| 「3週間ぶりの再開」「カラーページ」「漢中攻防戦前夜」と、堪能させて頂きました。蒼天航路。 特に最後の決闘開始には、ここでこうきたか!ってニヤリとしてしまいました。
さて、レビュー突入前に、扉絵キャッチコピーがイイ感じだったんで転記しておきます。
大乱の世に より強く より高く 己の旗を掲げ続けた者たちの、 生の営みを綴る 永遠の物語−。
遂に、その最終章へ突入!!
遂にこの永遠の物語も、終盤を迎えました。 寂しくはありますが、この作品が、不朽の名作となるような終章を期待します。
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No.10605 - 2004/05/08(Sat) 23:34:25
| ☆ Re: 今週の蒼天<将軍たちの前夜> / TATSU@管理人 [関東] | | | | 【STORY】
−未曾有(みぞう)の群雄割拠。 あれから 30年ほどになるか。−
魏王・曹操は岸壁に佇み、西の彼方を見つめていた。
−劉備。 劉 玄徳よ。 生き残っておるのは、 無名から這い上がってきた おまえひとりだ。−
***************
南鄭。 夏侯淵の漢中方面軍・本陣に、曹洪の救援部隊が到着していた。 長安5万の軍の調練を、もう仕上げてきたのか。と笑う夏侯淵に、『 劉備・張飛・馬超を相手にするこの戦いは、褒賞を得る絶好の機 』と、鬼教官・曹洪は微笑んで告げていた。 あけすけに褒美褒美と言うというな。と苦笑する夏侯淵。 「財貨で免れられる災いもある。乱世は金がかかるのだ。」 曹洪は答えながら、夏侯淵・徐晃・張郤の漢中三将のもとへ歩み寄った。、 「それに無欲や清廉を売り物にするたてまえの時代は過ぎ去った。以後は人がその本性をもっと露(あらわ)にして生きる世になる。」 そう告げる曹洪の台詞は、儒を否定する曹操のそれであった。 総司令官・夏侯淵は、"調練もその口調でやっておったな" と笑みを浮かべながら、「では、その貪欲な本性に応えるとしよう。」と、軍議を開始した。
総勢6万の劉備軍は、関城を本陣として、2万の軍を割いて北上させていた。指揮するは張飛・馬超の二将。加えて呉蘭・雷銅という若き武将も参軍していた。 夏侯淵は曹洪に対して、その北上した2万の軍の追撃を命じた。張・馬の名を聞き、緊張に唾を飲み込む曹洪。
ふいに張既が告げていた。 「反転させて挟撃の構えをとるか、4つにばらして陽動に出るか。あるいはさらに北へ向かい、」 北上軍の行動を予測する張既。 「下弁あたりを狙っているとすれば、最も警戒すべきは、やはり馬超の動きでございましょうか?」 その問いを受けて、夏侯淵は素早く状況を把握した。馬超が長く下弁に駐屯すれば、西方の羌族と再び結託する恐れがあり、そうなると長安は、喉元に匕首(あいくち)をつきつけられる形になる、と。 −廃墟とはいえ、下弁は絶対譲れんな。− 額に汗を浮かべ、張既はそう考えていた。
