| 今週の蒼天、粛清は続く!って感じでした。
扉絵の曹操は格好良かったですねー。これは、「鎧を纏った魏王」が剣を手にして、冠をはずしたところでしょうか? さすが王の甲冑だけあって、装飾がムチャクチャ凝ってました。剣までニューヴァージョンになってたし(自称・蒼天鎧研究家)。キャッチコピーも久々にマッチしてたんで転記しときます。
−戦によって培われた この血肉が求めるものは、 王の装束ではでなく 銀の剣(つるぎ)と奔馬の響き!−
それでは今年初の「今週の蒼天」いってみましょう!
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剃髪した頭に水滴が落ちます。 牢の中で後ろ手に縛られ正座する男。崔炎です。なんと崔炎、いきなり投獄されております!それも頭を丸めて!これは例の髣刑ってやつでしょうか?しかし坊主頭の崔炎の表情に曇りは無く、「やあ。」と面会人に明るく声を掛けています。牢の前に列を成して並ぶ面会の人々。何で崔炎は投獄されちゃったんでしょう? では、今度は欄外のコピーを転記させて頂きます。
儒に基づく人材推挙システムの頂点(トップ)・崔炎投獄。−その報は、国中を揺るがせた。
う〜ん、結局曹操は「儒に基づく人材推挙システム」の破壊を目論んだのでしょうか?
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「その後も人物評価を求める者が後を絶たず、崔炎の自邸で獄中面会を待つものをあわせれば、もうすぐ千人を超えます。」 男が拱手しながら報告します。 「崔炎の権勢を考えれば、全土よりさらに10倍以上が獄を訪れるものと思われ、魏郡の統治をあずかる者として捨て置けませぬ。」 確かに中国全土から一万人の人が受刑者のもとに集まったら、ただならぬ事態と言えるでしょう。この男は魏郡の公安委員長のような立場にいるんでしょうか?その名は陳矯。 陳矯の報告を聞く曹操は、片肌を脱いで、こめかみに鍼を突き立てています。それも自分で!危ねーッ! これって華佗を殺しちゃったから已む無く自分でやってるんでしょうか!? 陳矯は続けます。 「どうか内乱謀議の容疑にて、一派を捕縛することをご指示願います。」 これは "破防法を適用させてくれ。" みたいなもんでしょうか?
庭園の池の淵に座り、水に足を浸しながら、曹操が答えます。 「千人までは崔炎の邪魔をしてやるな。」 曹操は続けて「通天。」と告げながら右手を突き出します。傍らに侍る男が「はいッ」と答え、鍼箱から新しい鍼を取り出し、曹操に手渡します。この男はおそらく華佗の弟子でしょう。"通天"って何でしょう?ツボか鍼の名前なんでしょうかね。それよか、魏王はなぜ侍医に鍼を打たせないんでしょう? 「その後はいかように?」 陳矯は指示を仰ぎます。 ズブッ...頭頂部に三本目の鍼を突き刺しながら、曹操は告げます。 「求賢令を無視し、たてまえで千人を評価したその覚悟を問う。刑は崔炎自身に決めさせろ。」 無の瞳で冷たく微笑む曹操。うっわ〜、曹操、あざとい!! これって、わざと1,000人までは崔炎に面談させておいて、その後に 『唯才』 を無視して 『儒の建て前』 で1,000人もの人物評価を行った罪を問う訳ですね。しかも、その刑は崔炎本人に決めさせるという辛辣さ!! これは崔炎のプライドの高さを利用しての処置なのではないでしょうか? 『崔炎、俺に逆らうお前の覚悟は、どの程度のものだったか、お前自身で示してみろ。』という暗黙のメッセージのような気がします。 魏王、情け容赦ありません!!
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処刑室。 そこには無数の処刑道具や責め具が処狭しと置いてあります。 その凄惨な器具を指し示しながら、獄吏の1人が告げます。 「禁固の延長でも、むろん かまわぬとのこと。」 曹操からのメッセージを無言で聞く崔炎は、床にちらばる刑具を見ながら苦笑します。
−そういいつつも、 禁じられている刑具までずらり並べるとは。 おぞましい肉刑の数々を生み出し また、その復活を主張しているのも 儒者ではないかと言いたいのか−
『覚悟を問う』と告げる曹操は、儒者の生み出した処刑道具を崔炎に見せ、その上で、「処刑」も「禁固の延長」も自由に選択して良いと告げている訳です。 エグイ!エグイです!曹操! 『 唯才に逆らう覚悟 』 いえ、 『 儒を貫く覚悟 』 を問うとしておきながら、敢えてこの選択を強いる訳です。どうして儒の巨魁・崔炎がこの期に及んで「禁固の延長」を選択できましょう? 以前、荀?ケと崔炎が交わした言葉を管理人は思い出しました。
「私たちでは見出せぬ、まばゆい才があるのでは なかろうか。」 「ない! まばゆいというからには、おのずと発する光があろう。光は必ず誰かの眼にとまる。才とは、その光を含めて才というのだ。」 「じゃあ、それが輝かしい盗みの才なら?」 「斬る。」 「求賢令の真の求めるものが、まさにその類(たぐい)の悪才であったなら?」 「私が斬られる。」
明快な回答にして立派な覚悟でした。が、「その時」がやって来たようです。監獄の天井を見上げ、崔炎はつぶやきます。 「曹操よ。国の人材を担ってきた我が自負に見合うのは、最高のひとつしかあるまい。」 しばし天井を、いえ、天を見つめる崔炎。 "最高のひとつ" って何のことだったのでしょう?
