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思うに・・・ / 政実
 政実です。横山三国志に出てくるような劉備ってとても臆病なんだと思うんです。荊州においても蜀においてもその弱気ゆえに遠回りするはめになりました。それが人望を集める形になったのですが・・・。
 その点で蒼天航路の劉備は侠の世界にいたためか、結構強気に見えるんですが、皆さんはどう思われますか?

No.8135 - 2003/05/20(Tue) 16:47:09

Re: 思うに・・・ / ギルガメッシュ
 どうもはじめまして。横山三国志の劉備は三国志演義を元にしているため聖人君子ぶりが目につきます。三国志演義は講談が元だから客の興味を惹くのには主人公の劉備が、弱気の方が感情移入しやすいからではないでしょうか。蒼天劉備は正史を元にしてるからしたたかに図々しい、いい意味でたくましく強いキャラになってます。こちらが劉備の実像だろうと自分は思いますが・・・。
No.8137 - 2003/05/20(Tue) 21:01:26

Re: 思うに・・・ / TATSU@管理人 [関東]
横山三国志は「吉川三国志」をベースにしてまして、吉川三国志は「三国志演義」がベースなんで、あんな劉備なんだと思います。("臆病・弱気"というよりも"妙に慎み深い"って感じですね)

で、それに対して蒼天劉備は、単行本9巻で欣太先生がおっしゃってる通り、「三国志演義の劉備は勤勉で慎み深く、親孝行で品行方正。後世に儒教のプロパガンダとして、そんなふうに作り変えられた劉備がかわいそうだ。本当のあいつは(以下略)」って感じで描いてるんだと思います。

No.8144 - 2003/05/21(Wed) 00:28:38

Re: 思うに・・・ / 魔
吉川英治の三国志が日本の中では三国志の通俗的な定番としてでまわっていたことは事実としてひとつある。
その「批評」というか「批判」の形で蒼天航路はでてきたわけです。吉川英治は講談社から出版もされてますから、その点での大胆な取り組みが可能なわけでしょう。蒼天航路と同じ講談社出版のモーニングという週刊誌には「バガボンド」という宮本武蔵主人公の漫画が掲載されていますが、これもまた同系列。吉川英治の宮本武蔵の「批評」というか「批判」の形をとっている。講談社系、吉川英治系の作品というのは戦後の日本の階級形成にとても役に立った装置の一つなわけです。それはぶちゃければ金持ちになる欲望をもたせない、自分の位置で満足させる装置でした。戦後日本は復興するために「人は平等だ」というプロパガンダを流して労働のモチベーションを高める必要があったから、そのためには小説の力も利用したわけです。読んでない人は読まないと言っている意味がわからないとおもいますが。講談社はそのことに対する反省でもあったのか、読替をしているわけだが、私個人としては、再びおなじ陥穽だなとおもう。その意味でも蒼天航路を楽しむと同時に、距離をとってみる、例えばそれ以前の小説とその時代状況と照らし合わせる現在のように、行為が必要かとおもって木曜日をむかえています。

鳥のように、獣のように

No.8151 - 2003/05/22(Thu) 11:45:45
初めまして / 最澄 [九州]
初めまして、最澄と申します。
お聞きしたい事があるんですが、蒼天航路って連載中なんですか?
(しょうもない質問ですいません)
何巻まで出てるのか知りたいんですが・・。

No.8127 - 2003/05/19(Mon) 16:37:02

Re: 初めまして / 青木 [関東]
初めまして。「蒼天航路」は現在モーニングで好評連載中です(自分も知ったの最近でした)。
単行本は多分27巻まで出てると思います。

No.8129 - 2003/05/19(Mon) 22:12:51

Re: 初めまして / 最澄 [九州]
教えてくださって有難うございます。
27巻まで出てるんですか〜、古本屋にセットでないかな〜〜

No.8134 - 2003/05/20(Tue) 12:55:59

Re: 初めまして / TATSU@管理人 [関東]
最澄さん、初めまして。

>蒼天航路って連載中なんですか?

もちろんです。じゃないと「今週の蒼天」書けませんよ〜。
詳しくは「作品考」の中の「蒼天航路考」をお読み下さい。

>多分27巻

た、多分? 悲しい...

>古本屋にセットでないかな〜〜

更に悲しい...

No.8141 - 2003/05/21(Wed) 00:20:11

Re: 初めまして / 最澄 [九州]
実は教師にすすめられたんですよ。
面白いなら買おうかな〜〜って・・・。
一冊一冊買うのは大変なんでセットを探してるわけであります。
面白いか分んないんで立ち読みしてみようと思います

No.8146 - 2003/05/21(Wed) 12:59:05
今週の蒼天<漢 −くに− > / TATSU@管理人 [関東]
今週の蒼天、ついに"カウントダウン開始"って感じでした。

          ***************

愕然として立ちつくす荀?ケ。その脳裏には、過去の曹操の言動がフラッシュバックします。そして独白する荀?ケ。

−無より育ち、自力で乱世と闘い続けてきた人は、群臣の熱き懇願がたとえ天を焦がす坩堝(るつぼ)と化しても、それを顧みることなく自らの道を貫かれるに違いない!−

目に映るは、家臣に囲まれる馬上の曹丕。

−だが、巨大な群臣の熱望が、曹孟徳にとどまることなく、次代に及べばどうか!?−

荀?ケは思わず懐に手をやります。懐から取り出した手には小さな筒が!あっ、これは華佗の弟子から貰った薬筒!!

−国公の世継ぎたる人はその時、襲い迫るその猛火の圧力に、ただ一身で向かい合えるか!? "自分は自分でしかない" その境地で答を出し得るか!?その血に流れる曹孟徳にとらわれることなく!−

ドク! 
凄まじい動悸が荀?ケの体を襲います。思わず倒れこみそうになる荀?ケ。筒から丸薬を取り出し見つめます。

−世継ぎが決まるのはまだ先のことだろう。しかし...今、考えを避けてはおけぬ未来!−

目をつぶって丸薬を飲み干す荀?ケ!!
...いやあ、ついに荀?ケ、次世代にまで想いが至ってしまいました。"そんな先まで心配せんでも"って他の家臣は思うかもしれません。荀?ケもそこらへんは分かってるんじゃないでしょうか。でも"まばゆいばかりに清い"荀?ケだからこそ曹家の未来、漢朝の未来を真摯に思い煩うのかもしれません。
荀?ケの鋭い脳漿は、"見たくもない未来"を鮮明に描き出してしまうのではないでしょうか?

          ***************

「ご気分はいかがです?」
荀攸が心配そうに尋ねます。寝所で起き上がり、呆然と荀攸を見つめる荀?ケ。なんと一日半も眠っていたそうです。華佗の薬は睡眠薬みたいな成分も入ってたんですね。
「軍は昨日出立しました。しばらくこちらで療養するようにとのお達しです」
と済まなそうに告げる荀攸。あ、荀?ケ、おいてけぼり...荀?ケの寝所の隣室には医局の者が待機してるそうです。
「おおげさだな。なんともないのに」
と寝床を出る荀?ケ。
「にしても、都での激務を離れ骨休めなさるには、ちょうどよい頃かと」
と笑顔を浮かべ荀攸は語りかけます。荀?ケはそれを一瞥し、「つくろい笑顔に骨休め。どちらも曹操幕下にはありえんものだろうな」と窓を開けます。思わず自分の顔に手をやる荀攸。
「でも、この寿春。袁術が帝位を僭称したこの地は、あらためて来(こ)し方、行(ゆ)く末を思い巡らせるのにいい所かもしれない」
と荀?ケはつぶやきます。ああ、そう言えば袁術が「我こそが天子なり。天下万民、飲めよ!歌えよ!」って言ってたの寿春でしたね〜。『帝位僭称』の話題が出て、思わず緊張してコブシを握りしめる荀攸。

「荀攸、すでに君たちが董昭の発議に賛同していたのには驚いたよ」
とふいに荀?ケは告げます。ピクと反応する荀攸。
「そのことを話すため、ここに居残ったんじゃないのかい?」と荀?ケは振り返ります。
ゴックンと息を呑む荀攸。2人の間に流れる沈黙。

あ、黙ってるということは、そうなんですね。
建白書の筆頭に名を記した荀攸...
『漏れ聞くところでは、幕僚内に曹操殿の魏公就任を求める動きありと』『すでに正邪定かならぬものが入り込んでいるとは申せますまいか』と尋ねる劉曄に、韜晦した表情を浮かべていた荀攸...
この荀攸は、自分の考えを叔父には告げようと居残ったみたいです。叔父の疑念を晴らしたかったんでしょうか?

          ***************

「丞相の国公就任を求める発議は、たしかにいびつな思惑をもはらんでおるかもしれません。」 荀攸は語り始めます。「しかしながら、そうであっても」
叔父を真っ直ぐ見つめる荀攸。
「脱・乱世。 いち早く平和と秩序を回復させ、かつ、人に新たな息吹きを送りこむには、これ以上の政(まつりごと)はございません。」
ついに荀攸、自分の意見を言い切りました!叔父と真っ向対立するかもしれない魏公就任容認論!!"いびつな思惑"は"脱・乱世"という目的のもと、払拭されるはずだ。ってとこでしょうかね。
その発言を聞いて荀?ケは静かに微笑みます。意外な反応に驚く荀攸。孤立無援の荀?ケはなぜ微笑むのでしょう? 語り始める荀?ケ。

「魏国ができれば、今は混然としている漢の正規軍と曹操軍の位置づけがきちんとなる。そして国公の威光は内外に残る謀叛の火種を激減させるだろう。さらに新しい国は、斬新な才を呼び未知の文化を花ひらかせる」
静かな笑みを絶やさず荀?ケは続けます。
「もちろん、董昭の言うように、臣下の俸禄は増え、領土の民も富む。魏国だけを考えるならまったくすばらしい策だ」

ああ、荀?ケの"鋭い脳漿"は荀攸の言葉を待つ必要もなく、魏国建国によるメリットは十二分に理解しているんですね。荀?ケがこれほど鋭い洞察力を有していなければ、ただ単純に『漢朝転覆に繋がる魏公就任は断固反対!』と声を荒げることができたのかもしれません。甥の言いたいことも理解できるが故に、逆に心の中では葛藤が続くのでは無いでしょうか?
「しかし...」
しかし、の続きを荀?ケは言いません。
その続きは、沈痛な面持ちをした荀攸が独白します。
−いくら魏が漢の中のひとつであると言えど、漢か魏か? 人の選択は鮮明になる。結果、選ばれぬ方の衰えは加速する−

おお、荀攸は荀攸で、叔父の言葉を待つべくもなく、"魏国建国のデメリット"は分かっているみたいです。お互いがお互いの主張の正当性を十分に分かっているからこそ、逆にこの叔父・甥は辛いのではないでしょうか!?だからこそ荀攸は、叔父にこの段階まで自分の考えを主張しなかったのではなかったのでしょうか?
変革期の政治の要諦に携わる者は、こういう辛い選択を迫られてしまうもんなんでしょうかね〜?

「なあ、公達。 漢(かん)は、」
荀?ケは肩を震わせ話しかけます。
「私たちの生まれた漢(くに)は、これでも よく生きながらえたと思うべきなんだろうか」
その目からは大粒の涙が...

ああ、ここですね。もう荀?ケには分かっているのです。時代の大きなうねりは魏建国へ向かっており、それは抗いきれぬこと。むしろ「退廃した漢王朝がよくここまで持ちこたえた」と思うべき事態であることが。
それ故、"まばゆいばかりに清い"荀?ケの苦悩は深く辛いものなのかもしれません。

          ***************

合肥へ向かう曹軍。
隊列から少し離れて二騎の馬が進みます。
「悪いのは心(しん)か」
と曹操が尋ねます。
「はい。食が通るようになれば投薬できるのですが、ここしばらくは鍼と灸で気血を調えるしかないようです」
と答える荀攸。
「心(しん)か」
と再度つぶやく曹操。
うわっ。病状悪化してます!あの会話をした後、病は進行、食事が咽を通らなくなっちゃったみたいです!やばっ!
華佗の右腕だった弟子と鍼の名人を招致して看てもらっていると報告する荀攸。
「荀?ケとは何か話したのか?」
と曹操が尋ねます。
「あ、はいッ」と慌てて答える荀攸。「叔父上は...」としばし言い淀み、
「孫権の軍と合肥城が見られぬことを残念がられ、丞相へは、半生の脳だけはご勘弁下さい、と」
と額に汗して微笑みます。
あはは。"半生の脳だけはご勘弁"ってのは少し笑えました。このことは曹操と荀?ケしか知らないですから、実際、荀?ケと荀攸はこんな会話も交わしてたんでしょうね。

「董昭とおまえたちがおこした発議について、俺が言い及ぶことは一切ない!」
と曹操はふいに告げます。曹操は荀?ケと荀攸の会話の要旨については看破してるみたいです。続けて「あろうはずもない!」と語る曹操。
お前らの魏公就任の建白について、とやかく言う気は全く無い。いや、ある訳が無い。と宣言してます。
「が、俺が荀?ケにしてやれることは何かないのか?」
と唸る曹操。

...ないんでしょうね。無言でうつむく荀攸。無言で空を見上げる曹操。

曹操は雪の日の荀?ケを想い浮かべます。

−冬の到来にはまだ早いぞ!荀?ケ!!−
苦しげに響く曹操の独白...

          ***************

ついにカウントダウンの段階にきたみたいです。なんか次号は悲しく切ないことが起きそうな...
曹操との確執は無いままみたいですが、"蒼天荀?ケらしく"逝くというのもいいかな〜、なんて思い始めたりして...

No.8106 - 2003/05/16(Fri) 00:07:48

Re: 今週の蒼天<漢 −くに− > / ふにゃお
切ない。
No.8107 - 2003/05/16(Fri) 00:20:44

Re: 今週の蒼天<漢 −くに− > / 郭嘉最高! [関東]
冬には早すぎる…
No.8108 - 2003/05/16(Fri) 01:06:17

Re: 今週の蒼天<漢 −くに− > / 楊奉 [関東]
董昭の理の持つ説得力に対して、
荀?ケが漢朝をかばう理由が見えてこなくて
僕的にはいまいち歯がゆさを感じたここ数回。
でも、今回の荀?ケの涙でそのこだわりも流れました。

つまり、大きな才能をもちながら、
荀?ケはどうしようもなく優しいんだな。…それで十分。
理がない、感傷の類だからこその憂悶。

曹操とも確執なしみたいだけど、それもよし。同感です。
最後ゆっくり味わおう…

No.8109 - 2003/05/16(Fri) 01:52:19

Re: 今週の蒼天<漢 −くに− > / t.s
管理人さん御返事どうも。
曹丕の評価ってのは、なんというか多くの読者にとって正直あまり関心ないですよね。(そうでもないですか?)
個性のかたまりのようなあの親にして影が薄いのは当然ですけど、
ゴンタ先生もその点難儀してるんじゃないですかね。

さて荀イクですが、曹操魏公就任のメリット、デメリットを考慮し、結果メリットの方が大きいことは理解できるが、漢というふるさとを失いたくないってのが本音だったんですねー。
しかしこれは明らかに私的感情であり、公的な政の場で披露できる意見ではない。彼の陽気を陰らせるのはこういう葛藤なんでしょうね。
蒼天荀イクこれまでよく涙を見せてきましたが、今回のそれは異質ですね。衝撃的でした。

ところで曹操は荀イクを「わが張子房」と評した(正史?演義?)そうですが、どうでしょう?私は張良というよりは漢高祖の蕭何というイメージです。みなさんはどう考えてんでしょうか。商成湯の伊尹?周文王の太公望?

No.8112 - 2003/05/16(Fri) 17:42:20

Re: 今週の蒼天<漢 −くに− > / ふにゃお
話の腰を折って申し訳ないです。

落ちついて考えたら、一般的に言われている荀?揩フ死は

  空の器→お前にやる物は何もない!→憤死!

であるわけで、それを例によってのゴンタアレンジで

  空の盃→お前にしてやれることが何もない!→憤死?

となってるわけで、上手いなあと思いつつ、やっぱり切ないなあ、と思うのです。
こんな切ない死に方するってのは、蒼天始まって以来かも。

ぐす。

No.8113 - 2003/05/16(Fri) 18:07:11

Re: 今週の蒼天<漢 −くに− > / 簡鍛
 今回の蒼天、じっくり読ましていただきました。
> −冬の到来にはまだ早いぞ!荀?ケ!!−
 この言葉の背景に、あの曹操と荀?ケの雪遊び(?)の背景が写っていましたが、泣いてしまいました。っていうか半泣きみたいな感じですけど。でも周りの人には変に見えたかもしれません。
 荀?ケが、自分が反対している魏公就任のメリットを述べている部分を見て、改めて荀?ケという人を理解したような気がします。
(因みに、荀?ケが寝台から起き上がったときに曹操に見えたのは僕だけでしょうか?)
> 私たちの生まれた漢(くに)は、これでも よく生きながらえたと思うべきなんだろうか」
 この言葉を聞いて、本当に荀?ケは漢に仕える臣なんだと実感しました。そういえば、何巻かで、荀?ケが献帝に会うシーンで、荀?ケマジでびびってましたもんねぇ〜。
 荀?ケのあの歯が抜け、間の抜けた笑顔はまた見れるのでしょうか?もし見れたら、また泣いちゃいます・・・。

No.8114 - 2003/05/16(Fri) 18:58:22

Re: 今週の蒼天<漢 −くに− > / kazz [東北]
TATSU 様、素晴らしい文章。お疲れさまです。読ませていただき、またぞろあの衝動が蘇ってくるようです。

清く正しい大いなる才を元に、多くの動乱と思惑を内包した歳月によって鍛え上げられた傑物。荀文若。今号の彼の涙に、感じ入るものが無かったとしたなら何ゆえの蒼天読者かっ!・・・などと悦にはいり貰い涙と相成りました。

まばゆい光のなか見返る荀?ケの凛とした表情を見て、曹操陣営にて漢(くに)の中枢に携わる諸侯にしか辿り着けない境地というものを見たような気がしました。孔明もリクソンも血の流れる漢(くに)とその天子に触れうることは無かったでしょう。
中原の覇者の参謀だからこそ触れうる苦悩。

また丞相の反応も良かったですね。感動しました。

No.8115 - 2003/05/16(Fri) 20:00:31

Re: 今週の蒼天<漢 −くに− > / 悠々
蒼天考サイトに訪問するようになってから、蒼天航路の読み方、考え方が自分でも驚くほど変わってきてます。これからもどんどん変わっていくと思います。「BSマンガ夜話」に参加してるみたいで、楽しいです。

ただ荀?ケに関しては、あまりにホットなので、理性と感情が混濁してしまってますので、今回書き込むのは控えます。理性は感情の奴隷?。

天意に逆らい続けた曹操ですが、子の曹丕が皇帝に即位するとなれば、世間の目からみれば、曹氏の残暴ここに極まれり、といったところでしょうか。
明日の食物にも事欠く庶民にしてみれば、曹操の千年の計など知ったことではないですよね。まして、たとえ文武に秀でていたとしても、継承者の曹丕に「徳」がなければ・・・(言い過ぎかな)。曹操の理想は、同じ時代に生きた庶民や曹一族にとっては、けっこう迷惑だったのかもしれません。まあ、あくまで蒼天の中だけだと思いますけど(笑)。でも治世であれば曹植だけど、乱世であれば曹丕も仕方ないかな・・・。

父子で考えれば、曹昂にしろ、劉冀にしろ、袁尚にしろ、才能や人望があったと思いますし、一瞬とはいえ、たぶん父と同じ天下をみたと思います。ただ、いずれも運がなかっただけです。もっとも、曹昂は曹操が天命に逆らったがための天命、劉冀は劉備が天命に従ったがための天命、という気がしますけど。袁尚は・・・、親のエゴかな(笑)。
はたして曹丕は父曹操と同じ天下をみているのでしょうか。それはともかく、もし曹操の言う「万民に愛おしまれる天子」を真の天子と考えた場合、曹丕もまた天意に逆らうことになるでしょう。その因果が、だれに報いられることになることやら・・・。けど父親が偉大すぎると、嫌でも比較されますし、身近すぎるだけにプレッシャーですよね。曹丕の場合、別の道を行く選択肢はないわけですから、父を越えるには皇帝になるしかない、かも。するとあの残虐性も、父への反発でしょうか?。感傷的すぎるかな?(笑)。

それにしても中国の皇帝って強権のイメージがあったけど、蒼天を通してみると、個人の資質に関係なく意外と脆弱な感じがします。

No.8116 - 2003/05/16(Fri) 23:48:04

Re: 今週の蒼天<漢 −くに− > / 桂花 [関東]
こんにちは。いつもROMさせて頂いているのですが、いよいよ荀イクが舞台から去って行きそうなので(涙)、書き込みさせて頂きます。

最悪のお弁当事件にはならないようでホッっとしていますが、(雪合戦のころから、あ、これは大丈夫かな? というカンジでしたよね)病死 ってことになるのでしょうか?
荀イクの最後というと、北方三国志がとても印象的だったのですが、北方の曹操のセリフに
「すべての人間は、対立するか、服従するかだった。
 荀イクだけがそのどちらでもなかった。」
みたいなセリフがありって、これって曹操と荀イクの本質だな・・と心に残っています。(DAIさんが、shape of their hearts で言ってらっしゃる事にちょっと似てるかしら?)

願わくば、周瑜の時のように、彼は精一杯生きて、死んだんだ。 と思えるような最期をGONTA先生に描いて頂きたいです。(というか、描いて頂けると思っています。)

ところで、曹丕ですが、ものすごい出来るけど、ものすごいカンジ悪い っていうのを見事に表現していて、GONTA先生さすが! と思っています。蒼天の曹丕とサワヤカ司馬懿のコンビを見てみたい気がしますが、そこまでは描かれないのでしょうね・・・。

みなさんと接点のないカキコでごめんなさい! では、お邪魔しました・・。

PS
TATSUさん、カ・・カキコしてみました!

