| 初めまして。龍夢と申します。 掲示版に書き込むのは初めてなのでドキドキしています。よろしくおねがいします。 わたしは荀いくが大好きなので「荀いくと曹操の間のみぞ」の根幹が気になってしかたありません。そして、それは今迄蒼天航路で対比して描かれたことはありませんが「宦官の孫と名士の家の出」という生まれにさかのぼるものではないかと思うのです。 曹操は「心の闇」にこだわりますが、曹操自身の心の闇ってなんでしょう。儒によって価値を認められない宦官の孫という自分で選ぶことのできなかった生まれが曹操が育っていく中で一番始めに感じた心の闇だったのでは?それを覆したくて、曹操は自分を認めない儒教にとらわれない新しい発想をどうしても必要としたのではないでしょうか? でもこういうことで悩む必要のなかった荀いくには殿の根底にある心の闇が理解できない。あの雪玉に曹操は自分のそんな思いを込めて投げたけど、ピュアな荀いくには殿の闇がみえないのです。
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No.6986 - 2002/10/29(Tue) 15:29:35
| ☆ Re: どうしても求賢令を出したこと / 雷覇 | | | | 荀いくに生まれた『心の闇』 それは曹操への不信。 ピュアが故に生まれた疑問。 「いまだ玉座につくつもりはありませんか!」 荀いくの胸に走った不安。 儒教の弾圧を恐れた儒者が曹操を皇帝に押し上げる幻覚。 「儒者とはどうしようもなくしたたかで・・」 曹操に抱いた不信は 「血のついた甲冑をまとう天子がいるか!?」 によって払拭されたのではないでしょうか? ならば荀いくの最後の戦いは曹操を玉座に祭り上げようとする「したたかな」儒者たちとの戦いだと思われますね。
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No.6988 - 2002/10/29(Tue) 20:42:33 |
| ☆ Re: どうしても求賢令を出したこと / TATSU@管理人 [関東] | | | | 龍夢さん、はじめまして。おっ、GuestBooKの書込みもして頂いてますね。蒼天考へようこそ!!
さて、曹操が「求賢令」にこだわった理由、すなわち『才が全て』としたのは、「心の闇」すなわち『その出自』にもあったのでは?という説。なかなかに面白いですね。
蒼天曹操は「宦官の孫であったことに対するコンプレックス」っぽい発言は一切してませんが、対袁紹戦で曹操から発せられた台詞、「心の闇」に言及し、では曹操の「心の闇」とは?と考えてみれば、確かに「宦官の孫であるという出自」はあったのかもしれません。(特に袁紹と対比した場合はそうだと思います) それが、「出自・性格・素行なんかより才が重要」ということを敢えて「布告」にまでした理由の1つなのかもしれないと...なるほど、そうかもしれません。もしかしたら曹操自身もそれに気づいてなくて「意識の底の底」にあったりして。
荀?ケとの「みぞ」については、確かに「育ってきた環境」も大きな要因になってると思います。「強盗団の頭目」だった曹操が「盗みを行うことなど頭をかすめたことさえ無いのだろう」って荀?ケのことを述懐してるぐらいですからね。
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No.6992 - 2002/10/30(Wed) 12:45:30 |
| ☆ お返事ありがとうございます / 龍夢 | | | | <雷覇さん,TATSUさん ありがとうございます。蒼天はあっという間に建安十六年ですね。今迄年号を気にしたりしなかったのですが さすがにドキドキです。西方遠征、益州の騒動がすめば、とうとう運命の年がきてしまう。はぁという感じです。でもこちらの掲示版におじゃまして、少し覚悟ができました!? おもいつきで書いて、恥ずかしいですが、又、おじゃまさせてください。 こちらのサイトを知って、まだ10日くらいなので、過去の分も少しずつ読ませてもらっています。人物伝の 郭嘉 のところは泣きました。でも、自分を燃焼しつくして、曹操に死を嘆かれた郭嘉がうらやましいです。ゴミだらけだという曹操のお墓を掘り起こして、ミイラに「哀れや文若、痛ましや文若、口惜しや文若」と言わせてみたいです。
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No.7002 - 2002/11/01(Fri) 00:29:03 |
| ☆ Re: どうしても求賢令を出したこと / TATSU@管理人 [関東] | | | | 曹操の死が建安25年ですから、あと9年ですね〜。西方遠征、益州の騒動の他にも濡須口や合肥の戦いもあるんですが...でも、運命の年までそう長くはないですよね。はぁ〜(溜息)
>過去の分も少しずつ読ませてもらっています。人物伝の郭嘉のところは泣きました。
ありがとうございます!新しく来た方がContentsのコーナーを読んでくださって感想を書いてくれたりするとスゴク嬉しいです。
>ミイラに「哀れや文若、痛ましや文若、口惜しや文若」と言わせてみたいです。
あははは〜。気持ちは分かりますが、墓掘り起こしてミイラに言わせるのはホラー入ってるような...