覚悟を決めた崔炎が、突如振り返りながら叫びます! 「人材に徳と才は不可分!」 突然の咆哮に驚く獄吏。 崔炎は最期まで "徳と才は切り離すことはできない" と叫んだ訳ですが、これは、崔炎初登場の時の台詞の一部です。以下抜粋します。
−あのお方は外に内に たえず世を揺すぶっておらねば気が済まぬようじゃ。 しかし人物に徳と才は不可分。 いかなる覇王といえど、この中華から、 儒を引き剥がせるものではあるまい。−
考えて見れば、曹操が求賢令を出したその瞬間から、崔炎の処刑、いえ、曹操と崔炎の確執及び血の結末は避けられないものだった気がします。 これは曹操と崔炎の確執であると同時に「変革者」と「旧体制」の対決でもあったのではないでしょうか?
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崔炎は1つの処刑道具の前に立ちます。 それは、無数の鋭利な突起物が突き出た鉄の塊で、中で火を炊いているのか、煙が立ち昇っています。 その煙に包まれ、崔炎は妖しく微笑み、つぶやきます。 「では、魏王。この崔炎の信念が死を賜るぞ。」 むんッ!と身をそらす崔炎、次の瞬間、崔炎は研ぎ澄まされた突起物に向かって、頭を振り下ろします!
−儒よ! 矜持を取り戻せい!!−
心の叫びがこだまする中、鋭く突き出た突起物が崔炎の眉間に深く突き刺さります!!ズガッ! ぐわあ〜、悲惨!! 身の毛もよだつ自害です。が、見事な死に様でもありました。 矜持って何だろ?って調べてみましたが、こうありました。
【矜持(きょうじ)】自信と誇り。自信や誇りを持って、堂々と振る舞うこと。プライド。
崔炎は、己の死に様を以って、儒者の「自信と誇り」の復活を願ったのでしょう。 曹操の唯才政策に縮じこまってはいけない。儒の精神を取り戻せ、と。
さすが1万もの人を引き寄せる男でありました。旧体制側とはいえ立派な人物だったような感じがします。というか、崔炎に同情を禁じ得ません。逆らった相手がまずかった... なんか花を手向けたいで気分です。合掌。
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「できたみたい。赤ちゃん。」 とある庭園で、池を見つめながら、女性がつぶやきます。横に座る若者は無言です。 「娶(めと)ってよ。」 女性が続けます。横の男性が答えます。 「やだよ。王様の娘なんて。」 でた〜!!何晏!!もう出番はないのかと思ってました。 ん?王様の娘!? ってことはこの女性は曹操の娘の一人? それって、可晏 まずいんじゃ? 「じゃあ、どうするわけ?」 曹操の娘は、表情も変えず尋ねます。 「どうって、なんとかなんないの?」 ガリッと土に何かを描き始める可晏。女性はふいに顔をあげてつぶやきます。 「殺そう。」 「誰を?」 そう聞き返す可晏が女性のほうを見ると、女性は無言で可晏を指差します。 地面に目を落とす可晏。再び何かを描き始めながら、つぶやきます。 「じゃ、いいよ。めとるよ。」 「うん。」 ありゃ、あっけなく "できちゃった婚" 成立... しかし魏王の娘がこんな結婚でいいんでしょうか? 先ほどの崔炎の話とうって変わって思いっきり脱力系な展開です。ところで曹操の娘って昔、憲・節・華って紹介されてましたから、この娘は憲でしょうね。
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「それでもオレ、結局 おやじさんに殺されるんじゃね?」 さすがの何晏もそれぐらいは分かるみたいです。何晏が地面に描いていたのは、赤ん坊の顔でした。 「大丈夫でしょ。後継ぎのことさえ、あんまり関心ないみたいだし。」 曹憲は何晏の描く絵を見ながら答えます。再び何かを描き始めながら何晏が「それってやばいよ。」とつぶやきます。 その絵を覗き込んで告げる曹憲。「植ちゃんね。似てないけど。」 今度何晏が描いたのは曹植の顔でした。曹操が後継ぎに関心ないという発言で、何晏は曹植が頭に浮かんだ模様です。何晏は告げます。 「崔炎を処分しちゃったからさあ、世継ぎは絶対たてまえで選らばねーだろうって、静かに騒いでるよ。みんな。」 なるほど〜。儒のたてまえに則って曹丕を強く推していたのは、崔炎でしたからね。 曹憲が同意します。 「文学の人達が盛り上げるから、本人も本気(まじ)その気だし。」 ありゃ〜、曹植自身も後継者争いに乗り気みたいです。 「あぶねーのに。おやじさんのあとなんて辛れーだけなのに。」 何晏が感想を述べると、曹憲は立ち上がり、伸びをしながら告げます。 「いーじゃん。あなた巻き込まれないようにしてるじゃん。」 それを聞いて「つめてー奴」と、何晏が思わずつぶやくと、 「そこがよくて言い寄ってきたくせに。」 という捨て台詞と共に、曹憲は去ってゆきます。
なに言ってんの。口説いてきたのそっちじゃん。と独りつぶやきながら、何晏は赤ん坊の絵に目を落とします。 「おまけに、もうできちまってるし。」 その赤ん坊の絵の瞳をグリグリなぞる何晏。 「なんでだよ、おまえ。オレ、体弱えーんだぜ。」 真っ黒になる赤ん坊の瞳...