No.8117 - 2003/05/17(Sat) 17:00:24

Re: 今週の蒼天<漢 −くに− > / Caocao
切ない、切ないです。
荀?ケ、ここで押さえ込んでいた漢への思いをもらすか。
でもこれは魏公就任反対とは別次元の荀?ケ個人もの。
しかし、これは放置しておけば埋没してしまう一つの小さな正義だった。
この小さな正義が荀?ケを苦しめた。
天道是邪非邪(涙)

迷刀で斬れば、珍説。

脱・乱世、秩序の回復と新秩序の構築これらを同時的に行おうとする曹操様、儒の形式権威主義の排除、覇道に王道(儒)は無用、法家・人才主義への転換、複雑すぎる〜。普通ならこれらのことを同時的にしようとはしない。

荀?ケが曹操様に求めてきたものはなんだったのか。時とともに変化していったに違いない。時代性に巧みに対応できるだけの思慮と能力を持った荀?ケなら、覇業が完遂していれば魏建国の元勲となれたはず。植の「高樹、悲風多し」とはならない、韓信とは格も質も違うんだから。まさに張子房となっていたはず。すべての悲劇は覇業の頓挫から、赤壁の敗戦はやっぱり重い。劉備のバカヤロォ〜

覇業未完の状態で、急激で複雑多岐にわたる同時的変革は、重すぎた。魏公就任への反対は、変革との均衡。新秩序により淘汰されるものへの配慮ではなかったのか。荀?ケの存在そのものが均衡をもたらすものであった。荀?ケには自己犠牲的な面もあったのかもしれない。

新しい秩序をうち立てようとすることくらい、難しい事業はない。改革の実行者は、現体制下で優位にある人々すべてを敵に回すだけでなく、新体制になれば地位を得るであろう人々からも、半端な支持しか期待できない。この半端さは、二つの原因から生まれる。第一は、現体制を謳歌している人々に対する恐怖感、第二は、異例の新しいことへの不信感。敵対するものに対する武装や粛清は必然となる。

曹操様一代での変革が実行不可能となり、次代に事業が引き継がれた時、変革は中途半端に終わるか、あるいは力があれば、現体制の徹底的排除・大粛清になるに違いない。しかし、他力によって冊立される世襲君主の非力さはどんなものか。問題は他力が改革派と保守派(儒)のどちらか、でも、今、力を持っているのは儒しかいない。曹丕、自らを顧みず彼らと戦い改革ができるか。曹操様を超える力を持つことができるか。荀?ケの最後の危惧は、漢も滅び、しかも、改革も中途半端に終わってしまうのではないかということであった。特に法家への転換は圧倒的権威を持つ専制君主体制の確立が必要となる。自力型の曹操様ならできたのかもしれない。中華が統一されていれば・・・。劉備のバカヤロォ〜

蒼天曹操様と蒼天荀?ケ、君主論では斬れませんな。現体制の大御所・荀?ケがバッチリ協力してくれるおかげで、粛清も最小限に抑えることができる。そういう甘い甘い甘い期待があった。でも、今、荀?ケは・・・・・。

荀?ケ無き世。曹操様、帰り道はありませんぞ。今以上の酷薄さを持たなければ、あなた様の未来はありせぬ。変革のためにひたすらその激情を抑え現実を見つめ続けるというのがあなた様の本質。人間を普遍的な人間性の面から観察し導き出されたその現実主義を為政者として政治論に盛り込む。本当に評価されるべきは赤壁後ではありませんか。成就されなくても曹操様がやろうとしたことをしっかりと描いてほしい。それこそが放置しておけば埋没してしまう大きな正義ではありませんか。

No.8118 - 2003/05/17(Sat) 18:38:12

Re: 今週の蒼天<漢 −くに− > / DAI [関東]
>つまり、大きな才能をもちながら、
>荀?ケはどうしようもなく優しいんだな。…それで十分。

思い出します。呂布を水攻めにしたときのこと。誰よりもその回答に早くたどり着いていたであろう荀?ケの涙。その涙は水攻めにされる民だけではなく、それによって悪名を被るであろう曹操にさえ向けられていたんですよね・・。荀?ケを思うとき、どうしても、荀ちゃんとよんでしまうゆえんです。

>桂花さん
おひさしぶりです!お元気ですか?

>shape of their hearts で言ってらっしゃる事にちょっと似てるかしら?)
えっへっへ。こういうの気づいて頂けると、ちょっと嬉しい♪
元ネタは「STING」の名曲、「shape of my heart」映画「LEON」のエンディングでも使われていた曲です。何故か、この曲が思い浮かびました。 

No.8119 - 2003/05/17(Sat) 22:28:37

Re: 今週の蒼天<漢 −くに− > / Caocao
こんにちは

>ところで曹操は荀イクを「わが張子房」と評した(正史?演義?)そうですが、どうでしょう?私は張良というよりは漢高祖の蕭何というイメージです。みなさんはどう考えてんでしょうか。商成湯の伊尹?周文王の太公望?

蕭何は、劉邦の沛県時代からの子分で役所の「吏」の仲間でした。県の役所には、県令以下、秦の中央政府から派遣されてきた少数の「官」がいて、この人達が県を支配していました。この「官」が地元の顔役を採用して末端の諸事務をやらせる。それが「吏」です。
劉邦は当時「名無しのゴンベエ」の町のごろつきで、そのころから「吏」というのは堅気の人間のなるものではなく、やくざ、社会の寄生虫的な連中が、お上に雇われて行政の末端業務をあつかったもののようでした。蕭何は、切れ者の事務官で後に丞相になりましたが、もともとも身分や質という面では張子房に比べ格段に劣ります。

張子房は、韓の宰相の家に生まれた天才。張子房は漢建国の大功臣のなかで、沛県以外の人で、唯一大粛清を免れた人です。陳平や張蒼は、功績は大きいですが、ややランクが下です。蕭何は大功臣ですが昔の仲間ということでだいぶ助かった面があるのではないでしょうか。それに比べて張子房は、沛出身でないにもかかわらず、蕭何と同じく野戦の功績はありませんが、野戦の大司令官・韓信と同等に評価されました。そしてその智謀は、決して悪に傾斜せず、十数年の間、疑惑をもたれる行為が一切ありませんでした。

こういうことから考えると、張子房にたとえられることは、最大の賛辞、穎川の荀家といえば超名門ですし、その清廉さはまさに荀?ケ。

No.8120 - 2003/05/18(Sun) 14:42:09

Re: 今週の蒼天<漢 −くに− > / t.s
こんにちはCaocaoさん

>こういうことから考えると、張子房にたとえられることは、最大の賛辞、穎川の荀家といえば超名門ですし、その清廉さはまさに荀?ケ
なるほど、そうですねー。格式の高さ・品行方正、それでいてイヤミがなく魅力的。この点ではまさに張良がイメージと一致します。

私が蕭何をイメージしたことには、その人間の性質ではなく、その役割に焦点を合わせていたところがあったんです。
彼が「近所の兄貴」にくっついて挙兵したときからの最古参の家臣として功績大であったということが共通する点ですが、特筆すべきは内政の功労者であった点です。

高祖が関中から中原に出て楚軍に攻勢をかけ、その度に負けては成皐あたりで篭城して再挑戦していましたよね。ここで何度も負けながら再挑戦できたのは、内政をかためて兵と兵糧の備蓄を増やし前線に滞りなく補給した者がいたおかげであり、それが蕭何であったことはいうまでもないことです。

このあたり荀イクの役割と一致するところがあると思います。(荀イクの場合は、張良のように前線で君主の傍らにあり策を授けるということもあったようですが、人材豊富な曹操幕下においてそのポストは専ら郭嘉やカクなんかがはまっているでしょう。)
官渡の篭城戦におけるそれが印象的です。それ以前も以後も備蓄をかき集めていたのは荀イクですよね。

ともすれば前線で死線をくぐる将軍からは恨まれかねない安全に功績をつめる後方補給役ですが、これに出鱈目な人間をあてれば滅亡の憂き目にたたされることは官渡の袁紹軍の補給の失敗から明らかです。
つまりこの「縁の下の力持ち」としてのイメージが蕭何につながったってわけなんです。

それにしても蒼天航路に荀イクが登場しなくなるというのは、惜しいですよねー。正直、陳宮がくびり殺される時の劉備のような気持ちです。

No.8121 - 2003/05/18(Sun) 20:07:26

Re: 今週の蒼天<漢 −くに− > / 優君のパパ
とても久しぶりに書き込ませていただきます。

今、日本という国はダメになったと言われて久しくたちます。
では、仮に今明治維新のような大改革が起こり、
(まぁアメリカに乗っ取られるかも知れませんが)
新しい国が生まれたとした時、
仮にいろいろな意味でいいことずくめであったとしても、
我々はそれまでの「日本」というものに対し、
ジュンイクのような感傷を持つのではないかなぁ
と思ってしまいました。
人事じゃないよなぁ、と。

No.8122 - 2003/05/18(Sun) 21:47:32

Re: 今週の蒼天<漢 −くに− > / Caocao
>私が蕭何をイメージしたことには、その人間の性質ではなく、その役割・・・「縁の下の力持ち」としてのイメージ・・・

はは〜、なるほど!「縁の下の力持ち」この言葉でくくればまさにそうですね^^
蒼天荀?ケにはこっちかも。「近所の兄貴」にくっついてっていうのはポイントですね。十代から参謀ですからね、蒼天荀?ケは。

史記の高祖の言に「自分は、戦略家としては張良にはおよばない。兵站補給では蕭何におよばない。指揮官として韓信におよばない。」云々ありますしね。事後的に評価すればそうなのかも。

でも史書に見える荀?ケは、ちょっと違っています。「近所の兄貴」という関係ではありませんし。明らかに荀?ケのほうが名門で曹操よりも恵まれています。戦略家でも郭嘉や程?cのような局地的な戦略家ではなくて、張良もそうなんですが、大局型の戦略家なんですよ。実は、一番ほしい人材は大局型の戦略家で、これに該当する人達は史書でも別格扱いされています。将来計画、施政方針、経済政策、全部できる人です。特に注目されるのが将来計画で、荀?ケの方針に沿って曹操は行動しています。

それに待遇も別格で、部下とはちょっと違います。鐘鷂の言葉に「明君は臣下を師として扱い、それに次ぐ君主は臣下を友として扱う。太祖(曹操)の聡明さがありながら、大事が起こるたびに、いつもまず荀君(荀?ケ)に相談をかけておられるのだから、これは、古代の師友に相当する。云々」とあります。

あと
「俺の張良だ」と「俺の蕭何だ」はニュアンスがだいぶ違います。
「俺の張良だ」は「あなたの智謀には、まことに敬服いたします。私をよく導いてください」という感じ。
「俺の蕭何だ」は「(家柄が悪くこのままでは不遇だが)お前には俺にはない智謀がある。俺が使ってやるからついて来い!」って感じがします。蕭何には常に社会的地位が低かったというイメージがついてまわるので、この人にたとえると相手は怒ってしまうでしょう。

いや〜それにしても蒼天航路の荀?ケは、子供のころから連れ添ってきた人ですからね。ずいぶん外見も変わってきちゃったけど、中身はそれほど変わりませんでしたね。芯にある清廉さは不変でした。

曹操様(蒼天のみ敬称付 笑)、頑張って〜!荀?ケ、死ぬな〜!

No.8124 - 2003/05/18(Sun) 23:12:09

Re: 今週の蒼天<漢 −くに− > / 龍夢
だいぶ、出遅れてしまいましたけど、感想を。(キリ番も100以上過ぎていて、びっくりです。)

先週号は、いらいらして、モーニングを破りそうでしたが、今週は素直に泣かせていただきました。ハイ。

 話の展開を、中途半端にお涙ちょうだいにもっていかれるのは許せないし、ただ何もできずに、オロオロと心配ばかりする年寄りじみた荀いくの最期なんて、受け入れがたいと思っていたので。
 曹丕に思いをはせるのも「もっと早くに気付いていてもいいんじゃない?」等と思ったり。
 
 こちらのサイトでの話の主題も「どんな死が訪れるか?」でしたが、わたしとしては、「どう生きるか?」をみせて欲しいと願っていました。
 
 玉川さんが『公人と私人』と書いてらっしゃいましたけれど、その公人の部分での信念をみせて欲しかった。曹操の謀臣として。殺されるより刺し違えるような気迫で。

 でも、これは、『確執がうまれる』前提で思っていたことなんだなと今週よくわかりました。

 -----確執はなく、曹操は荀いくを想っている----

 空を見上げ、歯を食いしばり、自分と荀いくを引き離そうとするものと闘っている………その深い哀しみを受け止められたら、うれしくて、もう、なにもいりません。 
 それは、どんなうれしさかというと、「殿が心配してくれているよ。よかったね!!」と荀いくに言ってあげられるうれしさなんですね。

 蒼天荀いくは『曹操を最も慕う家臣』なのに、死を惜しんでももらえない。そんな苦しさと、こちらもずっと闘ってきたので、そこがクリアされてしまうと、もう堰をきったように、涙涙になってしまいました。

 漢-くに-を想う故に曹操のもとにきて、その判断は正しかったのに、自分のしてきたことが、漢の息の根を止めることになってしまう。荀いくは、漢に「すまない」って言いたいんでしょうね。
 
 荀いくの涙は、彼がいままでどれだけ真摯に働いてきたのかがわかる切ないものでした。
 彼の仕事ぶりはこういう風に表現するのが、ふさわしいんだなと
納得です。

ただ、今回は漢-くに->曹操と言う感じの荀いくの想いでしたが、蒼天荀いくは、漢-くに-≦曹操だと想うんですよね。
 
 そこらへんをみせてほしいです。

 う-ん。でも来週は見ないかも。でも、やっぱり読まずにいられないかも…等と想いは千々に乱れております。乱文お許しください。
  
 

No.8125 - 2003/05/18(Sun) 23:31:28

Re: 今週の蒼天<漢 −くに− > / 侠客 [東北]
やっぱり、曹操より曹丕の方が荀?ケにとっちゃあ怖かったみたいですな。確かに曹丕だったらそれこそ魏国からの“帝”に上るのは間違いないでしょう。それも自分の意志でなく「臣下の意思」で。
ああ、ああああ・・・荀?ケの苦しみが伝わってくる瞬間でした。

そして荀?ケと荀攸の対話。
ここにきて分かりました。荀?ケが“魏”という国の何を恐れているのかが。荀?ケは“天命”が漢から魏に移り変わることを恐れていた。

儒の漢に対して唯才の魏、
旧き漢の文化と新しき文化の魏、
乱世の漢と脱・乱世の魏、
選ばれし国と選ばれぬ国、
終りと始まり・・・

荀?ケの悲痛な表情・・・・・・。
「天より人」、曹操が言うように漢から魏への時代の移りは天ではなく人が決めるものである・・・・・・。
そして荀?ケの「私たちの生まれた漢は、これでも よく生きながらえたと思うべきなんだろうか」という台詞から分かるように魏という国家が存在し始めて人々は魏の時代を望む・・・。それが分かっているからこそ荀?ケは泣いてるんですねー。これこそまさしく「蒼天」の時代の終りってことでしょうか?このシーン立ち読みしたとき思わず泣きそうになりました。「ああ、王欣太はこの侠客にモーニングを読んで泣けといわれるかぁ」なんて思いながら(笑)。

次回はいよいよ荀?ケもリタイヤか?蒼天29巻は荀?ケ追悼巻になっちゃうのかあ。

ところで、TATSU殿、<鬼才の本領>から<君は君でしかない>へのレス遅れちゃって申し訳ありません。
え、レスの遅れ5件で5打擲を以って妥当とする?そ、それだけは、ご勘弁を〜(笑)

No.8136 - 2003/05/20(Tue) 17:56:55

Re: 今週の蒼天<漢 −くに− > / TATSU@管理人 [関東]
レスが遅れるのはぜんぜん構いません。

ですが、1ケ月以上前の「今週の蒼天」とかにレス付けてスレが移動しちゃうと、他の「一般スレッド」との話題の乖離が激しくなり過ぎて、あとで「過去ログ」を読んだ時に、訳わかんなくなっちゃうのがちと悲しいです。

No.8142 - 2003/05/21(Wed) 00:23:12
shape of their hearts / DAI [関東]
曹操と荀?ケ、昔から、この二人、なんだかとても似ているなぁ、と、思っていました。でも、何が似ているのかさっぱり分からず。。一見、何から何までまるで違う二人なのに。長い間、感じ続けていた奇妙な違和感。

今週、なにげなく、ふ、と、わかりました。
この二人、「無私」なんだ、と。


「公」の自分であるために、「私」を時に厳し過ぎるほど封じる曹操。しかし、「無私」により喪失されたかのように感じられるアイデンティティーが、時に湧き上がるのか、激しすぎる表現で「私」が現れる。そして、「無私」である人間が、自らのよりどころとして、思わず「天」や「天命」という言葉の中に自らのバックボーンを作り上げる。

研ぎ澄まされた危うい感性が、公であるために、私を拒否し、しかし、完全に自分を消すことはできない。もしかしたら、そんな自分を支えるための方便として、「天」や「天命」をよりどころとしたところが曹操にもあったのかも知れない。時が経ち、危うい感性が、少し安定を見せたときに、曹操は「天」という言葉を必用としなくなったのかも、などという妄想。


一方で、荀?ケは曹操に自らの理想を見いだし、王佐となることで、「公」の自分を作り上げていく。そして、曹操を支え、自らの描く王を磨くことが彼の全てであったのなら、「私」という言葉を荀?ケに感じる術は、ない。

董昭の発議、そこには多分に「私」という各々の思惑が見え隠れする。その発議に触れるまで、その思惑に気がつけない、そこに荀?ケという人が見える気がします。誰かに言われるまで、気がつかないほど、荀?ケは「私」というものから離れた場所に、曹操と共に立っている。


乱世の姦雄、複雑怪奇、魔王、それら様々な呼び名にぶれずにいる曹操。ぶれずにいられる曹操。その原点に、「無私」という言葉を思い浮かべれば、どこか、ああなるほど、と、納得でき、一方で、曹操に時に感じる、孤独感、切なさの正体が浮かび上がる次第。


一を知って十を知る
十を知って十を忘れる
常に新鮮な視点で、目の前の曹操を汲み取ろうとする、荀?ケ。全てを忘れることができる彼だからこそ、曹操にまとわりつく全てのものの奥に、曹操の悲しいほどの「無私」やその葛藤を感じ続けることができる。彼だけが、まっすぐに曹操と対峙することができ、まっすぐな荀?ケの視線が曹操を複雑な心の闇から救い出すこともあったのではないのか。。


俺が荀?ケにしてやれることはなにかないのか?