「曹洪殿。張飛にも今までに倍する警戒を。」 張郤が曹洪に告げていた。 先年、巴西において張飛軍に苦汁を飲まされた張郤は、"暴勇だけ" という張飛に対する先入観が敗因であったと、述懐していた。 曹洪。つまりは劉備の軍そのものが今や別物。いかなる侮りも禁物だ。と、張既・張郤の発言を締め括り、総司令官の夏侯淵は忠告した。 もとより承知!と叫ぶ曹洪。ふいに徐晃が、傍らに立つ若者の方向を振り向いた。 「曹洪将軍(おじさん)が手柄を焦って我を見失ってもいいよう、端(はな)から お前が兵をまとめておくんだぞ。」 その発言に憤怒の声を上げる曹洪。若者は曹操の族子(おい)である曹休であった。若き曹休は、拱手しながら答えていた。 「はい。魏王(との)からも同様のことを仰せつかっておりまする。」 唖然とする曹洪を余所に、夏侯淵は、次々と指令を発した。 「張郤は南鄭を守備。徐晃は陽平関。俺は定軍山へ軍を進める。」 魏王国・西部方面最高司令官は高らかに叫んだ。
「往くぞ!これは漢中を守る戦ではない!劉備を討ち獲る戦だ!」
***************
下弁。 騎馬隊が歩兵を追撃していた。騎馬隊の先頭を駆ける将は、虎鬚を生やし蛇矛を持ち、雄叫びを上げていた。 そこへ、ふいに長髯の男が騎馬で現れ、虎鬚の男の前に割り込んだ。見苦しいぞ!と叫ぶ長髯の男は、張飛に酷似した虎鬚男を制止した。 「よく見ろ雷同。墟城をねぐらにしておる山賊だ。」 唖然とする雷同。次ぎに雷同は、長髯の男に向かって叫んでいた。 「だがよ。呉蘭。いくら関羽将軍から譲られた着物を纏おうが、おめえ自体は俺と同格だ。あまり偉そうにするんじゃねえ!」 その言葉を皮切りに雷同と呉蘭の口論が始まっていた。
その口論を、憤懣やる方ない表情で見る将軍がいた。張飛である。 孔明め、よりによって あの二人を組ませやがって。と、激怒する張飛。その時、張飛の背後から声がした。 「しかし、演習での息の合い方は絶妙。適材適所の配置でしょう。」 背後の男は馬超であった。絶句する張飛。馬超は表情も変えず、続けて告げた。 「張飛殿、急がれたほうが良い。あなたが布陣する固山は道無き天険。日が暮れると方向を失う。」 張飛はそれに答えず、ここまでァ、我慢してきたが。とつぶやきながら、馬を道脇へと進めた。 「馬超。おめえの、そのとり澄ました物言いは、やっぱ肌にあわねえ。」 道脇の東屋(あづまや)の前で馬を止めて、張飛は続けた。 「そもそもが、同じ役目を割り当てられてるのが気にくわねえ。」 ならば、どうなさろうと? と、静かに尋ねる馬超の言葉に、張飛は、決まってんだろうが!と叫んでいた。 突如、軒の竹竿を引き摺り降ろす張飛。驚く兵士達の視線の中、張飛は竿を二つにへし折った。 「錦(にしき)がいったい なんぼのもんか、確かめてやろうじゃねえか。」 不敵に笑いながら竿の一つを馬超に放り投げる張飛。馬超は黙ってそれを受けとめた。 眉一つ動かさず、馬超は静かに話し始めた。 「同じ主君の下(もと)、武技ひとつの優劣などなんの意味もない。」 竹竿を掲げる錦・馬超。 「だが、もとより避けては通れぬものと解しましょう。」 その台詞に激昂する張飛。 「小賢しいわ!!」 そう叫ぶや否や、張飛は馬超を目掛け馬を駆った。竿を構える馬超。
渾身の力を込めて振り下ろされる張飛の竹竿。 同時に馬超も、凄まじい勢いで竿を繰り出していた。
【REVIEW】
●オープニングの曹操の述懐は、感慨深かったです。 最初のシーンは対董卓連合軍の時の曹操でした。あの時は敵に呂布。味方に孫堅、袁紹、袁術、公孫讃、陶謙や鮑信、なんと孔融や馬騰もいたんですよね。 乱世に名乗りをあげた群雄達は悉(ことごと)く退場してゆきました。(呉の孫権は健在ですが、三代目ですからこれに当てはまりません。)そう考えると、あの未曾有の大乱世を経て生き残ったのは、本当に曹操と劉備だけなんですよね。 漢中に侵攻してきた劉備を思い描く曹操の気持ちは、どんなものなんでしょう?