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地面に何かを一心不乱に描きながら、何晏がつぶやいています。 「おッ、おー、すげー。」 土に描かれる無数の瞳。 「ふおお、やべえッ。これだよ、これッ!」 グリグリ...真っ黒に塗りつぶされる瞳。何晏は興奮して独白します。
−奥底には、いつでも あらゆる"有"に 化けられるもんを 仕込んでいる この"無"−
「ははッ」と額に汗を浮かべて何晏は笑います。何晏は赤ん坊の瞳を塗りつぶしたことを契機に、"無の瞳"について何か掴んだのでしょうか?次々と土に瞳を描きながら何晏はつぶやきます。 「あの詩に政(まつりごと)の意味を読み取ってどうすんの!? そりゃ500年遅れの馬鹿でしょ!? 屈原の詩に戻ってそこから出直せって!」 ん? 『あの詩』ってどの詩でしょう? 『500年遅れの馬鹿』ってどういうことでしょうか? やべッ。何晏の言ってる意味、わかんねー。 「わかんないの!? だから儒なんか全然目じゃないの! 恐え!? 違うって! オレが恐えのは あの目! 腐れ儒者には絶対にわかんない あの目だよ!」 興奮して叫びながら、取り憑かれたように瞳を描き続ける何晏。やはり曹操の「無の瞳」は「二荀の死による悲しみ」に因るだけでは無いようです。そう言えば張魯も曹操の瞳を評して「鏡ではなく、鏡のごとく動かぬ水!その内には、常に流れ動こうとする水の本性があったか!」って言ってました。 何晏の独り言は続きます。 「あーッ、くっそーッ、あの目に行くにはどれだけかかるんだよ!? 10年!? 10年ぐらいで行けるもんじゃないよ!」 「15年じゃどうだ!?」 「無理だって! 20年思い尽くしてたどりつくかどうかだぜ! それまで もつのかオレの体...! 」
ふいに手を止めて、硬直する何晏。そうです。「15じゃどうだ!?」は、背後から誰かが語りかけた声だったのです。それも聞き覚えのある声...それが誰であるか気づき、凍りつく何晏。 「何のことやわからんが15年でいけ。20年では俺がもたん。」 背後に立つ曹操が笑います。おおっ、夏侯惇が官渡で言ってた 『説着曹操 曹操就到』 だ! ところで「何のことやわからんが」って、何か関西弁みたいな...これって「何のことかわからんが」の誤植じゃないでしょうか!? 急に魏王に関西弁喋られても困るんですが...。
「あ、はあ...。」 とうなだれて座ったまま、背後の曹操を見ることができない何晏。 ふいに曹操は何晏の横に座り込み、着物の袖をぐいっと引っ張ります。思わず「お、ほおッ」と声をあげる何晏。曹操は「好きなのか?女物。」と尋ねます。 へぇ、何晏って女物の服を着てたんですね。カラーページだったらピンクだったりするのかな? ところでこの「お、ほおッ」ってなるところは、ちょっと郭嘉を思い出しました。 「え!? あ...まあ...」と言葉にならない返答をする何晏。顔もあげられない何晏を横目で眺め、曹操は微笑みます。そして前方に視線を移すと、魏王は何晏の耳元で語り始めます。 「おまえの才は、いわば毒薬だ。」 その発言に、視線を上げ、真顔になる何晏。 「毒はときに毒に効く。」 そう告げる曹操は無の瞳で続けます。 「何晏。論語を読み解け。」 曹操の秘密指令が発せられました。二人の間に沈黙が流れます。
「儒の毒に入り、15年で儒を制せと?」 何晏が静かに問います。お、言葉使いが普通です。曹操は立ち上がりながら答えます。 「どちらの毒が勝るか見ものだ。」 その発言を聞いて、不敵に笑う何晏。おもしれーじゃん。やってやろうじゃねーか。とか思ってるんでしょうか。 すると、去ってゆく曹操が足を止めて尋ねます。 「おい、気になってしょうがない。」 曹操の視線は何晏の最初に描いた絵に至ります。 「この赤子は誰だ?」 その質問に再び蒼白になる何晏−。
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鎧姿が似合わない5人の男たちが拱手しています。 「連れてゆけ?」 同じく鎧姿の曹操が、驚いた顔で聞き返しています。曹操の後ろでは許猪も呆然と5人を見つめています。 中央の男が必死に訴えます。 「わずかばかりの才をたのみに、中原に安住しておったのでは!」 ムッホンと咳払いをして男は続けます。 「今が乱世であることを血肉が忘れ、オホッ、いつしか言葉は真の天下を失いまする!」 おお、この5人は、文学士のようです。どうりで皆んな鎧が似合わないはずです。その要請を聞いて曹操は答えます。 「もっともだが、おまえたち、激しすぎてや おらんか?」 それを聞いて、すかさず別の男が叫びます。 「曹植殿の遠征記!! あれを読んだからには、仕方ござるまい!!」 あッ、この男は陳琳!! すんごく久しぶりです! 『誕生の宴』で、孔融を相手取り、かなり曹植に肩入れしてましたが、それは続いている模様です。文人たちの必死の叫びに困惑の表情を浮かべる曹操。 次に曹操は陣太鼓のほうへ歩いていきながら告げます。 「好きにしろ! だが特別扱いはせんぞ。」 曹操の許可が降りて、微笑む5人の男たち。その名は、劉禎・陳琳・王粲・徐幹・応トウ。 後に『建安七士』と称せられる「中国に最初の文学を築いた7人」のうちの5人です。ちなみに「残りの2人は既に死没」とナレーションにありましたが、その2人とは孔融と阮ウです。
先の関中攻めでは、「中原の尺度ではじかれた不届き者」達を引き連れて行きましたが、今度の出兵は「名だたる文学士」を随行して行く事に相なりました〜!!
