| 政実です。横山三国志に出てくるような劉備ってとても臆病なんだと思うんです。荊州においても蜀においてもその弱気ゆえに遠回りするはめになりました。それが人望を集める形になったのですが・・・。 その点で蒼天航路の劉備は侠の世界にいたためか、結構強気に見えるんですが、皆さんはどう思われますか?
|
No.8135 - 2003/05/20(Tue) 16:47:09
| ☆ Re: 思うに・・・ / ギルガメッシュ | | | | どうもはじめまして。横山三国志の劉備は三国志演義を元にしているため聖人君子ぶりが目につきます。三国志演義は講談が元だから客の興味を惹くのには主人公の劉備が、弱気の方が感情移入しやすいからではないでしょうか。蒼天劉備は正史を元にしてるからしたたかに図々しい、いい意味でたくましく強いキャラになってます。こちらが劉備の実像だろうと自分は思いますが・・・。
|
No.8137 - 2003/05/20(Tue) 21:01:26 |
| ☆ Re: 思うに・・・ / TATSU@管理人 [関東] | | | | 横山三国志は「吉川三国志」をベースにしてまして、吉川三国志は「三国志演義」がベースなんで、あんな劉備なんだと思います。("臆病・弱気"というよりも"妙に慎み深い"って感じですね)
で、それに対して蒼天劉備は、単行本9巻で欣太先生がおっしゃってる通り、「三国志演義の劉備は勤勉で慎み深く、親孝行で品行方正。後世に儒教のプロパガンダとして、そんなふうに作り変えられた劉備がかわいそうだ。本当のあいつは(以下略)」って感じで描いてるんだと思います。
|
No.8144 - 2003/05/21(Wed) 00:28:38 |
| ☆ Re: 思うに・・・ / 魔 | | | | 吉川英治の三国志が日本の中では三国志の通俗的な定番としてでまわっていたことは事実としてひとつある。 その「批評」というか「批判」の形で蒼天航路はでてきたわけです。吉川英治は講談社から出版もされてますから、その点での大胆な取り組みが可能なわけでしょう。蒼天航路と同じ講談社出版のモーニングという週刊誌には「バガボンド」という宮本武蔵主人公の漫画が掲載されていますが、これもまた同系列。吉川英治の宮本武蔵の「批評」というか「批判」の形をとっている。講談社系、吉川英治系の作品というのは戦後の日本の階級形成にとても役に立った装置の一つなわけです。それはぶちゃければ金持ちになる欲望をもたせない、自分の位置で満足させる装置でした。戦後日本は復興するために「人は平等だ」というプロパガンダを流して労働のモチベーションを高める必要があったから、そのためには小説の力も利用したわけです。読んでない人は読まないと言っている意味がわからないとおもいますが。講談社はそのことに対する反省でもあったのか、読替をしているわけだが、私個人としては、再びおなじ陥穽だなとおもう。その意味でも蒼天航路を楽しむと同時に、距離をとってみる、例えばそれ以前の小説とその時代状況と照らし合わせる現在のように、行為が必要かとおもって木曜日をむかえています。
鳥のように、獣のように
|
No.8151 - 2003/05/22(Thu) 11:45:45 |
|