●曹洪、ついに出番が回ってきました。実はこの作品では、曹洪の出番は無いままなのかと思ってました。ところが、今週の感じでは、かなり活躍しそうな予感です。 キャラ的には曹仁みたいな位置付けなんでしょうか? いずれにせよ こうやって「三国志でメジャーとは言えないキャラ」にどんどんスポットが当たっていくのは、管理人的には非常に嬉しいですし、興味深くもあります。 で、今回の "褒賞" から続く "財貨云々" の一連の台詞は、曹洪の史実の逸話を多分に匂わせる内容になってました。こーいうところは欣太先生、本当にウマイと思います。 それから曹洪の鬚の形が微妙に変わってましたね。あと、あの長い三つ編みが管理人的には気になりました。しばらく登場しない間にスゴク髪を伸ばしたてたんでしょうか。
●曹休なんて出てきましたね。兜が前述の「反董卓連合軍の時の曹操」の兜に似てました。実は三国志の登場人物にそれほど詳しくない管理人は、どんな人物か調べちゃいました。ネタバレなんで書きませんが、なるほど、だからここで登場したのか、って感じでした。
●雷銅は張飛に似てましたね〜。っていうか登場してから3コマぐらいは張飛かと思ってました。呉蘭は明らかに「髯だけ関羽」って感じでしたが。 で、この二人、何で関羽と張飛に似てるんでしょう? 偶然似ちゃったんでしょうか? 関羽と張飛に憬れて、真似してるんでしょうか? それとも作戦上、関羽と張飛に化けているんでしょうか?
●そして張飛と馬超。遂に決闘を始めちゃいました。管理人の描いた「430,000HITキリイラ」がここで再現されるとは思いませんでした(笑) 演義にあった「葭萌関の一騎討ち」。当サイトでも「馬超と張飛の一騎討ちを見たかった。」という声は多かった訳ですが、こんなところで そのエピソードを採用するなんて思いませんでした。欣太先生、ニクイ演出です。 張飛の異様なまでの熱さと馬超の微動だにしない冷静さが、相乗的にお互いの溝を深めていき、決闘に至ったような雰囲気でした。
●さて、馬超はそれほど気に障るようなことを言ったようには思えませんでしたが、張飛は激昂してましたよね。 『とり澄ました物言いが肌に合わない』 『同じ役目を割り当てられてるのが気に入らない』というのが理由みたいですが、張飛があんなにイラついてた理由は、もっと根本的なところにもあるように思えました。管理人独自の解釈ではありますが、以下考察させて頂きます。
蒼天上のストーリーで考えるに、曹操に敗れた馬超は、結んだばかりの和議を破って涼州刺史を殺し、自分をしめだした羌叙への報復として妻子を殺害、あげくの果てには家臣さえ捨て、ただ一人で放浪して劉備の下へ流れ着いた訳です。 これって張飛からすれば「侠の風上にもおけねえ!」って感じじゃないでしょうか。それを劉備は「錦っていやあ馬超だろ。蜀(ここ)じゃ関さん級の威名だもんな。」なんて言いつつ一軍を与え、厚遇しちゃった訳です。 張飛からすれば、ふらっと家臣になったそんな男が、長年連れ添ってきた自分や関羽と同格なんて、許せないんじゃないでしょうか? 義侠の雷鳴・張飛にすれば「錦(にしき)がいったいなんぼのもんじゃい。しゃらくせえ。」ってなるのは当然のような気がします。 馬超からすれば、因縁つけられてるとしか思えないでしょうがね。(笑)
でも、馬超も "同じ主君に仕えているのに、武技の優劣に拘るのはナンセンス" と言いつつも、その後にすぐ「最初から避けて通れぬ道だったと思うことにしましょう。」と、張飛の挑戦を速攻で受けて立ってます。思うに、張飛が自分をどう思っていたか、最初から分かってたんじゃないでしょうか。 いや、聡明な馬超には、劉備軍における自分への風当たりは理解できていたような気がします。 まぁ、盟友から称賛された "錦" を心の拠り所としている馬超からすれば、「錦がいったいなんぼのもんか」と言われた以上、『 売られた喧嘩は買う 』のは当然なのかもしれません。