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No.7006 - 2002/11/01(Fri) 02:50:25 |
| ☆ Re: どうしても求賢令を出したこと / youkey [関東] | | | | はじめまして、龍夢さん! 「荀?ケと曹操の間の溝の根幹」、蒼天のみでなく、三国志ファンであるなら誰もが興味のあるテーマですよね! そして確かに龍夢さんの指摘する、曹操の卑しい(とされていた)出自と、清流派の荀?ケの、生まれ育った環境に原因があるというのは、なかなか鋭い視点だと思います。人間の人格形成にはやはり、後天的な要素が大きいのかもしれませんね。
ちなみにわたしは郭嘉ファンですが、彼は早死にしたおかげで幸せだったと考える説もありますが、郭嘉もまた、曹操と同じように生まれてからの環境は、世の中の裏側を見てきたことがあり、そういったところで人と人としても曹操とうまが合ったという考え方もあります。 僕は後者のほうがおおよそ当たっているのではないかと思いますが(っていうか、そうあって欲しいです)、実際のところは果たしてどうなのでしょうかね。
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No.7020 - 2002/11/03(Sun) 14:19:52 |
| ☆ Re: どうしても求賢令を出したこと / 龍夢 | | | | >youkeyさん(どうお読みするんでしょう)、お返事(あ、レスですね)ありがとうございます。今頃すみません。
曹操は人々が儒という倫理を心の拠り所にするのは、理解はしていても、自分自身の人生の中で儒が役立ったという実感があまりないのでしょうね。それだけでも、儒一尊は限界がありますよね。でも儒を否定する 求賢令 に拠って立つ倫理がみえなければ、華陀や荀いくのような知識階級ならよけいに、不安を感じてしまったのかも。求賢令をすべてうけいれるような倫理(親鸞の悪人正機説みたいな感じ)をセットにして、求賢令が語られたら、又、違ったかなと思います。 郭嘉を責めたつもりじゃないんですが、気にさわられましたか。 郭嘉はなんか、ホントはくそ真面目なんだろうに、曹操が女遊びやお酒の席に連れてくのも楽しいっておもってもらえそうだし、同じものが通い合ってる感じがしますよね。史実になくても、二人の仲が決裂でも荀いくの死を曹操が哀しんだことがないんじゃ、王佐はあまりに悲しいです。 >雷覇さん, またまた今頃で恐縮ですが、自分は昼行灯のような理解力しかなく、最初、曹操は今迄と同じこと言ってるだけなのに、文若はちっともわかっとらん と思ってましたが、儒者が自分達の保身の為に曹操を玉座に押し上げるのが、怖いのですね。儒者の腐敗の糾弾と曹操の信念の完結の補佐。その両方を望み、両方に敗れてしまうということなのでしょうか。曹操と儒者の利害が一致してしまうということでしょうか。 >tatsuさん ~曹操の死が建安25年ですから、あと9年ですね〜。 違うんですよぉ。文若命の私の運命の時はあくまで建安十七年十月です。でも曹操の死まで十年きったのですね。これからもていねいに描かれてほしいです。
~ミイラに言わせるのはホラー入ってるような... あいやいやぁ ホラーっぽかったですか。すみません。間違ってホントに生き返っちゃったらこまりますもんね。「ナ二、インターネット?俺はわからんことに出くわせば、まず胸が踊るぞ!」とネットを学びだし、世界制覇を考えるやもしれません。 人物考の曹操のところ読みました。軍事と統治の両方の才を持つってホントにそのとおりですね。「媚薬の議」にもその特徴があらわれてます。でも凡人は両方共中途半端になりそうです。 2つ共に人並みすぐれた才を持つ曹操に足りないのは ただ時っていうところでしょうか?木曜を楽しみにしています。長くなりすみません。
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No.7037 - 2002/11/06(Wed) 12:12:19 |
| ☆ Re: 求賢令 / 勇徳 | | | | もっと簡単明瞭なものではないでしょうか。医の成す新しい戦、人々の生活これは人類の発展。しかし、儒の教えが根底にある(洗脳?)荀?ケやその他中華の人がこれほどの改革に対して胸が躍らないのであれば儒は自由な発展を妨げる。これは少し前の日本の学歴社会に通じるものがある。それを壊したいと思っていた私には現代社会で曹操の立場であれば学歴等いらぬ。ただ才があれば良し。そうやって私の会社の社員を集めるでしょうね。
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No.7040 - 2002/11/07(Thu) 00:35:37 |
| ☆ Re: どうしても求賢令を出したこと / TATSU@管理人 [関東] | | | | >違うんですよぉ。文若命の私の運命の時はあくまで建安十七年十月です。
ありゃ!そうなんですか!「蒼天はあっという間に建安十六年ですね。」とおっしゃってたんで、てっきり曹操の話題かと...でも最初に荀?ケの話題からスタートしてますもんね。こりゃ失礼しました!