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ドオン! ドオン! ドン! 巨大な陣太鼓が激しく打ち鳴らされます。バチを握るは魏王・曹孟徳! その音に呼応して、無数の軍勢が、隊列を組んで練兵場を疾走します。 それを見守るは隻眼の猛将・夏侯元譲! そしてナレーション、
−建安21年(216年)10月 魏王・曹操は みずから練兵をおこなった後、 南征に出立−
曹操、西に南に息つく暇もありません! ほんとにこの男は"死ぬまで詩を謳い戦場を駆けまわる"んですね〜。 次回、魏王は濡須にて孫呉と激突!? 先生!今度こそ戦闘シーンを堪能させて下さいませ〜!!
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No.9817 - 2004/01/10(Sat) 01:18:32
| ☆ Re: 今週の蒼天<毒と毒薬> / 左平(仮名) | | | | 今回は、場面ごとの差が大きいですね。 凄絶な思想の対立、まるでヤンキ−な若い二人、そしてやけに熱い「建安の七子」。
>ところで曹操の娘って昔、憲・節・華って紹介されてましたから、この娘は憲でしょうね。 いや、あの三人は全員後宮に入って皇帝の夫人になってます(何回か前に憲と節が出てました)から、また別の娘です。 史書には女子の事は滅多に書かれませんから、曹操に何人の女子がいたのかはよく分かりませんが、最低でも五人はいます(後宮に入った憲・節・華、何晏の妻、荀?ツ【荀?ケの長男】の妻)。 それにしても、曹?ミと曹丕はさすがに長子という責任があるせいかまともですけど、あとの子はどうもヤンキ−っぽく見えるのは何故でしょう。
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No.9818 - 2004/01/10(Sat) 01:48:18 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<毒と毒薬> / なるみ [北陸] | | | | こんにちは。ちょっとだけですが
> 次回、魏王は濡須にて孫呉と激突!? 先生!今度こそ戦闘シーンを堪能させて下さいませ〜!! 戦闘シーンといえば馬超戦以来!?長かったです!ゴンタ先生、とびきり熱いのをお願いします!(って、ここに書いてもしょうがない?) もし濡須なら張遼の出番もあり?(って、呉のファンだろ、俺!)
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No.9819 - 2004/01/10(Sat) 03:34:28 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<毒と毒薬> / きいち [関東] | | | | はじめまして。
今回のを読むと演義での曹操の悪名と妙な劉備の人徳者として書かれる遠因を表している気がしますね。 結局、儒教社会に戻ってしまうわけですし。 それ故に蒼天航路でははずせない話なんでしょうね。
屈原は漫画だと東周英雄伝に話がありますね。
何晏の目の話は老荘思想に元ネタがあるのでしょうね。無とか有とかいっている時点で。曹操は何かしらの悟りの境地に到達したということでしょうか。
一気に29巻のレビューを読みました。よかったです。 これからも来ることにします。それでは。
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No.9820 - 2004/01/10(Sat) 05:43:42 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<毒と毒薬> / きさこ [四国] | | | | はじめまして〜、いつも管理人さんの素晴らしい蒼天感想を 拝見させて頂いてます。私の拙い解釈力では、毎週の蒼天を理解するにはこちらのレビューが欠かせません。これからも楽しみにしております!
何晏がまた出てきましたね。私は司馬懿好きなので、崔炎や何晏を見てると、1コマも出てないのに彼との関わりをつい考えてしまいます。(笑)15年以上後の話になりますが、何晏は司馬懿vs曹爽の政争の際に曹爽派として司馬懿に誅殺されますよね。このあたりの事情には儒者勢力vs老荘の徒(浮華の徒?)といった図式が隠されているとなにかで読んだのですが、すると崔炎に高く評価されていた儒者、司馬懿が何晏の毒に勝ったということになるのでしょうか? それでも老荘思想はなくならなかったし、晋朝になってもこの時曹操が密かにまいた種が脈々と生き続けていったと考えると、今回のエピソード、おもしろいなぁと思います。
来週からまた呉に行くんですね〜、殿は相変わらず元気ですね。 やっぱり司馬懿がらみで恐縮ですが、彼の兄、司馬朗は出るのかな。 彼もまた名刺史の一人ですし、この遠征で泣かせる?エピソードもあるし。欣太先生がクローズアップしてくれると嬉しいです。だってこの遠征で出ないと・・・万一ネタバレになるといけないのでこれ以上はやめときますが。
なんか本編とあんまり関係ない事ばかり書いてスイマセン(>_<)
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No.9821 - 2004/01/10(Sat) 11:34:55 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<毒と毒薬> / 竜 | | | | こんにちはー。
最近の蒼天航路は、儒との闘いがヒートアップというか、 佳境に入って来たという感じがします。 結構遡りますが、孔融の処断や、今週の崔炎というのは、その戦果(不謹慎かな?)、 その結果の一つという所ではないかと思いました。儒の最大権威は孔融でしょうが、 今回の崔炎の死はかなり象徴的に描かれているので、ふとそんな事を考えました。 しかし彼の物腰やその最期を見ていても、いわゆる、ありふれた儒者という感じがしないのは気のせいでしょうか?腹の据わった気骨の人といった感じです。 ありふれた儒者というのは、孔融の取り巻きや劉表の食客達、 儒の意識が強い人達は、漢朝の取り巻きや袁紹の家臣達の一部だと思います。 しかし、崔炎の潔い死に様はいずれとも違うように思えました。 彼は、儒に頼った生き方を選んでしまったけれども、中々な気骨の人だったという事でしょうか?
