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今週号で思ったこと / なるみ [北陸]
今週号の蒼天で思ったんですが、モーニング212Pの3コマ目、
冠をつけてもらいながら、「崔エンらしい」と言ってるコマの
曹操の目、わずかに光が入ってる(無の瞳でない)ように見えるの
ですが、何故なのでしょうね?次のコマではもう無の瞳に戻ってるし。

No.9729 - 2003/12/26(Fri) 03:15:08

Re: 今週号で思ったこと / アベール
「敵ながらアッパレ」てことじゃないでしょうか。
敵だろうと、味方だろうと、中立だろうと命を懸けてまで信念を貫こうとするなら「ならば善し」みたいな。

No.9731 - 2003/12/27(Sat) 15:32:30

Re: 今週号で思ったこと / TATSU@管理人 [関東]
なるみさん、そんな細かいところに良く気付きましたね〜。
管理人も「今週の蒼天」を書くにあたり、各コマをじっくり見るのですが、そこまでは気付きませんでした。

これ、確かに曹操の瞳に光が灯っているように見えます。
でも、先週の "寒貧に荀?ケの姿を投影した" コマとは違って、今回はこのシーンで 曹操の瞳に変化が起きる必然性が無いような気がします。

これ、単なる間違いじゃないでしょうか? アシさんがつい瞳を黒くするのを忘れて、普通の瞳にしちゃったとか...

No.9736 - 2003/12/27(Sat) 23:45:13
今週の蒼天<魏王へ> / TATSU@管理人 [関東]
すごくUP遅れてしまいました〜。年の瀬は仕事・プライベートで色々ございまして...。管理人の「今週の蒼天」を待ってくださってる方(もしいらっしゃいましたら、)大変お待たせ致しました!

さて、今週の蒼天、「覇者と佞臣」とでも申しましょうか、「絶対的権力の作用と反作用」とでも申しましょうか。なかなか深いテーマに挑んでいる感じします。蒼天航路。

          ***************

建安21(216)年2月、曹操は業に帰還します。欄外のコピーによりますと、
『 漢中を征し、本拠地・業へ凱旋。しかし、そこには戦とは別次元の闘いが待っていた。』
「別次元の闘い」とは何でしょう? 今週の蒼天を読んで、荀?ケが江陵で蒼ざめてつぶやいていた台詞が浮かびました。

−もしや...殿が襄陽城で言われた"長く熱い戦い"とは、
  官吏の大多数を占める儒者との戦いのことではないのか!?−

では、今回も曹操の発言を中心にじっくりレビューさせて頂きます。

          ***************

「詔勅でございまする。」
魏公府の大広間で、群臣が居並ぶ中、勅使が巻物を捧げ持ちます。
それを受け取り、読む曹操。献帝はこう告げています。

魏公を返上せよ。
君を王位につける。
漢の丞相として、
冀州の牧を担当することは、
従来通りとする。

「敬(つつし)んで、朕の命令に服せ。」
最後の一文を曹操が声を出して読み上げます。

−魏王!−

大広間の群臣の間に緊張が走ります。

−はやい! 帰還するやこれか!−

息を呑む臣下達。曹操は相変わらず無の瞳です。
臣下の一人、涼茂が冷や汗を浮かべながら独白します。

−祝辞をのべてよいのか、まずいのか。
  表情からは、かいもく見当がつかぬ!!−

涼茂って初登場ですよね。どんな人物だったんでしょう? 続けてお馴染み、崔エンが考えます。

−魏公(との)が漢中を征した褒賞は、王の位しかない。
  問題はその上の褒賞がないということだ。−

そっか、蒼天では、魏王昇進は "漢中制圧の褒賞" としての "帝からの任命" となる訳ですね。

「さらに曹操から時間をとりあげよ、ということらしい。」
ふお、と口から気炎を吐き出しながら、曹操は感想を述べます。ふむ、この魏王就任の勅旨は、実務家の曹操からすれば、時間を取り上げられることのように感じるみたいです。
その気炎を浴びて、おののく群臣。その中にあって"新世代謀臣筆頭"の劉曄は考えます。

−この手筈のととのい方は尋常ではない。
  ますます大きくなる臣の阿(おもね)る気持ちの渦と、
  逆に魏公をけむたがり、上へ上へと押し上げようとする思惑。−

周りの群臣を冷静に観察しながら、劉曄は続けます。

−反曹操の芽も、そうでない者も、
  あるいは、多勢に流されるしかない者までもが、
  性急に時の刻みを進めている。−

なるほど、だから漢中から帰還するやいなや、詔勅が発せられた訳ですね。つまり曹操遠征中も、準備は着々と進んでいた訳です。魏王推挙にも、あらゆる思惑が錯綜している模様です。

「実はな、」
曹操が群臣に向かって話し始めます。
「俺にとって、昨年はかなり危険な年だった。」
唐突な述懐に、家臣たちは返す言葉もありません。
「なあ、劉曄。」
群臣の中央にいる劉曄に曹操が語りかけます。振り返る家臣たち。
「漢中から蜀へ侵攻するか否かの判断のことでしょうか?」
劉曄は即答します。お、劉曄には曹操の言わんとしていることが分かるのですね...ん?蜀侵攻の可否判断が、かなり危険なこと? どーいうことでしょう? 曹操が答えます。
「あの時、さらに山峡を越え、険塞の蜀に踏みこんでおれば、遠征はさらに数年、あるいはその倍 延びていた。」
それを聞いて劉曄は考えます。

−今にして思えば、 
  攻め入れという われらの進言は、
  逆に魏公(との)を押しとどめるための
  進言だったように思えてくる。−

劉曄の背後では、司馬懿がクールに曹操を見つめています。

なるほど〜。ここで、漢中にて、蜀侵攻を促す劉曄と司馬懿の進言に、曹操がなぜ従わなかったか、オボロゲながら分かってきた気がします。以下、考察させて下さい。

先の遠征において曹操は、「漢中制圧後の蜀侵攻」を十分視野に入れていたのでは無いでしょうか? それを押し留めたのは、劉曄や司馬懿でさえ「漢中に続き、蜀も奪取」という進言を行なったこと...。

つまり、この常に冷静にして沈着な謀臣二人でさえ、「漢中制圧の勢いで、蜀も獲ってしまえ。」という意見を述べるということは、魏国の官僚も "漢中制圧こそ、蜀侵攻の絶好の機会であり、曹操はそれを行なう" と思っている、と曹操は読んだのではないでしょうか? 
そして曹操は、そう思っている臣の中には、曹操の遠征が何年も続くであろうことを見越し、様々な策謀を巡らす者がいること、あるいは遠征の続行は、危険な何かが魏国で胎動を始めることを、感じ取ったのではないでしょうか?
曹操は 劉曄と司馬懿の発言を通じて、他の群臣が何を考えているか感じ取り、その発言が逆に曹操の蜀侵攻を留めさせたのではないでしょうか?

"蜀侵攻の選択"は"遠征の超長期化"を選択することであり、それを選択しようとしていた昨年は、曹操にとってかなり危険な年であった、と。
もしそうだとしたら、蒼天版 『隴を得て蜀を望む』 ってことになりますね〜。なかなか面白いです。

          ***************

「まるで記録書の体を為しておらんが、」
曹操は、傍らに置いてある巻物をトンとたたいて告げます。
「曹植、おまえの遠征記を読めば、今でも身が泡立つぞ。」
今度は一斉に曹植のほうを向く群臣たち。突然の名指しに緊張しつつ、曹植は独白します。

−字(あざな)ではなく、初めて曹植と呼ばれた!−

続けて曹植は、身を乗り出して叫びます。

「あの時! 俊英の謀臣、おふた方との議は、」

以下、曹植は曹操・劉曄・司馬懿の三者対談の感想を「あらゆる要素が絡んだ状況を洞察できる者のみがなしえる軍議であった。」と高らかに述べます。その要素とは、

1.中原を核とする国政の安定と、四海を見据える軍事の均衡。
2.急激に膨れ上がった劉備の存在と、その政権の内情。
3.背後をつけ狙う孫権と、それに対する合肥の守備力。
4.息をCENSORED潜む漢・魏政権内の叛乱分子。

淀みなく感想を述べる曹植に、群臣は驚きを隠せません。

−詩文の大才は、戦と政に向き合っていたか!−

そんな想いに動揺する群臣の中にあって、曹丕は我が弟を静かに見つめています。 あ、曹丕の髯が変わっています。気のせいか、顔が穏やかになったような、貫禄が出たような...

曹操は遠征記を広げながら、一連の詩を詠みあげ、微笑みます。
「横に書き殴ってあるこの詩のほうが良い。」
あ、この詩って、曹植が評定が終了したのも気付かずに書いてたやつでしょうか?
広間の群臣たちの間に、ある思惑が錯綜します。

−唯才! 
  この2文字を何より立てれば、
  もしや、世継ぎは
  曹植殿!?−

そんな臣下達の思或に気付いてか気付かなくてか、並み居る群臣の前で父に誉められた曹植は、肩をすくめて苦笑します。
おお、なんか曹丕と曹植の後継者争いが描かれる予兆が...楽しみです。

          ***************

曹操邸−

曹操の着付けを行なう2人の小男。曹操は両手を広げ着物に袖を通します。
「この織(おり)。 この仕立て。 この蒼(あお)。 この刺繍。」
つぶやく曹操。
「一面識すらないのに、いったい俺をどこまで分かっているんだ。」
その言葉を聞いて、感激のあまり涙を浮かべる2人の小男。
扉絵でも登場してましたが、何なんでしょう?この2人。 双子のようですが...ちょっとピエロのような扮装、高い鼻、カールしてトグロを巻くヘアスタイル。西域から来た絹商人なんでしょうか? 曹操お付きのファッションデザイナーだったりして...

着付けを続ける曹操の前には、崔エンが悠然と正座しています。崔エンについては、欄外に載っていたプロフィールが印象的だったんで転記しときますね。

【崔エン】儒教的名声を誇る名門士人。漢朝において巨大人脈を作り、社会的権威を築いている。

儒の巨魁・崔エンは独白します。

− 才...
  ついに呼びつけられたというべきか!−

お、その態度は悠然としていますが、崔エンは曹操の私邸に呼びつけられ、それに何か心当たりがある模様です。

「早く葬りたいのか。最近俺の後継ぎのことで、巷がかまびすしいようだ。」
曹操が笑いながら告げます。"皆、後継ぎ後継ぎと騒ぐが、まるで俺に早く死んで欲しいみたいじゃないか。" という感じでしょうか? 崔エンは答えます。
「はい。しかし王位につかれれば、必ずお決めにならねばなりますまい。」
微笑む崔エンに、曹操が尋ねます。
「崔エンの考えは?」
ごく...と生唾を飲み込む崔エン。次ぎに崔エンは声高らかに返答します。
「古(いにしえ)のたてまえによりますれば、」
威風堂々と語り始める崔エン。
「嫡子は賢愚や才で決めるのではなく、年長者を立てるもの。もとより曹丕殿は聡明。正統を継ぐのが当然です!」
拱手し、笑顔を浮かべる崔エン。
「魏王(との)にはこれを守られますよう。この崔エン、死を覚悟で進言いたしまする!」

それに反応せず、曹操は無言で崔エンを見つめます。黙って見つめ返す崔エン。二人の間にしばし沈黙が流れます。
「崔エンらしい。」
双子に冠を付けてもらいながら、魏王がつぶやきます。
「だが、人材もいまだ そのたてまえとその覚悟で挙げているのか?」
曹操が冷たくそう告げると、ゴ、ゴと車輪を付けた乗り物が室内に現れます。いえ、乗り物ではありません。小型の檻です。獄吏2人で押すその檻には、なんと全裸の囚人が首枷をされ、唸り声をあげています! な、何故に全裸!?

− 揚訓!−

その全裸の囚人を見て、愕然とする崔エン。この囚人は崔エンの知人の模様です。

「この儒者の才は、ふたつしかない。」
魏王が告げます。
「ひとつは、歯の浮くような佞言を連ねて曹操の功績を賛美する才。 あとひとつは、その一文を晴れがましくも天子に上奏できるという才。」
全裸で蒼白な顔で震える揚訓。
...え、えっと、揚訓は、佞言を重ねて曹操を賛美して、さらにそれを天子に上奏した訳ですよね。それが、これほどの刑を受けなきゃいけない事なんでしょうか?
「そして、私の咎(とが)もふたつ。」
ショックから立ち直ったんでしょうか?それとも開き直ったんでしょうか?崔エンが冷静に返答します。
「ひとつはこの揚訓を推挙したこと。もうひとつは、その上奏を天下の一大事のごとく糾弾した儒者たちを推挙したこと。 ですか?」
曹操が無の瞳で答えます。
「自分たちが阿(おもね)るより先の露骨な阿りに憤慨する。まったくあきれた人材たちだ。」


この曹操の台詞。意味が分からず、管理人は何度も読み返しちゃいました。で、その前の崔エンの台詞まで遡って、初めて意味が分かりました。
崔エンは自分の罪を、下記のように認めている訳です。
1.佞言を連ねて上奏まで行なった揚訓。そんな男を自分が推挙したこと。
2.その揚訓が行なった上奏を、まるで天下の一大事のように騒ぎ立て、糾弾した儒者達。その儒者達も自分が推挙したこと。

その発言を受けて曹操は、『 自分たちが阿るより先の露骨な阿り 』に対して憤慨する奴らがいる、そんな奴らは『 全く呆れた人材 』だ。と感想を言ってる訳です。
つまり、くだけて言えば、「ゴマ摺りたちが、自分達より先にゴマを摺る奴を怒っている。どちらも全くくだらぬ人材だ。」って感じなんでしょうね。
阿ることで官に仕える人材を、唯才主義の曹操は許せないんでしょう。関羽じゃ無いですが「佞言断つべし」ということでしょうか?
でも、全裸で処刑するほどのことには思えないんですが... ここらへんが曹操の残忍さ、専横ぶりを見せてるんでしょうか?

