におろし、劉備の臣として・荊州司令官としての立場を問いただそうとしてました。
言葉を交わしても理解しあえなかったかもしれません。


関さんの愛馬、扉絵で首を刎ねられた場面でも、まだ蒋欽の馬を押さえ込んでます。
最期までご主人と戦いました…(;-;)

関さん自身も、結構な深手を負ってますね。
思えば、ホウ徳の矢を額に受けてからそんなに時は経ってないですよね?その時の傷も癒えぬまま、徐晃の李典棍を左の背中に。蒋欽のパワフルな矢を左肩に、阿幢の爪と牙(?)を右肩に、蒋欽の矛を右腰に。
阿幢をぶら下げて(?)、さらに前へ進む敵将・関羽!
これは怖い…。
兵士の心に“関羽”が入り込むのもわかります。
数ヶ月前のモーニングの表紙が関羽でしたが、あのような最期を想像します。
今回、弓兵が前に出ていたのが気になりました。

「名は?」と尋ねる関さんに、阿幢を獣や兵器ではなく「(武心ある)人」として見てるんだな〜と感じました。関羽の武、“一撃目は必ず受ける”に該当する相手。
それでも阿幢は、怖い悪魔におびえながらも必死に噛み付いていて、返事をするどころじゃなくて、ただ「チリーン…チリーン…」と鈴の音だけが響いてるのが物悲しいです。なんか阿幢を抱きしめたくなりました。ちょっと爪が怖いですが…(汗)


今回、心和んだ場面;
孫呉のみんなは、ご主君のことが大好きなんだなあ(*^-^*)
孫権が関羽と対峙するとき、警戒した陸遜が弓を構えてましたが(様になってましたね♪)、ご主君の言葉で一瞬にして微笑んでました。ずるいです(笑)、陸遜かっこよすぎ!関平にやられた頬の傷までが彼の男ぶりを上げていて、悔しいです。
怜悧冷徹なリアリストから、またイメージが変わりました。

No.12571 - 2005/11/02(Wed) 00:36:34

Re: 今週の蒼天<わが呉(いえ)> / つね [関東]
さすがに今回ばかりは蒼天航路も最終回を覚悟しなければならないでしょうね。しかし「年内完結」とうたわれたのは去年の今ころでしたっけ。1年も長引いたと思えば・・・あきらめられません。

1.関羽捕縛
2.司令官としての天命
3.呉の君主

 関羽への同盟強要策は呂蒙でしたか。意外でしたね。私は、孫権>張昭>呂蒙の順で考えていましたから。呂蒙はいつの間にか武人ではなく司令官となってしまっていたのですね。それゆえに武人である関羽の行動を読み誤った、義兄もこの後、私情で軍を動かしますが・・・
 それにしても「孫呉包囲網」の回を見ると蒋欽、潘璋、陸遜、誰も関羽が同盟に応じるとは思ってなかったようです。今にして思うと、呂蒙は自分が先陣に立つことで、関羽を直接、説得しようと思っていたのでは。「やはり関羽はまだ北への侵攻を諦めてはいない!」という呂蒙の思いに期待が込められてますね。

 関羽と孫権の会話は、本来、それぞれの正義を語っているもので、どちらが勝者になる、というものでもないのですが、孫権の勝ちのように思います。これは関羽が自分の信念を相手に強いようとするものに対し、孫権は「自分は自分」といったスタンスなのだからやむをえません。

 あと2話でどう終わらせるのやら。関羽に引きずられすぎの感あり。34巻オフレコにある「黄ヒゲがカヒノウをこてんぱんにしたようです」は言葉だけですか。
 私も曹操、死なないまま終わるような気がしてきました。このさい、「蒼天航路Z」が始まっても私は許す。