「無私」であることで強く結びついた二人。それでも、さらけ出される「私」としての曹操の一言。「私」をさらけ出さないことがルールだった二人の、それでも噛み殺せぬ深い思いに、心打たれて駄文献上。

そして。。
公も私もない遠い世界へ旅立つ荀?ケ。そこは果たして冬なのかな?冷たい世界を感じるのは、荀?ケを思う曹操、君の心情の表れかも知れないよ、などと、つぶやきつつ。。

No.8100 - 2003/05/15(Thu) 17:51:51

Re: shape of their hearts / TATSU@管理人 [関東]
う〜ん...いい文章だ。
曹操からは圧倒的なまでの『自我』は感じます。が、確かに「公私」という意味での『私』は感じませんね。
で、荀?ケは、おっしゃる通り『王佐』の男ですから「私」があるべくも無く。

>誰かに言われるまで、気がつかないほど、荀?ケは「私」というものから離れた場所に、曹操と共に立っている。

あ、そうそう。そうなのかもしれません!だからこそ、董昭の建白書の署名を見るまで、あれほどの数の重臣が賛同するとは思ってなかったのかも。

>乱世の姦雄、複雑怪奇、魔王、それら様々な呼び名にぶれずにいる曹操。ぶれずにいられる曹操。その原点に、「無私」という言葉を思い浮かべれば、どこか、ああなるほど、と、納得でき、一方で、曹操に時に感じる、孤独感、切なさの正体が浮かび上がる次第。

ここ、ふれました、管理人の琴線に。そう考えると「無私の立場から曹操を理解できる」荀?ケが逝っちゃうと、曹操の孤独・寂寥は増すばかりのような気がします。
今後、曹孟徳は「孤高の魏公」となって覇道を歩み続けるんでしょうか。

No.8105 - 2003/05/15(Thu) 23:48:43

Re: shape of their hearts / かづき [近畿]
TATSUさんの今週の蒼天、そして続く皆さんのレス、DAIさんの文章と読み続けるうち、気づくと目から水が…
主従にはもともと弱いですが、こんなにこんなに、自分が荀?ケ好きだったとは。
感極まって、思わず書き込みしてしまいました。

未読の今週号、夜が明けたら速攻購入して、曹操と荀?ケについて想いを巡らせたいと思います。

No.8110 - 2003/05/16(Fri) 03:47:03

DAIさん、かなり遅い反応でごめんなさい。 / youkey
ひさしぶりに食い入るように文章を読ませていただきました。
以前わたしは、曹操が幼なじみである袁紹と対している時にしか“曹操個人の”感情を感じないなあと思ったことがございましたが、“公”に徹し続けている曹操の姿からは、たしかに個人の感情はあまり感じないはずか、と思いました。
荀?ケについてですが、わたしは「漢朝の臣」である曹操に対してはその「私」は感じませんが、荀?ケにとっての主君である曹操に対しては、彼の「私」的な感情を時おり感じました。(もっとも、最近はそれもあまりございませんが……)
余談ですが、ぼくは後にも先にも、袁紹に引導を渡し、悲しげな表情をしていた曹操の顔が、彼の表情ではもっとも好きです。

No.8123 - 2003/05/18(Sun) 22:39:08

Re: shape of their hearts / DAI [関東]
> 董昭の建白書の署名を見るまで、あれほどの数の重臣が賛同するとは思ってなかった

そして、そういう群臣の思惑を思いやれる優しさがある。かといって、荀?ケがその発議に賛同することは、ない。無私であるが故に御輿として掲げられることを拒否しない曹操。無私であるが故に、その御輿を担げない。そんな二人が分かり合っていなかった分けがない。良き夢がはるか二千年前の物語に彩りを添え、人の心情に囁きかける一時、ですね。


> 曹操の孤独・寂寥は増すばかりのような気がします。

責務を背負うものはいつも苦しく、凛々しく、ゆえに尊敬の眼差しを受けるのでしょう。TATSU兄の心情、いかばかりか。。自由人には量れぬものではありますが、お察しします。


> こんなにこんなに、自分が荀?ケ好きだったとは。

荀?ケの登場するシーンの朗らかさ、忘れることはできないです。
そう、こんなにこんなに荀ちゃんのこと、好きだったんですよね、私も。。


> ぼくは後にも先にも、袁紹に引導を渡し、悲しげな表情をしていた曹操の顔が、彼の表情ではもっとも好きです

でもなあ、袁紹・・・
時にかいま見せる、私人としての曹操の表情。
そこがあるから、彼は魅力的なかな?などと、思っています。
理と知で割れぬ人の心情。いや、理と知を生み出すものが人の心情であるならば・・。
ふ、と、春の世に思いを寄せてみたり。

酔狂一夜。
春の夜の夢。

No.8126 - 2003/05/19(Mon) 00:37:36

Re: shape of their hearts / TATSU@管理人 [関東]
>TATSU兄の心情、いかばかりか

ありゃ〜、ナンかお気づかいまでして頂いてるみたいで、恐縮です。
じゃ、DAIどん、今度飲むか!!(笑)

No.8140 - 2003/05/21(Wed) 00:17:27
はじめまして / ふにゃお
以前からROMしておりますが、初めて書き込みさせて頂いております。
モーニング誌上で、呂布のあまりのターミネーターぶりにノックアウトされて以来、蒼天は欠かさず読んでおります。
好きなキャラは、呂布、そして荀イクくんです。
あちこちを見て回ると、荀イクくんより郭嘉の方が人気が高いようですけども、僕はもっぱら荀イク派です。

なんにせよ、蒼天の面白さの一つに、他の三国志ではイマイチ個性がはっきりしてなかった曹操の参謀一味が個性満点な点があると思っております。
好きなセリフは、「あなたは物凄い能力を持った軍師だが、人の悪意の使い方は下手だ。」
それから、曹操が公徳に言った「過酷に生きることは、過酷に死ぬことより何倍も力が要るぞ。」ですね。


で、僕は実は赤壁の孔明に関しては、かなり肯定しています。
過去ログを見ると、かなりの方が不快感を持っておられる様子。
中には、「物語の質を下げた。」とまで言ってる人もいます。

例の「合体」以降の話なんだけども、あれは、要するに孔明の「気」みたいなもんじゃないでしょうか?
例えば、楽進初登場の際にも、曹操が「気」を送ったりしてましたが、あれを強力にやってしまえば、曹操の心に語りかけることも可能なのではないかと思うわけです。
読者の目には、孔明の姿形をしておりますが、あれは「気」をわかりやすくビジュアル化したものである、と。
当然、一連のシーンでは、登場人物の誰の目にも止まってないわけです。

で、孔明は曹操の心に語りかけているのに、一向に相手にされていないことに気付き、「ぎゃふんと言わせたく」なったんでしょう。
(例の「穢したい」のくだり)

過去ログで誰かが言っている通り、実際の火攻めのシーンでは、火打石を持ってた兵士以外は、孔明の妖術には気付いていないでしょう。
(黄ガイも、そのへんのところの真相はイマイチわかっていないと思います。)
つまり、登場人物のほとんどは黄ガイの火攻めが成功し、曹操軍は大敗したという事実のみしか分かっていないわけです。

つまり、表向き、「正」の部分の赤壁は呉軍対曹軍、最後は呉軍が曹軍を火攻めで滅ぼした、というストーリーです。
また、「奇」の赤壁は、曹操の心を占拠しようとした孔明と、それを「くどい」の一言で退けた曹操との、ある種のイデオロギー闘争が描かれているわけです。

要は、曹軍と呉軍が戦う「正の赤壁」と、曹操と孔明が戦う「奇の赤壁」の二つのストーリーが平行して、というか二重螺旋状に繰り広げられているということです。
結果として、「正の赤壁」には、孔明はまったく関わっていないことになります。
要は(って言うな?)、蒼天の赤壁の物語は、同じ事件を台材にした登場人物が一部でダブる2つの物語が同時に描かれていて、それを「正史・武帝紀には諸葛亮孔明の文字は一字もない」という一文で収束させているのではないかということです。

これは、連載を追っていたときには理解出来ませんでしたが、単行本を通読して、やっと気付きました。
マンガの表現技法としては、画期的で実験的すぎるとは思いますし、はっきり言って蒼天航路でやらなくても・・・・と思えるぐらいに大胆な描き方ではあると思うのですけども、決して「孔明のキャラ立てに失敗したため」になったということではないと思うのです。
あえて言うなら、曹操が「戦には負けたがイデオロギー闘争には勝った」という状態にさせるために無理をさせたため、物語が分かりにくくなった、というのが問題だとは思います。

今さら昔の話題を引っ張りだしてきて申し訳ないんですけども、誰しも自分の心の中で自分なりに答えを出して片付けていたような「問い」が、僕の中ではずっとひっかかっていて、それの答えがやっと最近になって出せたので、報告したくなったのです。

ではでは。
荀イクくん、死ぬな!
って、無理か。

No.7950 - 2003/04/24(Thu) 01:12:05

Re: はじめまして / ふにゃお
すみません。
我ながら、文章がわけわかりません。
僕の言いたいことのニュアンスが皆様に伝わっているかどうか心配です。

No.7951 - 2003/04/24(Thu) 01:14:21

Re: はじめまして / TATSU@管理人 [関東]
ふにゃおさん、初めまして。蒼天考へようこそ!
確かふにゃおさんて「流砂」でお見かけしたような!?(違ってたらすみません)
赤壁編に対する深い考察ありがとうございます。

>三国志ではイマイチ個性がはっきりしてなかった曹操の参謀一味が個性満点な点

激しく同意です!この作品を読む前は劉備陣営ばっかりはっきりしてました。蒼天を読んでやっぱり曹操陣営もキラ星のごとく人材がいたんだな〜、と。

>中には、「物語の質を下げた。」とまで言ってる人もいます。

あ、それ、DAIどんと管理人だ〜!!(笑)

>登場人物のほとんどは黄ガイの火攻めが成功し、曹操軍は大敗したという事実のみしか分かっていない

でしょうね。基本的には双子と曹操しか認識してないんでしょうね。

>ある種のイデオロギー闘争が描かれているわけです。

イデオロギー闘争か...なんか難しい闘争が展開されたんですね〜。

>要は、曹軍と呉軍が戦う「正の赤壁」と、曹操と孔明が戦う「奇の赤壁」の二つのストーリーが平行して、というか二重螺旋状に繰り広げられている

ですね!それは管理人も感じました!!故に「今週の蒼天」のスレも「正」と「奇」に分けて感想書きました。

>蒼天の赤壁の物語は、同じ事件を台材にした登場人物が一部でダブる2つの物語が同時に描かれていて、それを「正史・武帝紀には諸葛亮孔明の文字は一字もない」という一文で収束させているのではないか

ふむ。なかなかに上手い表現ですね〜。そんな感じなのかもしれません。そういう意味では「新しい手法で赤壁を描いた」と言えるのかもしれませんね。
最後に「諸葛亮孔明の文字は一字もない」のナレーションで終わったのは、「正史の武帝紀の章には孔明の記載が無い」のと、蒼天孔明の「幻のような存在」を引っ掛けて、現実(史実)と幻(蒼天ストーリー)を融合させようとしたのかもしれません。(やや無理矢理ですが)

>「孔明のキャラ立てに失敗したため」になったということではないと思うのです。あえて言うなら、曹操が「戦には負けたがイデオロギー闘争には勝った」という状態にさせるために無理をさせたため、物語が分かりにくくなった、

あはは〜、なるほど!!「戦には負けたがイデオロギー闘争には勝った」という状態にさせるために物語が分かりにくくなった、という部分はなんとなく分かります!!
で、「物語の分かりにくさ」は認めるが「孔明のキャラ立て失敗」説は認めないと! それは失礼しました!!

ちなみに管理人も赤壁突入前(正確にいうと寒村で曹操と孔明が出会うまで)の孔明は嫌いじゃなかったんですよね〜。孫呉の会堂で、「皆を煙に巻くような態度をとっておいて、最後に奇策を盛り込んで、そして一人去って行く」とこなんて最高でしたよ。むしろ「新しい孔明像」として、「正と奇を操る妖しい軍師」として、「乱世の奸雄・曹操と拮抗していくキャラ」ではないかと期待してました。そーいう意味では「孔明というキャラ自体」は否定するものではありません。

ただ...ただ、なにも赤壁の敗北を、ふにゃおさんおっしゃるところの「戦には負けたが孔明とのイデオロギー闘争には勝った」なんてことにする必要があったのか?って疑問は非常にあるんですよね〜。負けは負けなんだから普通に負けて良かったのではないかと。いや「単なる負け」にしたくなかったのなら、孫軍の予想外の反撃に「ここは一旦、軍を撤収する!」でも良かったんじゃないかと。

という事で、どちらかと言うと「孔明のキャラが失敗」というより「赤壁最後の孔明の暴走が失敗」というふうに管理人は思っております。

No.7964 - 2003/04/27(Sun) 10:18:36

Re: はじめまして / ふにゃお
> 確かふにゃおさんて「流砂」でお見かけしたような!?(違ってたらすみません)

あそこにはちょこっとしか投稿した記憶はないのに覚えていておられるとは!
自分の子の名前は覚えようともしないのに、会ったこともない文人の名前は頭にびっしり!な曹操様もびっくりです。

> 最後に「諸葛亮孔明の文字は一字もない」のナレーションで終わったのは、「正史の武帝紀の章には孔明の記載が無い」のと、蒼天孔明の「幻のような存在」を引っ掛けて、現実(史実)と幻(蒼天ストーリー)を融合させようとしたのかもしれません。(やや無理矢理ですが)

いや、これが恐らく正解に近いと思います。

> ただ...ただ、なにも赤壁の敗北を、ふにゃおさんおっしゃるところの「戦には負けたが孔明とのイデオロギー闘争には勝った」なんてことにする必要があったのか?って疑問は非常にあるんですよね〜。

これは僕も非常に疑問に感じています。
っていうか、赤壁のラストに関しては、僕も奇異な物を感じたのは事実です。
それを、「物語の失敗」ってことだけで片付けずに、何らかの意味があるのではないかと深読みしていたんですけどもね。

ただ、蒼天の長所でもあり短所でもあることの一つは、「曹操が完璧すぎる」ってことだと思うんだけども、この「完璧なる曹操」が物語の足を引っ張っていたってことなんでしょうねえ。
赤壁の敗戦を「完璧なる曹操」のままで終わらせるためには、普通に「一時撤退」ではちょっと弱い気もしますから。

と、思っていたら、馬超篇では、明らかに「戦に勝ったがイデオロギー闘争には負けた」状態になりました。
(考える疾さすら失っているのか!のあたり)
そこで曹操が行ったのは、文字どおり「力でねじ伏せる」という行動でした。
これが、曹操が晩年へ向けて変わっていく大きなターニングポイントとなるのではないかと考えています。
で、曹操の「最後の良心」であった荀イクの死が、これに拍車をかけていくのだろうな、と。
儒という見えない敵を相手にして、「イデオロギー闘争に打ち勝つ」わけでなく、「見えない物を見ようとせず、力で押さえ付ける」行動に出て、権力は増しながらも精神的に追い詰められていくみたいな。
荀イクが心配しているのは、実はこのことかもしれません。

で、改めて思うのは、その「ターニングポイント」がどうして赤壁でなかったか、ということですね。

No.7972 - 2003/04/27(Sun) 21:52:21

Re: はじめまして / DAI [関東]
> DAIどんと管理人だ〜!!(笑)
また、突然のご指名ですね。
赤壁否定派筆頭としての汚名は未だDAIにあり、というところでしょうか?
それも、よし。

> 決して「孔明のキャラ立てに失敗したため」になったということではないと思うのです。
当時、散々、この話は読まれたと思うので繰り返しませんが、でも、やっぱり、孔明のキャラで迷ってるよね、という話をつい最近、オフ会友人達としたばかり。ま、色んな意見があるということで、ご容赦。

> 誰しも自分の心の中で自分なりに答えを出して片付けていたような「問い」が、僕の中ではずっとひっかかっていて、それの答えがやっと最近になって出せたので、報告したくなったのです。
それは良かった。赤壁をいかに肯定するか、そして、したくてもできなかった人もいたと思います。そういう人にとっては、こういう話を聞くと凄くほっとします。

> 僕の言いたいことのニュアンスが皆様に伝わっているかどうか心配です
いや、十分伝わってます。

> 蒼天の長所でもあり短所でもあることの一つは、「曹操が完璧すぎる」
いや、先のオフ会で少し話したことなのですが、確かに、完璧すぎる曹操は魅力ねーなー、つー感じの部分はあって、でも、あれだけ、嫌われるキャラを描いた時点で、ある意味、成功だよねつー話になっております。私は、特にカクカが死ぬときの「食事」の話が、とんでもなく、反吐を吐きそうなくらい、「大嫌い」です。(笑 うまい料理出せばどいつもこいつもむさぼりつくとおもってんのかー!!その傲慢さが許せん!と言う感じ。私は、そんな料理より、自分で作った料理の方が好きだし、おいしいと感じる人間なのだよ、曹操、と、語りかけてしまいますが、語りかける時点で、ある意味作品として成功なんですよね。


> 曹操が晩年へ向けて変わっていく大きなターニングポイント
ターニングポイントといえば、少しというか、全然話は変わるのですが、最近、カンスイなどのおっさんキャラが踏ん張ってますよね。馬超がかすむくらいの勢い、というか。んでもって、若さの馬超はあっさりと、切り捨てられてる感じがある。一方で、思い返すと、孫呉の若き日をすがすがしく、描ききっていた時期があった。若さと勢いが賞賛される場面が蒼天にはあったんですよね。でね、そこに蒼天の主張の一貫性のなさを感じるふしもあります。が、それは一方で作品自体にふくらみがでることも意味するわけで、一概に主張の変化の是非は論じられないわけですが、ただ、やっぱり気にかかるのは、曹操が若い頃は全般的に若さを支持し、曹操が老いていけば全般的に老いにスポットライトが当たる。どうしても曹操に寄り添い過ぎている感じは否めないですね。作品全体として、ですが。

あと、これも話が飛ぶのですが、劉備と孫権の会堂の場面ですよね。これは私の話ではないのですが、孫呉の会堂で、「問う」という孫権の姿勢を打ち出したにもかかわらず、劉備にその「問いかけ」をバッサリと切り捨てさせている。もったいねーなー、と、思う、というような話を聞いて、なるほどな、と、思ったり。

などなど、なんだか名前が出ていたので書き込んでみたり。TATSU兄、久しぶりにお会いしませんか?今度連絡します。


そして、ふにゃおさん、お久しぶりです。お元気でしたか?懐かしい名前、嬉しかったです。では!

No.7983 - 2003/04/29(Tue) 11:09:38

Re: はじめまして / DAI [関東]
> 曹操の「最後の良心」であった荀イクの死

あと、やっぱりここ。正直、まあ、随分前からこの場面を想像しては悲しくなるわけですが、曹操、ひとりぽっちになっちゃうんだろうな、と、思うと、何とも言えず悲しいですよね。多分、誰でもなく、荀ちゃんが一番曹操を理解していて、そして、一番曹操の深い部分を暖かく包んでる。そんな妄想が自分の中にあって。。

誰よりも曹操のことを思いやっている荀ちゃん、そして、その思いをくみ取る曹操。そんな二人の別れ際は、当事者には清々しいほどの感情が流れるかも知れませんが、傍から見るしかないものにとっては、なんとも切なく、そして、苦しくなるほど胸を握りつぶされる感情に襲われることになりそうです。その瞬間が近づいている。この感覚、楽しみ、と、いうにはあまりにも苦しい。そんな今日この頃、です。

No.7984 - 2003/04/29(Tue) 11:21:04

Re: はじめまして / TATSU@管理人 [関東]
>赤壁の敗戦を「完璧なる曹操」のままで終わらせるためには、普通に「一時撤退」ではちょっと弱い気も

そうかもしれません。だから赤壁の最後は「孫呉との戦い」より「妖魔孔明との戦い」に紙面が割かれたんでしょうか。で、「戦いには負けたが、妖魔には勝った」っぽい終わり方になってるんでしょうかね?
う〜ん、いずれにせよ赤壁の戦いを「新しい描き方」にしたのは面白いとは思いますが、「完璧なる曹操」の敗因をそんなとこにもっていったのは、やはり残念なんですよね。
「完璧なる曹操」の敗北を「妖魔との戦い」にして「その妖魔が最後に自己崩壊した」なんていう結末より、「完璧なる曹操」を上回る(あるいは「完璧なる曹操」の意表を付く)"熱意""情熱""執念""底力"を孫呉が発揮した(それを裏で焚き付けたのは孔明)。っていう展開じゃダメだったんでしょうかね〜。

>そこで曹操が行ったのは、文字どおり「力でねじ伏せる」という行動でした。

馬超に奇襲を受けた直後は、明らかに動揺して殺せ殺せ叫んでましたが、その後は「力でねじ伏せる」というより「もう相手にしてない」(むしろ興味は韓遂にシフトしてる)って印象を受けました。管理人的には。
で、渡河後の「策謀&決戦」は賈翊任せで、本人は既に"戦"より"政"に関心がいってるように思えたのですが...
この馬超編が「曹操が晩年へ向けて変わっていく大きなターニングポイント」になってるかどうかは、管理人的には微妙なのですが、今後の展開を見守っていきましょう。

>孔明のキャラで迷ってるよね、という話

そう言えば、黒髪になった孔明がなかなか登場しませんね。(迷ってたりして)

>あれだけ、嫌われるキャラを描いた時点で、ある意味、成功だよねつー話になっております。

おおっ!そこそこ!そこなんですよ!さすがDAIどん!!そこらへん管理人も感じてるところであります!!
実は最近、「蒼天曹操に関する文章」を依頼されて書いたとこなんですが、まさにそこらへんに言及して書きました!!

>語りかける時点で、ある意味作品として成功なんですよね。

言えてると思います。ストーリーがつまらない、主人公に関心が持てない、そーいう作品は「主人公の言動にあれこれ言おう」なんて思わないですもんね。

>気にかかるのは、曹操が若い頃は全般的に若さを支持し、曹操が老いていけば全般的に老いにスポットライトが当たる。どうしても曹操に寄り添い過ぎている感じは否めない

これについては、管理人は違う感想を持ってます。管理人的には、主人公である曹操の年齢や立場が変わってゆくにつれ、違う部分にスポットライトが当たってゆくのはやむを得ない(むしろ好ましい)のではないかと思ってます。
「天を目指し、覇道を進む若き曹操」と「覇者となり、既存の概念を突き崩そうとする曹操」は描く題材が違ってくるのは止む無し(というか当然)ではないかと思っています。逆に覇者となった今でも「若さや覇気」にスポットが当たってると不自然のような気が。
ということで、赤壁以降の「覇道新章」になってからの蒼天、すんごく好きなんですが。
でもDAIどんの言ってることも分かります。作品全体を通じて「貫かれた1本のテーマ」みたいなもんは必要だと思いますし、それが変わると違和感がでてきますよね。

>孫呉の会堂で、「問う」という孫権の姿勢を打ち出したにもかかわらず、劉備にその「問いかけ」をバッサリと切り捨てさせている。もったいねーなー、

なるほど。そんな感想を持たれた方もいたんですね。
ここも反論するようで恐縮ですが、個人的にあの「劉備と孫権の対談」はスゴク好きなんです。
「今週の蒼天」にも書きましたが、今まであの手の「疑問」って提示はされても、作品中で明確に答えは出なかった。むしろ読者があれこれ想像するパターンが多かった気がします。

ところがあのシーンでは見事なまでに「バッサリ」劉備が回答を行なった。あれは個人的に「劉備の見解(劉備なりの解釈)」がわかって非常に面白かったです。
それに、あれはあくまで「劉備の解釈」であって、問いを発した孫権自体は「短絡で薄ぺらな憶測を吐くでない!」って一蹴してますし、その後の懇談でも「政談はもうやっちまった」と嘯く劉備に「あれがか?」って呆れてます。
つまり「劉備の回答」であって「物語としての回答」では無い訳です。孫権にとっては心中の「膨大な問い」の1つとしてまだ残ってるんじゃないでしょうか?
そういう意味で、回答としては含みを持たせつつ、「劉備個人としてはバッサリ答えを出している」という点において、あの対話は良いできだと思ってるんですが。

>誰でもなく、荀ちゃんが一番曹操を理解していて、そして、一番曹操の深い部分を暖かく包んでる。

いいですね〜。その表現!!「深い部分を暖かく包んでる」ってとこが、ピッタリきます。ここらへんは他の家臣とは違うとこですよね〜。
まばゆいばかりに清く、悲しく、切ない最期が訪れそうな気がします。

No.7991 - 2003/04/30(Wed) 20:13:57

Re: はじめまして / 楊奉 [関東]
DAIさん、お久しぶりですー。
流砂時代から思ってたんですけど、
一度DAIさんとはオフでお酒でも飲みながら
蒼天語り倒したいなー(笑)。すげー楽しそう。
多分、僕とDAIさんの大きな違いは、
蒼天曹操が好きか嫌いか、ってとこでしょうか(笑)。
僕はどうしても蒼天曹操が好き・・というか、
わかるような気がする部分があるんですよね。
わかるなんて言っちゃうとおこがましいですけど。

>あれだけ、嫌われるキャラを描いた時点で、
>ある意味、成功だよねつー話になっております。

>おおっ!そこそこ!そこなんですよ!さすがDAIどん!!
>そこらへん管理人も感じてるところであります!!