          ***************

バァァァァンン、バァァァァンン
皇宮に銅鑼が響き渡ります。
「魏王ー!ご登殿ー!」
衛吏が叫びます。宮殿の庭には魏国の文武百官が整列して座っています。
夏侯惇が正装してましたね〜。その隣の隣にいたのは正装の賈翊!頭頂部に髪を結えないので、紐で冠を着けてましたね。ちょっと笑えました。
その中で、独りソワソワしている男がいます。
「これ、威儀をととのえよ。魏風。」
たしなめられる天パーの若者。魏風また登場です。その魏諷は門の方向を見て「ん?」と目を見開きます。
なんと、門から現れたのは崔エンでした。

群臣の中央を進む崔エンが、額に汗してつぶやきます。
「きついことを。これも刑のうちですか?」
「いや。これで たてまえ通り俺より先に着座できるではないか。」
背後から魏王・曹操が答えます。曹操は登殿に当たり、崔エンに自分の前を歩くように命じたようです。
「なんと。」
と絶句する崔エン...
ふ〜む。これ、曹操は私邸から宮殿に向かう時に、崔エンにこう告げたんでしょうか?
『儒の建て前からすれば、魏王の俺のあとから、お前が現れ、着座してはまずかろう。あちらに着いたらお前が先に着座できるようにしてやろう。』

「なあ、崔エン。」
崔エンの後ろを歩く曹操が語りかけます。
「儒者がこぞって俺に阿ろうとする時勢を嘆き、儒のたてまえと規範を取り戻そうというのが、おまえの覚悟であろう。」
唖然とする群臣の視線を浴びながら、歩き続ける崔エン。背後から続く魏王。まさに型破り、破格の登殿です。
「その覚悟を、文武百官につきつけるには、いい絵ではないか。」
そう魏王が告げると、崔エンは自分の席へ踵を返しながら答えます。
「なるほど。たとえばこういう絵で儒者の反感を煽り、逆臣をとことん炙り出そうというわけですな。」
曹操はこの異様な登殿スタイルが、儒者の反感を買うことを知っての上で行なっている模様です。崔エンは一種のスケープゴートでしょうか?
「それがわかったからといって、信念を曲げるなよ。崔エン。」
曹操が口元に笑みを浮かべながら語りかけます。
「無論!」
最前列の自席に着座しながら答える崔エン。魏王がそういうお考えなら受けてたちましょう!ってとこでしょうか。

独り宮殿の階段を昇る魏王。その先には、帝が鎮座しています。今の異様な登殿風景を目撃していたのでしょうか?献帝は「曹操。」とつぶやきます。
「天顔麗しく何よりです。」
着座し一礼をしながら告げる魏王。
「前にも申した通り、これが最後。」
曹操は拝謁しながらも、天子を真っ直ぐ見つめます。
「曹 孟徳、これより上にはのぼりませんぞ。」

          ***************
          
言っておきますが、ゆくゆくは禅譲などと、まだお考えになっていましたら、大きな間違いですぞ。ってとこでしょうか?
ついに王となった曹操。まだまだ安穏としていられない模様です。では最後に欄外のコピーを転記して終わらせて頂きます。続きは来年!!


"儒者との確執" "後継者" "漢か魏か"
−煩わしい諸問題が、足もとに絡み付く。

No.9737 - 2003/12/28(Sun) 00:26:53

Re: 今週の蒼天<魏王へ> / 左平(仮名)
もう建安二十一(西暦216)年。まさか合肥はスル−?という一抹の不安はさておき…

−字(あざな)ではなく、初めて曹植と呼ばれた!−
−唯才!この2文字を何より立てれば、もしや、世継ぎは曹植殿!?−
というあたりは、ちょっとばかり、ん?という気がしました。
以下、多少の雑感を。

曹操からみれば、曹植は紛れもない我が子。その名(諱)を呼ぶ事には何ら問題ありません。また、字を持つのは、一般に成人した時ですから、幼少の頃は名で呼んでいたはず(幼名とか幼字というのもあった様ですが)です。
となると、ここで曹植が驚いているのは、自分が「曹植」と呼ばれた事ではないかと思えるのです。

で、「植」と呼ばれるのと「曹植」と呼ばれる意味の違いは、となると…こう考えられるのではないでしょうか。

「植」と呼ぶ→我が子なのだから、当然姓は曹である。故に姓をつけて呼ぶ必要はないという意識がある。→独立した人格としてはみていない。よって、唯才の評価外。
「曹植」と呼ぶ→彼は「曹植」という独立した人格を持つとみている→唯才の評価対象。

こう考えた場合、なるほど、臣下達が−唯才!この2文字を何より立てれば、もしや、世継ぎは曹植殿!?−という見方をしたのも分からなくはないですが、私は、曹操の真意はむしろ逆で、「植には、俺とはまた別の才能がある様だな。これなら、その才で自らの道を歩む事もできるであろう」と考えたのではと思っています。
曹植自身はというと、自らが直接権力に関わろうという野心は乏しい様に見えますし。

そして、曹丕の表情には、余裕が感じられました。
曹植は、確かにあの議の概要を的確に把握していましたが、既に実務に携わっている曹丕からみれば、「そのくらいの事、俺も承知しておるぞ」というところでしょう。
今のところ、実弟に対し特に含むところはない様ですから、弟の成長を喜ばしく思ってさえいるのかも知れません。

No.9738 - 2003/12/28(Sun) 01:10:22

Re: 今週の蒼天<魏王へ> / つね [関東]
「きついことを。これも刑のうちですか?」

でもせっかくの特権は生かさなければ。
キリ番を取るというのも条件なのですが・・・。「宝くじが当たったら何に使おう?」という気分でリクエスト考えましょう。

今週の蒼天、テーマとしては

・曹操魏王就任
・望蜀解説 → 魏風の乱予兆
・後継問題勃発

といったところでしょうか。(・・・合肥)
後継問題では楊脩(未登場ですよね? 「才」の問題では取り上げられそうですが)や賈翊(汚名挽回なりますかね。蒼天曹操相手に。)も絡んでくるはずなので楽しみです。

−字(あざな)ではなく、初めて曹植と呼ばれた!−

これは私もちょっと疑問に思いました。
ただ、日本の三国志モノでは、名を呼ぶ場合が改まった場合で、字を呼ぶ場合が親しみを表す場合(親子関係など)のことが多いような気がします。ですから蒼天版では、名で呼ぶことが一人前として認めたことになるのでしょう。字のない現代日本では、普通は名字のみで、親しい間柄の場合、名前で呼ぶようなものではないでしょうか。「曹操孟徳(無知無学の人と言われてしまう。高島先生の「きらめく群像」の曹操の章冒頭は楽しいですよね。)」の「曹操」を姓、「孟徳」を名に見たてているようなものでしょう。

ところで揚訓。この人の顛末は私も知らないのですが、やはり処刑は可哀想です。曹操は法治主義者のような気がするので見せしめだけのような気もするのですが(それでも法治主義から外れますが。)、そのあたり、「その上奏を天下の一大事のごとく糾弾した儒者たち」に何か罪を捏造でもされたのでしょうか。

No.9741 - 2003/12/28(Sun) 02:05:37

Re: 今週の蒼天<魏王へ> / hz [地球外]
ちょっと視点が違うのですが・・・
最近参謀が新世代へと移り、かつては曹操と漫才を繰り広げたカクが、もはやその他大勢の臣としてコマ隅にちらりとしか移らない状況に哀愁を感じました。

No.9743 - 2003/12/28(Sun) 02:16:25

Re: 今週の蒼天<魏王へ> / GT!
揚訓について。
「ひとつは、歯の浮くような佞言を連ねて曹操の功績を賛美する才。 あとひとつは、その一文を晴れがましくも天子に上奏できるという才。」
とありますが、曹操の功績を天子に上奏したことで曹操の魏王就任を促したと考えるのなら、曹操にとっては大罪にとれるのではないでしょうか。一度、曹操暗殺をたきつけた人たちえらい目にあってましたし。
そう考えるとさらに、
「その上奏を天下の一大事のごとく糾弾した儒者たち」
は、曹操の魏王就任に対して騒ぎ立てた儒者たちと考えられると思います。まさに儒者との水面下の闘い。

僭越ながらすこーしだけ気になったんで投稿させていただきました。
これからも興味深い考察、楽しみにしてまっす

No.9745 - 2003/12/28(Sun) 02:46:14

Re: 今週の蒼天<魏王へ> / 伽瀬 [地球外]
今週の話はオツムの弱い私には、良く意味が理解出来ない点が、
いくつもあったのですが、今週の蒼天を読んだら、
大分スッキリしました。

特に蜀獲りを断念するシーンは、全く理解不能だったのですが、
内乱を懸念したという考え方は、新鮮でした。

で、最近は話の進み方が速く、曹操の考えてる事も、
周りの人間が色々推察して・・・というのが多かったのですが、
「唯才抗儒」の根本的な考えは変わっていないようで。
何か、安心しました。

No.9749 - 2003/12/28(Sun) 10:29:19

Re: 今週の蒼天<魏王へ> / Blue [関東]
 管理人サン、こんにちはです。「今週の蒼天」拝見いたしました〜☆

 なんともう殿が帰還されてしまいました…合肥包囲戦はすっ飛ばされたようで、なんとも残念です。最近は孫呉陣営の影が薄かったので、期待してたんですがねぇ…

 今週は魏本国の情勢を主眼に描かれてますね。王位就任、儒学者たちとの思想的・政治的な攻防、そして表面化しつつある後継者争い。しかし実はどれもこれも、曹操にとっては「煩わしいだけのもの」なのかもですね。
 特に揚訓に対する仕打ちは、「これまで同様、曹操は曹操だぞ」という強烈な宣告なんじゃないでしょうか。上に挙げた三つの問題全てに対する先制攻撃という意味が込めてあると思うわけです。

 曹操が曹植をちょっと誉めただけで思惑を錯綜させる儒学者たち。浅ましいというか、小賢しいというか…曹操でなくとも、彼らのような人種には嫌悪を覚えてしまいます。儒学とは「忠」や「孝」を最上の美徳と考える哲学のはずですが、彼らにとっては出世や保身の道具でしかないのでしょうか。思想や政治形態は違いますが、現在の日本の政治業者たちにも、同様のことが言えると思いますけどね…

 ちょっと重い感想になってしまいましたが、心機一転、来年も「蒼天航路」をおおいに楽しみたいと思います。それでは管理人サン、並びに「蒼天考」に来るみなさん、良いお年を〜♪

No.9750 - 2003/12/28(Sun) 11:10:38

Re: 今週の蒼天<魏王へ> / TYIM1983
お久しぶりです。
そうですね、いわゆる「戦闘」が、漢中にしても合肥にしても飛ばされるのは悲しいことです。
しかし、魏の政権の内情をこれほどに描ききったのは今までに無いと思うので、自分はこの展開にもけっこう満足です。
といいながら早く劉備の漢中攻めが見たい自分…。

No.9751 - 2003/12/28(Sun) 13:06:48

Re: 今週の蒼天<魏王へ> / kazz [東北]
今号は、今後の展開考察の材料足りえる描写がぎっしりでしたね。


しかし個人的には、今回は最後のひとコマに総て心を奪われてしまいました。
目頭が熱くなりさえしました。

かくも孤独な戦いを、背負い、背負い、背負い、・・・・・・ぐすん。

No.9752 - 2003/12/28(Sun) 13:12:54

Re: 今週の蒼天<魏王へ> / 張良 [中国]
最近の蒼天はおとなしいですな〜
普段なら漫画では描かれないようなシーンがあるのはうれしいんですが・・・。
最近の話が戦への複線となってくれればと願っております。

曹植と呼んだことについてはやはり曹操が才を認めたからであると私は思います。
ただ、それだけで跡継ぎがどうこう言うのは早合点かな?

>「まるで記録書の体を為しておらんが、」

やっぱり曹植くんは書記官失格(笑
結果オーライでしたけどね。

No.9753 - 2003/12/28(Sun) 13:30:46

Re: 今週の蒼天<魏王へ> / 猩猩 [近畿]
はじめまして。いつも楽しく拝見しております。

とてもつまらないことなのですが。。
「汚名」は「挽回」ではなく「返上」ですね。挽回するは名誉。

最近身の回りでも目に付くので。。
では、失礼致します。

No.9754 - 2003/12/28(Sun) 16:37:58

Re: 今週の蒼天<魏王へ> / 陳孫 [関東]
>扉絵でも登場してましたが、何なんでしょう?この2人。
>双子のようですが...ちょっとピエロのような扮装、高い鼻、カールしてトグロを巻くヘアスタイル。
>西域から来た絹商人なんでしょうか?
>曹操お付のファッションデザイナーだったりして...