−あのお方は外に内に たえず世を揺すぶっておらねば気が済まぬようじゃ。 しかし人物に徳と才は不可分。 いかなる覇王といえど、この中華から、 儒を引き剥がせるものではあるまい。−
果ての無い闘いだと思います。勝ち負けはつくのかと。 儒は現代の韓国でも強いそうですし・・。
中々考えがまとまらないんで、又考えて書き込みますねー。 再来(サイチェン)!
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No.9824 - 2004/01/10(Sat) 23:09:32 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<毒と毒薬> / t.s | | | | こんにちは。 今回はもう、魏王の新甲冑だけで、お腹一杯です。 流れも面白そうな方向にすすんでいるようで、・・・今回こそ前フリだけで終わらないことを願ってます。
崔炎の頭にしたたる水滴ですが、あれは本当はすごい拷問なんですよね。長時間あの状況におかれると、常人であれば、普通は発狂するそうです。問題なく面会してるところを見ると、彼の精神力は大変なものでしょう。
ところで、崔炎が頭を打ち付けたトゲトゲは、拷問のための刑具ではなく、刑場の臓物臭さを消すための「香炉」じゃないでしょうか? つまり、「拷問を受けて刑死したのではない」という、儒者らしい「タテマエ」のために、刑具でない香炉によって死んだということじゃないかと思いました。
人材に「徳」のみ求める儒者と、「才」のみを求める魏王に比較して、「徳と才」双方を求める崔炎というのは、いかにも中庸的ですが、本来の儒者とは崔炎のような人間のことを指し、「儒者」と呼ばれる儒者とは本分を忘れた、いわゆる「腐れ儒者」であったのかもしれませんね。 曹操の周りの儒者が、全て崔炎のような気質であったなら、儒者との軋轢もうまれず、曹操の後半生はどれだけ外に意識を向けられたかしれませんね。
たしか、北方三国志では、慢性的に頭痛に悩む曹操も、戦に身を投じる時は、なぜか痛みが解消されるという設定でしたが、そのせいでしょうか、前回までに比べると、今回の曹操が妙にいきいきしてるように感じられたのは。何はともあれ、陰気の魏王は見ててつらいですから、うれしい傾向です。
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No.9825 - 2004/01/10(Sat) 23:12:34 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<毒と毒薬> / kazz [東北] | | | | TATSU様お疲れ様です。新年一発目の「今週の蒼天」、お祝い申し上げます。
儒の体現者であった崔炎、儒に一片の価値も持ち合わせない何晏、その何晏の非凡な才を“対儒”として認識する曹操。 この三者の有り方がそのまま当時の混沌とした朝廷内を顕しているのですね。
寒貧さんに対してもそうでしたが、“道は違えど誇りを持って貫く者にはある程度の敬意を表す”。 そのような描写は今回もありました。崔炎にとっては屈辱や皮肉でしかなかったかも知れませんが、蒼天曹操はああいった意地悪めいた敬意を忘れない節がありますね。
しかしながらのその敬意。(まぁ敬意じゃなくとも様々な言葉で呼ばれて然るべき部分だと思いますが)その部分こそ蒼天曹操の自我の一端を担っているわけです。言い換えればゴンタ先生のセンスですよね。 ですが史実は史実。処刑は処刑。そして実際にその処刑の裏にあった目的や意図。それらをいかにして蒼天曹操らしく置き換えるか。曲解するか、ともとれると思います。 そういったスタンスが最近少し大袈裟になっていたと個人的には感じていたのですが、今回の曹操は比較的ストレートに悪漢でした。このくらいでも良いんじゃないかな。ごく個人的な意見ですが。
戦風も吹いてきた様子。次回も楽しみです。
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No.9829 - 2004/01/11(Sun) 11:04:48 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<毒と毒薬> / 李桃桃内 [地球外] | | | | 分からぬ……。 あの鉄のスッポンがいかなる肉刑に用いられるのか。
あっ、どうもこんにちわ。李桃桃内です。 今年は荀攸さんの喪中につき年始の挨拶を控えました(嘘つけっ)。
崔エンもお亡くなりになりました。 最後で自らに寄り添う側を叱咤せにゃならんとは、腹の中では儒者への憤りがあったんでしょうかね。一旦システムの中に組み込まれるとどんな思想も腐敗する運命なんでしょうか。