No.12572 - 2005/11/02(Wed) 01:02:57

Re: 今週の蒼天<わが呉(いえ)> / 刑道栄
いよいよ来てしまいましたねこの時が・・・

私も皆さん同様たったあと二回で曹操の最後を描き切れるのかといらぬ心配とは分かってはいるものの心配でしょうがなかったのですが、何回も読み直し過去の蒼天を読み返すうちに思ったのですが、「蒼天航路」
という作品は曹操猛徳という個人を描いた物ではなく
     「曹操という時代」または「曹操という現象」
を描いているものじゃないんでしょうか?
そう考えるとこの「関羽の死」というのはまさに「曹操の時代」の終焉ではないでしょうか?この事件を機に中華の表舞台は曹操・劉備等の群雄割拠の時代から生き抜いてきた物達から司馬イ・諸葛亮・陸遜といったニュージェネレーションたちにバトンタッチされていきます。

過去、孔明が
<猛将と矛を交えて戦い、首を刎ねられ戦場の屍(しかばね)となる。天下人でありながら、曹操は自分のそういう死に様を肯定する人間であった。

と曹操を評していましたがこれはひょっとしたら欣太先生の意見で、この大作を終わらせるには曹操個人の死を描くより「曹操という時代」の終焉を描ききることが先生の中の「曹操という現象」を終了させることが出来ると感じたのではないでしょうか?だからこそ、その終焉の主役「関羽」をこれほどまでの長きに渡って描きその最後と共に物語を終結させるのではないかと思います。
かなり私見が強い考察になって申し訳ないです。

ただっここまで書いてもやっぱり終わるのは寂しいです!私としては続編よりも是非アニメ化を期する所、大です!OVAでも構わないんでどっかやってくれませんかね〜

追伸  管理人様
先週は転載していただきありがとうございました。ほんとお忙しい中大変申し訳ありません。蒼天もあとわずかですが最後まで本作同様楽しみにしていますので頑張ってください!

No.12573 - 2005/11/02(Wed) 12:38:48

Re: 今週の蒼天<わが呉(いえ)> / 黒助 [関東]
関羽のあとは…と誰もが覚悟していたことではありましたが…
うう…
気を落ち着けるためにまず今週の蒼天の感想書きます。

阿幢と丁奉:
関羽が名を聞きいたこと、孫権がとびきりの名を与えたこと、そのどちらも阿幢のがんばりを思うとぐっときます。が、なによりも丁奉が彼のために泣いていたこと、それが個人的には一番嬉しかったです。

呂蒙:
実ははじめは「呂蒙はあの外交で関羽に折衝の余地ありなんてこと考えてたんだ。それは確かに甘いよ!私の中の呂蒙はその程度ではなかったのに〜」と思ってました。
が、管理人様の考察はまさに目からうろこ!
周瑜の遺志を継ぎ、彼に追いつこうと必死で司令官の責務を考え続けたからこその誤算‐私の中の呂蒙像と見事に合致、蒼天呂蒙ファンの私を救ってくれました〜。感謝!!

関羽:
呂蒙が考えた通り、蜀の荊州司令官としてはあまりに愚かな今回の南進。思うに関羽はそんなことは百も承知で自らの命を懸けて孫権の所業を正しに行ったんじゃないでしょうか。
夏候淵を思い出してしまいました。
‐自らの命を懸けて、劉備の天下に『理』無きを質そうとした夏候淵
‐自らの命を懸けて、孫権の天下に『義』無きを正そうとした関羽
問おうとしたものは図らずも全く逆です。
しかし、その行動を愚かと知りながら敢えて決断できるのは両者がともに司令官のスケールを越えた者であったからでしょう。
というより一般的に愚か・過ちと解釈される行動をその魅力ゆえだと感じさせてくれるこの蒼天航路という作品が堪らなく好きです。くぅ(涙)。

孫権:
このところずっと彼に注目をしてきた私にとって今回の彼の登場の仕方は「いよっ、待ってました!」とまさに理想の展開でした。そして彼と関羽の対話も劉備・夏候淵対談同様お互いの立つ位置の違いをはっきりとさせるものでした。
「呉はわが家じゃ」
思えば孫呉は天下への道のりにおいて謀略や恨みによって幾度も大切なものを失ってきました。それはまた孫権の人生そのものであり、父、兄、兄の親友であり敬愛する司令官…彼の人生は大切なものの喪失の連続であったといえます。
孫呉が何かを失う度に結束を強めていったように、誰かを失う度に孫権は「長年の悲願である天下‐それをあきらめるわけにはいかない。しかし、それだけで足りない。俺は孫呉の家族を守り抜く。そのためであればどんな手段もどんな誹謗も躊躇わない」との思いを強めていったんではないでしょうか。
彼の生き様を思うと今回の発言の重みを強く感じにはいられません。