ホント、誰なんでしょう?
稲川淳二というか、サルバトーレ・ダリというか、風貌が似てるあの二人(w
これまでにも、日本の芸能人に似ているキャラがいましたね。

 陳宮 → テリー伊藤
 何晏 → 浅野忠信
 董卓 → 中尾彬?

ところで、魏諷をたしなめていた人は、彼を推挙した鍾繇でしょうか?
まあ魏諷については、これまで何度も思わせぶりな登場の仕方だったので、この後彼の思想などについて詳しく出るのではないかと期待しております。

>「曹 孟徳、これより上にはのぼりませんぞ。」

曹操が献帝を奉戴した時の台詞が思い出されますねえ〜。

No.9755 - 2003/12/28(Sun) 18:54:23

Re: 今週の蒼天<魏王へ> / 李桃桃内 [地球外]
 どうもこんにちわ。李桃桃内です。
 有明、寒い〜。

 とうとう閣下も王様ですか。
 だんだん献帝が親父さんに似てきているのが何とも。その親父さんや兄ぃを愚昧だとかコキ下ろしたのが若き日の閣下でしたな。「天顔」の基準って何なのでしょ。劉曄や劉表、劉璋、そして怪しいけど大徳仮面のおじさんも天顔の気があるのでしょうか。小生、天顔じゃないから分からない。
 ついでに言えば、禿げても紐つけてまで冠乗せなきゃいけないとは朝廷って、ちょいと小生には……いや、まだ袁熙ほどでは。

 今回、魏国ではオベンチャラばかりして「○○さんが偉くりますよ〜」って囃し立てるとフリチンの刑にされることが判明。あのまま街中に放置プレイなのでしょうか。いや〜ん。

 それにしても、前回は漢中で忠孝を守る純朴な田舎の人たちと触れ合っただけに、都にはべる廷臣の薄っぺらさが身に堪えたかもしれません。閣下には王位より戦を与えないと栄養にならないのに。

 魏諷もちょこちょこ出てますけど、喋りませんね。
 小生、こりキャラには名前からして人間性をまだ感じてません。なんか都のハチャメチャぶりを体現するために登場したメッセンジャー的に見えます。ウロ覚えですけど、中国じゃ家事や地震の前触れに人面鳥とか出るっていうじゃないですか。アレみたいな感じです。
 
 最後にちーちゃんじゃなくて曹植ですけど、もしや跡継ぎは曹植? と廷臣がうがっている時に首をかしげる曹植が何となく劉曄と司馬懿的顔に見えたのは小生だけかも。
 荀?ケといい郭嘉、程?cといい最近、閣下の周りにはべらべら喋る人がめっきり少なくなってきました。劉曄と司馬懿は控えめだし、喋る人は形式ばったことしか言わないし。
 もしかして、閣下が部下と遠慮会釈なく喋り合えたのは寿春での荀?ケとの別れ酒が最後ですかい。だとしたら閣下、孤独ですよ〜。はやく話相手見つけないとボケちゃうよ。

No.9756 - 2003/12/28(Sun) 21:20:45

Re: 今週の蒼天<魏王へ> / 小龍 [近畿]
>>正装の賈翊
賈翊がさりげなく出ていましたね。
もう表舞台には出てこないのかな。
やっぱり賈翊は毒をはかないとね。

No.9757 - 2003/12/28(Sun) 21:25:26

Re: 今週の蒼天<魏王へ> / ギルガメッシュ
 今度こそ「合肥の戦い」と思いきや、魏王就任のエピソードとは・・・。期待していただけにフラストレーションが溜まりそう。本当に激突!という戦いって対馬超戦以来みてないような気がします。確かに武を競い合わせない静かなる戦いもいいですが、自分としては「血沸き肉踊りてー!」という戦いのシーンをそろそろ見たいなあと思います。

 曹操の「昨年は危険だった・・・。」という発言。管理人様の説明で合点がいきました。朝廷内の人々が漢中征伐の勢いを駆って蜀にまで攻め込むであろうと考えている、その戦いの合い間に良からぬ策謀があるかもしれない。曹操がそう考えるに至ったのも新世代謀臣筆頭といわれる劉曄、司馬懿までが勢いに乗って蜀攻めを提言する・・・。おそらくほとんどの者が遠征の長期化を予想している中で、朝廷に曹操がいないという危うさというのを感じ取っていたのかもしれないと。

 あと、曹操が登殿したときにかぶっていた冠の上。皆さんは気付かれました?何やら生物が乗っていたことを。おそらくあれは譙の長老の「ヘンな亀」ではないかと思われます。曹操は何ゆえに冠の上に飾ったのでしょうか?謎です。
 

No.9760 - 2003/12/29(Mon) 21:18:45

Re: 今週の蒼天<魏王へ> / かなえ
こんにちは。以前何度か書き込みをさせていただきましたが、久々の書き込みです。

今週の蒼天は曹操の後継者争いの影がちらほらしてますね。私は曹植くんが大好きなんですが、モノの本を見てるとあまり良い晩年をおくれなかったみたいで不憫です。蒼天では結構曹操に気に入られてるようなので、これから一体どうゆう展開になるのかすごく興味津々です!

No.9761 - 2003/12/30(Tue) 01:18:22

Re: 今週の蒼天<魏王へ> / 陳寿 [関東]
 次回の話は崔エンの誅殺ですかね。正史読んでも、なぜ崔エンが曹操に殺されなければならなかったのか、いまいちピンとこないです。それだけに蒼天が崔エンの死をどのように描くのか楽しみです。

 ちなみに正史では、揚訓を推薦したのは崔エンであり、曹操に阿る文を書いた揚訓を弾劾したのも、崔エンです。唯才主義者の曹操が、「つまらない人材を推薦しやがって」と、崔エンに意地悪したくなる気持ちもわかるような気がします。

No.9762 - 2003/12/31(Wed) 01:00:07

Re: 今週の蒼天<魏王へ> / TATSU@管理人 [関東]
今回も皆さん、感想を書き込んでくださいまして有難うございます。"なんで揚訓がフリチンの刑になったか" も、何人かの人の意見が読めて面白かったです。

あと合肥の件は、正直なところ管理人もガックリきております。 
新年号は、『 曹操の魏王就任を遡ること1年 』とかナレーションが流れて、合肥編が始まったりしないかなーと密かに思ってるんですが...無理かな?

それから初投稿の人がいるので、挨拶させて頂きます。猩猩さん、初めまして。

>「汚名」は「挽回」ではなく「返上」

いけねっ! と思って自分の文章を見直しましたが、管理人の文に対する指摘ではなかったのですね。 
皆さん、間違え易い表現なんで気をつけましょう。 って、猩猩さん、蒼天の感想も書いて下さ〜い!!

No.9766 - 2003/12/31(Wed) 13:13:56

Re: 今週の蒼天<魏王へ> / 青木 [関東]
かなり下の方に来てしまいましたが書き込ませて頂きます。

父が最近良く買ってくるモーニングですが,「蒼天」と「ジパング」しか読んでいない自分であります。それより,今週の「蒼天航路」を読みながらTATSUさまの書かれる「今週の蒼天」を読むと20倍楽しめます(やや解読困難)。こりゃいいや。

魏王就任,後継者争いと都は気忙しくなって参りましたが,反面曹操はますます光を失っていくようですね。相次ぐ重臣の死と劉備の台頭なども心を悩ます原因となっているのでしょうか?それにしても惜しまれるは華佗の処断・・・。曹操も老いて益々盛んと成っていくのかと思いきや,覇気を失ってしまうご様子・・・。最近の蒼天は,生命の尊さを感じさせられます。

合肥の攻防戦ですが,是非書いてもらいたいです。泣く子も黙る張文遠最大の見せ場ですし。でも好きな楽進が甘寧に射られるのは見たくありませんが。こんな壮絶な戦いを王欣太先生が描かれたらさぞ面白いでしょうね〜〜?(無駄な催促)

2003年最後の蒼天,色々深く考えられました。来年も蒼天航路と蒼天考,応援させて頂きます。     
敬具

No.9768 - 2003/12/31(Wed) 19:42:26

Re: 今週の蒼天<魏王へ> / つね [四国]
明けましておめでとうございます。

汚名「挽回」・・・
後で読み返して気付いたんですけど、やはり指摘されましたね。
気を付けます。

ところで、実家に帰っているので、正史にあたってますが、
楊訓が処刑されたとは書いてないですね。
非難された楊訓を弁護した手紙が曹操の癇に触れたようです。
弾劾ではなさそうでしたが。

No.9775 - 2004/01/01(Thu) 23:37:58

Re: 今週の蒼天<魏王へ> / 竜
明けましておめでとうございます。

「後継者」選びですか・・。
文治と戦争を両道し、政治家としても有能な曹丕と、
詩才に優れ、政治においても異才を放つ曹植、
といった所でしょうか?
曹植が政治においても優れた手腕を持っていた事は、初めて知ったので、感動でした。
やはり「唯才」であり、「武」の才ある蒼天人も、
「知」に恵まれた蒼天人も様々な領域で力を発揮できるという所でしょうか?
個人的に曹植を推したいですね(笑)。

No.9780 - 2004/01/02(Fri) 11:50:34

Re: 今週の蒼天<魏王へ> / t.s
明けましておめでとうございます。

魏王の装束、おもしろいですね。裾の辺りのデザイン。
流行の新撰組のだんだら模様のようですが、よく見ると細かな記号のようなもので三角形が構成されてるようです。
ちょっと風変わりなデザインなので気になったんですが、これって「儒者に押し上げられる曹操」という風刺になってるんじゃないでしょうか。
つまり、細かい記号の一つが一人の儒者で、三角形の頂点が曹操ではないかということです。(考えすぎですかね?)
もしそうだとしたら、なかなか象徴的な図でおもしろいです。

ところで、連載再開以来のメインテーマになってる儒者との確執ですが、そもそも唯才主義が原因なわけですよね。
それはつまり、(儒一尊に対して)価値観の多様性を求めるということだと思います。
この唯才主義、確かに文化面への影響力は大きく、かつ有効でしょう。
しかし、それ以外にはどういう有効性が考えられたんでしょうか?
最近の曹操を見てると、痛々しいというか・・・、そもそもの原因とその効果を考えると、敢えて唯才宣言しなかった方がよかったのでは?と考えないでもない訳です。
曹植のような、愛を伝える詩が評価されてもいいじゃないかという気持ちは大いに共感できますが、それと引き換えに儒というスタンダードを敵にまわすほどの価値があったでしょうか。
なんて事を曹操も予想しなっかったはずはないですから、それでも唯才宣言を敢行したということは、もしかすると漢朝の腐敗に、変質した儒が一因していたと実感し、再発させまいと思った故のことだったのかもしれないですね。

曹操の意識には、「百年の計」があったでしょう。そのために最高権力者でありながら、最近のように苦労してるんだと思います。
しかし、曹操死後、魏・晋が倒れて後の大混乱を思うと、どうも曹操の苦労が哀れでなりませんです。
曹操がそれを知ったら・・・たぶん泣きますね。(笑)

No.9795 - 2004/01/05(Mon) 21:18:48

29巻あとがき / アベール
「いきざまの言葉は曹操や孫権は嫌うが、劉備は好む」
重臣が死んだ場合、曹操や孫権は他人から見れば少し冷たくみえ、劉備は泣き叫び周りの者まで悲しくなる。
おそらく「公開・蒼天ノート」のキャラ考察の延長線。

「たてまえ」は弱く、緊張し、心は囚われ、したたか。
「本性」は強く、緊張せず、こころが自由で、激烈。
自分の中の「たてまえ」をつぶそうと思えば、一魂の覇気があればよく。
気概をつくるには、体や頭を鍛えればよく。
気を養うには、好きなことをしたり、見たり、聞いたりすればいい。

じゃあー

No.9802 - 2004/01/06(Tue) 19:18:10

Re: 今週の蒼天<魏王へ> / 竜
唯才主義があってもなくても、儒者との確執はあったのでは?と、
自分は考えます。

そもそも、蒼天の中で描かれる儒者は、
自己の保身の為には、要領良く社会に適合し、
そのためには生き方や価値観の変容もいとはない。
権力者には、乗れる場合は癒着をし、反る場合は程良く距離を置く。
        情義の通った深い親交を避け、直接的な対立も避ける。

曹操のような強大なかつ確固たるスタンスを持つ指導者とは、
決して相容れなかったのではないかと思います。

No.9807 - 2004/01/08(Thu) 02:12:03
更に思ったこと / 櫻 [関東]
今週はモーニングお休みですか。そのせいかこちらのBBSもカキコ少ないですね。もう「今週の蒼天」の方にレスさせていただいてるんですけどその後なんとなく思ったことを・・・。
蒼天で死んでしまう人間って直前あたりに目に光がなくなるじゃないですか(TATSU様のお言葉を借りるなら無の瞳)。郭嘉しかり荀?ケしかり・・・(あれ?魏だけ!?)。それでここのところの殿の目にビビッたわけですが。ということは死に値する程の悲しみだったんでしょうか殿。あれだけの友を続けざまに二人も失えばそりゃそうだという気にもなりますが。
それ関連でもう一つ。孔明が「この人は人間というものを信じてはいなかった」とかあの謎の双子(?)が「おまえは才能にしか興味がない」みたいなことを言ってましたけどそれにしては凄い悲しみっぷりですよね。友とか言ってるし。この辺はどういうことなんでしょう?孔明たちの読み違い?