それにしても、モーニングは今朝読んできたけど、建安七士が従軍を申し出たシーンは、なんかイラク戦争に触発されてバグダッドに行きたいとか言い出す文化人みたいです。大丈夫なのかな、小生分かりません。
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No.9830 - 2004/01/11(Sun) 13:48:45 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<毒と毒薬> / 陳孫 [関東] | | | | 何晏また出てきましたね〜(w 以前「中世への血」で書きましたが、彼が創始した「玄学」は老荘思想で儒教を解釈するものでしたが、今週の話でそれを示唆するシーンが出てきました。
>「儒の毒に入り、15年で儒を制せと?」
曹操の言う、「どちらの毒が勝るか見ものだ。」の結果が「玄学」であり、彼の著作『老子道徳論』2巻と『論語集解』10巻(現存最古の『論語』の注釈書)なわけですね。
ところで建安七士が出てきましたが、王粲もいましたね。 赤壁のところで名前が出てきて、曹操が蔡文姫と組ませて亡き蔡邕の作品を甦らせよう言ってましたが、名前だけで出番は無いのかと思っていましたので、登場させてくれて嬉しいです(w
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No.9831 - 2004/01/11(Sun) 18:24:52 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<毒と毒薬> / Blue [関東] | | | | 新年一発目の「今週の蒼天」、謹んで拝見させていただきました。
崔エンの処刑、これはもう見せしめ以外の何物でもないでしょうね。崔エンと孔融という儒の巨魁二人に対する処置は、曹操の苛烈さを示すエピソードであるのと同時に、最大権力者が根本的な社会構成の変革を目指しているという事実を世間に知らしめる、デモンストレーションでもあるということでしょう。しかし見方を変えれば、曹操は二人の儒教徒としての尊厳を、最大限に称揚したとも言えるのではないでしょうか…「己の矜持に殉じることが、それほど崇高なことか?」というシニカルな意見もあるかも知れませんが。
そして思想的・哲学的な、時代の牽引者としての何晏の存在。曹操にとっては、儒もそれ以外の勢力も「すべて融けあってひとつの国」なのでしょうから、「儒学だけが価値観の全てではない」ということを市民レベルから浸透させたいと考えてるんじゃないでしょうか。そこで、何晏という人材に目をつけた、と。同じような可能性を、曹操は曹植の中にも見出してると思うんですよね…文化改革者としての資質、とでも言いましょうか。 「国家的規模で儒に対抗者を与えることで、 創造的な“時代の熱”を生み出す」 というのが曹操の目的なんじゃないかと…ちょっと考えてみたり。
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No.9832 - 2004/01/11(Sun) 21:00:04 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<毒と毒薬> / RUN [東北] | | | | >陳孫さん ああっ読みたいですね。その老子道徳論や論語集解ですか、陳孫さん。と、ご挨拶無しで恐縮です。たまにしかこない古参ファンの一人です。素人にも読める解釈書でてますか?最近のテーマはめちゃ自分好み。専門の方でしたらご教授願いたいなあ。
「玄学」・・・。玄は「くろ」とも読み「はる」とも読ませる。昔何かで読んだ意味では玄は北、玄武の方位、色は黒を意味する。黒は黒でも温かみを帯びた黒、枯葉が分解され褐色の養分を含んだ黒土、生命の爆発を予兆させる生命の黒、すべての始まりを意味するとか。今東北は厳寒の冬・・・。時代も冷え切ってますが、春を心待ちにする生命の予兆を冬山の木々の硬いつぼみに見ます。私も曹操のあの目の境地に達してみたい。
ところで三国志がらみで別の話題を振りますけど「ビックコミック」の「太陽の黙示録」って三国志がモチーフですよね。曹操をモデルにしているキャラクターにちょっと注目してます。社会の底辺から国の官僚へとなった「宗方操」と上流階級から市井の青年となった「柳舷一郎」どちらも天下に熱い心で「大義」を問いてます。少し面白いなーと思ってます。蒼天ほどじゃないですけどね!!脱線してすみません。ちなみに孫権をモデルにした現代版のキャラだとどんなキャラになるでしょう。親の地盤を受け継いだ御曹司!?