乱世で覇を競う非情の戦いの中でも『侠』だけは守り通してきた関羽にとって、一見覇のためであれば守るべき道徳などないと考えているかのような孫権の行動は許すことができない所業に映ったことでしょう。
今回の関羽の「孫権とはこういう男か」との発言は彼もまた守るべき何かを抱えて戦っている者であると関羽が理解した瞬間を表しているように思いました。


それにしてもあと二回とは…
でも確かにGONTA先生自身が仰っている通り最近の蒼天は曹操ではなく関羽に突き動かされてたものであったように思えます。
それに<都の際>の回での曹操の倒れっぷりはあまりに魏王らしいものでした。
ある意味、あの時点で曹操の関して描くべきことは既に描き切っているのかもしれません。

…と必死で理由を探してもやはりわりきれるものではありませんね。
やっぱり淋しいです!!!

No.12574 - 2005/11/02(Wed) 21:10:06

Re: 今週の蒼天<わが呉(いえ)> / 仲完 [東海]
えと、遅れました。
自分、呂蒙の独白には全然別の感想を持ってたから、ここでの管理人さんおよび皆様方の意見が妙に新鮮で。
まあ自分、関さんファンなのでその辺差し引いて見てほしいんですけど。あと無駄に長いですし。
呂蒙の独白ですが、どうにも言葉どおりに受け止められないんですよね。
「関羽……早く来てくれよ……でないと俺……身が持たんぞ」
自分はこの言葉から判断して、呂蒙は関羽との戦闘を望んでいたと考えます。
では、その上でなぜ今回の言葉となったか。
となると、まず思うのは荊州強奪は本当に呂蒙のしたい戦だったのか。
合肥での、10万で7000に負けるという大惨敗の傷をぬぐうこともできずに、合肥での呂蒙対魏は、一矢すら報いることができずに終わってるわけです。で、そのまま「おまえは今すぐ荊州に戻れ」ですから。
しかもその後、主君にやられたのが魏への臣従。さらに関羽北上戦では、裏で自分抜きでの合肥攻撃をやられながら、呂蒙には荊州攻めを命じる。
これでは露骨な話「呂蒙では魏には勝てん」と言われたようなものでしょう。
少なくとも、あまりいい気分がするとは思わない。
しかしその上で、呂蒙は関羽攻撃に万全の策を用いて戦っている。
そこへの心中の変化というのが、呂蒙の独白にあったのではないかと。
つうか「司令官とは」という言葉を使って自己を正当化してた、くらいに思ったりするわけで。
で、思っていた言葉をなぜ口にしなかったか。
天命を見誤り道理を切り捨てたものと語る言葉はない……本当にそうでしょうか。
天命。孫呉30年の歴史は言ってしまえば天命の見誤りの歴史です。
孫堅、孫策、周瑜と、生きていれば今頃呉の屋台骨を支えていた人たちは皆、生き急いだというか、生を惜しまず、天命に挑むような無茶な生き方をして早くに死んでいます。そして呂蒙自身も。
療養して陸遜に全てを任せればいいものを、なぜ血を流しながら策を練り続けたか。療養すれば生きながらえたかもしれず、生きながらえたほうが呉の国益にはかなうはずなのに。
天命を見誤ったものと語る言葉はないというのは、それはすなわち孫呉の先人の否定です。
そんなことが、本音であるはずがない。そう私は思います。
自分の意見です。呂蒙の独白は、全部まとめて自己の正当化と、関羽に対する一種の憧憬の裏返しにすぎない。こう思います。
自分の書いてるのは、正史とかほっといて、あくまで蒼天航路での話ですが。
呂蒙が私淑している周瑜は、あくまで主敵を曹操に置いていたわけです。魯粛もしかり。
だとすれば呂蒙も、対曹操が自身の戦の根底にあったはず。それを全部封印して関羽戦に全力を注ぐ。なぜなら「呉の司令官だから」。
ただそれだけを理由に、おそらくは夢も想いも全て捨てて、呉のために命を賭して関羽という(本来なら戦わなくてもよい)最強の敵に挑む。
……では、注いだ後、どうする気だったんでしょうね?
呂蒙は関羽との決戦のころには、すでに死を覚悟していたと思います。
つまりは、呂蒙は曹魏には一度も勝利せずして死ぬわけです。
孫策、周瑜、魯粛と孫呉の基本戦略はあくまで対曹操であった、これが僕の基本認識であり、呂蒙にもその認識が受け継がれていたと思うのですが、一度方針が変えられた上に、再び曹魏と戦う時間はもはやない。
正直、ここで関さんに勝ったとしても無念は消えないんじゃないでしょうか。
その無念を吹き飛ばしたのが孫権の言葉。
「わしは皆を背負うて天下に対する」
つまりは、これは天下取り、対魏対曹、対中原の一歩である、と。呉はいまだ天下を捨ててはいない、と。
まあ、この辺は最初にも書いたんですが、自分が関さんファンなもので、関さん全肯定の上での解釈です。だから関さんへの否定という考えを脳内からまるっきり放り出してます。