No.9712 - 2003/12/21(Sun) 17:20:18

Re: 更に思ったこと / TATSU@管理人 [関東]
あはは。確かに休載になるとガクンと投稿減りますね。
でも管理人は今週忙しかったので、ちょうど良かったです。休日も色々用事あったんですが、キリイラも描くことができました。って、負け惜しみ?
さて質問の件ですが、

>郭嘉しかり荀?ケしかり

えっ? 郭嘉も荀?ケって、死の直前に目の光が無くなりましたっけ!? ちょっとチェックしてみます。
でも、それと、曹操の "無の瞳" はちょっと意味が違うような気がしますね。
でも櫻さんのおっしゃる "荀?ケ・荀攸との別れは、死に値する程の悲しみ" ってのは当たっているような気もします。

>それにしては凄い悲しみっぷり

う〜む。難しい質問ですね。
孔明言うところの「人間を信じていない」や双子の「才能にしか興味がない」というのと、「股肱の臣を失っても悲しくない」っていうのは、これまた別問題のような気がするんですよね。
どー違うのかと言われるとうまく説明できないのですが...

なんかちゃんとした解答になってなくてスミマセン。

No.9714 - 2003/12/21(Sun) 22:09:57

Re: 更に思ったこと / アベール
>目に光がなくなる
人間、最愛なものをなくすと心に穴が開いたような感じなります。
曹操は本来、気を発しまくる人間ですが。心に穴があき、発すべき気概をなくしてしっまたので他人からみれば底のない穴を見てるようになるんでしょう。
人間は死ぬ前も気がなくなる感じになります。

>孔明が「この人は人間というものを信じてはいなかった」
それまでの孔明は曹操が「人間は将来必ず、私の政治の正しさを分かってくれる。たとえ分かってくれなくても人類は必ず成長する。身を挺してでもそれに一石を投じる」と思ってたわけで「それを支えにしているからあんな激烈な政治が出来る」と予想してたんだと思います。
しかし、その予想ははずれ。「信仰・思想をもたない。天を畏れず敬わず、神の意思も信じず。一片の幻想すら抱かず。まるで自由に考え、まるで自由に生きる」だったわけです。
別に「人間不信」というわけではないんです。

>「おまえは才能にしか興味がない」
半分正解ですが、半分間違い。
ちなみに双子の子供と老人は「正と奇、陽と陰、虚と実、正と死」を表現してるようですが、詳しいことは知りません。

曹操は物凄い才能の持ち主ですが、決して「神」ではありません。人間です。
孫子「正を以って合い、奇を以って勝つ」「奇妙に見えても基本をはずさない」
曹操にも普通の人間と同じように友達、恋人、親、仲間は必要なわけです。

No.9718 - 2003/12/22(Mon) 15:17:48

蒼天に曇りなし / 我流軍師
初めて書きます。蒼天航路大好きです。大学時代に友達の部屋で読んだのが蒼天航路とのファーストコンタクトでした。以来、自由奔放、豪快磊落、それでいて文学やアートの匂いのする欣太さんのネオ三国志の世界に心底惚れ込んでしまいました。中でも曹操の儒との戦いを目の当たりにするうちに、自分の価値観が変わっていく事が自覚できました。ほどなく自分も全巻を収集し、今も部屋の本棚で異彩を放っています。
この作品は、三国志演義とは大きく違うと思います。
その中でも、蒼天人たちの死に目には、新鮮な驚きと欣太さんの人間洞察に対する深い感銘を強く覚えました。演義では、荀?ケもそうですが、中でも周瑜の死に目が悲惨で、孔明の智謀に敗れた怒りと病の中で、憤死をしたように描かれています。しかし、欣太さんの洞察眼は凄いと思います。少しの悔いも無いようで、満たされたような周瑜の最期は、読み手のこちらまで清々しくさせてくれるだけでなく、演義のレッテルを貼られた暗い影さえも掻き消してくれたようでした。

No.9728 - 2003/12/26(Fri) 02:11:14

Re: 更に思ったこと / TATSU@管理人 [関東]
我流軍師さん、初めまして。蒼天考へようこそ。

>文学やアートの匂いのする

確かに他の漫画とは一線を画しているような感じがします。ともすれば赤壁みたく走り過ぎてしまうきらいはありますが、文学やアートの匂いは漂ってますよね。

>蒼天人たちの死に目

各キャラクターの死に様はホントに感銘を受けます。史実を踏まえつつも独自の解釈を施しているとこなんか特に。

>満たされたような周瑜の最期

良かったですよね〜、周瑜の最期。演義周瑜とは違って。
願わくば、2週ぐらいかけてじっくり描いて欲しかったです。

No.9734 - 2003/12/27(Sat) 23:34:01

Re: 更に思ったこと / 竜
ありがとうございます。よろしくお願い致しします。

私事になってしまいますが、蒼天航路が、自分の、三国志との初めての出会いだったので、「ネオ」三国志といわれていますが、「型破りな三国志」という感じの違和感などもなく、すんなりと蒼天の世界に入り込めました。そうゆうわけで、根っからの蒼天好きです。
読んでいるだけで、こちらまで満たされた気持ちになってしまいます。
皆さんの色々な面白い話に、自分も加わらせて頂きたいと思います。

それから、名前を改名させて頂きます。良く行くサイトでこうゆう変わった名前が多かったので、そのまま使ってしまいました。
失礼しました。

No.9758 - 2003/12/29(Mon) 14:01:47

Re: 更に思ったこと / TATSU@管理人 [関東]
>皆さんの色々な面白い話に、自分も加わらせて頂きたい

是非宜しくお願いします。
特に「今週の蒼天」のスレッドで、連載の感想を書き込んでくれたりすると、管理人は喜びます〜。

No.9765 - 2003/12/31(Wed) 13:08:34
はじめまして… / SYO [近畿]
皆さん、はじめまして!SYOです!
今まで何回か書き込もうとしたのですが、なかなか勇気が出なくて…
(なにしろ単行本でしか持っていないもので、ここでの会話についていけそうにないので)
しかし、このたびは一つ聞いておきたいことがあったので書き込むことにいたしました。聞いておきたいこととは、「人物考はどうなったの?」ということです。皆さんの多種多様な考え方がおもしろくてよく拝見させてもらっていたのですが…
まだまだ復旧するまでかかりそうですか?

No.9727 - 2003/12/24(Wed) 00:28:40

Re: はじめまして… / TATSU@管理人 [関東]
SYOさん、初めまして。蒼天考へようこそ。 その質問は「皆さん」と言うより、管理人に対してですね。

すみません! 人物考BBSは過去ログは保存してあるのですが、新しい掲示板を探して、そこに転記するのが、まだできていないんです。結構面倒臭くって。
こんなズボラな管理人をお許し下さい。いつ復活するか未定ですが、気長に待っててくださいませ〜。

No.9733 - 2003/12/27(Sat) 23:30:34

Re: はじめまして… / りん
SYOさんはじめまして! 私も単行本でしか読んでないですよ。
でも、管理人さんの『今週の蒼天』のおかげで、かなり詳しく
内容がわかりますので、<単行本で読む>っていうこだわりが
無いのであれば、大分話題についていけるのではないかと思います。
私の場合は、みなさんの『三国志』知識のすごさについていけて
いないので、すこしずつですが、勉強中であります。
『人物考』 楽しみですよね。私も復活を心待ちにしています!

No.9744 - 2003/12/28(Sun) 02:18:46

Re: はじめまして… / SYO [近畿]
>管理人さん
そうですか…では気長に待つことにいたします!

>りんさん
はじめまして!私以外に単行本で読んでいるがかたがいるとは…
たしかに『今週の蒼天』を読んでいるとありありと情景が浮かんできます(それをあとから単行本で比較するのも楽しみ)。
私もそれほど昔から三国志に興味があったわけじゃないので、
大した知識も皆無ですが…でも蒼天航路は十分楽しめます!
…早く30巻出ないかなぁ…。

No.9747 - 2003/12/28(Sun) 09:25:31

Re: はじめまして… / TATSU@管理人 [関東]
>『今週の蒼天』のおかげで、かなり詳しく内容が
> あとから単行本で比較するのも楽しみ

ありがとうございます! 嬉しいです〜!!
そういう書き込みを頂くと、毎週、3時間近くかけて今週の蒼天を書く苦労が報われます。
単行本発売時は、また「連載考」も更新しますので、自分の感想と再び比べてみてくださいませ。

No.9764 - 2003/12/31(Wed) 13:06:17
クリスマスプレゼント / 陳寿 [関東]
 管理人さんの「歩出夏門行」に触発され、私も漢詩の意訳に挑戦してみました。曹植の「七哀詩」です。曹操の詩と比較してみると、詩人としての両者の違いは明らかであり、面白いです。

「僕は乱世にあえぐ窮民の間で言葉を発し、詩をうたい、人の心から乱世を終わらせようと思う」(199話 夢幻一夜)

No.9722 - 2003/12/23(Tue) 18:01:04

曹植作 「七哀詩」 / 陳寿 [関東]
明月高樓を照らし
流光正に徘徊す
上に秋思の婦有り
悲嘆餘哀有り
借問す 歎ず者は誰ぞ
言う 是客子の妻
君行きて十年を數え
孤妾常に独り棲み
君は清路の塵の若く
妾は濁水の若し
浮沈各勢いを異にす
会合何れの時にか諧わん
願わくば西南の風と為り
長逝して君が懐に入らん
君が懐良に開かずんば
賤妾當に何にか依るべき


(意訳)

高楼を照らす月の光
移ろうような流れる光
高楼の上に婦人がひとり
悲しげな面持ちで佇んでいる

思わず聞く あなたは誰? どうしてそんなに嘆いているの?
彼女は言う。あたしは旅人の妻
あの人が旅に出て十年を数え
あたしはひとり、ここであの人を待っている

あの人は道に舞う塵
あたしは水の中の泥
同じようなものだけど、浮き沈みはまるで違う
いつになったら会えるの?
できるものなら、西南の風になって
遠くあの人の懐に抱かれたい
でも、あの人が抱いてくれなかったら
あたしはいったいどうすればいいの?

No.9724 - 2003/12/23(Tue) 18:05:57

Re: クリスマスプレゼント / 櫻 [関東]
おぉ!!曹植の歌が意訳されてる!!はぁ〜こんな意味だったんですかぁ。古文(?)はこのあいだ漢文で「死せる諸葛生ける仲達を走らす」習ったぐらいで全然わからんのです(現役だというのに!)。
陳寿様に感謝。。

No.9725 - 2003/12/23(Tue) 18:16:54

Re: クリスマスプレゼント? / TATSU@管理人 [関東]
おお、曹植の詩ですね。原文が無いのが、さみしいです。
これは、旅、もしくは遠征に従軍させられた夫を待つ妻の歌でしょうか? ちょっと人形劇三国志の歌詞にも似てるような。


ところで、その201の「才の奔流」で曹植が詠っている詩は、実在の曹植の詩から引用したんでしょうかね。 あと今週の遠征記の横に書き殴ってある詩とか...

No.9732 - 2003/12/27(Sat) 23:26:55

原文はこちら / 陳寿 [関東]

名月照高楼
流光正徘徊
上有愁思婦
悲歎有余哀
借問歎者誰
自云宕子妻
君行踰十年
孤妾常独棲
君若清路塵
妾如濁水泥
浮沈各異勢
会合何時諧
願為西南風
長逝入君懐
君懐良不開
賤妾当何依

 なお、第201話「才の奔流」で曹植が詠っているのは、彼の代表作『洛神の賦』です。遠征記の横にある詩は、まだ読んでいないからわかりません(笑)。調べてみます。

No.9739 - 2003/12/28(Sun) 01:37:02

遠征記の横に書き殴ってある詩 / 陳寿 [関東]
今日、本屋でモーニングを立ち読みし、確認しました。たぶん『丁儀・王粲に贈る』 という詩だと思います。
No.9759 - 2003/12/29(Mon) 18:10:43

Re: 恐縮です。 / TATSU@管理人 [関東]
あ、管理人の素朴な疑問に、きっちり答えて頂きまして恐縮です。

>『丁儀・王粲に贈る』

なんで、征西で曹植の詠んだ詩が、そんなタイトルなんでしょうね?
あ、これは疑問じゃなくて感想なんで、お調べ頂かなくても結構ですよ。

No.9763 - 2003/12/31(Wed) 13:02:37
桃園の宴会 / TATSU@管理人 [関東]
張良さん、お待たせしました。
リクエスト頂いた「劉備(鬼嚢時代)、関羽、張飛の桃園の誓いのシーン」 完成しました。
TOP並びに描画考にUPしてありますので、宜しければ、お好きなほうを「画像を保存」でお持ち返り下さいませ〜。

で、キリ番狙ってくださる方に願いがあります。
「○○してるシーン」ってリクエストは、管理人の画力ですと、ちょっとばかり苦しいっス!
次回より「キャラ名」にしてくださると嬉しいです〜。

No.9715 - 2003/12/21(Sun) 22:12:16

Re: 桃園の宴会 / 張良 [中国]
ありがとうございます。
感謝感激です!
3つの願い、叶えていただき誠に恐縮です。
さっそく持ち帰って貼り付けたいとおもいます。
うぅ、またもや感動で文字が・・・。

>次回より「キャラ名」にしてくださると嬉しいです〜。
すんません、このこと知りませんでした。
以後気をつけますです〜。

No.9716 - 2003/12/21(Sun) 23:32:52

Re: 桃園の宴会 / なるみ [北陸]
おぉ、TOP画が変わってる!
新しいキリイラ、完成したのですね。

鬼嚢時代の劉備って、こんなにキリリとしてましたっけ。
昔の単行本、手放しちゃったから昔の顔が思い出せない〜!
レンタルBOOK屋に見に行かないと(買え、最低でも借りろ)
今(29巻)の顔と比べると別人ですね。
あと、関羽の顔はやっぱ赤くしたほうが感じ出ると思うのですが。
張飛は、なんかすごく嬉しそう。嬉しさがあふれ出してますね。

なんか、ホントにつたない感想で申し訳ないです。

No.9717 - 2003/12/22(Mon) 02:39:59

Re: 桃園の宴会 / Blue [関東]
 管理人サン、こんにちはです。またしてもTOP絵が変わってますねっ!