そうそう!! 僕もその辺凄く感じるんです。
だって、ここで「誰もに好かれる曹操像」を作っちゃったら、
1000年以上も嫌われてきた「曹操像」を
描ききったとは言えないですもん!!
演義のような書き方を真っ向から覆しているのにもかかわらず、
やはり「民衆(読者)に恐れられる曹操」、
「民衆(読者)に好かれる劉備」に
ちゃんとなっている。
なんで「三国志演義」みたいな形で庶民がこの二人を
語り継いできたのか、その辺までわかる気がするんですよ、
蒼天読んでると。

赤壁>
ちなみに赤壁については、この前投稿した時の「絶賛派」
からは今は僕も一歩引いちゃったかなー(笑)。
だって、あの時望みを託していた
あのあとの呉のおおきなうねりが、
残念ながらなかったんですもん(笑)。
「シュウユ対曹仁@江陵」〜「天下二分の計」、で
孫呉の流れを大きく盛り上げて欲しいと思ってたんですよね。
それがあると仮定して初めて「赤壁絶賛派」。
なかったら、やっぱり皆さん言う通り、
あんなに魅力的だった孫呉についてはもったいないですもん。
だから、今は「赤壁肯定派」あたりにしておいてください(笑)。

二雛会談>
僕もTATSUさんと同じく、あの二人の会話はかなり好きです。
劉備自身も「お前に答えてるんじゃない、民に答えてるんだ」
と言ってましたけど、
あそこの答えは蒼天の作品としての答えじゃないと
思うんですよ。
あくまで、劉備が、わかりやすく、民に提示する答え。
でしかないと思います。
真実は誰にもわからない(多分世の中すべてに単純な答えはない)
けど、劉備は「これでいいじゃん」ですましちゃう。
そしてその方が民もスカッとしてついてくる。
「分かりやすい男に酒も集まる」ですよね(笑)。
(…劉備が今日本の為政者だったら、
「アメリカは自己の目的のために国連をも踏みにじっているのだ!」
なんてスカッと言っちゃって、
国民の支持を集めちゃうかなーとか思う…(汗))

曹操はとにかく分かりにくいが、どうやら頭の中に
自分の天下像を持っている。

劉備は庶民に分かりやすい。(民意の反映?)

で、孫権は天命がなんなのか、
(民と一緒に)問いつづけるために起っている…って形でしょうか。

為政者としてのスタンスが三者三様で、
どれが正しいってことではなくて、
まさしく「天下は増えた」のかなー、なんて思います。

No.8001 - 2003/05/01(Thu) 07:43:48

追加。 / 楊奉 [関東]
追加。
黒髪孔明>
もうこのまま出ないのも、いっそ美しいかなーと。
だってあとは曹操存命中は確か目立った活躍はないと思うので。
それでこそ
「諸・葛・亮 孔・明 の字は正史・武帝紀には一字もない」
と言うあの赤壁でのエンディングが際立つような(笑)。
なんてのが赤壁肯定派としての意見でした(笑)。

エピローグかなんかで、一話でも1ページででも
黒髪孔明vs蒼天仲達、なんてシーンが描かれたら
もう感涙ものなんだけどなー(笑)。

No.8002 - 2003/05/01(Thu) 08:06:32

Re: はじめまして / TATSU@管理人 [関東]
>なんで「三国志演義」みたいな形で庶民がこの二人を語り継いできたのか、その辺までわかる気がする

そう言われて見ればそうですね。特に曹操は「後の世で悪役にされちゃった」のはよくわかるような気がします。

>「周瑜対曹仁@江陵」〜「天下二分の計」、で孫呉の流れを大きく盛り上げて欲しいと思ってたんですよね

そこらへんは管理人も少し残念だったりします。特に周瑜はお気に入りのキャラだったんで、もう少し掘り下げて欲しかったかな〜、てのはあります。
でも「絶賛派」から「肯定派」に後退しちゃったのも、それはそれで残念です。

>「アメリカは自己の目的のために国連をも踏みにじっているのだ!」

「米国にとっちゃ、イラクも北朝鮮も同じ雛。つまりはまだァ」
「敵国ですらない!」

なんちて。

No.8011 - 2003/05/02(Fri) 01:19:33

Re: はじめまして / ひよっこ
久しぶりにHP覗かせてもらいました。
とはいっても覚えていらっしゃる方などほとんどいないと思われますw以前蒼天航路の実写映画化のお話の時とか、あと『狭』についてのスレをたちあげさせてもらったときに参加させてもらいました。

今回、赤壁のところの話についてずっと感じていたことがあったので書き込ませてもらいました。
僕は三国志についてはほとんど知識は無く、人形劇→横山マンガ三国志→蒼天航路とふれてきただけで、ぶっちゃけ正史ではどうのこうのとか全くわかりません。
ただ蒼天航路はそれまで読んだ三国志マンガとは全く思い入れが違い、三国志の面だけではなくそれ以上のところで惹かれています。
それはきっと曹操の発する言葉に感動することだったりします。
つまり僕は蒼天三国志の質とかよりも、うーん表現しにくいんだけれど、自分結構弱い人間なんですが、そういう自分にとって蒼天に出てくる多くのキャラのセリフや行動に激しい衝動や共感を覚えるんですよね。
長坂での劉備の葛藤みたいなやつとか、曹操の儒教への想いとか、もう何度も僕は衝撃を受けてます。
そして中でも最も強かった衝撃というのが赤壁なんです。
孔明のあの人格というか性格はまさに僕そのもので、赤壁で語られた孔明の言葉は僕の言葉を代弁しているようでした。
そして、曹操が孔明から離れた時、くどいと突き放したとき、おそらく孔明と同じような感覚につつまれた自分がそこにいました。
自分には知識が無く、どこがどう質を落としたとか本当に、意見できないほど理解しきれてなくて、だから正論ってのは全くいえないんですが、ただ三国志を知らない自分にとってのあの赤壁のシーンは忘れることの無い衝撃でした。
僕としてはそういうところに蒼天の凄さを感じてます。
やっぱ人それぞれなのは当然だとは思いますが、無知な読者としては、あーいったシーンをみせられると、今後期待するのはやはり赤壁のシーンようなマンガだったりします。

だから今は孔明が再登場するのが本当に楽しみなんですよ♪

No.8014 - 2003/05/02(Fri) 15:57:32

Re: スレ、長くなっております(笑) / TATSU@管理人 [関東]
ひよっこさん、お久しぶりです。
いやあ、こういう感想も聞いてみたかったんですよ!「三国志」という部分から切り離したところでの蒼天の魅力を!

>曹操の発する言葉に感動することだったり

ええ、ええ、そうですね。曹操の台詞にはゾクッとくるようなものやジ〜ンとくるものが結構ありますよね!

>自分結構弱い人間なんですが、そういう自分にとって蒼天に出てくる多くのキャラのセリフや行動に激しい衝動や共感を覚える

蒼天に"勇気づけられる"ような感覚でしょうか? そーいう読み方も素晴らしいと思います。欣太先生も「三国志ファン」だけを相手にして描いてるんじゃつまんないでしょうからね。管理人含めストーリー展開がどーのこーの言ってる読者ばっかじゃ疲れるだろうし(笑)
蒼天キャラの台詞や行動に衝撃や共感を覚えるというのが、ある意味、正しい楽しみかただと思いますし、感動もひとしおだと思います。

>赤壁で語られた孔明の言葉は僕の言葉を代弁しているようでした。そして、曹操が孔明から離れた時、くどいと突き放したとき、おそらく孔明と同じような感覚につつまれた自分がそこに

おお〜っ!これは新しい感想だっ!新鮮だ!!
なるほど〜、孔明が自分の代弁者のように感じた訳ですか!確かに寒村においても、火攻においても孔明は「曹操評」を繰り返してましたからね。
自分は曹操の孤独も美点も欠点も知り尽くしているのに、自分のことは曹操は認知していない...これは考えようによっちゃあ、読者の立場とも言えますね。

>三国志を知らない自分にとってのあの赤壁のシーンは忘れることの無い衝撃でした。僕としてはそういうところに蒼天の凄さを感じて

あはは、衝撃でしたか。いや、まったくもって、ピュアにしてストレートな感想に心洗われたような気もします。
こーいうファンの方がいてこそ欣太先生も描き甲斐があるような気がします。ほんと。

No.8036 - 2003/05/07(Wed) 00:38:40

Re: はじめまして / DAI [関東]
> おおっ!そこそこ!そこなんですよ!さすがDAIどん!!
思えば、二人で語り合った長い夜もありました。
どこか懐かしくもある響きあいを、今更のように感じてしまいます。

> 管理人は違う感想を持ってます
しかし、穏やかな心境で蒼天を読む今、そう言う流れに即している自分もいるんだなぁ、と。
私も老いを楽しめる年頃になった?(笑

> 個人的にあの「劉備と孫権の対談」はスゴク好きなんです。
確かによろしい場面でしたが、孫権にもっと吠えて欲しくもあり。
この辺はただの孫家萌えでふ。お見逃し。

> まばゆいばかりに清く、悲しく、切ない最期が訪れそうな気がします。
ぐぅ。。

> 一度DAIさんとはオフでお酒でも飲みながら
> 蒼天語り倒したいなー(笑)。すげー楽しそう

楊奉さーん、お元気でしたか?
お仕事の方、お忙しいのでしょうか?
お体の調子とかはいかがですか?
是非、オフしましょう。
いつか、語りたくてしかなかったんです。
あの頃の一部の仲間とは未だにつながりがあって、オフで結構ワイガヤ♪やっております。
すっげえ楽しみにしてますね。

> 蒼天曹操が好きか嫌いか、ってとこでしょうか
ないしょないしょ、ノンタンには内緒。
実は、まあ、さるお方というか、ゴンちゃん否定派と目されてる方とお会いしたときにズバリと言われたのですが、

D A I さ ん 、 曹 操 好 き で し ょ う ?

ないしょないしょ、ノンタンには内緒。


> いや、まったくもって、ピュアにしてストレートな感想に心洗われたような気もします
私も同じくです。
作品を長く読んでいると、どうも、素直に読むことを忘れることも多々であり、ひよっこさんの感想などを読ませて頂くと、ああ、そうだよな、と、教えられます。

では!

No.8043 - 2003/05/07(Wed) 22:29:43

Re: レスは続く / TATSU@管理人 [関東]
>孫権にもっと吠えて欲しくもあり。

なーるほど。そーいう意味ではそうですね。
まだまだ出番は有りますから、咆哮はここ一番の為にとっておいてもらいましょう。

>曹 操 好 き で し ょ う ?

色 々 な 愛 情 表 現 が あ っ て 良 し

No.8050 - 2003/05/09(Fri) 20:41:26

Re: はじめまして / 楊奉 [関東]
TATSUさん>
リンクありがとうございました♪
大丈夫ですよ、今でもちゃんとあの赤壁のラストは好きですんで。
「く ど い」にすんごくカタルシスあったんですよ(笑)

やっぱり問題は、呉がもっと欲しい…ってところでしょうね。
それが赤壁じゃなくてもいい、とは思ってるんですが。
今荀イク編の影でちゃんと呉も押さえてくれてるし、
この後きっちり対呉を盛り上げてくれればオールオッケーです。
馬超編の影で押さえてくれていた蜀とともに、
この後はいよいよ「三つ巴」なのかな、とワクワクしております。

DAIさん>
忙しい、って言うより、あいかわらず前途多難です(笑)。
なかなかうまくいきませんよー(笑)

曹操への愛情表現>
あーなんか最近そうなのかなーとか思ったり思わなかったり♪
やっぱ語り合ったら楽しそう!

流砂時代、官渡までが第一部、孔明以降が第二部と見ていいよね、
って話をしたように思うんですが、
今はその流れで言うと「第三部」ですよね。

話は飛びますが、少年漫画などで敵がどんどん強くなる
いわゆる「インフレ漫画」が多いのは、やっぱり読者が
本能的により強い障害と、それを乗り越える主人公を
求めているからです。
その段で言うと、前半生でほぼ頂点に上り詰めてしまう
曹操を描くのは、エンターテイメントとしては
ホントに難しい素材だと思うんですよ。
そういう目で見ると、

第一部 群雄、その最大勢力エンショウ。物理的頂点
第二部 対孔明、精神戦(?) 内面の戦い
第三部 政、曹操の治世の成果、より大きな「世界」
    そのものとの戦い。得体の知れない戦い

と、うまくやってるなあ…と思っちゃいます。
贔屓の引き倒しかもしれませんけど。
でも、かつて曹操の後半生をこんなに面白く描けたものが
あるだろうか、と思います。
(曹操の前半生がかっこいいのは当たり前なんですよね。)
やっぱこの漫画凄いっすよ。
歴史的事実としての「先」を知っているのにもかかわらず、
「曹操は勝つのか負けるのか?」
って未だ読んでてわからなくて、どきどきしますもん。

No.8082 - 2003/05/11(Sun) 16:24:10

Re: まだ続く / TATSU@管理人 [関東]
>「インフレ漫画」

ああ、そうそう。主人公が「ある敵」を倒すと必ず「奴は俺の足元にも及ばない奴だった」みたいな台詞とともに次のライバルが現れますよね。
その次のライバルも倒すと、また新たな敵が現れ「奴は俺の(以下同)」。果てしなく敵が強くなってゆく"ライバルインフレ"...
でも、敵が戦いに敗れた後に「主人公の仲間」に加わると、なぜか異様に強くなるという"仲間インフレ"てのもありました。

>前半生でほぼ頂点に上り詰めてしまう曹操を描くのは、エンターテイメントとしてはホントに難しい

そうかもしれませんね〜。官渡戦で最大勢力の袁紹に勝利して、ほぼ頂点を制した感がありますもんね。
その点、劉備なんて放浪を重ねた挙句、赤壁を転機として盛り上がってゆき、後半生で見事大成しますから、描き易い題材だと思います。だから「演義」が普及したのかも。

赤壁以降の曹操をこのまま見事に描きあげたら、蒼天航路は「三国志作品の金字塔」になるのではないでしょうか?(言い過ぎ?)

No.8085 - 2003/05/12(Mon) 23:47:57

さらに割り込みで一言二言 / 上田散人
>曹操の前半生がかっこいいのは当たり前なんですよね。

楊奉さんやTATSUさんの意見で思い出しましたけど、昔はよく「赤壁以降の曹操の人生って結構平坦なんだけどどうするつもりなのかなぁ」「だからやっぱり赤壁で蒼天終りなんだろうなぁ」なんて色々な憶測がサイトで流れてました。
私は赤壁で終わるなんて、これっぽっちも思わなかったですけど、それらの意見ももっともだと思い、後半生も同じようなノリで史実に沿っていれば、官渡で頂点に到ったボルテージには到底及ばず、ダラダラ続くことになってしまうだろうなぁ、と危惧していました。
しかし、そんな大方の予想を越え赤壁以降の蒼天航路は、楊奉さんの整理を借りれば「第三部 政、曹操の治世の成果、より大きな「世界」そのものとの戦い」へとシフトする事で見事成功していると思います。
ここからはそれを踏まえた上での私的見解ですが、周瑜VS曹仁の南郡争奪戦がカットされて、劉フクのエピソードが採用されたという点は「戦に勝った負けたではなく治世の中身に重点が変わった第三部」をもっとも象徴しているのではないでしょうか。
あれだけ数々の戦が省略され、逆に「求賢令」などの一連のエピソードがあそこまでじっくり描かれているというのは、蒼天航路という作品のテーマそのものが大幅に変わってきた影響があるのでしょう。
例えば馬超編でも曹操の主眼にあったのは、あくまで「戦後の政と戦そのものをひとつに結ぶ」事でした。
劉備は赤壁以降、荊州四郡の接収ばかりか入蜀もカットされそうな勢いですけど、もしかしたらそれに留まらず今後さらに「政」に関係の無い勢力変動がカットされていくかもしれません(笑)。
ついでに蛇足ですが、三国鼎立の時代までくると群雄もふるいにかけられてきたため、一人一人の群雄の勢力が強大になっていて、ちっとやそっとの局地戦はその勢力の存亡には関わりがなくなってきます。それゆえ物語上の緊張感が無い戦いも多くなり、それをどこまで描けばいいのかという課題も浮上します。蒼天航路において戦の省略が大幅に多くなってきたのは、曹操を主人公にした漫画ゆえの方針転換、のみならず広く三国志という物語上での都合もあるのかもしれません。

No.8111 - 2003/05/16(Fri) 04:27:53
雑談 / TAKASHI
 最近の蒼天は曹操中心ばっかりですね〜。十分読み応えはありますが、個人的にゴンタ先生にぜひ描いてもらいたい場面は、
  1.張飛が兵を率いている所、
  2.張松、龐統、魏延、お三方の顔
 ・・・他にもいっぱいいっぱいありますが、とりあえずこれだけは描いて欲しい〜!
 でも「蜀取り」のエピソードが無かったら張松、龐統はもう登場しないんですよね。

No.8096 - 2003/05/14(Wed) 16:08:35

Re: 雑談 / TATSU@管理人 [関東]
>曹操中心ばっかりですね〜。

ばっかりと言われても、主人公ですからね〜。

>1.張飛が兵を率いている所、2.張松、ホウ統、魏延、お三方の顔

「張飛が兵を率いてるところ」というのは、もうあったような気もしますが、「張松、ホウ統、魏延」は是非登場して欲しいですよね。
管理人的には荀?ケ編が終わったあとに、少し時を戻して入蜀編をやって欲しいです。
蒼天張松や蒼天ホウ統、どんな顔してるんだろ?スゴク楽しみです。

No.8103 - 2003/05/15(Thu) 23:42:10
今週の蒼天<君は君でしかない> / TATSU@管理人 [関東]
今週の蒼天、「荀?ケの悩みは尽きず!」って感じでした。ところで、扉の「若き日の曹操と荀?ケ」は懐かしかったですね〜。

          ***************

杯を高々と掲げた荀?ケ。ふと我にかえって、慌てて杯を戻し「極上の甘露は、ただ口に含むだけで、なんかもう 晴れ晴れとした心もちになってしまいます。」と照れ笑いしながら曹操のほうをチラッと盗み見します。
じっ...と荀?ケを見つめる曹操。すかさず目をそらし「あいや〜、陛下より先にいただいてしまったなあ〜」と赤くなってごまかす荀?ケ。

「国公の位についてはならぬ」
曹操がふいに告げます。ドックンと鼓動する荀?ケの心臓。
「董昭の発議に反対する荀?ケの思いは、警告として、しかと受けとめている」と語る曹操。それを聞いた荀?ケは微笑みますが、額に汗が浮かんでます。

おっ、先週のレスで、『曹操の不審そうな表情は、荀?ケが突然杯を空に突き出して笑いだしたので、単になんじゃ?って思ってるだけでは』って書きましたが違ってました。曹操は荀?ケの心の葛藤を見抜いてたみたいです。satosiさん、失礼しました〜。

「だが、公の位は奸雄の名と同じ程度の飾りだ」
と語る曹操。なるほど〜、曹操にとっちや「奸雄」と称されようが、「公」と呼ばれようが、どっちも単なる「呼称」に過ぎないって感じです。
それを屋根の上で聞いてた"礁の長老"がつぶやきます。
−なるほど、好まぬ飾り、好む飾り、どちらも利用する価値あらば徹底的に使う、か。 しかし−

ふむ、「公という飾り」と「奸雄という飾り」。どっちが好むほうでどっちが好まぬほうかわかりませんが、利用できるもんは全部するのが曹操流なんでしょうね。そー言えば丞相就任を揶揄する孔融を「曹操は官位には仕えぬ。官位が曹操に仕えるのだ。丞相の特権は全て使いきるぞ」って黙らせてましたよね。

杯に口をつけた後、荀?ケは静かに語ります。
「いつごろからか殿は、天意とか天命という言葉を口になさらなくなりました」
あ、そんなことDAIどんが言ってたような...それを聞いた曹操が答えます。
「そうだな。たぶん要らなくなったんだろうな」
ぐっは〜、言いきりました!!もはやそんな言葉は『利用する価値が無くなった』とでもいいたいんでしょうか!?サラリと言ってますが、今まで天を目指して曹操と覇を競ってきたライバル達からすれば驚天動地の発言のような気が!!な、なんという不遜!!言い替えればなんという現実主義!!
荀?ケはこの発言に驚くふうでもなくつぶやきます。
「今、この同じ時世(ときよ)に、同じ中華の地にありながら、」
空を見上げる荀?ケ、
「天を畏れずに生きられるなんて」

荀?ケの網膜に浮かぶのは、風が吹きすさみ雷鳴が轟く断崖。そして怒り、荒れ狂う大地に向かい、仁王立ちする男の後ろ姿...するとその男がふいに振り返り告げます。
「曹操にとらわれるな荀?ケ」

え!?と我に返る荀?ケ。そこには荀?ケに語りかける曹操がいました。
「天より人。そう考えるのが俺であり」
今度は荀?ケの脳裏に、巻物がトンと落ちる光景が浮かびます。
「俺は俺である」
荀?ケの足下を滑る白紙の巻物。これって求賢令の時に差し出した白紙の起草文でしょうか?
「荀?ケは荀?ケであればよいのだ」
と笑う曹操。
しばらく杯を見つめた荀?ケは、それを一気に飲み干しこう独白します。
−自分が自分であれば、天を畏れずにすむ。曹 孟徳にとらわれずにおれる!−
おっ、なんか吹っ切れたんでしょうか!表情が引き締まっております。
曹操は何が言いたかったんでしょう?俺のことばっか考えてると自分を見失しなうぞ。俺は俺のやり方でやる、お前はお前のやりたいようにやれ。それでいいんだ。って感じでしょうか?(ちょっと違うかな?)