No.12575 - 2005/11/02(Wed) 22:14:37

Re: 今週の蒼天<わが呉(いえ)> / 鶏肋 [関東]
私もあのカウントダウンにショックで10秒ほど固まってしまいました。「完結まであと2回」とコピーが出るということは、もう原稿は完成していて編集部に届いてるのでしょうか? GONTA先生は連載終了して今ごろ羽のばしてたりして。

>よく見ると阿幢の体を貫いていた青龍刀が、蒋欽の背中に突き刺さって

そうだったのですね。私はてっきり押し潰されて死んだのかと思ってました。読み返してみたらそうでした。管理人様に感謝です。「潰されて死ぬなんて情けねー」と思ってましたが、もし関羽がわざとしてたなら、蒋欽は高度な攻撃方法で殺されたのですね。呉の猛将に合掌です。江南随一の矢は1本も当たりませんでしたが。

>司令官の職責に対する 『 凄まじいまでの思い入れ 』 が呂蒙の誤算を生んだ

呂蒙が自分勝手に怒っているように思えたのですが、レビューを読んで納得です。呂蒙は関羽のCENSORED行為に怒るとともに、自分の読みの甘さにも怒っていたのではないのでしょうか。

>「馬忠」という正式な姓名を付与するのも褒美の意味合いが込められていた

「阿幢」は名前ではなかったのかー。では、阿幢の村の子供たちも全員「阿幢」なんでしょうか? でも子供たちも馬忠を「阿幢」って読んでたから違うのでしょうね。顔が似ていたから兄弟か親戚なのかなあ。孫権の褒美はあの子たちが受けとるのでしょうか?

>この最後の1コマがよく分かりませんでした。

更にその前の「ずん」の意味も分かりませんでした。
阿幢がもう1回しがみついたのでしょうか?

No.12576 - 2005/11/03(Thu) 04:34:48

Re: 今週の蒼天<わが呉(いえ)> / ふみづき [近畿]
こんにちは。遅ればせながらのカキコです。

>鶏肋さん
蒋欽の矢は前回でちゃんと関羽の左肩に当たってましたよ。
確かに、蒋欽の死に様は最強の武だなんだと言ってた割には少々呆気無かった感が無いでもないですが、彼が関羽の左肩と右わき腹の二箇所に傷を負わせたのは決して無駄では無かったと思います。
もし蒋欽が関羽に手傷を与えていなかったら、あるいは阿トウは、関羽に指一本触れられずに瞬殺されていたのではないでしょうか。


孫権が出てきた時、陸遜が隣の兵士の弓矢を拝借して身構えてましたけど、
「呉はわが家じゃ!」
「呉に生きるものはみなわが親わが子わが兄弟!」
「わしは皆を背負うて天下に対する!」
孫権のこの台詞を聞いたときに笑顔を浮かべて構えを解いてましたね。
このシーンを見たとき、「ああ、普段はクールな陸遜もやっぱり、自分もご主君・孫権に「孫呉ファミリー」の一員として受け入れられているというのが嬉しかったんだな」と思って、少し安心しました。
冷静で冷徹なだけの人じゃなくて良かったです。