 「桃園の誓い」ですかぁ、いいですねぇ〜。何と言っても演義では物語の最初にして最大級の有名イベントですしねぇ。
 「かァーッ、染みるぜこんちくしょうめぇーッ!」って感じの張飛がすんごい雰囲気出てますw 鬼嚢の頃の劉備もカッコイイですよね〜

 しかし三人がこののちに辿る運命を知ってしまっているから、ともすれば儚げにも映るんです…(←うわぁ、ネガティブ)

No.9719 - 2003/12/22(Mon) 20:06:20

Re: 桃園の宴会 / つね [関東]
> で、キリ番狙ってくださる方に願いがあります。
> 「○○してるシーン」ってリクエストは、管理人の画力ですと、ちょっとばかり苦しいっス!
> 次回より「キャラ名」にしてくださると嬉しいです〜。

だめ!
私がキリ番とった時には、しっかり「あのシーン」と頼みますので
よろしくです。

(忘年会で少し酔ってます。)

No.9720 - 2003/12/22(Mon) 22:23:57

Re: 桃園の宴会 / hz [地球外]
450000獲得しちゃいました〜
焦ってブラウザを閉じちゃいまして、再度開いたらすでに20オーバーしていました(笑
多勢の中で得た幸運でした。

No.9721 - 2003/12/23(Tue) 16:11:04

Re: 桃園の宴会 / つね [関東]
すみません。
管理人さんの苦労も顧みず、
酔った勢いとはいえ、失礼いたしました。

前言、削除願います。

No.9726 - 2003/12/24(Wed) 00:09:34

Re: 桃園の宴会 / kazz [東北]
キリイラに祝辞を。

ご苦労なされたようですが、その分素晴らしいものに仕上がっていると思いますよ。
この3人のこの場面、もちろん蒼天本編では無かった描写ですけど、実際あったとしたらこんな感じだったろうなぁと思わせる出来ですねっ!
若い3人の清々しい契りの盃。天晴れでごさいました!TATSU様。


>hz様
いち訪問者として。キリ番ゲッツおめでとう御座います。羨ましい限りです。

>つね様
この不肖kazz、献策させていただきたき議アリッ。
一番下に編集・削除オプションあるタイプのBBSのようですので、御自分で消すことも可能ですよ。
尚、“ご承知の上であえて”というヤツでしたら余計な御節介でした。失礼しました。

No.9730 - 2003/12/26(Fri) 19:36:56

Re: 桃園の宴会 / TATSU@管理人 [関東]
皆さん、感想どうもです。イラスト描いたあと、この感想読むのが楽しみなんです。

>感動で文字が・・・。

ありがとうございます! 拙作なんかに感動して頂いて恐縮です。「桃園の誓い」は、はからずも正月のTOPを飾るに相応しいイラストになりました。

>関羽の顔はやっぱ赤くしたほうが

そうでした〜!! すっかり忘れてました! 当掲示板のアイコンや40万HITキリイラの時はちゃんと赤っぽくしたのに!
と、言う訳でご指摘に応じまして赤くしてみました。

>ともすれば儚げにも映る

ですよね〜。同年同月同日に死せん!と誓いあった3人の辿った運命を知っているからこそ、この宴は感慨深いとも思えます。

>だめ! 私がキリ番とった時には、しっかり「あのシーン」と

がはは。ダメだし食らっちゃいました〜! でもそこまで言いきられると逆に清々しいです。ゆえに削除しません(笑)
では、つねさんがキリ番とった時は「あのシーン」とリクエストして結構です! その替わり、「今週の蒼天」に必ずレスを付ける、という条件つきでいかがでしょう?(ニヤリ)

>450000獲得しちゃいました〜

hzさん、申告有難うございます!! こんなとこにレス付けるんじゃなくて、スレッド立てても構わなかったんですが...

hzさんは何回か「キリ番狙ってたのにカスッたぁ〜」って投稿なさってましたよね。ついに念願叶いましたね! おめでとうございます!
では、3つの特典はご存知だと思いますので、新しいスレを立てて結構ですので、リクエスト書き込んでくださいませ〜。

>実際あったとしたらこんな感じだったろうなぁと

これまたありがたいお言葉、有難うございます〜。
最初は劉備も張飛も、関羽みたく真面目な顔で描こうかと思ってたんですが、蒼天の場合、どうも "3人真顔で誓いをたてる" というのがしっくりこないような気がして、あんな感じにしてみました。
おかげで、"義兄弟の契り" というより "桃園の宴会" っぽくなっちゃいましたが。

No.9735 - 2003/12/27(Sat) 23:43:31

Re: 桃園の宴会 / つね [関東]
ちょっとタイミングすれたのですが。

>kazz様
アドバイスありがとうございました。
でも管理人様のお言葉もありましたし、削除しないでキリ番めざそうと思います。

No.9746 - 2003/12/28(Sun) 03:08:27
やったー! / 張良
え〜、キリ番踏みましたので報告いたします。
しかしうれし〜!
4という数字が自分のラッキーナンバーなんで少し狙ってましたが、
まさか本当に踏めるとは。

この掲示板に来てまだ2ヶ月の私が・・、
うぅぅ、感動で手が震えて文字入力できない。

No.9700 - 2003/12/14(Sun) 21:15:38

Re: やったー! / ギルガメッシュ
 これはこれはおめでとうございます。なかなか取れるもんじゃないので、よかったですね。様々な特典があるんで本当にキリ番踏めて最高!と思うこと間違いない!です。(経験者は語る)とにかくおめでとうございます。
No.9702 - 2003/12/14(Sun) 21:48:52

Re: やったー! / TATSU@管理人 [関東]
張良さん、おめでとーございます!&キリ番申告ありがとうございます!
当サイト訪問2ケ月でキリ番ゲットですか。これまた、めでたいじゃないですか。


では、キリ番申告者の3つの特典(?)をお伝えしますので、宜しくお願いします。

1.記念にHNをご希望のアイコンと一緒に掲載させて頂きます。下記gillさんのサイトに行ってお好きなアイコンを選んで下さい。
http://www.geocities.co.jp/Colosseum-Acropolis/4079/sangokushi/icon.html

2.願い事が叶うと(管理人の中で)有名な神龍に願いごとができます!アイコンと一緒に「願いごと」をこのスレに書き込んで下さい。

3.宜しければ、管理が稚拙ながらもイラストを描かせて頂きます。描いて欲しい蒼天キャラの名前をリクエスト下さい。(過去のリクエストは描画考「MY GALLERY」をご参考に。同じリクエストは避けて頂くと嬉しいです。)

以上、お待ちしております!!

No.9707 - 2003/12/16(Tue) 22:12:40

Re: やったー! / 李桃桃内 [地球外]
 どうもこんにちわ。333333の李桃桃内です。
 もう111111人も進んだんですね。張良さんおめでとー。
 めっ、めっ、めでたいっ。

 外れた人も一喜一憂はたれ流してはいけません。

 

No.9710 - 2003/12/17(Wed) 21:37:58

Re: やったー! / 張良 [中国]
みなさんありがとうございます。
次からもバリバリ狙っていきたいと思います。
えーと特典ですが、
1、袁紹(脱帽)
2、蒼天航路が曹操の死後もなんらかの形で続きますように。
3、蒼天は正史なんでなかった
  「劉備(鬼嚢時代)、関羽、張飛の桃園の誓いのシーン」
です。
3、はやっぱり難しいですかねぇ。

No.9711 - 2003/12/17(Wed) 23:50:45

Re: と、桃園の誓い... / TATSU@管理人
HN、アイコン、願い事、UPしときました。

> 3、はやっぱり難しいですかねぇ。

当たり前じゃないスか〜ッ! 「劉備(鬼嚢時代)、関羽、張飛の桃園の誓いのシーン」ってなんスかぁ!!
でも、描いちゃいました(笑)

No.9713 - 2003/12/21(Sun) 22:07:11
今週の蒼天<人呼んで寒貧> / TATSU@管理人 [関東]
今週の蒼天、"覇業" 対 "清貧" とでもいいましょうか。 加えて "人の生き方" みたいなのもテーマとなっていて、なかなか味わい深かったです。

今週も合肥じゃないのかっ! と一瞬思いましたが、今回のような話、華々しさは無いですが、あとからジワッと効いてくるんですよね。
ほんじゃ、今回もじっくりレヴューさせて頂きます。        

          ***************

「韓遂が、曹操に降れと遺したのか?」
馬上の曹操が尋ねます。
「いいえ。 あの方は死の床にあっても、次の乱を画しておられました。」
目に涙を浮かべ、異装の男が答えます。その男の背後には、兜に羽飾りを付けた投降兵達が。 あっ! この男は...。 では、ここで、欄外の解説を転記しときます。
『 涼州餓狼の中にあって、一際(ひときわ)異彩を放つ佇まいは、成公英。 この韓遂のナンバー2が曹操の下へ。』
おお、ホウ悳に続き成公英の投降シーンまで描かれました! てっきり忘れ去られてゆくものかと思いましたが。 そー言えば、成公英は韓遂に "劉備と曹操、どちらかに仕えねばならぬと言われれば、私は曹操。" って言ってましたね〜。 で、曹操はまだ漢中にいる模様です。

成公英の台詞を聞いて、静かに微笑む曹操。
" 死ぬ間際まで次の乱を画策か。あの男らしい。" とでも思ってるんでしょうか?
成公英が続けて言います。
「投降は、張既殿の説得をうけ、ひとりひとりの兵が決めた道でございます。」
その台詞を聞いて、後方に居た張既が、顔を赤らめて進言します。
「魏公(との)。 韓遂の参謀でありながら、この成公英の本来の性は、叛くというより従う。 そういう者です。」
拱手しながら、続ける張既。
「韓遂に対しても、忠というよりは孝。むしろ親子のような関係でございました。」

「孝だ。道義だ。忠節だ。」
その発言を聞いた魏公が、つぶやきます。 ありゃ、なんか気に入らなかったんでしょうか?
「中央の臣が喚(わめ)きたてる言葉は、皮肉にも、乱を重ねた辺境の餓狼たちの方に、しっくりくる。」
そう告げる曹操の視線の先には、ホウ悳がいました。
違いました。気に入った模様です。 漢朝の儒者どもが好んで使う言葉だが、皮肉にも、反乱者のお前達のほうが、似合う言葉だ。ってとこでしょうか? 
いいです、この台詞。 中央の官にあって、書物から得た知識を叫ぶ者よりも、辺境の反乱者であっても、己の命を賭してそれを具現する者のほうが、魏公はお好きな模様です。  "一生、戦場を駆け巡る" と宣言した魏公だからこそ、実感できることなんではないでしょうか?

曹操が張既に告げます。
「ホウ悳に成公英。 張既、おまえが一番望んだ涼州の人材がふたり揃ったな。」
「はいッ」
「あとひとり。」
「あッ、いえ。 あの人は...。」
と慌てる張既。曹操は馬を進めながら笑います。
「あきらめたのか?」
驚く張既。
「ま、まさか、魏公(との)が!?」
「気になるだろ。張既が10年掛けて口説いているのに、口も聞かん男というのは。」
「そんなッ! 畏れ多くも、魏公自らのお出ましなんて。 それに人材とはいえ、お嫌いな隠者の類でございますゆえ...」
必死に注進する張既の言葉が終わらぬ内に、曹操と親衛隊の一軍は砂塵をあげて去ってゆきます。

          ***************

地平線に消えた一軍を見ながら、呆然と佇む張既。額に汗を浮かべて考えます。

− お怒りのあまり、斬り捨てておしまいにならねばよいが。 −

振り返り、とぼとぼ歩きながら、張既は首に手をやります。

− いや、この首も覚悟しておかねばならんかも、 −

そんな独白をする張既が顔をあげると、同じく曹操を見送ったホウ悳と成公英が佇んでいました。それを見た張既、気を取り直して考えます。

− いやいやいや。張既の政事・軍事は、ここからが本領ぞ。ついにこのふたりを得たのであるからな。 −

二人の間を通り抜けながら、張既はあわただしくつぶやきます。
「さてさて、皆にはまず、休暇をとって、住まいを修理し落ち着いてもらい、その後には、新しい編成での練兵と農事への参加。それに...ああ、そうそう、その間に戸籍を作らんとな...」
去ってゆく張既。立ち尽くす二人。

しばらくして、地平線を見つめたまま、ホウ悳が発言します。
「降るという選択は、よどみなくできたか?」
ふむ、投降した者同志、聞かずにはいれないんでしょう。 苦渋の選択では無かったのか? 己の尊厳は傷つかなかったのか? 悔しくは無かったのかと...これは成公英に尋ねつつも、己に自問しているのではないでしょうか?
横に立ち、同じく前を見つめたまま、成公英が答えます。
「生き方を曲げるわけでは、ありませぬゆえ。」
それを聞いたホウ悳、静かに同意します。
「おのれが、どんな生き物であるか。主君を失おうと、それは変わらんからな。」
成公英がホウ悳を見て、微かに笑いながら告げます。
「涼州の武。」
「ああ、ひたすら生き存らえて、戦うだけだ。」
見つめ返して、微笑むホウ悳。
おおっ、なんか張遼の "最強の武を追い求める" みたいな!