「九榲春酒ありがたく頂戴致しましたッ!」と一声叫んで荀?ケは立ち上がります。左手に節、右手に杯。
「この酒器は遠征の終わりまでお借り致します!」
と懐に杯を入れながら歩き出します。(あ、遠征の終わりまでって、その頃は...)
もうじき子豚が炙りあがるから待てと止める曹操を軽くいなして「今一度孫権の陣容を洗い直して頭にたたき込んでおかねばなりません」と笑う荀?ケ。
曹操、かなりご自慢の新メニューだったみたいで、何度もその美味さをアピールするのですが「ではッ」と荀?ケは姿を消します。不満気な曹操...
「でも、殿!ご心配無く!」
とふいに再登場する荀?ケ、
「たたき込んだ事は戦場に着くまでに、すっかり忘れておきますから!」
あはは、何十年も前に、同じ場所で似たような台詞を言ったんですよね〜!思わず苦笑する曹操。あいや〜、「ほのぼの荀ちゃん」復活か?

去り行く荀?ケをしばらく見つめ、"長老"は曹操のほうを振返り
−しかし孟徳、ここからぞ−
と先ほどの続きを語り始めます。
−万人の心に巣食うた曹 孟徳との戦いは、理にあわぬ戦い。永く永くきついものになる−

う〜ん、「万人の心に巣食うた曹 孟徳」ってどーいう意味でしょう?「帝位簒奪の意思を持つ曹 孟徳のイメージ」を言おうとしてるんでしょうか?それとも「漢朝を転覆させた男」というイメージとかかな?それを払拭するのは並大抵じゃないってことを言わんとしてるんでしょうか?このご老人は...
その声が聞こえたのか聞こえなかったのか、振返り、"長老"の方角をじっと見つめる曹 孟徳。

          ***************

寿春城に到着する曹操南征軍。
城下を歩く荀?ケと華キン。おお!華キン!この脂ぎったオッサンは江陵で孫呉討伐派の筆頭だった人ですね!管理人は結構気になってました。再登場してくれて嬉しい!!ちなみに「正史」ではどちらかと言うと清廉だった華キンも「演義」では極悪人となっちゃったんですよね。蒼天ではどうなんだろ?
巻物を読み、孫軍の人材と陣容の厚さに目を見張る荀?ケ。華キンも「この陣営の首長と、兄の遺体にしがみ続けていた孫仲謀の姿とが、どうしても一致せんのですよ」と首をかしげてます。そういえば江陵で華キンは「もと呉に居た男」って紹介されてましたね。ってことはボサボサ頭の頃の孫権を知ってるんですね。
「孫権をよく知る人間でさえ欺かれる。もしかして孫権の家臣ですら。それが孫権という男かもしれないね」と分析する荀?ケ。言われてみれば、孫呉の会堂では"膨大な問い"に家臣一同驚いてましたし、急遽合肥に向かったのにも周瑜は驚いてましたよね。

その時、大路の騒がしさに荀?ケが気づきます。そこには兵士の人だかりが...
「何が始まるんだい?」と人ごみに混じり、兵士の一人に声をかける荀?ケ。
「満寵様の逃亡兵が刑に処せられるのですが、それが...」と言葉を濁す兵士。その時!

壱【イー】
逃亡兵の頭がドッと射抜かれます。
騎乗の男が矢を放ったのです!すかさず次の矢をつがえる騎乗の男。

弐【アー】
ドン!2人目の逃亡兵の額を矢が貫きます!
おお、この騎乗の男は曹丕!!

参【サン】
3人目の逃亡兵へ矢を放つ曹丕!
それも馬を走らせながら!まるで流鏑馬(やぶさめ)の如く!

四【シィー】
表情ひとつ変えず矢を射る曹丕!頭部から鮮血を放つ四人目の逃亡兵!

伍【ウー】
更に五本目の矢が放たれます!
左側の兵には右手から矢を放ち、右側の兵には持ち替えて左手から矢を放ってます!恐るべき騎射術!!

六!?【リュー】
六本目の矢が見事に6人目の逃亡兵の額を貫きます!

群集から湧き上がる歓声。息ひとつ乱さず満寵のところへ馬を進める曹丕。
「あっ晴れでござった!」と満寵は声をかけます。あ、1コマしか登場しなかった満寵がこんなとこで!
「それは君だろ。満寵将軍」
とクールに答える曹丕。
「私をたきつけこんなことを演らせた上、秘かに的をひとつ増やし、上達ぶりまで試すのだからな」
思わず苦笑いする満寵。ああ、だから六の次に「!?」が付いてたんですね。しかし「秘かに的を増やす」って...人間扱いしてません。
しかし、処刑の仕方はムゴイですが、曹丕は「怒りのあまり」的扱いした訳では無く、満寵が「たきつけている」と知りつつ、あえてこの処刑を行なってるんですね。う〜ん、これまた奸雄...
なんかこの副丞相は、丞相に輪をかけてクールにして残酷な男になってる感じが...ここらへんの表現、巧いなあ...

群集の後方でこれを見ていた荀?ケ。愕然とした表情を浮かべています。

−この人は どうか!?−

その脳裏には"帝となる曹丕"の姿がっ!!
ドックン!またもや激しく脈打つ荀?ケの鼓動!!

のわわわ〜、そうきましたかっ!今度は曹丕の帝位簒奪疑惑におののいてます!!
なんか、悩みは尽きません。つか、これは阻止できません!!(当たり前ですが)
もう"曹一族"まで不安の対象になっちゃったんでしょうか!?これは辛い!!


気になる次号はカラー付きで登場!(という事は単行本28巻はここまでですね!)
巻末の予告によりますと、

『三国志の見所は戦闘シーンのみにあらず!』
保身を図る儒者が、そして董昭を中心とする臣下の熱望が、曹操の地位を押し上げようとする。このムーブメントに不穏なものを感じ取った荀?ケは、曹操の魏公就任を阻止すべく思い煩う。 曹操と荀?ケ−二人の才人の心のキシミを微細に描く!


管理人、戦闘シーン大好きなんですが(笑)、確かに見所はそれだけじゃありません!
"心のキシミ"を微細に描いて下さいませ〜!!

No.8056 - 2003/05/09(Fri) 21:16:07

Re: 今週の蒼天<君は君でしかない> / 簡鍛
 こんばんわ。出張お疲れ様です。今日は慌しくて、学校行く前の数分間でコンビニで立ち読みしました。一週空いていたのでめちゃくちゃ楽しみでどきどきしながらモーニングをペラペラっとめくりました。
 ただ、数分間という短い間(電車乗り遅れるんで)なので、あまり詳しく読めなかったのが残念でした。でも、とても荀?ケの死をさらに感動的なものにしているような気がしています。徐々に、涙ぐんでくるんです!あの曹操と荀?ケとの話し合い(?)がまもなく悲劇と変わるんですから!普通の漫画と違い、結末をしっているだけあって、さらに悲しさ倍増(?)。
 さて話は変わりますが、僕にとって、この蒼天考BBSでの管理人様の今週の蒼天の解説は本当に役立ちます。毎週これを読むのが楽しみです。これからもよろしくお願いいたします。
 最後に、まもなく魏公推挙運動も終わると思います。どうやって荀?ケの死を飾るのか、王欣太先生の腕の見せ所だと思います。

No.8057 - 2003/05/09(Fri) 22:01:50

Re: 今週の蒼天<君は君でしかない> / 青木 [関東]
見応えのある素晴らしい文章をありがとうございます。
自分も荀?ケの動きは常に気にしております。あの人柄は見ていて安心できるので最期は見たくないですがそうもいかないのが悲しいところです。あ,暗い話などして申し訳ありません。まだまだ活躍してもらわなければ・・・。頑張れ荀ちゃん!

曹丕の武芸も素晴らしいですね〜。弓道部の人でもあんなのとてもできませんよ。当たり前か。
愚かな自分は今ひとつ曹丕の才が分からないのですが(恥)。どうも統率,政治形の人かな〜などと勝手な想像してましたがさすがは王欣太先生の描く曹操の子。これからの成長に期待です。

最後に大好きな曹洪について
彼ってドウ関で馬超に追われた曹操を助ける所が最大の見せ場だったので楽しみだったのですが全部と言っていいほど許チョに見せ場取られちまいましたね。かわいそ。
いつか彼にも陽の当たる日が来るのを待ってます(阿呆)。

No.8058 - 2003/05/09(Fri) 22:25:34

Re: 今週の蒼天<君は君でしかない> / TYIM1983
「甘露」というのは中国において世が治まった時に天よりふってくるといわれたもので(実際に史書に記載されています)、これを根拠として政権転覆を図った人もいました(多分)。
彼はこれを「口に含む」「晴れ晴れとした心持ち」と言ったことで、暗に曹操が魏公就任発議を受けてどう思っているか聞こうとしたものと思います。
しかし曹操は堂々と受け答え、ジュンイクは出発します。ここで曹操がジュンイクを必死で引き止めようとするのですが、なんというか、曹操が彼との時間を大事にしたい気持ちが窺えてじーんと来ました。
しかし曹ヒに「皇帝」を見てしまうジュンイク…。
今後彼の死はどう描かれるのか?ますます目が離せません。
ただ、曹操とのケンカ別れはどうやら避けられそうなのがせめてもの救いです…。いや、それ以上の悲しさがあるのかも知れませんが。

No.8059 - 2003/05/09(Fri) 23:59:42

Re: 今週の蒼天<君は君でしかない> / ロッテファン [東北]
今週の蒼天航路読みました。満寵は赤壁以来の登場で、赤壁のときは初戦での敗戦から撤退を荀攸に進言していた文官の後ろにいましたが、今回は眩しい限りの笑顔で曹丕の成長を嬉しそうにしていますね。ただゲームや横山光輝「三国志」の影響でしょうか、満寵はてっきり文官だと思っていました。ゲームだと政治力が高いため内政要員であり、横山光輝「三国志」だと変な髭で鎧も着ていないのに兜を被っていて「きっとこの兜の下は禿げなんだろうな」と思いつつ漫画を読んだ記憶があります。まぁシアトルマリナーズのエドガー・マルティネスも守備のときに一人だけヘルメットを被って一塁守備につきますが、それはともかく誰か満寵のことを詳しく知りませんでしょうか、愚昧な拙者に教えて下さい。
No.8060 - 2003/05/10(Sat) 00:32:32

Re: 今週の蒼天<君は君でしかない> / 玉川雄一 [関東]
TATSUさん、お久しぶりです。こちらにはご無沙汰しておりましたが、最近なにかと蒼天航路漬けの毎日(笑)でありましたところに久々に連載が読めてモチベーションもあがり気味であります。

ここでは少数派かもしれませんが、蒼天航路の荀イクには悲劇的な結末を期待してしまう私であります。けして彼が嫌いなわけではなく、むしろ好きだからこそ敢えてそういう展開を見たくなってしまう屈折ぶりですが…
今回の曹操とのやりとりでは、二人の間の破局は結局起きないのかなあ、などと思えてきます。ちょっと残念かな? いくら私といえども荀イクが完膚無きまでにうちのめされて死に至るというのは望みませんで、「私人」としての繋がりは辛うじて保ちつつ、「公人」としての決裂が決め手に…といったラインを思い描いていたりします。
ただ、今回登場した曹丕の存在が新たな鍵となりそうで、斬新な視点だなあと思った反面、荀イクへのとどめを曹丕がさすようになるのだとしたら(そうなるとは言い切れませんが)ちょっと曹丕も損な役割を負わされそうな気がしました。
やはり、巻末の予告通りに「曹操と荀イク」の間の「キシミ」を描いて欲しい、と思った次第です。

>華キン
敢えて彼を弁護させて頂きますと、「どちらかと言うと清廉」どころではなく「清廉の権化」そのものです。ベスト3入りは確実な程に。どこをどう間違えて演義であのようなキャラクターにされてしまったのやら…

>満寵
さすらいの「人物考」出張解説員としてロッテファンさんにお答えを…
満寵、字を伯寧。(?−242)、最終官位は魏の太尉。曹操がエン州を支配した頃から召し出され、というから結構古参です。荊州制圧にも従ったので赤壁にも同行したかも(そこまでの記録は残っていません)。彼が名を現し始めるのは、219年に関羽が曹仁を樊城に囲んだ際。曹仁に随行していた満寵は籠城を続けるよう曹仁を励まして勝利に貢献しました。その後揚州方面に駐屯し、前将軍から征東将軍へ昇進し、また都督揚州諸軍事を兼ねるなどこの方面での軍事を司るようになります。233年には合肥の城(劉馥が整備したあの城です)から内陸寄りに新しく築き直すことを上奏し、完成した「合肥新城」に拠って早速孫権の攻撃を撃退し、それ以後もここは呉の侵攻を防ぐ重要拠点となりました。その後朝廷に入って太尉となり、242年に死去しました。

蒼天航路で描かれた劉馥や温恢と似たような役どころですが、満寵はより将軍としての業績が際だっています。個人的武勇はさておき、総司令官格として魏に多大な功績を挙げた人物の一人だといえるでしょう。

それで、私も満寵の本格的な活躍を楽しみにはしているのですが蒼天航路では時期的に微妙です… 辛うじて、樊城攻防戦で曹仁と共に本領を発揮してくれることを期待している次第です。

No.8061 - 2003/05/10(Sat) 01:47:24

ちょっと追記 / 玉川雄一 [関東]
連続失礼します。

曹操の「天よりも人」発言。この言葉、連載第一回での「曹操はもっとも人に興味を示した英雄」まで繋げてみると、よくぞ言った! という感を受けました。
この作品では劉備や孫権も「天」や「天命」については口にしますが「人を通じて世を治める」事についてはあまり(ほとんど)触れていません。劉備が諸葛亮の説いた天下三分に対して「天下には血が通い、人が生きている(だから空想上の産物ではない)」と喝破しましたが、実際に民衆の暮らしを支え、つくり出し、生かすという点にかけては曹操が抜きん出ています。

そのためにまず現実的に「人」を第一に考える曹操、やるじゃないか! と思った次第です。
…何やら、私が蒼天航路を語ると結局ここに行き着くような気がしますが(^_^;)

当時の価値観においてかなりのウェイトを占めたであろう「天」ではなく「人」の才に目を向けるという現代人的(?)な曹操の面がやや強調され過ぎかな?という危惧もないではありませんが、ここは『蒼天航路』ならではの切り口として好意的に取っておきます。


それと全然関係ない上に野暮なツッコミですが、曹丕の年齢が10才水増しされてしまっていましたね。正しくは26才ということで。

No.8062 - 2003/05/10(Sat) 02:17:45

6歳って… / outlaw
曹丕のやつは6さいで弓を使ったとな!?小学校まえのコドモが
弓を使えるようになるとは、恐ろしい。動物の狩りぐらいはしたんでしょうか?
そして8歳で騎上位とは…

No.8063 - 2003/05/10(Sat) 02:41:48

玉川雄一さんへ / ロッテファン [東北]
> >満寵
> さすらいの「人物考」出張解説員としてロッテファンさんにお答えを…
懇切丁寧にどうも有り難うございます。大変詳しく書かれて下さったので満寵という人物がどのような人だったのかが良くわかりました。しかし実に地味な漢ですね。古参なのに蒼天航路に出て来れなかった彼に同情します。

No.8064 - 2003/05/10(Sat) 03:54:33

Re: 今週の蒼天<君は君でしかない> / Caocao [関東]
はぁ〜、ため息が出ますね。でもまだまだ妄想はとまりません(笑)。

>ここでは少数派かもしれませんが、蒼天航路の荀イクには悲劇的な結末を期待してしまう
>「私人」としての繋がりは辛うじて保ちつつ、「公人」としての決裂が決め手に…

私もマイノリティー(笑)。「私人」と「公人」かぁ〜、いいですね。
荀?ケの発言を「警告」と解釈したのだから、個人的な漢朝に対する思いではなく、これはやっぱり国家の大計に関する政争的なものと捉えたほうがいいですね。荀?ケは「器にあらず」の君子、つまりは大局型。やっぱり国家の大計に関する部分で曹操様と決裂してほしいですよね。トドメは曹操様に刺してほしいです。
「公人」での決裂が大きくなれば、「私人」の強固に繋がっていた芯の部分にまで「キシミ」を生じさせる。「人対人」、何もかもがこれに収束してしまう曹操様の哲学は、荀?ケに対して残酷な形で現実化されそうな感じがします。荀?ケという一人の人間対曹操という一人の人間という対等の形で対立すれば、やっぱり描かれるのは感情的な要素を多分に含めた複合的な衝突。複合的になってしまいそうなのは、やっぱり魏公就任に対する賛成派と反対派の党争も含むから。「俺は俺でしかない」「荀?ケは荀?ケであればよいのだ」、かなり残酷な言葉のような感じがします。荀?ケの中にある「曹孟徳」という人間はいったいどれほど大きな存在になっていることか。理解ある荀?ケでさえ曹操様はこれほど大きな存在なのだから、曹操様を理解できない「万民」はどうなってしまうのでしょうかね。

>−万人の心に巣食うた曹 孟徳との戦いは、理にあわぬ戦い。永く永くきついものになる−

「思想」なんていうものは「万民」には伝わらないんだからたまらない。曹操様は「万民」には理解できない怪物。今まで垂れ流してきた「悪名」が巨大な怪物となって現れる。「万民」の描いた怪物は、思想云々とは別の次元、その本質的な部分を理解できないから生じてしまう物、おそらくは馬超の様に絶対的な力を持つ曹操様に対する感情的あるいは生理的反発のイメージなのではないでしょうか。ただ解らないままに抗う「万民」という存在は、本来敵対するはずのものではないものとの敵対を招いてしまう。理にあわぬ戦い、残念ながらこの戦いには勝機はなく、何百年も負けっぱなし状態。曹操様〜(涙)理にあわないものを味方にするのが劉備君。すっかり「ご無沙汰ちゃん」ですね。「理」をもっと広い意味に捉えれば、理にあわぬ戦いは、荀?ケとの対立にも当てはまるような気がします。

華キン、この人は清廉の権化ですね。荀?ケ、荀攸とおくりなも一緒で「敬公」。でも、蒼天では外見が二荀とはかけ離れています(笑)清廉の権化とはいかないような感じがしますね。この時点では、この人が尚書令なんでしょうか?

曹丕、やぁ久しぶり大物君。この人の額のはえぎわはギザギザ、女性関係に問題のある相であります(笑)あの政治家の山○拓と同じですね。キャラクターのビジュアルには観相学も取り入れているのかな?
荀?ケは、曹操様との関係だけではなく、曹家にも及びそうですね。これをきっかけに曹家のホームドラマも描いてほしいです。

それにしても曹丕は両利きですかね、左右交互に騎射とは・・・あんた、只もんじゃぁねぇよ。

No.8066 - 2003/05/10(Sat) 06:09:11

Re: 今週の蒼天<君は君でしかない> / DAI [関東]
ふ、と、流砂時代の何気ない会話を思い出し。

何故曹操は魏公についたのでしょう?みたいなのだったでしょうか?

別に地位とかには興味がない曹操だからこそ、使えるものは使うっつースタンスなんじゃん?