あと、しょうもないことことでなんですが、今回、呂蒙の口髭を描き忘れられている箇所が何箇所かあったのが気になるのですが…。
これも単行本では修正されるのでしょうか。

というか、単行本の新刊はいつだ。

No.12580 - 2005/11/04(Fri) 17:19:51

Re: 今週の蒼天<わが呉(いえ)> / 胡音 [関東]
久々に書き込みさせて頂きます。
冒頭の関羽を阿幢が捉えるシーン、”獣ではなかった”と関羽が気付いたと同時に”悪魔ではなかった”と阿幢も気付いた様に見受けられました。
あの一連の目の描写は様々な受け取り方が出来ますが、阿幢が強く目を閉じて振り払っていたのは恐怖感以上にこの一瞬に生じた戸惑いではないかなあ、と。 凶器と化した怪童も本来は純真無垢な童にすぎず、だからこそ曹操から”人の美しきもの、中華の精神”とまで謳われた関羽の崇高な精神性を一瞬にして感じ取ったのだと思い巡らしてます。
阿幢=馬忠の設定も巧みです。以前蒼天の物語構成について”数多の文献のサンプリング”という表現をされていた方がいらっしゃいましたが、歴史書や民話のわずか数行から創造力を働かせて魅力的な人物、ストーリーを組み立ててゆく作業を10年以上も続けるという事は並大抵の事ではないと想像されます。しかも題材が誰もが知る三国志となると尚更。曹操がゴンタ先生の様な才を知ったら間違いなく人材リストに載りそうです。(名誉なのか大迷惑なのか。)
そんな事を考えながらも、司令官・呂蒙の真っ当な独白、戦略を超越してるだけでなく人間離れしている関羽、家発言で関さんの義憤モードから孫呉ファミリーモードへとゴリ押し転換する孫権等々、完結に向けての疾走感に浸っています。
呂蒙の対関羽への独白は至極当然なのに関羽に失格者の烙印は押せません。司令官である事以上の大儀を全うしようとした関羽だからこそ時代をも超越したのだから。

No.12593 - 2005/11/06(Sun) 02:44:07

Re: 今週の蒼天<わが呉(いえ)> / 鳳卵 [東北]
 既に次の回のレビューも掲載されているのに、今頃の書き込みで申し訳ありません。

 この回はホント、最初から最後まで、“しっくりこない”回でした。

 阿トウと関羽がもつれながら蒋欽の上に倒れて行ったあと、周りを取り囲んでいた将兵たちは、疑いもなく「関羽を捕らえた」「蒋欽は死んだ」と認識していたようですが…なぜ!?

 縄をかけたわけでもなく、致命傷を負ったわけでもないのに、「関羽を捕らえた」と思うのは早計だし、それ以上に、なぜ誰も、蒋欽を助け出して手当てしてやろうとか思わなかったんでしょうか…不憫なヤツ…

 で、呂蒙なんですが、言ってることがメチャクチャです。

>−それともたった一人で、我らを皆殺せると、馬鹿げた夢想でも抱いたか!−
 関羽は別に、孫呉を自分ひとりで皆殺しにしようとしたわけではありません。江陵城内に向かっていたのであり、その目指すところは、再びの本拠地奪還でしょう。

 江陵も公安も、さしたる戦があって陥落したわけではなく、元関羽軍の将兵が多数残っているわけで、それらを扇動すればまだ奪回の余地はあると考えたのでしょうか。
 その成功確率は低いとはいえ、関羽は無駄に呉兵を殺そうとしてたわけではありません。だからこそ、隧道を進んでいたわけですしね。

 仲完さんが指摘しているとおり、呉は十万の軍勢を率いながら、張遼率いる七千の魏軍に敗走させられた過去があるわけで、だからこそ呂蒙も「十万の兵で関羽1人を囲んでも、恥ずかしいとは思わない」とか言ってたと思うんですが、そのことを忘れちゃったんでしょうか?