その時、二人の背後から語りかける声が。
「かの敗戦を、涼州の敗北とせぬために。」
二人が振り返ると、そこにはいつの間にか戻ってきた張既がいました。
顔を赤らめながらも、両手を挙げ、二人に向かって手のひらを向ける張既。
それを見たホウ悳と成公英、笑いながらも拳を叩きつけます。

パン!

今、繋がる3人の掌...

か〜ッ!イイです!このシーン!この3人に「頑張れっ!」って思わず声をかけたくなっちゃいました(笑)
涼州の軍団は敗北したが、涼州人の精神は敗北せず!というところでしょうか? いや、ホウ悳からすれば、たとえ敗れ、投降しようと、戦って戦って戦い続け、『涼州の武、ここにあり!!』って満天下に示してやろう、という心意気なのではないでしょうか? そして敗残者のこの二人を、そういう心意気にさせることができたのは、このシャイでありながら実直な、涼州人のことを涼州人以上に理解しようとする男がいたからでは無いでしょうか? そしてこの「人見知りの男」をこの要職に就けたのは、唯才の男...

          ***************

子供たちが5〜6人集まって、罵声をあげています。
「市場に近づくなって言ったろうが!」
「くせえおまえが来ると、品物が腐っちまうんだよ!」
「くせーんだよ。うんこ!」

うんこ呼ばわりされたのは、全身垢まみれのボロを纏った男でした。竹棒を持った少年が進み出て、浮浪者ふうの男の背を打ちます。
「物乞いしねえと生きられねえなら、早くCENSORED!」
周りの子供が囃します。
CENSOREDCENSORED!子供だって働いてんだぞ!」
調子づいた少年、今度は竹棒を、浮浪者ふうの男の顔面に叩きつけます。
「自分でCENSOREDねえならCENSOREDやるぜ!」
「やれえッ!殺っちまえーッ」
叫ぶ子供たち。まさにホームレス狩り状態...
男がうつむくと、その額から血が滴り落ちます。黙ってそれを手で受けとめるホームレス。それを覗き込んで 「ん!?なんだ?おまえでも血は赤えのか!?」 と憎憎しげにガキの1人が尋ねます。
その時! ふいに男は体を反らし、両手をバッと広げます。驚くガキ連!
次に男はキィー、キィーと奇声を上げたかと思うと、パタパタパタと羽ばたくように両手を上下させ、よたよた走ってゆきます。

「また鳥かあ!?」
「てんめーッ、鳥なら、しめて焼いて食うぞ!」
再び調子づいたガキ連は男を追いかけます。この男はイジメられると、よくこんな奇行に出ている模様です。
容赦なく罵倒し、石を投げつけながら、ホームレスを追いかけるガキ達。
「くさくて食えねえぞ!」
「あんなうんこは猪(ぶた)の餌だーッ」
CENSOREDえ、寒貧(カンピン)!」
寒貧と呼ばれた男は、鳥の真似をやめずに走り続けます。

尚も寒貧を追いかけようとした子供たちが、突如、驚いて足を止めます。
なんとそこには整列して立つ兵士達がいました。
寒貧は両手を水平に広げ、屹立する兵士達に向かってゆきます。すると、道の両脇に並んだ兵士達は一斉に拱手!!
「か、寒貧...」
何が起こったか分からず、蒼ざめてその異様な風景を見つめる少年達。


          ***************

裸足の寒貧が、居並ぶ兵士達の間を、黙々と歩いてゆきます。
その先には魏公が佇んでいました。
曹操を見ても表情ひとつ変えない寒貧。その寒貧をじっと見つめ、曹操が尋ねます。
「石 徳林か?」
お、このホームレスは寒貧という名では無いのですね! ところが、寒貧は何の反応も示さず、曹操の脇を通り抜けてゆきます。まるでそこに曹操がいないかのように...それを黙って見つめる曹操。

河原へと降りてゆく寒貧。それをしばらく見下ろしてから、曹操は歩み去ろうとします。が、何かが気になったのか、再び河原のほうに視線を戻す曹操。そこには河原の掘っ立て小屋に入ってゆく寒貧がいました。

          ***************

粗末な小屋の中で、懐から何かを取り出し、食べ始める寒貧。 寒貧がふと顔をあげると、入り口から覗き込む曹操と視線があいます。
ムシャムシャと口を動かしながら、曹操を見つめる寒貧。その顔には全く表情がありません。なんかもう廃人みたいな雰囲気を醸し出してきました。寒貧。 そんな寒貧を見ながら、曹操が一言尋ねます。
「宝探しか?」

何の返事もありません。

          ***************

小屋の中で黙然と座り続ける寒貧。 曹操も、小屋の外で壁にもたれながら座っています。空を見上げ、ふいに曹操が語り始めます。
「世人が追い求める 栄誉を遠ざけ、口が止めることのできぬ 言葉を断ち、」
曹操は続けます。
「心が断ちきれぬ 親兄弟を捨て、天地をもって 棟木・軒(のき)とする。」
お、曹操、寒貧の気持ちが理解できるんでしょうか?
「いい気なものだ。」
口を捻じ曲げる曹操。
あはは、やっぱり。 才の出し惜しみをする者、隠者を気取る者が大嫌いですからね。曹操は。
しかし、小屋の中からは何の反応もありません。静まりかえる河原小屋。きっと曹操の耳には川のせせらぎしか聞こえないんでしょう。

          ***************

その川のほとりに曹操が立ちます。その手には銛(もり)を握っています。
魏公、川魚を捕ろうとしている模様です。小屋の中に座ったまま、無表情にそれを見る寒貧。いや、果たして寒貧の目に、曹操は映っているのでしょうか? 
川面に向かって銛を振り下ろす曹操...

          ***************

小屋の壁に銛が立てかけられます。その銛の先には川魚が一匹刺さっていました。 既にあたりは暗くなっています。
「邪魔をした。」
川魚を、置き土産にして、曹操は小屋を後にします。あ、ついにあきらめた模様です。
「心腹の友に少し似ていたものでな。」
と、つぶやく曹操。
あ!!それ、管理人も気づきました!!小屋の中で黙然と座って何か食ってた寒貧の表情、主君を失って烏林で呆然と座っていた某軍師と似てませんでした!? 英知を愚で包むあの軍師に!!
しかし、"腹心の配下"じゃなくて"心腹の友"なんですね〜。

曹操は詩を口ずさみながら、歩み去ってゆきます。

−神亀は
  寿(いのちなが)しといえど
  竟(おわ)る時あり−

あ、この詩は以前、このBBSで話題になった『歩出夏門行』の一部だ〜。
曹操は続けます。

−天(そら)とぶ蛇は
  霧に乗るも
  終(つい)には土灰になれり−

月を見上げ朗々と謡う曹操。その表情に悔しさはありません。

−老驥伏櫪−

その詩の続きが月夜に響きます。曹操ではありません。その詩は小屋の中から聞こえてくるのです。

−志在千里
  烈士暮年
  壯心不已
  盈縮之期
  不但在天
  養怡之福
  可得永年
  幸甚至哉
  歌以詠志−

『歩出夏門行』が最後まで謡われます。小屋のほうを静かに振り返る曹操。

「この詩は、あんたの作か?」
小屋から声がします。 うわっ! 寒貧が喋った! 張既に対して10年間口を聞かなかった寒貧が! それもこの男は "作者さえ定かでない詩" を全文暗唱できるほどの能力を有していました。 曹操は驚きもせず、黙って小屋のほうを見つめます。

「宝の話だが、」
寒貧...いえ、石 徳林は尚も話し続けます。
「私は3つの宝を手にして死ぬ。そのために生きている。」
曹操に語りかけるとも、独り言を言うともつかず、石 徳林は語り続けます。

−人をいつくしむ心。−

−何ももたぬ暮らし。−

−人の先に立たぬ生。−

...即ち老子の教えです。

「俺とはまるで違う。」
曹操が感想を述べます。 おっしゃる通り、曹操の生き方とは180度違います。寒貧と曹操の"考え" "思想"は決して交わることはありません。言わば二本の轍(わだち)。

寒貧が曹操の方角を見上げて答えます。
「だが、同じだ。」
小屋から聞こえる声は、こう告げます。
「自分が生きる力に一点の疑問も抱いたことがない。」

私と魏公は全く違う。だが、"自分の意思を貫き通す"という点においては、全く同じだ。
寒貧はそう言いたかったのでしょうか? そして曹操の目に映る小屋の中の寒貧は、爽やかに微笑んでいます。そして笑うその姿は "ある男" と重なります。そう、自分の意見を貫き通したある男に。 王佐の男 ・ もう一人の "心腹の友" に。

微笑む曹操、声なき声で告げます。

−貫けよ 寒貧。−

去ってゆく曹操。河原で無邪気に戯れる寒貧が、答えます。

−あんたもな 奸雄。−

          ***************


馬上の曹操。 夜の漢中を疾走する魏公。 そして再び詩の一節。


− 志は千里にあり −

− 壮心やまず −


          ***************


良かったです。今週も。 最初読んだ時よりも、レビューする為に、1コマ1コマ見ていった時のほうがジーンときました。 "貫けよ、寒貧" と告げた曹操の瞳に、再び光が灯ったように感じたのは管理人だけでしょうか?
管理人は、"ある男"が、寒貧の身体を一瞬借りて、こう告げたような気がしました。


− あいや〜、殿! 殿は自分の生き方に一点の疑問も抱かないからこそ、殿なのです。 −


蒼天って単行本で一気に読んだほうが分かり易い場合と、連載でその一話をじっくり味わったほうが良い場合があるような気がします。
今週は絶対後者だと思うんですよね。


No.9678 - 2003/12/12(Fri) 19:52:13

追記 / TATSU@管理人 [関東]

え〜、余韻覚めやらぬ管理人は、ここで、曹操が口ずさみ、寒貧が続けた詩について書かせて頂きます。
これは、曹操作 『 歩出夏門行 』 の最後の一章です。


神亀雖寿 猶有竟時   神亀は寿(ことぶし)といえど、竟(おわ)る時あり
騰蛇乗霧 終為土灰   天とぶ蛇は霧に乗るも、終(つい)には土灰となれり
老驥伏櫪 志在千里   老馬は厩(かいば)に伏せども、志は千里に在り
烈士暮年 壮心不已   烈士は老年にあっても、壮心やまず。
盈縮之期 不但在天   盈(なが)き縮きの期(さだめ)は、但だ天にのみ在らず

養怡之福 可得永年   怡(い)を養いて福に之(ゆ)けば、年を永くするを得べし
幸甚至哉 歌以詠志   幸は甚だ至れる哉 歌いて以って志を詠まん



以下、管理人が勝手に意訳したもの。


神亀は長寿だと言っても、いずれは死ぬ。
空翔ぶ蛇は霧に乗ろうとも、最後は土塊(つちくれ)になる。

だが、駿馬は、老いて厩(かいば)に伏していようと、志は千里を駆ける。
そして、烈士はたとえ老年にあっても、壮き心がやむことはない。

人生の長短は、ただ天の定めるものではない。
身も心も養えば、永久の命でさえ得られるかもしれない。

面白いではないか。
さあ、ここに詠い上げよう!