|
No.9833 - 2004/01/11(Sun) 21:37:07 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<毒と毒薬> / つね [関東] | | | | 実は今回、何となくレスをつけがたい内容でした。 私自身、まとめがたかったからです。 今回の内容は、
1.崔炎処刑 2.何晏の感嘆 3.南征序曲
といったところでしょうか。
崔炎はどこか馬玩を彷彿とさせるところがありましたね。髣刑だからだけではないでしょう。自分の意思に殉じたところかな。 きいちさんも書かれてましたが、曹操が悪役にされたのは、儒教(国教)との確執が大きそうな気がします。西欧ならネロやユリアヌスがキリスト教を迫害して非難されてます。曹操は織田信長同様、個人的能力の高さから単純な悪名から逃れられたのではないでしょうか。 今、うろ覚えなのですが、華ダは「儒教を正す」ことを望み、崔炎は儒教の奮起を願ったことから推察すると、やはり「腐れ儒者」が横行していたのでしょう。徳治主義が儒の本質なので、曹操の唯才とは相容れないとはいえ、「儒者」と「腐れ儒者」との区別をつければ、かなり違った展開になったように思います。
何晏は究極のナルシストと言われてますが、蒼天ではちょっと自信なさげですね。彼が屈原を引いている個所は私も分かりません。ただ、屈原が前4〜3世紀の人なので、ほぼ500年前の人です。「500年前に屈原の詩を曲解した輩と似たような奴が現在にも現れたよ」といったところでしょう。
今回の南征は、演義だと遂に私の好きなあの人が活躍するところ。期待できるかなあ。
1コマ、しかもセリフ無しにもかかわらず、夏侯惇の存在感はさすがです。実は今回、崔炎の自害と同じくらいの余韻を感じさせています。
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No.9834 - 2004/01/12(Mon) 01:37:27 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<毒と毒薬> / 孟雪梅 [関東] | | | | はじめましてー、孟雪梅といいます。 今週の蒼天いつも楽しく読ませていただいております。
ひさびさ登場の陳琳さんですが、吉川幸次郎さんの「三国史実録」によれば、呉の張昭さんと同郷で張昭さんを推挙したりした間柄みたいです。 曹操への檄文は有名ですが、そののちも檄文を書きつづけたとか。 今回の従軍でまた新しい文学が誕生したりするのですかねー。 それはそうと、蔡文姫は出てこないのでしょうか。
何晏さんは蒼天のラストの鍵を握るくらいの人物になるのではと予想してみたり、司馬懿のお兄さんのエピソードはわたしも読んでみたいと思ったり、いろいろ考えてしまいました。
まとまりがなくてすみません。うっうっ。
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No.9835 - 2004/01/12(Mon) 14:39:19 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<毒と毒薬> / 陳孫 [関東] | | | No.9836 - 2004/01/12(Mon) 16:51:22 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<毒と毒薬> / きいち [関東] | | | | 本当はもっと複雑なんでしょうね。
儒学そのものは過激思想なんです。 だいたい、周の権威が皆無の時代に周の時代に戻せなんて主張しているのですから。孔子の時代の人はみんな( ゜Д゜)ポカーンです。そういう人たちを納得させようとするのですから儒者というのは相当なものでした。 しかし、いったん治世になってしまうと逆に国体を維持するのに便利な道具になります。乱世という毒を制する毒薬として儒学は漢の時代に使われてきました。 とはいっても周知の通り、後漢末には腐ってきます。それは現状維持のために都合よく儒学をあつかったからです。曲学阿世といったものです。
徳と才は不可分といった崔炎ともうすでに死んでしまったジュンイクは儒学の本来的な過激思想に立ち戻っています。彼らもまた毒薬だったのです。華陀がいきなり論語をやり始めてしまったのもそのためでしょう。 三国志の始まりは清流派と濁流派の対決からでした。 でも、儒学的に世を正すという改革の方向性は曹操には効きません。なんていったって法家の化け物ですからね。儒学のいい点、悪い点をわかっていたのでしょう。 そのために儒教の一神教化になることを防ごうとしていた感じがしますね。 百家争鳴をねらっている節もあるし、 建安文学も儒学の権威の失墜から生まれたものでもあるからね。文学の人たちは徳と才は不可分といわれてどう思ったのでしょうか、気になるところです。 こんな感じで二つの毒と毒薬が今回の話な気がだんだんしてきました。
ってこれは深読みしすぎですかね。聞きかじりの知識を組み合わせただけですし。駄文スマソ
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No.9837 - 2004/01/12(Mon) 17:14:53 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<毒と毒薬> / ひろし | | | | 書き込みは半年ぷりぐらい、かつまだ2度目ですみません。
>ん? 『あの詩』ってどの詩でしょう? 『500年遅れの馬鹿』ってどう>いうことでしょうか? やべッ。何晏の言ってる意味、わかんねー。
曹植が書いた遠征記に書いた「横に書き殴ってあるこの詩」の事だと思うのですが。 それで、それを見て周りの文官達が勝手に盛り上がっているのかと解釈しました。
ところで、何晏の彼女(曹操の娘)ですが、官渡の戦いの後何年かたって曹家のお話が有ったときに出てきた新婦に似ていると思うのですが。 顔が似ていると思うのです(特に唇はそっくり)
その場限りで無くちゃんとキャラが生きて存在している(人生を送っている)感じが良いなと感じました。 (今回の陳琳などもそうですね)
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No.9844 - 2004/01/13(Tue) 22:42:05 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<毒と毒薬> / ひろし | | | | 蛇足ですが、抜けていたので念のため…
上の書き込みですが、単行本の17巻末に出ている「趙翠湍」の事です。 それで、その娘かなぁと…
でも、改めて見返してみると唇以外はあまり似ていないかも。