 ともあれ、関羽が寡兵をもって呉軍に挑んだことを、ここまで悪し様に言うのは、理不尽です。呂蒙自身、充分予想していたことなんですから。

 「甘く推し量り…」のセリフもそうなんですが、どうも今回の呂蒙のセリフは、以前のストーリーとの関係がチグハグな感じがしてしょうがないです。

>「いや、ようやった。 充分じゃ。」
 なんか、法正の最後を思い出してしまいました。あの時法正は、玄徳に後から抱きかかえられながら、大量に吐血していましたが、呂蒙は鼻血なんですねぇ。しかし、主君のために巨大な敵に立ち向かい、大車輪で己の限界にまで駆け上がったという点では、似ているのかもしれません。

>ふっ!
 だから、孫権、縄もかけないで安易に近づいちゃダメだって!

No.12600 - 2005/11/06(Sun) 20:22:17

Re: 今週の蒼天<わが呉(いえ)> / RYU [東海]
遅くなって失礼しました。


>司令官の職責に対する呂蒙の 『 凄まじいまでの思い入れ 』

呂蒙は「司令官とはかくあるべき」という、高い理想があるようですが、それは周瑜・魯粛といった先輩指揮官の中に立派な模範が居て、かつ彼らの「誇り高き背を追う」覇気・思慮分別が彼の中にあったからかも知れません。
赤壁において「じゃじゃ馬」とでも言うべき周瑜生来の個性を抑えて、疲れた様子を見せながらも、周囲にそういった余念を気取らせずに職務を遂行した姿は、呂蒙だからこそ美しく見えたのでしょう。

>――関羽軍は国境の食糧庫を強奪した。よって南郡の貸与は無効とし、公安・江陵は呉の領土に帰属する。関羽軍が引き続き魏との戦闘を続行するのであれば、同盟修復の意思ありとして、呉は後方より支援を行なう。

孫権から公式に申し入れられた「娘と関羽の息子との婚姻」を拒絶し侮蔑の言を使者に吐く、
さらには食料庫を強奪・・。これは、孫権でなくとも反感を持たれますよね。
やはり、呉蜀関係を破綻に導いたのは蜀サイドであるのであり、南郡奪還について孫権を一方的に責める事はできないでしょうね。
さらに、荊州の半分以上・南部のほとんどを掌握し決着が着いた上でも、孫呉は尚講和を匂わす使者を送ってくれたのですから、その少なからずの誠意を汲んでやる道理・スタンスが関羽にも欲しかった所です。

>孫呉は甚大な被害を受け、同時に関羽軍も潰滅しました。それは呂蒙からすれば、おおいなる誤算であり、同時に、敵味方が出した大量の死傷者は、本来避け得たものでした。それが呂蒙には悔しく、また許し難いものであったのではないでしょうか。

TATSUさんや今までの皆さんのご意見を読んでいて思ったのですが、関羽というのはやはり司令官ではなく、侠を拠り所とする生粋の武人であるのでしょう。
しかし、武人・将軍というのは将兵を取りまとめるパワー・魅力を持ちながらも目の前の敵を倒す事に集中する余り、大局的判断ができないのかも知れませんよね。蜀で言えば、より上に立つ司令官に法正・諸葛亮・馬良・馬謖(修行済)らのような冷静な人物が就任してお互いの長所を引き立てて協同できれば良かったのですが、
蜀の人材不足が痛手であったのでしょう。

>「捕まえたというのに重苦しいのう。」
>ふいに孫権が現れました。

待ってました!という感じですが、長坂での曹操といい、孫権といい「王」たる人物は要所要所で前線に現れますよね。いつも前線ばかりに居ても判断を誤るリスクがあるので慎重にならないといけないですが、現場の将兵の働き・心情を思いやる繊細さがあるからこそ、こういった行動ができるのでしょうね。

>いずれにせよ「褒美は特等じゃ。」と孫権は告げてますから、「馬忠」という正式な姓名を付与するのも褒美の意味合いが込められていたのかもしれません。

蒼天孫権って結構優しいですよね。
身内の孫皎・子飼いの蒋欽を失った悲しみを直球で出すのではなく、異民族であり無垢の心を持つ腕力の強い怪童
の行動に深く感じ入り、「君が特等のMVPだ」と言ってのけてしまうのですから。