みたいなのだったと思いますが。

>天より人。そう考えるのが俺
ったく、今更なにを・・・。と、今週も突っ込みつつ。
快地回来とつぶやいた日々を思い出し。。
おかえり、曹操。

それよりも、豚、食べれば良かったのに・・。荀ちゃん。
ああいうのってさ、心残りになるんですよね・・・。きっと。
会うは別れの始まりとは分かっていても、割り切れないのが人の心。
人の心からにじむのは詩情。
あふれる詩情に思いを寄せて。

No.8067 - 2003/05/10(Sat) 15:25:39

Re: 今週の蒼天<君は君でしかない> / 悠々
曹丕って、サイテーです!!!。
曹操も何の恨みのない人たちをたくさんCENSOREDきましたけど、(ミセシメとはいえ)曹丕のように弓の稽古に使うような殺し方は、一度もしなかった。媚びを売るようなヤツも許せん。脱走兵にも、事情があるだろうに・・・。プンプン。
荀?ケは、何であんなヤツに皇帝の姿を見たのでしょう?。
また、曹操が言った「万民に愛おしまれる」天子とも、程遠いですね。
ナゾは深まるばかり・・・。

No.8068 - 2003/05/10(Sat) 18:06:13

Re: 今週の蒼天<君は君でしかない> / アベール [九州]
「こだわるな、君が君なら何も恐れることはない」
人間心理の真骨頂ですな。

ジュンイクは「自分らしく」という曹操の言葉に助けられ自滅もするのでしょう。
しかし、「自分らしい」というのは簡単そうにみえて難しいものです。自分の短所を認める度量と勇気がいります。
劉備やトーマなんかがいい例でしょう。もちろん蒼天曹操もです。なにものにも囚われないでかつ「自分らしい」人物ほど大きいものです。

「自分らしい」つわものは現代にもいることでしょう、会ったことはありませんが。
古代にも信長など大勢いますが、もっともよく知られている人物は、やはり二千年前の「神の子」でしょう。
(ここからは話が深くなります)

なぜ「神の子」とトーマが同じだ、と思われるかもしれませんが、まあ聞いてください。
まず「神の子」の権威を捨てちゃってください、ポイッて。
人は心の中にある絶対的なものを通称「神」と呼びます。神だ、神だ、とはやし立てられても、所詮人のマタから生まれた一人の人間です。
よく知りませんが、聖Oに「その人は少ない食料で五千人もの人々を満足させた」とゆう話があります、事実かどうかはべつにして、そのくらい「愛」が強かったらしいです。
人は愛さえ満たされていれば、貧乏だろうが、多少容姿が悪かろうがどうって事はないのです。
その辺はトーマと同じ。そのトーマに西洋人の顔をつけ、野蛮性を抜き取って宗教性をはめ、やさしさの成分を少し混ぜれば立派な「神の子」でしょう。
曹操を原料にしてでもできるが、彼はごちゃごちゃしすぎてる。

No.8069 - 2003/05/10(Sat) 20:53:32

Re: 今週の蒼天<君は君でしかない> / 千折 [九州]
こう来たか・・・。

 後に曹丕と曹植の間で後継者争いが起き、賈言羽が曹丕を支持したのですが、一説には荀或〃は曹植派だったともいいます。何故、曹操が曹植を後継者にしようなどと一時的にも考えたのかは私にとって謎でした。一般には天才詩人であった曹植の詩才を曹操が愛したためとされますが、後継者にする理由としては弱いでしょう。曹丕の詩才も曹植には劣るとしても極めて優れたものでしたし、何より武や政治の才能はあきらかに曹丕の方が上でした。長男であることをさしおいても、才能の面でも曹丕の方が後継者としての資質は上であったでしょう。
 それが曹丕による帝位簒奪を防ぐためであったと考えれば納得がいきます。曹植なら皇帝になろうなんて思わないでしょうから。
 しかし・・・なんか曹丕が悪役になりそうでちょっと嫌ですね。曹丕もまたいろいろと魅力的な人物なので。彼は最初の文芸評論家と言われますね。彼の「論文」は文学の独立宣言であったと評価されていますし。
 ちなみに彼は二刀流の達人でした。だから左右に騎射が出来ても不思議はないでしょうね。

No.8070 - 2003/05/10(Sat) 21:26:36

意味深な・・ / 目にしてはや10年の人 [関東]
このセリフは、もしや?
「この酒器は遠征の終わりまでお借りいたします!」
by 文若氏

ま、まさか・・
曹操にもらった、ゆえに君はその酒器に毒かなんかで自らの命を・・

なんて考えすぎでせうか?

No.8071 - 2003/05/10(Sat) 23:32:24

Re: 今週の蒼天<君は君でしかない> / 左平(仮名)
異動になったという事もあり、ここ最近はちらりと確認する程度でしたが、今回はやはり二、三回読み返しました。何と言えばいいか、難しい…。

実のところ、こういう流れになるのではないかという気がうすうすしてはいました。曹操は帝位にはつかない。しかし…。
曹操との間に決定的な亀裂が生じない以上、それ以外に荀?ケを痛めつける要因となると、曹丕の存在しか考えられないですからね。

あのとき、荀?ケは曹丕に何を見たのか? そこのところに、いまひとつ満足のいく理由付けができませんが、こんなところでしょうか。

なにゆえ、曹丕は一つ的が増えている事を承知の上で射たのか。そして、射た後でその事を指摘したのか。
最後の的は、いささか射づらいものではありました(塀の上にいましたね)。しかし、射なければ、自分の腕が大したことないとみられるので、それを恐れたのか?という気がします。
その容貌は、一見自信に溢れているかに見えますが、内実はどうなのでしょうか。
文武兼備の彼ですが、周囲に否応なく影響を及ぼす、あの強烈なエネルギ−の放射ぶりにおいては、どうしても父に及ばない。その事を自覚しているが故に、地位だけでも父を越えようとした…。そんな気がします。
曹操は「天より人」で、堂々と自己を主張しえましたが、曹丕はその逆だったのでしょう。「天」を「他者」、「人」を「自己」ととらえると、そうとれます。
あの、「曹操にとらわれるな、荀?ケ」と言っていた男は、恐らく曹操でしょうね。その息子ではありますが、曹丕にはそれは理解できない。それゆえ、「この人はどうか?」とみた…。

このあたり、曹丕は損な役回りではありますね。曹操を評価しようとした場合、マイナス面は殆ど彼に押し付けられるのですから(そういえば、「反三国志」においても、曹操は天寿を全うしたといえるのに曹丕は悲惨な最期だった様な)。

ただ、あの一瞬の場面だけでそこまで考えるのは、ちと理屈っぽ過ぎるので、まだよく分かりません。

後に発生した後継者問題の背景だったかも、という点は、現時点ではおおむね千折さんと同じ意見です。
そうなると、今までは小賢しい感じで描かれていた、曹植派の楊脩のイメ−ジも変わるかも知れません。彼は、「四知」という言葉で知られる後漢の名臣・楊震(字は伯起:宮城谷昌光氏の「三国志」の最初に登場する人物)の子孫ですから、あるいは荀?ケと同じ危惧を抱いたのかも。

蛇足:>ロッテファンさん
ヘルメットをかぶって守備につくマリナ−ズの選手って、エドガ−・マルティネスじゃなくてジョン・オルルッドだった様な気がするのですが…(確たる証拠がないので自信はないのですが。以前に頭に大怪我をしたためだったかと)。

No.8072 - 2003/05/11(Sun) 00:31:23

ちょっと今週の蒼天で考えてみた事 / 上田散人
中国において「天」に関する思想、世界観は余りにも多様で幅も広いのですが、人は「天意・天命」を汲み取らなければいけない、それに則らなければいけない、という思想は儒教に色濃いものらしいです。(いい加減な知識で不安ですが)
「人」を飽く事無く求め続け、「唯才是挙」にまで到ったために、やがて既存の社会通念や思想秩序も邪魔になってきた曹操にとって、「天」は決して自分が原理にするものではなくなってきたのだと思います。
荀イクが「天を畏れずに生きられるなんて」と心の中で呟きましたが、そこで曹操が漏らした言葉が「天より人、そう考えるのが俺であり、俺は俺である」。
献帝が12巻百四十二話で「曹操!そちは天にまつわるあらゆる事を知っておりながらその天をまるで畏れてはおらぬ」と言った時の返答とは明らかに質が異なってきています。
2巻の十八話で曹操が橋玄にふるった大演説までさかのぼって一連の発言を考えてみると、曹操はもはや天に則ることよりも、天とはまた別の、または天を越えた人の営みを育もうとしているのではないでしょうか。
そんな変化がむしろ、荀イクのような古参にとっては不安に思えるのかもしれません。
そこまで考えて、昔の曹操だったら華佗をどう思ったのだろう、と考えずにはいられなくなりました。

No.8073 - 2003/05/11(Sun) 01:57:48

Re: 今週の蒼天<君は君でしかない> / 千折 [九州]
 満寵は何故あんなことをしたのか?それは曹丕の後継者としての資質を見定めるためではなかったか。戦場では敵が増えているなどありふれたこと。そういう状況に瞬時に対応できるか否かを見ようとしたのでは。
 思えば曹操を魏公に押し上げる運動も曹操以後を睨んでのことだったのではないか。曹操も既に50台末。この時代の常識としては何時死んでもおかしくない年齢だ。曹操以後のことを考えて家臣が動くのは当然と言えば当然の話で。荀或〃はどうも曹操が死ぬという事態をあまり考えていないように思えます。曹操と近すぎたが故に、この曹操もいつか死ぬという当然の事態を実感として考えづらいのかもしれませんが、うかつと言えばうかつな話で。そして曹操自身も自分の死後についてあまり考えていないようで。まあこれはよくあることですが。
 劉備陣営も孫権陣営ももちろん曹操死後に中原が乱れることを最大のチャンスと考えています。その時に中原をまとめられる人物は誰か?家臣にとっては最大の関心事でしょう。そして後継者候補NO,1はもちろん曹丕です。単純に言っても長男ですし、文武両道バランスの取れた才能は二代目にふさわしいものでしょう。だのに何故、三男が有力なライバルとして浮上したのか。まともに考えたら不思議な話です。

No.8074 - 2003/05/11(Sun) 09:08:41

Re: 今週の蒼天<君は君でしかない> / Caocao
>ちなみに彼は二刀流の達人でした。だから左右に騎射が出来ても不思議はないでしょうね。

千折様、ありがとうございます。裴注の『典論』に荀?ケが左右騎射について訊ねているところがありました。曹丕にとっては、左右であろうが動かない的を射ることはなんでもないようです。只者ではないですね。

この時点では、まだ、荀?ケが尚書令のようですね。曹丕と荀?ケの談論を蒼天ではどんな風に描いていくのか楽しみです。荀?ケの巧みな隠喩に対する曹丕の反応からその本性が伺えそうな予感。もし、荀?ケに後継者に対する問題意識があるとして、荀?ケはどういう基準で後継者を選ぶのでしょうかね。帝位簒奪をするかしないかということが一番重要なんでしょうか。荀?ケが曹操様に求めてきたものってなんだったんでしょうかね。現体制の維持や復古ではないはず。

荀?ケって難しい。荀?ケが荀?ケであるということはどういうことなんでしょうか。死ぬ前に洗いざらい吐いてほしい。という気持ちもありますが、ぼんやりしたまま死んでしまったほうがいいのかも。その時は、単行本のあとがきに期待。

アベール様の仰る「曹操様の言葉に助けられ自滅もする」
っていう展開に期待。とにかく荀?ケには、曹操様にはもう帰り道はない、ひたすら新国家の樹立に向かって走らざるを得ないというような死に方をしてほしいです。

荀?ケに置き去りにされる曹操様はかわいそうな感じがしました。

No.8075 - 2003/05/11(Sun) 09:27:05

Re: 今週の蒼天<君は君でしかない> / kazz [東北]
TATSU様、お疲れ様です。そして有難う御座います。

盲点でした。
副丞相の地位にある曹丕。
荀?ケが曹操のみならず曹一族を将来的視点で憂いていたのは当然だったでしょうに。蒼天では曹操の光が強すぎるので見失っていました。

いや、描かれていなかった、と言ったほうが適切か。
「曹操の、自身の一族に対しての将来的な構想。」
権力者が自分の一族を優遇させる、なんていうのは当然なことなのですが。この場合、自分が丞相で実子が副丞相、というあからさまな人事。帝位簒奪の疑惑を煽るかのような人事。気にも止めていなかった周囲のその疑惑が、今、曹操を追い込もうとしているようです。しかし、このあからさまな人事を踏まえて、こうなることを予想できなかったでしょうか? あの殿が。

正直、蒼天航路の曹操に限って言えば少し違和感を感じざるを得ません。

No.8076 - 2003/05/11(Sun) 10:15:59

Re: 今週の蒼天<君は君でしかない> / DAI [関東]
>このセリフは、もしや?
>「この酒器は遠征の終わりまでお借りいたします!」

ああ、やっぱり・・。
あんまり、ここに突っ込んでおられる方がいらっしゃらないので自分の思い過ごしか?
と、思っていたところでしたが。。

毒、云々はとにかく・・。
なんだか、あの二人がもう会うことは無いんじゃないのかな?
と、胸をかきむしられるような感情にさいなまれています。

豚、食べに戻って来なきゃだめだよ、荀ちゃん。
甘露だって、まだまだあるんだから・・。
それにさ、曹操を笑わせることのできる数少ない人間じゃん、君は。
まだ、逝っちゃだめだよ・・。

などと。

No.8077 - 2003/05/11(Sun) 11:10:10

Re: 今週の蒼天<君は君でしかない> / 郭嘉最高! [関東]
いやぁ曹丕かっこよかった!悠々さんは気に入らなかったようですが…僕はシンヨウを娶る時の青臭さが抜けて気に入りました。。

やっぱり皆様の言うとおりどうしても曹丕は帝位簒奪者ですからねぇ…悪くかかれるのは仕方ないところですよね…。

千折さんのを読んでびっくり!そーいや殿も五十後半!!死ぬのか!と思った瞬間悲しくなりましたよ…
いまはジュンイクの死が描かれそうなのに…殿〜!!死なないで〜!!と頭の中で叫んでました@

No.8078 - 2003/05/11(Sun) 12:00:35

Re: 今週の蒼天<君は君でしかない> / t.s
蒼天考BBSでは始めましてt.sです。

満寵と曹丕のやりとり、千折さんに付け加えさせてもらえば
荀イクとしては、公位につく曹操に将来帝位につかんとする意思はないものと確信を得たために豚肉を勧める殿との確執は免れたのでしょう。

ところが曹丕、満寵にたきつけられて派手なパフォーマンスをやってのけ、あまつさえ意表をついた六つ目の的をも射抜いてしまう。

つまり将来実質的な最高権力者になるであろう曹丕が、家臣、儒者にたきつけられれば自身の力を顕示せずにはいられず、六つ目の的(帝位)を用意されれば躊躇なく射抜き、自ら帝位に就くという将来をこのシーンは象徴的に暗示しているのでしょう。

再び始まった荀イクの胸の動悸はこの御曹司の自己顕示欲の強さに絶望感を覚えたからではないでしょうか?
五つの的を射たのが曹操であればどうでしょう?きっと突如現れた六つ目の的を敢えてはずすに違いないのです。
いや、さらに意表をついた突飛なことを…、満寵に矢を向けて脅かすとか?するんでしょうねー(笑)。

荀イクの死因、世間には曹操の魏公就任に反対し勧められた豚肉を断ったために曹操の怒りを買い、酒に毒をもられたなどと伝わり、実は一連の悶着で心労がたたったということになりそうですが、どうかゴンタ先生!胸が裂けて孫策のような血反吐ドバーてのはやめてくれー。 

No.8079 - 2003/05/11(Sun) 13:06:10

Re: 今週の蒼天<君は君でしかない> / ロッテファン [東北]
> ヘルメットをかぶって守備につくマリナ−ズの選手って、エドガ−・マルティネスじゃなくてジョン・オルルッドだった様な気がするのですが…

あぁ!本当ですか?アイヤー拙者としたことが、ロッテファンと名乗る以前の問題ですね。少し満寵に気を囚われすぎでした。早速調べますんでしばらくお待ちを・・・・・

No.8080 - 2003/05/11(Sun) 13:08:45

Re: 今週の蒼天<君は君でしかない> / 楊奉 [関東]
>献帝が12巻百四十二話で「曹操!そちは天にまつわる
>あらゆる事を知っておりながらその天をまるで畏れてはおらぬ」
>と言った時の返答とは明らかに質が異なってきています。

上田散人さんの文章を読んで、
曹操の、天に関する考え方か変化してきたとしたら、
当然その「天の化身」たる天子への考え方も変わってきてるかもな、
と、ちょっとハッとしました。

あの時、曹操は
「天は畏れるものにあらず、愛おしむもの。天子もまた…」
「この乱世を治めるには、万民から無条件に愛おしまれる存在を
奪ってはなりません」
と言って劉協の禅譲を拒否しました。

でも今、「天より人」という気風の国づくりをしていく中で、
天子はもう曹操の中で、「多分要らなくなった」
のかもしれません。

だとしたら、公を飾りと考えるがごとく、
必要だと考えたら帝位につくことも曹操なら躊躇しないでしょう。
ただ、自分自身は、天子となって身を縛られるより
死ぬまで戦場をかけ、詩を歌う存在でありたいと考えてる。

…ということで、簒奪は曹丕の簒奪は曹操にとっても
納得の上、という流れにこれからなっていくのではないかなあ。
今度は無条件の愛の対象であった帝位を奪い(偶像を破壊し)、
人臣がその座につく事によって、
「人の世」という新しい世界を作ろうとしている。
曹操は必要と考えれば、やる(やらせる)と思います。

今の流れでは曹丕のみの意志で簒奪…という目も、
皆さん言われる通り確かにありそうですね。
でも個人的には漢朝にも荀イクにも、殿がきっちり
引導を渡して欲しいなあ…曹丕にもっていって欲しくない。
荀イクと曹操が好きだからこそ、そう思います。
荀イク、お肉食べていってあげてよ〜…
なんか追いすがる殿の表情が切なくて。
あれが今生の別れ…か、もしくは最後の二人の穏やかな時間
なんだろうなあ…

No.8081 - 2003/05/11(Sun) 15:54:56

Re: 今週の蒼天<君は君でしかない> / 千折 [九州]
 まあ何というか、曹家も家臣団もいやおうなく次世代への移行が始まっているんですね。曹操や荀?ケは漢王朝がまだ体裁を保っていた時代に生まれ育っているから、漢王朝に対する敬意というのがあるけれど、次世代にはもうそんなものはない。曹丕は187年の生まれだからこの頃は満24〜5歳ぐらいでしょうか。(36歳はないよなあ(^_^;))彼らが新しい時代を作っていくわけで。良かれ悪しかれ。
No.8083 - 2003/05/11(Sun) 21:44:57

Re: 今週の蒼天<君は君でしかない> / 悠々
>ここでは少数派かもしれませんが、蒼天航路の荀イクには悲劇的な結末を期待してしまう私であります。けして彼が嫌いなわけではなく、むしろ好きだからこそ敢えてそういう展開を見たくなってしまう屈折ぶりですが…

玉川雄一様。私も、エンターテインメントとしては、荀?ケには劇的な最期を遂げて欲しい、と思います。ただ笑って逝ってほしいという気もしますけど(あしたのジョーか?)、郭嘉の二番煎じのようでつまらない感じもします。個人的には『銀河英雄伝説』かな?。

>荀?ケって難しい。荀?ケが荀?ケであるということはどういうことなんでしょうか。死ぬ前に洗いざらい吐いてほしい。という気持ちもありますが、ぼんやりしたまま死んでしまったほうがいいのかも。その時は、単行本のあとがきに期待。

Caocao様。その通りだと思います。説明の多いマンガは好きではないですね。マンガの中で自分のマンガを説明してどうするんでしょう?って感じ。王欣太先生の表現力の見せ所ですね。

>いやぁ曹丕かっこよかった!悠々さんは気に入らなかったようですが…

郭嘉最高!様。エンターテインメントとしては、気に入ってますよ。
あとは、感情的なものとリアリティの問題…かな。
マンガに溶け込めば、荀?ケや劉備が身近にいると楽しいけれど、曹操や曹丕がそばににいるのは絶対イヤ、みたいな(笑)。
長くなりそうなので、ここらでやめます(苦笑)。

No.8084 - 2003/05/12(Mon) 03:50:20

Re: 今週の蒼天<君は君でしかない> / TATSU@管理人 [関東]
うっわ〜、1日遅れでアップしたのにも拘わらずこのレスの量!荀?ケの「死へのカウントダウン」は蒼天ファンを激しく揺り動かしてますね〜。
今週木曜はどんな反響が起こるんでしょう?楽しみのような悲しいような...


おっと、初投稿の方がいますね。ご挨拶、ご挨拶... t.sさん、ここでは初めまして!蒼天考へようこそ。
描画考BBSへは素敵なお絵描き有難うございました!あの馬超には感銘を受けました。

>曹丕が、家臣、儒者にたきつけられれば自身の力を顕示せずにはいられず、六つ目の的(帝位)を用意されれば躊躇なく射抜き、自ら帝位に就くという将来をこのシーンは象徴的に暗示しているのでしょう。

躊躇無く帝位につくタイプの男であることを暗示させてくれる、という点は激しく同意です。
でも「たきつけられれば自身の力を顕示せずにはいられず」という点はどうでしょう? 管理人はこの『残酷なまでにクール』な男は「たきつけられると力を顕示せずにはいられない」タイプには見えなかったのです。
曹丕はもっと打算的にしてセンシティブなもの、近いところでは左平さんのおっしゃてるような『射なければ、自分の腕が大したことないとみられるので、それを恐れ』『周囲に否応なく影響を及ぼす、あの強烈なエネルギ−の放射ぶりにおいては、どうしても父に及ばない。その事を自覚しているが故に、地位だけでも父を越えようとした』というような感覚であの行動をおこすタイプに見えました。
あ、もちろん「管理人の個人的な印象」としての話ですが。

>五つの的を射たのが曹操であればどうでしょう?

ちょっと質問の主旨とズレますが、曹操は満寵がたきつけても、あの手の処刑はしないような感じがします。
「軍才は上々、残忍を好む性質も問題というほどではない。だがあの味の悪い処刑には全然慣れんな」
みたいな。

>荀イクの死因、世間には曹操の魏公就任に反対し勧められた豚肉を断ったために曹操の怒りを買い、酒に毒をもられたなどと伝わり、

あはは〜、そうかも! で、あの「杯」が「空箱」のように伝わったりして。
そういった『巷間の噂』こそまさに"礁の長老"が言っていた「万人の心に巣食うた"曹孟徳"」なのかもしれませんね。

No.8086 - 2003/05/12(Mon) 23:51:06

ちょっと出遅れました(^^; / 紅いキバ [東海]
曹操の荀イクへの愛が(変な意味じゃないですよ)ひしひしと伝わる話が続きますね。荀イクの視点から語られるこのエピソードはどんな終わり方をするんでしょう?楽しみでもあり、怖くもあり。
というか、「その日」が突然来そうで、怖いっていうのがほとんどです。
今回みたいに、曹操が荀イクにおいてけぼり食らわされるのって、雪玉の時とあわせて2度目ですよね。
あの曹操の表情が後になって何か意味を持ってくるんでしょうか? 気になります。

なにやら曹丕が重要な役回りを演じそうな雰囲気ですが、私も、彼には荀イクの死には直接関わってほしくないと思っています。でないと、曹操の根幹に関わる部分がオブラートに包まれてしまいそうな気がするので...