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No.9846 - 2004/01/13(Tue) 22:47:48 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<毒と毒薬> / 仲翔 | | | | 「あの詩」というのは曹植が書きなぐったそれのことで、「屈原の詩に戻って…」というのは、屈原とその弟子たちによる詩集「楚辞」が、漢詩における元祖のようなものであることから、「詩のなんたるかもわからずにそのような解釈をする輩は、屈原の詩を読んで一から勉強しなおせ!」といった所でしょうか。 「500年前の馬鹿」というのは、屈原の進言を容れずにのち秦に滅ぼされた楚のことでしょうか。 ちなみに屈原の詩は世の中を嘆いたものや、人間の悲しさ、はかなさを詠ったものが多く、代表作に「離騒」「漁父」などがあります。 韻文といって、各節の最後の1文字が韻を踏んでおり、今のラップのようなものですね。
ところで、崔炎の処刑については、一つ素朴な疑問があります。 曹操は「法家の怪物」です。「法家」とは法によって世を治めるという思想です。つまり、法にはかなり重きをおいている人物ですよね。それは北部尉時代からもわかります。ってことは、崔炎の罪に関する法の適用は適切だったはずです。じゃあ、それはどのような法に基づいたものだったんでしょうか? もちろん曹操が儒の精神に大きく影響された後漢の法をそのままにしておくはずは無く、誰かが、または曹操自身が起草したものだったんでしょうが、最近の蒼天曹操はそのあたり微妙な感じがします。なんか偏ってきたような。 ちょっと気になりました。
実は最近海外から帰ってきたため、久しぶりに読んだのですが、曹操がすごく年取ってて、ちょっとショックでした。
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No.9848 - 2004/01/14(Wed) 00:31:15 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<毒と毒薬> / 仙道 [関東] | | | | いや、面白い。 管理人さんのレビューは実にわかりやすい。
この頃、この作品の曹操が好きになれなくなってきました。 合理主義者で改革者、まるで亡国の首相の様で鼻に付く。 どいつもこいつも現代人すぎやしないか、って思う時もあります。
儒とは呪でもある、くらい言ってもいいだろう。
劉備に寝返りたくなってきました。
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No.9849 - 2004/01/14(Wed) 06:55:34 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<毒と毒薬> / TATSU@管理人 [九州] | | | | 皆さん、いつもいつも感想を書き込んでくださいまして、本当に有難うございます。 最近の皆さんの書込みは、スッゴクいい感じです!!(もちろん以前の書込みも良かったですが)。管理人も「そうかぁ」とか「なるほど〜」とか一人呟きながら、読んでおります。 さて、全員にレス付けたいところなんですが、仕事でヘバっておりまして、いつも通り初投稿の方にご挨拶を。
きいちさん、初めまして。蒼天考へようこそ。
>何晏の目の話は老荘思想に元ネタ
みたいですね〜。おっしゃる通り「無」とか「有」がキーワードみたいです。 管理人はそこらへんに関しての知識は皆無なんですが、もし掘り下げるつもりなら、欣太先生はまだ何晏を登場させそうな気もします。
>百家争鳴をねらっている節も
そんな感じします。「誕生の宴」でも孔融・曹植・陳琳が論争してるのが嬉しそうでしたし、崔炎曰く『外に内に、たえず世を揺すぶっておらねば気が済まぬ』ですもんね〜。
きさこさん初めまして。蒼天考へようこそ。
>彼との関わりをつい考えてしまいます。
そういう読み方もアリだと思います。というか、そういう読み方すると楽しいですよね〜。歴史を題材にした作品ならではの楽しみ方だと思います。
>儒者勢力vs老荘の徒(浮華の徒?)といった図式
実に面白そうです。そう考えると、曹操死後も作品が続いて、司馬懿VS曹爽・何晏の政争とか見てみたい気がします。
孟雪梅さん、初めまして。蒼天考へようこそ。
>張昭さんを推挙したりした間柄
へぇ!そうなんですか! ちょっとしたトリビアですね。それは何進のもとで働いていた頃の話でしょうか?
>蔡文姫は出てこないのでしょうか。
ほんとですね〜。王粲も出てきましたし、是非登場させて欲しいですところですね。 そう言えば蒼天って、匈奴絡みのエピソードが無いですね。残念です。
あと、管理人のレビューに対する書込みにつきまして、少々ご返事を。
>いや、あの三人は全員後宮に入って皇帝の夫人になってます(何回か前に憲と節が出てました)から、また別の娘です。
ぐは〜ッ! そうなのかっ! 3人とも帝に嫁いでたのか〜! それは失礼しました! 憲と節がブランコに乗ってたのは憶えてますが、雑誌捨てちゃったんで、顔の確認とかできませんでした〜。ご指摘ありがとうございます。
>つまり、「拷問を受けて刑死したのではない」という、儒者らしい「タテマエ」のために、刑具でない香炉によって死んだということじゃないかと思いました。
t.sさん、鋭い!! そー言われて読み返してみたら、刑具は崔炎の前に並べられていたのに、ふいに彼は振り返って、背後に置いてある「アレ」に頭を打ち付けてました。それに形状からも、取っ手が付いて煙出てたりして、まさしく「香炉」って感じでした。
>曹植が書いた遠征記に書いた「横に書き殴ってあるこの詩」の事だと思うのですが。それで、それを見て周りの文官達が勝手に盛り上がっているのかと解釈しました。
>「あの詩」というのは曹植が書きなぐったそれのことで、「屈原の詩に戻って…」というのは、屈原とその弟子たちによる詩集「楚辞」が、漢詩における元祖のようなものであることから、「詩のなんたるかもわからずにそのような解釈をする輩は、屈原の詩を読んで一から勉強しなおせ!」といった所でしょうか。
なるほど〜。ちーちゃんの詩というのが確かにしっくりくるような気がします。 屈原の詩を読んで一から勉強しなおせ!つーのは、ドラゴン桜でいうところの「中学生の算数からやり直せ!」と同じようなもんでしょうか。
最後にこれはレスしたい!
>あの鉄のスッポンがいかなる肉刑に用いられるのか。
同じこと思いました〜! 頭部か尾部を、どこかに突っ込んだりするんでしょーか? ま、まさかねぇ〜(ブルッ)
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No.9852 - 2004/01/14(Wed) 22:41:01 |
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