>『 孫権とは、こういう男か。』

あれだけ孫呉への怒りを露わに戦って多くの親愛なる仲間達を失って来ながらも、実際に「孫権の人となり」に接する事によって、曹操・劉備とは違うタイプではありながらも、その人柄を理解してしまう所を見ると、関羽もただの侠の武人ではないというのがよく伝わって来ますよね。これは、夏侯淵へ別格の度量を見せた張飛も近いのかも知れません。
関羽はイイ線行ってたと思うのですが、今一歩司令官に成り切れなかった所があるのでしょう。

>「皆皆よ。この剣とともに、心に入り込んだ関羽を斬れい!」
>孫権は、兵士の心の中に巣くった関羽の幻影を、実物を斬ることによって消滅させようとしたんでしょうか。

孫権のそのセリフは、そういうニュアンスだったんですね。
読んだ時は、ちょっと分かりませんでした。

>「ふッ」

最初読んだ時は、孫権の人物を見定めたので自ら果てようとしたのかと思いました。


鳳卵さん
>今回の呂蒙のセリフは、以前のストーリーとの関係がチグハグな感じがしてしょうがないです。

そういえば、そうですよね。
言動が多様な変化に富み、Identifyし切れない登場人物というと(大学時代のノートをそのまま写すだけですが)、
William Shakespeareの「Hamlet」の主人公のように、反抗する若者(18才)→生と死の瞑想にふける青年(30才)
→rebirthを果たし威厳を備えるフェンシングの名手として登場し(全身黒の衣裳・立派な容貌)、海賊と戦う・・etc
というスタイルもあり、「ルネサンスに近い当時にあって、悩める現代人に近いタイプ」だとか。
難しくてよく分かりませんが(苦笑

でも、呂蒙のセリフの変化の時間軸はおそらく数日・数時間刻みだと思いますので、
仰る通りちょっと違和感がありますよね。

No.12610 - 2005/11/09(Wed) 07:57:10

Re: 今週の蒼天<わが呉(いえ)> / 仁
>「呉(いえ)の為なら、天下の謗りや、歴史の汚名も厭わぬか。」

 どうせならここで孫権の「ならば聞く。おまえの言う『天下』や『歴史』のためならば、息子も部下も、そして国すらも厭わぬのか」と言って周囲の惨状を見回すといった演出も見たかったですね。

 (それで関平や趙累の死体も写ると。)

 このあたりで董卓の暗殺前後の王允の姿を思い出してしまうのは自分だけでしょうか?

 もちろんそうすればその後の「感動」も何も台無しなんですけどね。

 自分的には、それをしなかったところにむしろ孫権の「武人の情け」を感じてしまいます。

 せめてワシの手で(許されざるオマエを)「成敗」してやるという面も含めて。

 「玄徳! 恨むならワシだけを恨め!」

 そんな孫権の声が自分に聞こえてきました。

No.12616 - 2005/11/10(Thu) 11:36:35

Re: 今週の蒼天<わが呉(いえ)> / 風靡 [関東]
>  「玄徳! 恨むならワシだけを恨め!」
>  そんな孫権の声が自分に聞こえてきました。

だったら関羽の首を曹操に送ったりしないでしょ。
その声は空耳では?

No.12617 - 2005/11/10(Thu) 19:01:51

Re: 今週の蒼天<わが呉(いえ)> / 仁
>だったら関羽の首を曹操に送ったりしないでしょ。

 他の場面にも多く見られることですが。

 「なぜ曹操に首を送ったのか?」についても、この『蒼天』については具体的に説明されていないんですよね。

 曹操の「なぜ劉備に首を返還しないのか?」と同様に。

 あくまで読者側の推測と憶測に任せるという感じで。

 演義で描かれているように、張昭あたりからうるさく言われたので曹操に送ったのかもしれませんし。

 ただし誰にも任せることなく、危険まで冒して自らの手で関羽の首を刎ねたところに「いかなる恨みも自分で引き受ける」という孫権の覚悟という物を感じたんですよね。

 自分としては。

No.12619 - 2005/11/10(Thu) 21:40:49
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