No.9679 - 2003/12/12(Fri) 19:53:49

Re: 今週の蒼天<人呼んで寒貧> / すうりん [関東]
意外な時間に今週の蒼天がアップされてる〜。読まずにはいられなくなって読ませていただきました。

なるほど私はまだ瞳に光を失った孟君にお会いしてないですけど、まだまだ現役を捨てたわけではないのですな。生涯現役と言いながら志を失ったかのような表情を見せていた(本誌読んでないけど巧みなTATSU殿の文章により容易に想像できます)孟君若いときから少しも変らず人を欲しているのですね。
欣太先生大きな戦を省略し、こんなマイナー(知らないのは私だけ?)なエピソードをクローズアップさせるとは…、だから蒼天は病みつきになるのよねー。

早く次の巻を読みたいのは気持ちは変わらずありますが、TATSU殿のおっしゃるように1週分の蒼天をなめるように読んでみたい気持ちも沸沸と沸いてきてしまいました。今買うと定期購読する羽目に陥りそうなので我慢我慢。

それにしてもTATSU殿の知識の深さにも毎回驚かされます、漢文を自分なりの解釈で意訳するとはやはり只者ではない。お勉強になります。なんだか今週の蒼天の感想になってないかも、申し訳ありません。
単行本で読みふけることにします。ではまた。

No.9680 - 2003/12/12(Fri) 20:34:50

Re: 今週の蒼天<人呼んで寒貧> / 名も無き一振りの戟 [北海道]
寒貧・・・なんでそんな呼び方なんでしょうかねぇ・・・。
今週は、管理人さんと同じで「あいつ」が寒貧に憑いたように
思えましたねぇ・・・
その後に、29巻の「あいつ」の最後を見たら何か
目から水が出てきましたよ。

No.9681 - 2003/12/12(Fri) 21:18:16

かんぴん / 神速の竹周
今週の蒼天は色々良かったです。
僕が始めて三国志に触れたのは横山光輝版の三国志なんですが
横山光輝版の三国志は主に合戦に視点が向けられているのに対し
蒼天は主に人間関係や内面的なものに焦点を合わせている気がします。
(思い込みだったらすみません)
僕は戦争屋としての曹操より多面的な曹操の方が好きですね。


それと実は僕も石徳林って知らないんですが
彼はオリジナルキャラクターなんですかね?
どなたか知ってたら教えてください。

No.9682 - 2003/12/12(Fri) 21:27:16

Re: 今週の蒼天<人呼んで寒貧> / mato [近畿]
> 今、繋がる3人の掌... か〜ッ!イイです!このシーン!この3人に「頑張れっ!」って思わず声をかけたくなっちゃいました(笑)

私もです!メチャクチャ格好いいですよねこのシーン!!またこの三人が漫画に出てきたらいいなぁ…。

「心腹の友に少し似ていたものでな。」
この台詞の友、私はあの29巻で亡くなったあの人のことだと思いました。この台詞、見た途端泣けてきました。友。配下ではなくて、友。ゴンタ先生は私を何度泣かせたら気が済むのでしょうか。毎回演出上手すぎ。

管理人様はあの人の甥だと考えたようですが…。受け取り方は人それぞれですよね?

No.9683 - 2003/12/12(Fri) 22:10:50

石徳林 / 初初
みなさまよろしく。
寒貧、石徳林は実際いたかどうかは、自分は知りませんが、
もし、オリジナルキャラクターのモデルだったら、孫登(そんとう)じゃないのでしょうか?
 孫登は、ひとり山中の洞窟に住み、草を編んで身にまとい、怒ることの知らない人間で、川の中に投げ込まれても愉快そうに笑うだけであった。
 竹林の七賢の阮籍が噂を聞いて訪れていったが、一言も発しない。
 そんな孫登のもとで3年すごしたケイ康に対し、別れに臨んではじめて口を開いて警告した。

ちがってたら、ごめんなさいね。

No.9684 - 2003/12/12(Fri) 23:28:11

Re: 今週の蒼天<人呼んで寒貧> / kazz [東北]
>蒼天って単行本で一気に読んだほうが分かり易い場合と、連載でその一話をじっくり味わったほうが良い場合があるような気がします。
今週は絶対後者だと思うんですよね。

まさに。まさにその通りの今号でしたね。
登場した当初から張既のキャラクターには魅力がありましたが、ここまで“立つ”キャラだとは正直予想してませんでした。当たり前ですが。
将軍・武官・軍師タイプでカッコいいキャラならたくさんいますが。内政、特に人と人とをつなげる役割。外交・内交を駆使する人事の達人としてクローズアップされている張既はかなり“カッコイイ”。

その張既の“掌”に包まれるホウ悳と成公英2人の“拳”。まさに人と人の繋がりでこしらえた“拱手”といったところでしょう。
涼州の魂を救ったのは他ならぬ張既その人ですよね。

寒貧っていうのは単に“何も持ってない者”だとか“貧乏ヤロウ”とかいう意味で子供たちが付けたニックネームでしょうね。素寒貧からとったんでしょう。

>"貫けよ、寒貧" と告げた曹操の瞳に、再び光が灯ったように感じたのは管理人だけでしょうか?

私もそう思いました。
徳林に文若の面影を重ねて見たその一瞬、曹操の目に光が蘇りましたね。やはりあの真っ黒な瞳は、友を失ったことが大きく影響しているのですね。
友。曹操くらいの大人物が言うと重みの違う言葉に聞こえてしまう。ん〜

ここ数回はなかなか味わい深い描写が続いていますね。戦も盛り込んで欲しくはありますけど。
次回も楽しみです。


(追記)
寒貧というのは徳林が自ら号したものでしたか。
H・N 陳寿様 有難う御座います。

No.9686 - 2003/12/13(Sat) 00:21:50

Re: 今週の蒼天<人呼んで寒貧> / hz [地球外]
石徳林は正史に出てくる実在に人物だったと思います。
No.9687 - 2003/12/13(Sat) 00:55:24

Re: 今週の蒼天<人呼んで寒貧> / 凡ジョブ
>「かの敗北を、涼州の敗北とせぬために。」
戦争に負けて、占領軍の下で働くことになっても何も終わったわけじゃない、俺達の心は折れてない。
いいですねえ。イラクの人たちに読ませたい。

ところで寒貧は『歩出夏門行』に何故反応したんでしょう。何故ここで荀?ケに姿の似た男が出てきたのか、彼は心も似ているのか。
深い意味がありそうで、難解です。

No.9688 - 2003/12/13(Sat) 01:05:22

おまけ(蒼天人物豆辞典 石徳林) / 陳寿 [関東]
(列伝)

 安定の人。若いころ、長安で学者の欒文博に学び、「詩経」「尚書」の研究に専念した。動乱を避けて漢中に移り、「老子」の研究に励んだが、再び長安に戻った。生業につかず、妻子もなく、着のみ着のままで暮らし、自ら「寒貧」と号した。

No.9689 - 2003/12/13(Sat) 01:15:38

Re: 今週の蒼天<人呼んで寒貧> / あお
二度目の投稿になります。
(最近はモーニングの真ん中辺りに落ち着いてホッとしてます。)

僕もTATSUさん同様、張既の台詞が気に入ったのですが、
「かの敗北を、涼州の敗北とせぬために。」
ではなく、
「かの敗戦を、涼州の敗北とせぬために。」
です。
ちょっとした差ですが、
後者の方がより意味がわかりやすくなってて、
蒼天航路単語の選び方の配慮が光る台詞だよなぁ。
と電車の中で一人感動しました。

No.9691 - 2003/12/13(Sat) 10:13:31

Re: 今週の蒼天<人呼んで寒貧> / DAI
世捨て人など・・
それでも、曹操の足を止めさせた心腹の友の風貌。


貫けよ、曹操


重なる姿。
瞳に光り。


やっと、笑ったんだね。
苦しかったね。
ほら、荀?ケ、笑ってるよ。
大丈夫。
もう、笑ってるから。



志は千里にあり
壮心やまず



そそ、あんたは、それくらいじゃなきゃいけないよ。
憎たらしいけど。(笑
よかったね、曹操♪

と、なんか思いましたとさ。

No.9692 - 2003/12/13(Sat) 17:29:30

Re: 今週の蒼天<人呼んで寒貧> / ギルガメッシュ
 今週の蒼天航路。読んだときに腰砕け、うっちゃられた感じ。曹操の言葉を借りるならば、「俺は思考の死角を衝かれたよ」と。まずは涼州の今後を張既、龐悳、成公英の三人で復興するのを誓う場面。成公英は涼州に留まり、張既と共に復興事業に着手し、龐悳は「涼州の武」を奮い各地に転戦していく。涼州・・・その昔、董卓がその武力を使って天下に覇を唱え、叛の一族馬騰、馬超、そして漢帝国に抗い続けた韓遂。そうした男達の行動の策源地となった地。それがどのように生まれ変わるのか。今回の蒼天を見る限り、劉備が馬超に涼州方面の影響力を期待していた部分もあっただろうけど、張既と成公英が目を光らせていたので効果は期待できないなあと思いました。

 さて、サブタイトルにもある寒貧こと石徳林。名誉、家族、その他もろもろを捨て去り、三つの宝を求める男。その宝というのはなかなかに手にするのは難しいもので、形としては残らないものばかり。清貧ですね。心がみちたりているならば他には何もいらない。その境地に達するのはおそらく自分には芽生えてはこないだろうけど、そうした生き方を貫く。曹操とはおよそ相容れない生き方ではあるが、自分の生き方、力を疑わない。曹操と寒貧、これより会うことはないだろうし、この二人の辿る道は違うけども、一瞬でも交われたことで思いを新たに生きることでしょう。最後のページの寒貧は文若殿のように明るい感じだったし、曹操の目にも光が戻ってきました。自分としては”心腹の友”という言葉は荀?ケにとって最高の言葉だなと思いました。荀?ケが聞けば涙と鼻水たれまくりだろうなー。

No.9694 - 2003/12/14(Sun) 00:10:54

Re: 今週の蒼天<人呼んで寒貧> / t.s
曹操の瞳に光が!
いや〜、よかったよかった。寒貧の体育座りも何か笑えました。
それにしても創作キャラかと思ったら、ちゃんと『魏略』に出てるそうですね。
ああいう格好で、ボコられてるあたりは白土三平チックですね。(「あんなうんこはブタの餌だー!」って、なんちゅー餓鬼だ。)
子供の一人「また鳥かあ!?」という台詞から察するに、普段から「鳥」になってるようですね。
正史には石徳林と前後して、扈累(コルイ)という似たような隠者の記述があります。この人、鳥情に詳しい先生に師事して、その術を習得したそうです。
裴注によれば「鳥情」とは「不詳。鳥占いではないか。」ということなので、同じく方術を愛好したという石徳林も、これをもって蒼天に登場したということでしょうか?
つまり「ばっ!キイーキイー ぱたぱたぱた」は鳥占い?

張既がホウ徳・成公英に続いて推挙するというのは、軍事・政治の他に学問の人材として挙げたいということですよね。
しかし故郷が近いとはいえ、よくこんな隠者の才まで発掘できたもんですね。

「―いい気なものだ」までの曹操の独白を見ると、やはり寒貧を通して荀?ケに小言をいってるように見えました。(実は似た顔をしてる荀?ケと荀攸ですが・・・、私はここは荀?ケと見ました。)

寒貧の三つの宝の話、印象的でした。
魔王なんて呼ばれて恐れられてはいるが、民に安定した生活を享受することが、「人をいつくしむ心」であり、すべてを掌握できる権力を持ちながら、私利のために乱用しないことが「何ももたぬ暮らし」、その力を持ちながら、帝位に就こうとしないことが「人の先に立たぬ生」ということではないでしょうか?
見えにくいが、見える人には見える曹操の性質。寒貧が言ったのか、荀?ケが言わせたのか、「だが同じだ」とは、曹操の瞳に光を取り戻すのに十分な説得力があったようですね。

No.9695 - 2003/12/14(Sun) 00:20:09

Re: 今週の蒼天<人呼んで寒貧> / DAI
>t.s.さん
>「―いい気なものだ」までの曹操の独白を見ると、やはり寒貧を通して荀?ケに小言をいってるように

私は、そこは逆かなぁ。
一度、曹操、帰ろうとしてるじゃないですか。
それでも、興を持ったのは、寒貧の風貌が荀?ケにどことなく似てるから。
ただそれだけ。

その荀?ケに似ている寒貧が、世のことを憂うでもなく自由気ままに生きている。
他方、荀?ケは、自由気ままに心を遊ばせながらも、決して自由な生活を送っていたわけではなかった。世のことを憂えて憂えて、それでなお足りず悶死していった。。

荀?ケは、違った・・。
なんで、こんな男を荀?ケと見まがったのだ?
いや、こんな男を荀?ケと見まがう自分が情けない・・。

そんくらいだったのかなぁ、とか思って読んでました。


なんかね、荀?ケとちょっと似てる。
ただそれだけのために、忙しい時間を割き、一日中、寒貧と共に過ごした曹操の心中が・・。
悲しかったです。

自分が、荀?ケを死に追い込んだのか。
自分の生き方が、心腹の友を。
死人は問わず語らず・・。
人知れず、悩んでいたんでしょうね。



荀?ケは荀?ケのままでよい

その言葉をそのままに。

貫けよ、曹操。


自分とまるで違う生き方を貫く寒貧に認められたとき、
荀?ケの死から、解放された曹操。


殿は殿のままでございませ♪

そんな声が、あの笑顔から聞こえてくる気がしました。

No.9696 - 2003/12/14(Sun) 10:21:53

Re: 今週の蒼天<人呼んで寒貧> / 伽瀬 [地球外]
寒貧っていうのはスカンピンから来てんですかね?
あ、どうでもいいですね。すいませんでした。

それにしても最近はどんどん内容が淡白で、
理屈っぽくなっていますね。
理解するまでに時間がかかります。

No.9697 - 2003/12/14(Sun) 13:12:41

Re: 今週の蒼天<人呼んで寒貧> / 櫻 [関東]
じゅっ・・・荀?ケ!?荀?ケなの!?いやそれもあるけど殿の目が!!はあぁ〜・・・。今週の蒼天は静かな話(というか歴史の表舞台からはちょっと外れた感じ)なのにいろんな事考えさせられました。それにしてもTATSU様の読みの深さには毎回驚かされっぱなしです。ああ〜こんな解釈の仕方があったかぁ!みたいな。お世話になっております。

殿にとって荀?ケ・荀攸は友だったんですね・・・。荀?ケが死んだあたりからなんとなく殿の元気がなかったような気がしましたが(29巻後半は劉備の蜀攻めにページ費やしとるし)あれは友達が死んだ悲しみだったのかなぁと今さら考えさせられてます。
「荀?ケのおらぬ天のもとへ・・・」
あの独白も私にとってさらに意味の重いものになりました。涙。
なんか荀攸のこと話せてませんが・・・(汗)
さてッ!久しぶりに友達にも会ったことですし(?)殿にはまたいつもの殿らしく覇道を歩んでいってもらいたいものですね!!(あの男?)