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No.10606 - 2004/05/08(Sat) 23:35:41 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<将軍たちの前夜> / つね [関東] | | | | 「最終章」ねえ・・・。まあキャッチコピーなんて、担当さんが勝手につけてるだけでしょ? 私はそんなもん信じない。 と、いきなり宗旨替え。もっとも私のキャッチコピーに対する立場は「作品の一部ではないけれども、連載考で話題になることもあるので『今週の蒼天』に載せてほしい」というものですが。
序.30年目の決着の幕開け 1.漢中攻防戦2(魏西部方面軍幕僚会議) 2.漢中攻防戦3(張飛の不満)
反董卓大同盟が西暦190年。漢中攻防戦が西暦218年。なるほどほぼ30年。官渡から18年。赤壁から10年。TATSUさんも書かれてましたが、連載当初から付き添ってきた方たちには曹操同様、感慨深いものがあるのでしょうね。私が本格的に毎週立ち読みするようになったのは劉備の征蜀開始という本当に最近のことですが。
あらためて読み返すと、張飛の馬超に対する不満は征蜀当時からですね。「錦っていやあ馬超だろ。蜀(ここ)じゃ関さん級の威名だもんな。」という劉備の言葉に「ああ?」と振り返る表情には嫉妬もうかがえます。その後、馬超の来歴を知るにつれ、「こいつ許せねえ」となってしまったようですね。加えて、普段から馬超は虫が好かないということをアピールしていた(だろう)にもかかわらず、同等の立場として組まされる。それは不満が爆発するでしょう。 しかし、こんなところで一騎討ちしてしまっては仲裁してくれる人もいないし、どう引き分け(勝手に決めてしまっていますが)に持っていくのやら。
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No.10607 - 2004/05/09(Sun) 01:30:01 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<将軍たちの前夜> / HARRY | | | | はじめまして。 このサイトが始まってからずっとロムってた者です。蒼天航路は12巻位からです。
三国志の面白いところというか、曹操と劉備の凄いところは、名のあるところを曹操は全部倒してる、劉備は全部に属してるところではないでしょうか?全部といっては語弊がありますが、劉備が行くところ曹操に滅ぼされるという感じです。
今週号に関しては曹洪のキャラや張と馬など最高潮の面白さかと思いました。
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No.10608 - 2004/05/09(Sun) 01:56:27 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<将軍たちの前夜> / 英英 [北海道] | | | | <今週の蒼天>お待ちしておりましたぁ! まさか張飛と馬超が仲間になってから一騎討ちが見られるとは思わず、やったあああ♪ 真っ二つに折った“竹ざお”でもOKです。 張飛が一方的にいちゃもんつけてる感じですが、張飛なので良しとします(笑) なんせ彼自身「一合うちあってみれば相手の心がわかる」と言ってましたから。たぶん張飛が他人を理解するには、喧嘩するのが一番の早道なんでしょうね。…ナイター突入なんて、さすがにしないですよねえ…(苦笑)。 「避けて通れぬ道」とあっさり決闘を受けるなんて、馬超も武侠を解するのですね。でもそんなところは、いっそう張飛にはむかつくのでしょう〜。 互いに避けては通らぬ道! 呉蘭と雷銅、なんなんでしょうね。楽しい二人です(笑) 得物は青龍刀と蛇矛。それにあの髭。 …関張のサポーター? 呉蘭って旧蜀の将だと思ってましたが、関羽のファンだったんでしょうか。 関さんってば、いつのまに着物をプレゼントしたのだ? 戦の進展には全く関係ないでしょうけど、気になります(爆)
ライバル心バリバリな若手武将のお守り(爆)、いやいや…監督・指揮をするはめになって、張飛も大変ですね。 てか、張飛に委ねる孔明の采配が、腹黒い(笑)