ところで、曹植の後継者候補に疑問を感じている方もいらっしゃるようですが、手持ちの「図解雑学 三国志」という本に面白いことが書いてあったので、転用します。
これによると、曹操は天才的な詩才を持つ曹植を盟主とし、文学を儒学にかわる新しい価値基準とすることで、儒学を背景とした名士層の力を押さえようとしたようです。

結局は、賈クの進言もあり、ご存じのように曹丕が後継者となる訳ですが、これにより、曹丕は自分を支持した陳羣ら名士に借りをつくる形となり、かえって名士層の力の増大を招きました。
また、陳羣の献策による九品中正制などによる、後の司馬氏の台頭で国の命運を縮めてしまったのは皮肉な結果といえますね。

No.8087 - 2003/05/13(Tue) 01:32:02

Re: 今週の蒼天<君は君でしかない> / 侠客 [東北]
さて、今回は曹操の“公”に関する考えを聞くことができました。曹操にとって“公”とは“奸雄”と同じ飾りに過ぎない、とのことですが・・・。や、やられたぁー!(笑)いや、何がやられたかというと、今度三国志の小説書こうと思ってまして、自分なりに曹操の「魏公就任問題」をどのように描写するかといえば・・・、『蒼天』と同じでした・・・。うう、これじゃ『蒼天』のパクリになっちゃうんじゃないか、などと思ってしまいました。(脱線失礼)

気をとりなおして今回の考察に入りましょう。曹操が荀?ケに向けて曰く、「荀?ケは荀?ケであればよいのだ」どわーっ(笑)。すいません、これ読んで非常に感動しました。いわゆる「アイデンティティの確立」でしょうか?そういや某ヒーロー物の歌の中に「君のままで変わればいい」なんてあったっけなあ・・・(まるっきり関係ないですが)。
ただ“曹操”を知らない人間には曹操が簒奪者に見えてくるかもしれませんね・・・。

しっかし、曹丕もひどいことするな、逃亡兵を的に処刑するなんて。最初見たときは「弟を見守る優しいお兄ちゃん」というイメージだったんですがね。やっぱ、この漫画でもダークな男になるんでしょうか?この漫画でこそ“曹丕”のイメージが変わると思ったんですが・・・。
荀?ケの目にはこっちの方が怖かったでしょうね。さてこの後曹丕はどうなるんだか・・・?目が離せない展開になってきましたなあ。

余談ですが豚の皮って「パリパリ」よりも「サクサク」がいいと某料理漫画で読んだのですが・・・。

No.8102 - 2003/05/15(Thu) 19:10:52
今週の蒼天<礁のふたり> / TATSU@管理人 [関東]
いや〜、なんか今週は蒼天に関する文章ばっか書いてます。っていうのはこっちの話で、「今週の蒼天」、なんか悲しいような微笑ましいような複雑な印象でした。

          ***************

屋敷を出る荀?ケ。空を見上げ、先ほど交わした董昭との会話を思い起こします。

                 *

荀?ケを"名門中の名門に生まれ、朝政の中枢に昇りつめた"と評した後、董昭はこう語り始めます。(初登場の頃は流浪の少年って感じでしたが、名門中の名門だったのですね)
「しかし!家臣の中にはいまだ孫権・劉備・劉璋の配下より地位の低いものがおります!この現実をどう受けとめておられまするか!?」
へえ〜、そうだったんですか!知りませんでした。曹操家臣って官職は低かったんでしょうか?
ギリッとこぶしを握り締め、董昭は続けます。
「ひしめく群雄の中からまだ至弱の曹操殿を選び、終生の主君とさだめた者が。 私財と私兵を投げ出して駆けつけ、募兵をしつつ幾百の戦場を戦い抜いた将が。 降伏という恥辱にまみれながらも、曹操殿に天命を賭けた軍師が。 またその配下の者たちが!」
描き出されるは"戦場を駆ける夏侯惇"や"平伏して和を乞う賈翊"...董昭がだんだん声を荒げてゆきます。無意識に左胸を押さえ、それに聞きいる荀?ケ。
「主君への公正な爵位と俸禄を願い!かつ、自らの生きた道を誇りとし、それを子々孫々に伝えたいと願うことが卑しいことでしょうか!」

                 *

董昭のその言葉を思い浮かべ、空を見る荀?ケはギッと歯軋りします。

                 *

荀?ケが静かに答えます。
「いや、理にかなっている。君の言は正論だ」
そして、続けます。
「だが董昭、私がこの発議に賛同することはないよ」
一瞬憎悪の表情を浮かべる董昭!しかし、
「わかりました。引き下がりましょう」
と目を伏せます。あら、あっけない...というか、この荀?ケの反応は予想してたんでしょうね。最後に建白書持ってきてるし。一応言うべきことは言っておこうと思ったんでしょうか?確かに正邪定かならないスね。
そしてこの老獪な男は、もとの柔和な顔に戻ってこう告げます。
「しかしながらこの董昭。遠征中の将と辺境に赴任している官吏を巡って、さらに賛同者の名を連ね、曹操殿の魏公就任を推し進めてまいりまする。」
う〜ん、報告してるようでいて、これって一種の挑戦状じゃないでしょうか?
黙ってその言葉を聴く荀?ケ...

                 *

「董昭の一理に、ほとんどの臣は迷いもなく賛同してしまいだろう」
空をみつめ歩く荀?ケは考えます。ふむ、夏候惇の署名なんてぜんぜん悩んでない筆跡でした(笑)
「だがッ 魏公の次にあるものは魏王!そして、さらにその先は、」
思い浮かぶは、祭り上げられ、帝壇に立つ曹操!
思わず胸に手を当て、彫像にもたれかかる荀?ケ。
崩れ落ちそうになる体を必死に支え、思いを巡らします。
「丞相を窮境に押し上げようという力は、生存を賭けて保身を図る儒者の者だけではなかった!」
流れる脂汗、高まる動悸、
「さまざまな境遇の臣下のさまざまな思いが、一群の熱望となっておし迫れば、殿とて、曹 孟徳とて、それを避けえるだろうか!?」
ドッ!激しい動悸が荀?ケを襲います!

んん!?つーことは荀?ケは曹操が天子となることに反対!?
ここで「今週の蒼天<白圭>」の管理人の文章を引用させて頂きます。

 >ここで荀?ケが堪りかねたように絶叫!
 >「今一度おたずね申し上げます!今もなお玉座に就く意志は
 >ございませんか!?」
 >曹操、叫びながら即答!
 >「血のついた甲冑をまとう天子がいるか!?」
 >そのあとふん!って鼻息荒く空を見上げてます。かっ、かっ
 >かっちょええ〜。
 >これって昔、天子を奉戴すべく洛陽に向かう時に、"洛陽は故
 >郷では無い"と言う曹操に荀?ケは「では、殿はついに皇帝への
 >道を宣言なさるのですか?」って1回尋ねてるんですよね。
 >だから「今一度尋ねる」って言ってるんでしょう。その時の曹操
 >の答えも「俺は天子にはならん」でした。「大軍の先頭をゆく者
 >は天子にはならん」とも言ってました。
 >しかし荀?ケの今回の質問の意図は何でしょう?
 >「人の基準でさえ覆そうとするのなら天子になる覚悟が必要な
 > のでは?」という進言なんでしょうか?それとも一般に言われ
 >るように「もう1回確認するが、まさかゆくゆくは天子になろうと
 >いうのはないのでしょうね?」という諌言なんでしょうか?


どうやら「まさかゆくゆくは天子になろうというのはないのでしょうね?」のほうだったみたいです。それはそれでいいとして、天子奉戴に向かう時の台詞と整合性がとれないような...
「では、殿はついに皇帝への道を宣言なさるのですか?」ではなく「殿はまさか皇帝への道を宣言なさる訳ではないでしょうね!」のほうが良かったんじゃないでしょうか?
それとも若い時の荀?ケは天子就任容認論者だったんでしょうかね?

          ***************

「荀?ケ殿」
物陰に潜んでいた華佗の弟子が現れます。急いで胸から手を離す荀?ケ。
「畏れながらもご様子を窺うておりました。どうか今すぐ休暇をお取りいただき療治をお受けくださいますよう」と、拱手する華佗の弟子。
悪い癖で、ちょっと厄介な考え事をすると、知らぬ間に無様な格好になってしまう、と取り繕う荀?ケに、華佗の弟子は小さな『筒状の薬入れ』を取り出します。なんとあの華佗が、荀?ケ向けに生前に処方を残していったそうです。
おおっ、あの時は「儒の上に権威を築き、国政を壟断する冒涜者どもめ」とか言ってたくせに!でも荀?ケって華佗の処刑に反対したんですよね。
呆然と薬入れを見つめる荀?ケ...まさかこれが毒!の訳ないですよね。どうやら荀?ケの死は病没となりそうな気配が。

ここでナレーションにて孫呉の動静が語られます。孫権が王の業を建てようという決意をあらわし、ついに長江を越えて砦を構えたそうです。お、なんか呂蒙が砦の指揮官のような...

          ***************

そして同年10月、曹操は孫権討伐に出立。郷里の礁に荀?ケを呼び寄せます。関係無いですが礁の屋根に"長老"がいましたね(笑) ところで劉備の入蜀は語られずして話が進んじゃうんでしょうか?

礁のとある屋敷に節を持って現れる荀?ケ。シルクロードの旅から帰ってきた頃を思い出し「変わらないな、何年経ったんだっけ」なんて述懐してます。お、つーことはここは旧曹操邸!?
でも邸内は巨大な調理場と化してます。壁には豚や鳥が吊る下げられ、肉を捌く人々がいます。
「丞相はこちらだと聞いてきたのだが。」と声をかける荀?ケ。血に塗れた調理人の1人が「おおッ」と声をあげます。「久しぶりだな、荀?ケ」
なんと殿です!!いきなりコック!前回はスープ作ってましたが今度は肉料理です!唖然とする荀?ケの前で華麗な包丁捌きを見せる曹操。
「めんどうになったもんだ。荀?ケを戦にひっぱり出すにも、軍の慰問使などと偽った上、上奏までせねばならん。」
と曹操は豚の内臓を切り捌きます。なるほど、荀?ケを慰問使として招聘したんですね。今や政治の中枢を担う荀?ケを戦に連れ出すのは、上奏が必要みたいです。お互い偉くなっちゃうと会うのも大変なんですね〜。昔だったら「南征だ。荀?ケ、同行せよ。」「は、はい〜!!」で済んじゃったんでしょうね。
「まあ、お前が朝政を執りしきってくれるから、俺は安心して遠征できるのだが」
と豚肉微塵切りしながら話しかけます。そうですね。曹操が遠征し、荀?ケが留守を守るってのが曹操覇業の基本的スタイルです。
他の調理人と気さくに会話を交わし、豚の新しい調理法に挑む曹操。頭巾に挿した筆をスッと引き抜き血を墨代わりにレシピ作成してます。それを茫然とみつめる荀?ケ...

          ***************

屋敷の外の階段にポツンと座り、荀?ケが物思いに沈んでます。
「玉座には就かぬ。そうはっきりと聞かされているのはごく側近の者にすぎない。布告で知らしめたいが、帝位については公(おおやけ)に言い及ぶだけでも大逆。」
...そうか、最初の時は荀?ケと郭嘉と程?cだけ、次は荀?ケと荀攸だけしかいませんでしたもんね。武官は曹操が"帝位につく気無し"なんて知らないみたいです。あれ?述志令は?
「漢王朝の転覆を止めるのは今しかない。今、董昭の発議を止めるしかない!それができるのは丞相(との)しかいない!」
おお、ついに荀?ケは、魏公就任を「漢王朝の転覆」とまで考え始めました。

荀?ケの顔の前にふいに杯が突き出されます。
「あ」と振り返る荀?ケ。殿が調理場から出てきました。
「新しい方法で作った酒だ」
と微笑む曹操。荀?ケの横にドカッと座り込みます。荀?ケに手渡した杯に酒を注ぎつつ「南陽の郭芝があみ出したものに改良を加えてな。今度九榲春酒法と名付けて上奏する」と解説します。
これってホントに献帝に曹操が上奏した一文が残っているそうです。で、現代の"酵素深層培養"の雛型なんだそうです。すっげ〜、曹操!!
それに口をつけて絶句する荀?ケ。
「天子もまだ味わったことのない酒。しかも曹操手造り、上澄みの一番いいところだ」と語る曹操。どんな味がするんでしょう!?飲んでみてぇぇ〜!
「あいやーッ、こんな極上の甘さは知りません!!」と思わず杯を突き出す荀?ケ!ほおお!極上の甘さなのか!
「だろ?」と酒をつぐ曹操。コクコクとうなづく荀?ケ。
なんか曹操と許猪の会話もいいですし、曹操と賈翊の会話も笑えるんですが、曹操と荀?ケもイイ感じなんだよな〜。

2人仲良く試飲しながら、荀?ケが再び考え始めます。
−にしても、こんな酒まで自分の手で造りおまけに上奏−
なみなみと注がれた酒にクプと口をつけます。
−食も隔てなく、戦・政・詩・医・薬・楽などとともにあり、ひとたび思い描いた味・音・戦略は、自らとことん掘り下げて、言葉に乗せ、人に伝える−
荀?ケの口に広がる芳醇な味...んんーッと感嘆し、思わず杯を空高く掲げ、ははッと笑います。
−天よ−
荀?ケの目を涙が一滴伝います
−この曹 孟徳の営みは絶対に止めることはできんぞッ!−

どんな輩(やから)が何を考えつこうと、曹孟徳は変わらないんだ!!とか思ったんでしょうかね。
そんな荀?ケを見て「急に何はしゃいでるんだ?」みたいな顔をしてる曹操が笑えました。

          ***************

さて、あらためて曹孟徳の営みを再確認した荀?ケ。いい話でしたが、これだと曹操との確執は起きないんでしょうか?普通に病死? う〜ん...それでもいいですが、今一つ物足りないような。って、まだどうなるか分からないですよね。

次週は休載で、5/8号にて再開!欣太先生、素晴らしいストーリーを練って下さいませ〜!!

No.7927 - 2003/04/19(Sat) 02:20:07

Re: 今週の蒼天<礁のふたり> / 楊奉 [関東]
TATSUさん、おつかれ様でした〜!!
相変わらずの情景が浮かぶ名文、楽しませていただきました!
やはり毎週、蒼天を読んでからここでTATSUさんの文章を読み、
あらためてゆっくり味わう。これが楽しみになっちゃってます(笑)。

整合性>
ああ、やはり僕もここ、気になってます。
と言うか、ごく初期に曹操の臣下たち(荀?ケ含む)がすでに
曹操へ玉座への道をタブー視せず語ってたあたりから
「どうなるんだろう…」と思ってたので、
ちゃんとその辺、荀?ケに胸のうちを語ってもらいたいとこですが…
関羽の例もあるから、流されちゃう可能性もあるなあ…(笑)。

一応考えられるのは、
初期は漢朝は誰もが認めるほどもう滅びたも同然だった
(「口には出さずともみんな新たな世を求めている(程?c談)」
「なぜ滅び行く漢朝に手を差し伸べたッ(エン招談)」)
が、今は(曹操によって)、漢朝はまた安定を取り戻している。
今漢朝を奪うのは利用するだけ利用したようで
いかにも奸雄臭い、ということでしょうか。
もっとも曹操は初期にも「今の乱れた世には天子は役に立つ」
と言ってるように、「利用する」ことに良心の呵責など
無いでしょうが、もしかしたら荀?ケには、
その辺初期にストレートに帝位への野望をあきらかにするよりも、
良心への呵責を感じるのかもしれません。
特にその間に、劉協自身と会ったり尚書令として直接仕えたりで
漢朝との繋がりも深くなってしまったですしね…。
…まあ、作中で荀?ケ自身が言及してくれてないんで、
勝手に想像してるだけなんですけども(笑)。

もう一つ言うと、やはり最初の「あなたは漢朝の名門に生まれ…」
も、唐突に感じたなあ…(笑)。
だって、蒼天ではそんなこと言われてないんだもん(笑)。
(史実ではそうだと知ってたけど…)

…とかなんとか、なんか文句ばっかり書いちゃいましたが、
そんなこと吹っ飛ぶくらい、今週はしみじみと、苦しい気持ちで
ひたりきって読んでしまいました。
曹操の実家の前で、放浪から帰った荀?ケの回想が入った時、
ちょっと泣きそうになっちゃいましたよ…。

>これだと曹操との確執は起きないんでしょうか?普通に病死?

TATSUさん、僕は、嵐の前の静けさ…に感じました。
なんか、後の別れを知ってるだけにこのシーンが哀しい
…みたいな。

…だって、やはり曹操は魏公、魏王への道を歩むわけですし…。
曹操と荀?ケの確執はもしかしたらないかもしれませんが、
今の荀?ケのこの思いは、多分叶えられない…。

先が、つらいけど楽しみですねえ。

No.7928 - 2003/04/19(Sat) 03:27:02

Re: 今週の蒼天<礁のふたり> / kazz [東北]
TATSU様 お疲れ様でした。
本当に、どうなっていくんでしょうね?
>普通に病死
今のトコロ一番可能性アリだと想うんですが、どちらにせよ殿のリアクションが気に掛かかります。もしかしたら蒼天曹操の最も重要な部分になるのかも知れませんよね。

兎にも角にも、今週号を読んで感じたこと。
それは、荀?ケはもう本当に今でもココロから殿が大好きなんだな〜〜〜〜ってことです!
蒼天の中では、最も古くからの臣下の1人として、曹操とのカラミも他のキャラクターより多岐にわたって描かれていましたよね。
その2人が今や、国家の重鎮。そしてそのことを感じさせない今回の遣り取りが見れただけで感慨ぶかいものがありました。

思えば、荀?ケが初めて天子に謁見し曹操の偉大さを感じ入った時から、ケイ州に入った時の曹操の意地悪な言葉、孔ユウ処刑時、雪の中での問答、求賢令譚そして今回の件に至るまで、なんと永い道のりだったでしょう!なんと壮大な伏線だったでしょう!
いざ!“その時”は近しっ!!

No.7930 - 2003/04/19(Sat) 06:18:24

Re: 今週の蒼天<礁のふたり> / 悠々
管理人様、お元気でせふか?
管理人様の深遠なる考察の一端をかいま見ることができ、光栄の至りです。
ぶっちゃけて言えば、ありがたや〜。
でもこれは冗談ではなく、最近の蒼天は、知識があるとより面白い気がします。
もっとも蒼天第二十二巻の寄稿にあるように、王欣太先生は三国志演義に染まらない、むしろ反発さえ感じるからこそ面白いのですけど(^^)。少なくとも官渡の戦いまでは「三国志」を完全に抜きにして、蒼天を楽しめた気もします。
その点で、この前の馬超・馬玩は、王欣太先生の持ち味がよく出ていて、近ごろ特異な感じがしました。最近は先生(編集者?)も欲が出てきたのか、マイナーな登場人物や事件も多く、わたしの頭は大変です(泣)。おかげで他のことが手につかない(また泣)。

いやぁ、今週の蒼天を読んで、わたしはちょっとほっとしました。
普段は留守を預かる荀?ケが今回に限って南征に従軍させられたのは、曹操の嫌がらせである、というのをどこかの本で読んだことがあります。
でも本当は、旧交を温めるために、呼びつけていたんですね(*^^*)。
荀?ケは曹操に逆賊の汚名を残して欲しくないみたいですけど、曹操にしてみれば臣下の思惑など関係ないみたいです。
漢朝の臣として、というよりも曹操が好きだから!という理由で魏公就任に反対したほうが、蒼天荀?ケにふさわしい感じです。
マイナーな史実(?)を絡めて、よくここまで調理したなあ、と思います(笑)。
ちなみに、曹操に「赤」「血」、荀?ケに「白」「雪」の対比がつきまとうように感じるのは、考えすぎでしょうか?