西方遠征が終われば確かに重〜い話題が待ってますね〜。魏公就任に反対したりはしないんでしょうか?蒼天の彼は。
>人物考の曹操のところ読みました。
ありがとうございます〜。人物考も曹昂以来さっぱり更新してないんで、頑張りたいと思います。次は袁紹か周瑜で...
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No.7041 - 2002/11/07(Thu) 00:49:09 |
| ☆ 闇に関して / 水素 [関東] | | | | 闇と聞いてその一を覚えていらっしゃる方がどれかいるでしょうか?
〜人間を大きくするのは 好奇心と賢さと 一塊覇気である
そして まず 人間の魂をとらえるのは 光ではなく 深い闇であった〜
文書を狙う盗人に狙われた「あまん」のコマにありました。その後この事件自体は曹操に影響を残さなかったとありますがあの盗人のおぞましく忌まわしい目をみてしまえばそこに疑問が生じるんだろうなと。
だからこの闇って自分の中の劣等感ではなく人の悪意を一身に受けたときの感覚ではないんだろうかとも考えます。袁紹にしろ荀いくにしろ、そういった悪意を浴びせられることなく育ったんでしょう。なんせ名家ですから。悪意があるからこそ安寧が訪れない、これを知って知るか?と問いかけられてどれだけの人が感じ取れるんでしょうか。そう思えてなりません。
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No.7042 - 2002/11/07(Thu) 03:57:24 |
| ☆ Re: どうしても求賢令を出したこと / 雷覇 | | | | はたして名家とは悪意を浴びせられないものだろうか? 答えは「否」である。 名家であるが故に下級層の人々から羨望の目で見られる事も多いだろうが、妬みなどの想いもあったはずである。 「盗みを働くなど・・・」 考えたことがないわけではなく、考えてはいけない環境だったのである。名家「荀氏」の名を持つものとしての自負がそうさせたのであろう。 これが袁紹だと少し違いますね。 彼の場合は悪意を浴びせられたとしても気付かずに育ったという感じがしますがいかがでしょう。
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No.7076 - 2002/11/14(Thu) 14:16:52 |
| ☆ Re: どうしても求賢令を出したこと / TATSU@管理人 [九州] | | | | >だからこの闇って自分の中の劣等感ではなく人の悪意を一身に受けたときの感覚ではないんだろうかとも考えます。
おお、水素君。襲われた阿瞞のシーンのナレーションから「闇」の単語を見つけ出すとは、なかなかに鋭い!人の悪意を一身に受けた時に「闇」って生じるのかも。
>考えたことがないわけではなく、考えてはいけない環境だった >彼の場合は悪意を浴びせられたとしても気付かずに育ったという感じがしますが
これはこれで、荀?ケと袁紹の違いをうまく現してるような気がします。
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No.7081 - 2002/11/14(Thu) 21:35:16 |
| ☆ Re: どうしても求賢令を出したこと / 雷覇 | | | | 悪意を浴びせられても・・・ 裏付けとして曹操いわく 「なんと程よい鈍感さ・・・(虎牢関にて)」
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No.7089 - 2002/11/15(Fri) 12:14:54 |
| ☆ Re: どうしても求賢令を出したこと / 龍夢 | | | | 蒼天の1話はとても印象が強いです。あのナレーションにあのエピソードなのだから、蒼天曹操が深く感じた闇ってことなのかも。自分の思ってもいなかった深い考察が多くて、感心してしまいます。 「心の闇」も「求賢」も蒼天曹操の大切なテーマですね。最近、 「党鈷の禁」あたりのことをもっと知りたいなと思います。曹操や袁紹や小さかった荀いくにも色々な影響を与えただろう時期ですよね。
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No.7102 - 2002/11/20(Wed) 11:23:28 |
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