No.9698 - 2003/12/14(Sun) 16:03:14

Re: 今週の蒼天<人呼んで寒貧> / Blue [関東]
 こんにちはです。「今週の蒼天」、拝見しました〜

 張既・ホウ悳・成公英の話、良かったですねぇ。これは馬超が劉備に魅せられた時と同じく、「歴史を創る者」の持つ吸引力と言うべきでしょうか。ホウ悳も成公英も、曹操と対面して感じたのでしょう。
 「自分が自分でいるために必要なこと」
 が、いかに貴重で尊ぶべきものであるか。曹操はその場を提供してみせたに過ぎませんが、それが出来るのが「歴史を創る者」と言えるのかも知れません。張既の人柄もむろんですが、結局のところ「人」を第一とする曹操の姿勢は、むしろ剄直な涼州人の心に訴えるものがあるのではないでしょうか。

 石徳林の話については、ちょっとどうかな、と思ってしまいました。曹操が彼の生き方にある種の共感を持ったというのは頷けますが、それを荀?ケの面影に重ねるというのは…ね。自分には、荀?ケが無念を抱きながら逝ったとは思えないんです。荀?ケを想うことよりも、曹操には為すべきことがあるはずですし、過ぎし日々を想うことは後でいつでも出来るのですから。曹操の瞳に焔がともったのが、せめてもの期待に繋がると良いのですが。

 ここのところの蒼天は、どうも曖昧な表現に終始してしまっている印象を受けます。まあ主人公もようやく自分を取り戻したようですし、今後の展開に期待したいですね。

No.9701 - 2003/12/14(Sun) 21:45:49

Re: 今週の蒼天<人呼んで寒貧> / 陳孫 [関東]
こんにちは、伽瀬さん。

>寒貧っていうのはスカンピンから来てんですかね?

逆じゃないでしょうか?
「スカンピン」が「寒貧」から来てるとか(w
あ、どうでもいいですね。すいませんでした。

No.9703 - 2003/12/15(Mon) 10:30:51

Re: 今週の蒼天<人呼んで寒貧> / かえる [近畿]
> 「心腹の友に少し似ていたものでな。」
> この台詞の友、私はあの29巻で亡くなったあの人のことだと思いました。この台詞、見た途端泣けてきました。友。配下ではなくて、友。ゴンタ先生は私を何度泣かせたら気が済むのでしょうか。毎回演出上手すぎ。
>
> 管理人様はあの人の甥だと考えたようですが…。受け取り方は人それぞれですよね?

mato様はじめまして。
私も荀?ケと思いました。
心腹の友と言われた荀?ケを見て、郭嘉を思い出しました。
自分の主に「家臣の中に王が生まれた!!」と大喜びされた郭嘉と、自分の主に心腹の友と言われた荀?ケ。
共に最高の幸せ者でしょうね。

これからは名将の殉職シーンが増えると思いますが、意外と武官系は少ないですね。
死ぬのは残念で仕方ありませんが、感動シーンが見れるのは楽しみです。

No.9704 - 2003/12/15(Mon) 23:15:12

「心腹の友」考 / TATSU@管理人 [関東]
毎回皆さん書き込みありがとうございます。管理人も気付かなかったことが書きこまれたりして、楽しいです。
あと、あおさん、ご指摘どうもです。確かにあの台詞はポイントですから、「敗北」と「敗戦」じゃニュアンスが違ってきますもんね。訂正させて頂きました。
DAIどんも久しぶり!


さて、去ろうとした曹操が気になった、「心腹の友に少し似ていた」というのは、誰を指すのか?

最終のページの最初のコマは明らかに荀?ケですから、 『 それは、荀?ケだった 』 というのが、一番しっくりくるかもしれないですね。
ただ、管理人が気になるのは、レヴューでも書きましたが「寒貧が、無表情に何かをムシャムシャ食べていた顔」なんですよね〜。管理人的にはあれが荀攸に見えて仕方無いわけです。

曹操が気になったのが「荀攸に似ていた」からとした場合、こんな考えは成り立たないでしょうか?

曹操を白髪にしたのは「荀?ケの死」(その時点では無の瞳ではないですよね)。さらに2年後の「荀攸の死」により、股肱の臣を続けざまに失った曹操は、ついに "無の瞳" となる。 つまり曹操を変貌させたのは『 二荀の死 』 ではなかったのではないでしょうか?
で、寒貧に荀攸の面影をみた曹操が、気になってその男に会話を求める。結果、寒貧が発した言葉により、荀?ケにまで思いが至った。(まるで荀?ケが発言しているように思えた。)
つまり、曹操は寒貧に 『 二荀 』 を見たのかな〜、と管理人には思えた訳です。
あくまでも、管理人の私見ですが...


それから " 寒貧 " の意味ですが、これは、「大辞林」によりますと【ひどく貧しいこと。赤貧。】だそうで、伽瀬さんのおっしゃる通り、頭に「素」を付けて「スカンピン(スッカンピン)」として、今でも使いますよね。
自分の名前さえ名乗らない石徳林に対して、ガキ達がそーいうアダナで呼んだのでしょう。

No.9708 - 2003/12/16(Tue) 22:15:36

寒貧考 / TATSU@管理人 [関東]
あと、寒貧についてですが、管理人も非常に気になりまして、正史を調べてみましたら、t.sさんのおっしゃる通り、管寧伝の注『魏略』に扈累(コルイ)と並列して書かれていました。
以下、ちょっと長くなりますが、裴松之の注をもとに「寒貧考」を書かせて頂きます。


寒貧は姓を石、字(あざな)を徳林というそうです。つまり曹安民みたく名は不詳みたいです。安定の人。
三輔に住み、長安の欒文博という、門弟数千人を抱える学者のもとで勉強したそうです。「詩経」「尚書」に専念し、門弟の中では "最もひっそりとして寡黙であった" と記載されています。

馬超・韓遂の乱により関中が動乱に陥った時に、寒貧は漢中に移ります。 そこで寒貧は "全く生業を営まず、妻子を養うこともなかった。" とあります。 同時に " 常に「老子」五千字と種種の「内書」を読み、夜も昼も吟誦していた。" とも記載されており、寒貧の心には厭戦と究学が同居していたように見受けられます。

ところが、曹操軍の侵攻により、漢中にも動乱が訪れます。寒貧は人々について長安に帰還するのですが、痴人のようになり二度と人と面識を持たなかったそうです。
その様子を『魏略』はこう記します。"食事は美食を求めず、冬も夏もつねに破れた木綿をつづり合わせた衣服を着ており、身体は風にも耐えぬ感じで、目は何も見ていない様子だった。" まさに蒼天の彼ですね。

寒貧は、貧しい町の小さな家に独り住まいをし、親戚も無かったそうです。
ただ、こんな記載もありました。" 人が彼に衣食を恵んでも受け取ろうとしなかった。 郡県では、彼が独り身で貧窮なことから、日に五升の米を支給したが、食事が不充分なので、いくらか乞食をして歩いた。 食物を乞うても余分には受け取らなかった。"
ここらへんに寒貧の思想を感じます。蒼天でいうと3つの宝でしょうか? 『魏略』は続けます。"人がその姓と字を尋ねても、やはり言おうとしなかった。その結果、彼を呼んで寒貧と言ったのである。"
つまり何も口を聞かないホームレス風の男を、町の人は "スカンピン" という仇名で呼んだのですね。

『魏略』は最後にエピソードを2つあげて寒貧の記載を終えています。
" かねてから彼と旧知であった者がいて、出かけて彼を慰問すると、そのたびにひざまずいた。そのことから人は彼を阿呆ではないと考えた。
車騎将軍の郭淮は気概を示して彼に呼びかけ、その望むことを質問したが、やはり口を聞こうとしなかった。郭淮はそこで乾肉・乾飯と衣服を与えたが、その衣服は受け取らず、乾肉一升と乾飯一升を受け取っただけだった。"

車騎将軍に対してもこの態度....寒貧、貫いてます。

No.9709 - 2003/12/16(Tue) 22:17:03
ぐっはー、ちきしょー! / ギルガメッシュ
 キリ番取れなかった。444,446って・・・。くそー、悔しすぎる。次は450,000ですか。今度こそは!
No.9699 - 2003/12/14(Sun) 21:06:39

Re: ぐっはー、ちきしょー! / TATSU@管理人 [関東]
残念でした! 次回是非、狙って下さい!
ってギルガメッシュさんは既にゲットしてるじゃないですか!(笑)

No.9706 - 2003/12/16(Tue) 22:10:25
イラスト完成! / TATSU@管理人 [関東]
10年の人さん、お待たせしました。ちょっと苦戦しましたが、なんとか430,000記念イラスト完成しました〜! って、既に440,000を過ぎてますが(苦笑)
TOPと描画考に飾りましたので、どちらかを「右クリック・保存」でお持ち帰り下さい。

「許猪VS馬超」では、馬超が後ろ向きで、「顔が見たかった」という感想があったので、今回は正面を向いてもらいました。

No.9670 - 2003/12/10(Wed) 00:33:15

ありがとうございます! / 10年の人
おお、感激です!
TATSUさん、お仕事も忙しいでしょう、
そんな中の力作、カラープリントして飾らせてくださいまし(^^;

ありがとうございました、
今後の蒼天に栄光あれ!

No.9671 - 2003/12/10(Wed) 01:12:39

Re: イラスト完成! / なるみ [北陸]
おぉ、さっき来てから30分ほどで扉絵が変わってる!
張飛VS馬超、蒼天では見られなかった対決がここに!
あいかわらず、鎧を描くのがめちゃ上手いですね!
それと、それに勝らずとも劣らず、馬の描き方が上手い!
張飛と馬超の静かな睨み合いに、馬の動の感じがあってとても良いと思います。

それにしても、もう440000過ぎているのですね。
自分のとこに映ってるカウンターは、888888と、カンスト状態のままです。何でなんだろう?

No.9672 - 2003/12/10(Wed) 02:00:58

カウンター / Hexing[遼寧省]
なるみさん

>自分のとこに映ってるカウンターは、888888と、カンスト状態のままです。何でなんだろう?

N社のインターネットセキュリティを使っていませんか?
あれをonにしていると、アクセスカウンターが正常に表示されないことがあります。もしこれを使っているのであれば、無効にすればアクセスカウンターを見ることができます。
(はっきり言って、N社のセキュリティはやり過ぎ。私はこれにむかついて、T社のWバスターに乗り換えました)

それはそうと、管理人さん、本当に絵がうまいですね!
できれば張飛の顔も見えていて、2人が目で火花を散らしている様子も見たかったのですが…。

No.9673 - 2003/12/11(Thu) 01:40:39

Re: イラスト完成! / TATSU@管理人 [関東]
感想ありがとうございます!

>カラープリントして飾らせてくださいまし

それって「カラープリントして飾らせて頂きます。」って意味ですか?
それは嬉しいです! 管理人のヘボいイラストに、そこまでして頂いて恐縮です〜。

>静かな睨み合いに、馬の動の感じがあって

ありがとうございます。馬超は瞳を描かずに、気迫を込めてる感じを出してみました。
あと、馬のタテガミは、躍動感が出せればと、 "筆ペン" で。

>できれば張飛の顔も見えていて、

やはりその感想が出ましたか〜!
実は、最初の下書きの時は、張飛と馬超が横向きに睨み合ってるのも描いたんです。
でも、何か今イチだったんで、ボツになりました(笑)。色々試行錯誤してるのです〜。

No.9676 - 2003/12/12(Fri) 19:23:21

Re: イラスト完成! / kazz [東北]
遅レス失礼します。

いや〜今回のキリリクイラスト、この前の『陽平関の戦い』に続いて大迫力ですねっ!
すごく躍動感があってカッコイイですよね。
同じ躍動感でも、『陽平関の戦い』は“怒涛の躍動”といった感じでしたが、今回のキリリクイラストは“緊迫の躍動”といったところでしょうか。大好きな挌闘家がゴング直前にリングの上で対峙しているのを見守るファンの心境(笑。
そういった感、すごく伝わってきました。ポージングとか構図の効力でしょうね。
あと戦馬の鬣、また筆でいい味だしてますね。ナイス演出〜。

素晴らしきッ!!

No.9685 - 2003/12/12(Fri) 23:56:09

Re: イラスト完成! / TATSU@管理人 [関東]
kazzさん、いつも感想ありがとうございます! 遅レスでも全然構いませんよ。 "感想" がイラスト作成の励みになるってもんです。

>“怒涛の躍動”といった感じでしたが、今回のキリリクイラストは“緊迫の躍動”

なるほど〜。自分では意識しなかったことですが、そう書かれるとそんな気がしてきました。 kazzさん、ウマイこと言いますね〜。

とりあえず張飛の筋肉は、明らかに緊迫してる気がします。

No.9705 - 2003/12/16(Tue) 22:07:46
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