No.7932 - 2003/04/19(Sat) 13:08:09

Re: 今週の蒼天<礁のふたり> / 閻行 [地球外]
こんにちは。
蒼天の場合、喜びや期待を感じさせておいてから絶望に叩き落されるパターンが多いような印象があるので、この後の荀?ケもこの後が心配です。

さらに気になるのは献帝は一度禅譲しようとして、曹操に断られてますが、今回の魏公就任をどう受け止めているのでしょうね。

No.7933 - 2003/04/19(Sat) 18:55:26

Re: 今週の蒼天<礁のふたり> / hz [地球外]
>さらに気になるのは献帝は一度禅譲しようとして、曹操に断られてますが、今回の魏公就任をどう受け止めているのでしょうね。

私見ですが、
蒼天の帝様は曹操の公就任を手放しに喜ぶという姿が一番似合っているような気がしてなりません(笑)
ただ…
今後曹操暗殺未遂事件というのがあるんですよね…
そう考えると荀?ケと曹操の関係の如く、これからの曹操と帝の関わりも油断ならなくなりますね。
何はともあれ、これからの蒼天もイベントてんこ盛りですね(笑)

No.7934 - 2003/04/20(Sun) 03:40:29

Re: 今週の蒼天<礁のふたり> / 追い波
はじめまして……ですね。
いつもはROMなのですがひっかかるところがあったのでちょっとだけ。

>ところで劉備の入蜀は語られずして話が進んじゃうんでしょうか?
それはないでしょう。
そもそもまだ「入蜀」始まっても無いですし(荀?ケの死は212年。入蜀は214年)。
会話の中に度々劉備のことが入ってくるので、何も無いわけではない…と思います。

>もう一つ言うと、やはり最初の「あなたは漢朝の名門に生まれ…」
>も、唐突に感じたなあ…(笑)。
>だって、蒼天ではそんなこと言われてないんだもん(笑)。
いやいや(笑)。
荀粲・荀??兄弟の回があったじゃないですか。
あそこで荀氏の名門さにも触れてますよね?(そういえばこの回で荀?ケ・攸の性格もちょっと変わってますよね)


今回は私も「嵐の前の静けさ」に思えてなりません。
荀?ケは曹操は絶対に公には就かない、と思っているのに、史実では結局就いちゃうんですから…。
今こんなに喜んでいる分、「裏切られた」時の荀?ケの衝撃の大きさは推して知るべし、かと。

とりあえず、今回は董昭がいいキャラでよかったです。
荀?ケとは違う意味の「正論」。決して言ってることは間違って無いですから。
ただ「無能な臣下に祭り上げられる曹操とそれを止められない荀?ケ」じゃつまらないですからね。

No.7935 - 2003/04/20(Sun) 10:34:38

Re: 今週の蒼天<礁のふたり> / とよ [外国]
やはり荀イクは曹操に帝位についてほしくないのでしょうか。
たぶんそうなのでしょうね。でも、それは儒者としてというよりも、曹操がそう望んでないからなのかということのほうが大きいような気がしています。
自分の意志に反して、家臣の熱望により帝位ついてしまうということ=曹操らしくない受け身の姿を恐れているのでは。

 今週は曹操の自由で壮大な営みに触れて、曹操と家臣のレベルの違いを改めて実感し、曹操が家臣の意図で動かされるという恐れや、さらに儒でしばられた自分の考えを払拭した、と考えたいです。

 今後死に向かって、荀イクが曹操の高みに近付く=儒の規範を超越した価値観を共有する、という展開を期待しています。(この過程での小道具として華佗の薬が関わってくるような気がします。)

No.7936 - 2003/04/20(Sun) 13:00:22

Re: 今週の蒼天<礁のふたり> / 龍夢
TATSUさん、今回もお疲れ様でした。蒼天の内容を想像するより、TATSUさんが、どんな文章で内容を表現してくださるかを予想する方が、わたしには、むずかしいくらいで、いつもいい意味で裏切られています。今回もうなりましたよー。

 休載と合併号ってことで、2週お休みみたいですから、少し、ゆっくりなさってください。
 
 今週は、私的には、想像していた内容で感激でした。

 正史で、「礁における軍慰労に荀いくを派遣してもらいたいと要請した」という記述を読んだ時、{旧交を温め、酒でも酌み交わし、会いさえすれば、お互い変わっていないのがわかる}みたいのもいいなあと希望していました。
 まさか、コックになったり、自分で酒造ってるとは、思いませんでしたが。
 やっぱり、「礁」ですもんね。惇兄とのほのぼのに通じるものをこちらも求めてしまいます。
 今度こそ最後のほのぼのかもしれませんか゛、いい場面でした。

 でも、荀いくが、曹操が玉座にのぼることに反対な真の理由って、「君子がそういうものを求めてはいけない」だけなんでしょうか?それはちょっと、弱すぎるっていうか、説得力に欠けますよね。求めた結果どうなるってのが、語られないからそう思うんでしょうか? 
「漢朝の転覆を止めるのは今しかなく、丞相しかいない」っていうのも、ちょっと…うーんって感じです。
 
 整合性も話題になってましたが、これは、楊奉さんのおっしゃってたように、若い頃は 漢朝の崩壊さけがたい状態だったので、国そのものが立ち直る方が大切で、漢そのものを守ったり、天子を大切に思うどこじゃなかったのが、漢朝の重臣となり、長く天子に仕えていることで、変わってきたのは、そう不自然なことでは、ないのでは?
曹操の統治で安定してる今、曹操が、位に野心をみせれば、国が乱れるってことなのかな?
位を極め、象徴のようになってしまえば、曹 孟徳の営みは止まってしまう、そうなれば、曹操は、もう曹操たりえないっていう危惧なのでしょうか?
 なまじ董昭がすごく説得力あること言ってるんで、文若もまけずにそこんとこはっきりさせてよ!!とか思います。
 
 でも、感激したとはいっても、まだ、CENSOREDも毒殺されるも、もしかすると空箱もあり得ると、わたしは今週感じました。華佗の弟子の薬は、どうにでもころがりそうなアイテムだし、曹操が、食べ物作ってるのも、荀いくにたべさせるつもりなのも、空箱を連想できなくもありません。ぜったいやではありますが。

でも、この時点でまだ、曹操が荀いくを大切に思っていて、とても、うれしかったです。

No.7937 - 2003/04/20(Sun) 23:11:18

Re: 今週の蒼天<礁のふたり> / Caocao
こんばんは〜
いやぁ〜「今週の蒼天」は、ちょっぴり蒼天航路の小説版みたいな感じです。

>呆然と薬入れを見つめる荀?ケ...まさかこれが毒!
私も一瞬考えちゃいました。荀?ケの病気はかなり重いんでしょうかね

曹操様の意思の吐露は、今週も保留(涙)〜おかげで、妄想三昧(笑)
止めようと思っても止められない、思っちゃうんだからしょうがない。

荀?ケを儒者・君子で片付けてしまうのは、なんだかもったいないなぁ
儒者・君子を漢朝の臣に結び付けてしまうのもどうもねぇ
本来的には曹操様が荀?ケをCENSOREDインセンティブはないけれど、たとえ病死であっても、やっぱりトドメは刺してほしい
荀?ケのトドメを刺せるのは曹操様だけ、曹操様にだけ許される特権
せっかく厳しい現実に直面したんだから・・・見せ場でしょ

荀?ケは、どうして漢王朝の転覆を阻止しようとしているんでしょうかねぇ。
ここで「漢臣だから」なんていうものを出すと荀?ケが陳腐な存在になってしまわないかなぁ
漢朝へ考えは、混沌へ配慮と曹操様との意思の合致
その忠実さは、曹操様の意思にたいして
曹操様の意思の実現は、大変革であって、国家的イデオロギーの大転換
その大部分は、制度的に確立されるどころか、規範性を具備できるかどうかも難しい
これを考えるとやはり魏公就任に反対することは、大変革との均衡を考えた政策的配慮
荀?ケが儒者とか君子だからという性質から来る要請ではない
大転換を強力に推し進めようとしている今、曹操様を公・王・帝へ押し上げようとすれば、やはり連想されるのは王莽
荀?ケの判断は正しい、大変革に失敗した先例がきちんとある
覇業が完遂していない点で、状況は、王莽よりも厳しい
董昭の政策を受け入れることは、この変革の妥協を意味することになる

曹操様と荀?ケは、本来的には対立し得ない関係にあり、強調的にそれぞれの役割を果たしてきた
二人の理想は、今、厳しい現実に直面していることは確かなこと
この現実にどう立ち向かうかが曹操様の見せ所
曹操様には、荀?ケとは別の希望的観測があるのかもしれない

早く曹操様の本心を知りたいですぅ

No.7938 - 2003/04/20(Sun) 23:56:32

Re: 今週の蒼天<礁のふたり> / 悠々
皆様の意見は、ロマンチストの私に冷水を浴びせるような(笑)。

曹操には曹操の、荀?ケには荀?ケの治世あるいは一種の美学がそれぞれにあると思います。
たとえば曹操は戯れに「盗賊の類」は登用するか、と問いかけます。しかし、荀?ケは人材として推挙しないときっぱり否定します。ここに曹操と荀?ケの隔たりがあります。
人材登用にしても、荀?ケは乱世から治世に向けて曹操にとって有用な人材登用をするのに対し、曹操は乱世に拍車をかけても人材を求める違いがある、みたいな。
やはり曹操は「才」を、荀?ケは「徳」を尊重していたのでしょう。
まさに曹操は「乱世の姦雄」で、荀?ケこそ「治世の能臣」と言うにふさわしいと思います。

また、荀?ケは魏公という地位・特権を否定しているのに対し、曹操はそれをも「唯才是挙」の手段する感もあります。求賢令は劇薬ともいえますが、その緩和剤として、漢朝の臣を排除して曹操の腹心を要職に就けるために、曹操は魏公に就くことが必要だと感じているのはないでしょうか。やはり曹操は時代のパイオニアといえるでしょう。復古主義的な儒者や保身をはかる儒者には受難の時代でしたが、時代は繰り返されることはない、ということでしょう。
それに対し、荀?ケはもうすこし保養が必要と感じたのでしょうか。すると荀攸は薬剤師?。

でも、私はあえて述べます。
荀?ケが、「今もなお、玉座に就く意思」はないか、と問いかけた時、最初、曹操を愛する荀?ケは、曹操に乱世の姦雄ではなく、治世の統治者として天子に就いてもらえば、荀?ケは儒者として自らの活路を見出せる、と思って質問したと思ってました。
でもどうやら違っていて、ただ単に曹操の本心を聞きたかったんだと思います。あるいは、荀?ケは、曹操に逆賊の汚名を着せたくなかったのかもしません。せめて「帝位に就くおつもりですか?」と聞いてくれるとわかりやすかったんですけど・・・。実のところ、荀?ケの真意が読み取れず、二転三転していたところです。
曹操は「血のついた甲冑をまとう天子などいるか」と、はっきり拒否します。星を眺めながら曹操は、乱世に生きて、「詩」と「戦場」で自分を表現していくと宣言します。曹操は、徳のある人が天子になり世を治めるものと考えてる、と思います。覇道と王道は別だ、と言っているのでしょうか。曹操は、人の徳よりも、人の才を愛しているのでしょう。乱世が好きなんですね。己を知り、立場をわきまえた曹操の美学に感動して、荀?ケも荀攸も涙して拱手します。荀?ケも、自らの運命を知ったのでした。
一方の荀?ケは、曹操が魏公→魏王→天子になることは曹操や随身たちと共に歩んできた戦い、いわば「聖戦」を汚されるようで嫌だったのでは?。

病身の荀?ケには最後まで、自分の美学を守って欲しいのです。
華佗の弟子から受け取った薬。あるいは・・・。
現実逃避的な意見でしょうか?(笑)。

No.7939 - 2003/04/21(Mon) 02:48:15

Re: 今週の蒼天<礁のふたり> / youno [関東]
初めてyounoと申します。

いつも”今週の蒼天”を楽しく感心したり驚いたりと心の中で百面相をしながら見ています。

華佗編からの荀?ケを見ているとどうも彼の憂いは
漢朝や儒に対してよりも”据え上げられる曹操”と
”乱世の混沌のいっそうの深刻化”の方が強いのでは無いかと思っていたりしています。

儒者が中心となっているであろう魏公就任の動きの中には孔融の処罰や求賢令、儒の講釈を始めた華佗の処刑と
儒者に対する弾圧とも取れる曹操の営みを形骸化しようという意図が隠されていて
そのような意味で今回の荀?ケの涙と”この曹 孟徳の営みは絶対に止めることはできんぞッ!”を勝手に理解して納得しました。

その上で「春節の轍」にあるようにせっかく部分的にではあっても
”文治の季節の到来”しはじめているのに曹操が帝位に就けば
それだけでも漢王朝として一つになっていた各所での反曹操の発生や激化
劉・孫には自分たちの行動の正当性と今後の行動の大義名分を与えるもので
さらに曹操自身が形骸化されてしまっているようでは
乱世は治まりどころも無く続いていき数多くの犠牲者増えていくというのが
荀?ケには目に見えているのではないでしょうか。

No.7940 - 2003/04/21(Mon) 18:16:39

Re: 今週の蒼天<礁のふたり> / satosi
初めまして satosiです。
どうしても自分には最後の場面が・・・。

> そんな荀?ケを見て「急に何はしゃいでるんだ?」みたいな顔をしてる曹操が笑えました。

自分には、曹操の最後の表情が、意味深でした。曹操が、何かジュンイクに対して思うところがあるような。手前のジュンイクの笑顔ろと対象になって・・・。次号につながる深い線がこの表情にありそうです。

No.7941 - 2003/04/21(Mon) 19:16:11

Re: 今週の蒼天<礁のふたり> / 郭嘉最高! [関東]
荀?ケのもつ曹操に対する思いを考えるにあたって絶対に必要なのは「王佐の才」だと思うんです。。
過去に荀?ケが周瑜に語っていたように…自分の中の王は曹操と同じように見えるときもあればまったく違うときもある。。
これは荀?ケにとっての王までも曹操が超えてしまったのかなと思ってます。やっぱり「破格」の人ですからね(笑)
荀?ケと言う凄い人も曹操を推し量るのは不可能だったのかもしれないですね。。荀?ケファンの方すんません…荀?ケも好きですから。。

今週の最後の部分で荀?ケは何かを見つけたかのように見えますがやっぱり荀?ケは自分の中の王との相違点を曹操に見てしまうのではないかと思います。。

この話の終わりに空箱の話がくるのではないかと皆さん話してらっしゃいますがぼくは個人的には来ないだろうと思ってます。
曹操にとって優秀な才はかけがえのないものなのでその最高峰に位置する荀?ケを捨てようとすることはないと思います。。
長々とすいませんでした。。

No.7942 - 2003/04/21(Mon) 21:41:45

Re: 今週の蒼天<礁のふたり> / TATSU@管理人 [関東]
おお、なんか魏公編になったらレスの量が俄然多くなりましたね〜。それだけ"荀?ケの死"は皆さんにとってインパクト大きいつーことなんスね。
新人さんも3人の方がレス付けてくださってますね!ご挨拶せねば!

>追い波さん

はじめまして。蒼天考へようこそ。

>そもそもまだ「入蜀」始まっても無いですし(荀?ケの死は212年。入蜀は214年)。

追い波さんは「入蜀」を「劉備が蜀を制覇した時」「成都制圧時点」と捉えてる訳ですよね。
もちろん間違いでは無いですが、管理人のここでの「入蜀」とは「劉備が初めて蜀に入った頃」を指してるんです。つまり、『張松・法正に招聘されて、寵統を連れて劉璋と会見。張魯討伐を要請され云々』のエピソードを言ってるんですよ。

>荀?ケとは違う意味の「正論」。決して言ってることは間違って無いですから。

キャラは正邪定かならないですが、主張はすこぶる正当でしたね。荀?ケも反論できなかったですし...董昭の論法が正論であればあるほど、荀?ケの苦悩は増す訳ですから、いい展開だと思います。

>younoさん

はじめまして。蒼天考へようこそ!

>いつも”今週の蒼天”を楽しく感心したり驚いたり

ありがとーございます!そう言って頂くと睡魔と戦いながら書いた甲斐があります〜。

>曹操の営みを形骸化しようという意図が隠されていて

ふむ。天子に祭り上げて、「畏れ敬われる」存在から「愛おしまれる」存在に変えちゃおうとしてるんでしょうかね。

>曹操自身が形骸化されてしまっているようでは、乱世は治まりどころも無く続いていき数多くの犠牲者増えていくというのが、荀?ケには目に見えている。

曹操が天子になったら、「漢王朝擁護派」や「劉備や孫権」が騒ぎだし、再び世の中が混乱する、っていうのを恐れていると。なるほどね〜。
曹操の魏公就任は必ずや魏王就任そして帝位にと結びつく。と先が読め過ぎちゃう荀?ケだからこその懊悩なんでしょうね。

>satosiさん

はじめまして。蒼天考へようこそ。

>次号につながる深い線がこの表情にありそうです。

あはは〜、曹操の不審げな表情をそうとりましたか!
管理人的には、あの時の荀?ケの台詞は独白ですから、曹操に聞こえず、ただ突然杯を空に突き出して笑いだしたので、単に「なんじゃ?」って思ってるだけのように見えたんですが。
伏線になってるんでしょうか?来週が楽しみですね!

No.7943 - 2003/04/22(Tue) 00:14:08

Re: 今週の蒼天<礁のふたり> / 悠々
皆様のご指導をもとに読み返してみますと、どうやら魏公問題での荀?ケ考は、私の中で知らず知らずのうちに「荀?ケ」という理想像が一人歩きしていたみたいです。あるいは逆に、荀?ケを曹操のアンチテーゼぐらいにしか見てなかったのかもしれません。これも「三国志演義」の弊害でしょうか?(自嘲)。または、蒼天荀?ケの人柄でしょうか?(笑)。
確かに、孔融の処刑、荀攸との対比、唯才是挙、曹操が家臣たちに祀り上げられていることの想像、崔琰との問答、華佗の処分、董昭との会話などの一連の描写を読むと、求賢令、魏公問題、帝位簒奪の不安は一本の糸につながっていて、個人的感情のもつれよりも、家臣同士の思惑や確執、中央と地方の関係、対外関係など、国家レベルでの懸念の方が、荀?ケには強いようです(自省)。
現実は、もっと厳しいみたいです(笑)。
皆様の深い考察に、たいへん感謝します。
曹操が完璧すぎるという気がしてましたけど、ここにきて曹操にも「見えぬもの」が存在するのは、実に面白いし、悲壮な感じもします。曹操ほどの人物でも、そのことに気づいてないのでしょうか?
できれば、もっとその核心に迫っていただけると、最高なんですけど・・・。

No.7944 - 2003/04/22(Tue) 02:06:51

Re: 今週の蒼天<礁のふたり> / 侠客 [東北]
何だか荀?ケを見てると「せつねー」、という印象でした。そりゃあ荀?ケが不安を抱くのも当然でしょう。“公”に上れば次は“王”、“王”になれば最後にゃ“皇帝”ですからね。荀?ケは思ったでしょうねー、「あの頃に戻りたい・・・」なんて。いつ発作を起こすんだか気になって仕方ありませんでした。大体こういう視点からこれまでの『三国志』における“曹操”が作られてきたと解釈しました、私。

ショウに向かう時の荀?ケの不安を想像するのはたやすいことです。と思いきや、何と曹操自ら料理をしてるではありませんか!この前半との違いは何じゃい?と思っても曹操は料理を進めていきます。
うーん、「丞相」自らのクッキング!うまそうですな〜(笑)。あ、いや、この漫画は料理漫画じゃなかった・・・。次には曹操自ら仕込んだ酒ですか。の、飲みてえ、どんな味がするんだ!?早くあと4年経たないかなぁ・・・。(この下り全部どうでもいいこと書いてますな)

最後、荀?ケの笑顔が何とも眩しかったです。やっぱり荀?ケはこうでなくっちゃ!

No.8101 - 2003/05/15(Thu) 19:09:27
こういうのはアリ? / ギルガメッシュ
 蒼天考で以前アニメ化希望!というのがありました。ま、人それぞれの蒼天人のイメージがあるので難しいですよね。で、ならばフィギアなら可能じゃないかと考えました。それなら大丈夫じゃないかと。コンビニの食玩なんておそろしいくらいの出来映えで、感心します。まあ、仮想ですが価格は200〜300円くらいで単行本から順々に出していくというので。最初は1巻から出していって、少年時代の曹操からどんどん出していく。てのはいかがですか?俺は考えただけでも楽しいですね。結構イケルと思うんですが・・・。
No.8091 - 2003/05/13(Tue) 23:46:00

Re: こういうのはアリ? / TATSU@管理人 [関東]
おお、フィギアですか!なんか最近"付録でフィギアが付く"っての流行りみたいですからね〜。
コンビニで200円ぐらいで買えるなら、管理人も全部集めちゃいそうです。

>少年時代の曹操からどんどん出していく。

いいスね〜。第1回発売は「少年曹仁」と「曹騰」の3点セットがいいな〜。って、いきなりマニアック...

No.8094 - 2003/05/14(Wed) 00:40:26

Re: こういうのはアリ? / ギルガメッシュ
 いいですね。地蔵?を背にしょった許チョとか、懐かしい李烈や・・・。シークレットに自分の尻尾を食うトンを。10〜20種類でシークレットアイテムが少々で。説明文が記しているミニブックがあれば、もう・・・「ならばよしっ!」
No.8099 - 2003/05/15(Thu) 00:24:57
弓って・・・ / 簡鍛
 僕が最近思っていることを一つ。
 僕は今年高校に入り、新しい生活を満喫しております。それで新たな試みとして弓道部に入りました!!もちろん(?)三国志に憧れてなのですが、これが以外と難しいんです!型がしっかりと決まっていて、練習用のゴム弓ですら満足に引けません(+_+)。最近は本物の弓を持つようになったのですが、これもまた重くて全然引けません。しかも、弦を誤って話したら、耳が吹っ飛ぶと言われました・・・。そう考えると、昔の人たちは凄かったのですね(^^)。
 とすみません。大分三国志と関係ない話題になってしまいました・・・。

No.8088 - 2003/05/13(Tue) 19:13:56

Re: 弓って・・・ / 玉川雄一 [関東]
私も、高校の頃に弓道をやっていました。初めは一番軽い弓でさえ苦労していたものですが、慣れてくれば大丈夫ですよ。その内、軽い弓なんか緩すぎて手応えがないと思えるようになりますから。基本の型をしっかりと体に刻み込み、無駄な力をかけずに引くことを覚えれば重い弓も扱えるようになります。
それと、「暴発」して弦で耳を打つと確かに痛いです。(さすがに吹っ飛んだことはありませんが…)冬場は大変ですよぅ。

弓「道」というからには精神修養的な側面もあるわけでして、「当てに走る」のは禁物です。
1:董卓のように壁を打ち壊してはいけません。(できないって)
2:徐栄のように飛んできた矢をうち払おうとしてはいけません。
3:夏侯淵のようにこの一矢より将帥として自律するのは避けましょう。できれば別の方法で。
4:曹丕のように騎射をよくするのは危険です。まして逃亡兵を…

では、正射必中の心構えを大切にして頑張って下さいね。

No.8090 - 2003/05/13(Tue) 20:46:10

Re: 弓って・・・ / TATSU@管理人 [関東]
5.許猪のように、雄大に空を射るのは避けましょう。
6.関羽のように、射つ人の前に割り込むのはやめましょう。
7.許貢の兵のように、矢じりに毒を塗ってはいけません。

ここらへんも、お気をつけ下さい!
あり得ないって。

No.8092 - 2003/05/14(Wed) 00:36:20

Re: 弓って・・・ / こんすけ
私も高校時代は弓道部でした^^
弓を引いてると、そのうち引いてる途中に「これはあたる!」とか「今回はあたらんだろ」とかわかってきます(笑)
経験1年くらいつんで、集中できれば半分以上はあたりますのでがんばってみてくだしぃ

No.8097 - 2003/05/14(Wed) 18:39:58
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