張既が危惧したように、馬超&張飛&サポーターは下弁に進軍してます。これを曹洪が5万の軍勢を率いて追ってるはずですが、対する劉備軍は2万。馬超の口ぶりからすると、陽が傾こうというのに布陣は未!大将二人は決闘中(爆)。まさか、「大将が我を忘れてもいいように呉蘭&雷銅が兵をまとめておけ」なんて指示を、劉備や孔明が与えてるとは思えないし(^^; でも腹黒孔明(劉備?)は4人が揉めることくらい見越していて、その上でメリットを優先して組ませたんでしょうねえ。 とりあえず大将二人の決闘は、若手二人の口論をやめさせ、兵士たちにの心を引き締めた……というのは厳しいですか。そんなことより迎撃体制をしましょう。
魏の征西トリオもお元気そうで何よりです。 曹洪に蓄財家の色が見え隠れ…というより丸見え(笑) 「乱世は金がかかるのだ」が面白い。 若手曹休、爽やかにいい味だしてます。 淵が二カッと笑ってる表情が好きですー♪ 同じような顔を、「迷子の惇将軍のうわさにはかなわぬよ」「陣中に知らぬ者はないぞ」って場面でもしてましたね。好きです。
今週の蒼天は、まさに 将 軍 た ち の 前 夜 祭 ♪
※追伸※ 今回の蒼天予報の“竹ざお”。 モーニングを読む時にはすっかり忘れてますので(笑)、私は全然抵抗ないです。ストーリーが面白いから引き込まれちゃって、すでに頭には残ってなくて。あとで思い出して「あ、あの時の得物が竹ざおだったんだ!(遅)」と納得するんですが(^▽^)
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No.10609 - 2004/05/09(Sun) 01:58:10 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<将軍たちの前夜> / 閻行 | | | | >サポーター
確かに関羽・張飛のファンクラブ在籍なのかもしれませんが、私は合肥の遼来来のように、関羽・張飛がやってきた!と思わせて敵を陽動する作戦なのかと思うのですが。
今回、最終章という言葉を聞いて「ああ、最後なんだ」としみじみ思いました。 張飛と張郃の戦いが描写されなかったのは残念でしたが、ちょろっと張郃が口に出してましたね。
それはそうと、合肥後半あたりから、絵柄が軽くなったような気がするのは私の気のせいでしょうか?
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No.10610 - 2004/05/09(Sun) 03:36:22 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<将軍たちの前夜> / 仲完 [東海] | | | | きましたねー、張飛vs馬超。 今回の馬超、なんか自分的には壊れた後・・・といいますか、一回すべてを失った人間の機械っぽさを感じるような口調に思いました。すべての運命をあるがままに受け入れる・・・とでもいうか。 ギャルゲーでいえば無感情系、小説で言えば北方馬超。 ・・・まあ北方三国志は巷間では散々な評価の小説ですし「あんな代物と蒼天を同格に語るな」と言われそうですが。
偽関張コンビ・・・そういや文若さんが昔、許都で武器職人と100人の関羽作戦とかやってましたねえ。あんなノリなのかな。
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No.10611 - 2004/05/09(Sun) 12:54:31 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<将軍たちの前夜> / てら | | | | 初めまして、てらと申します。 ゲストブックにはカキコさせて頂いたのですがこのBBSには初めてです。 何卒よろしくお願いいたしますm(_ _)m
今週の蒼天、久々に曹洪出てきておおっ!と思いました! 史実では何というか、ちょっとケチ(すみません;)っぽいイメージの曹洪なので、「もう出てこんのかな、出てくるとしたらどんな風に描かれるんやろ」と思ってたのですが、いい感じに出てきて感動でした。 TATSUさんも仰ってましたが、蒼天って本当そういう史実との絡め方がすごいと思います。 馬超と張飛のバトルですが、正史では馬超が劉備の事を字で呼んで、張飛が馬超に敵意を抱く、というエピソードがあった気が…(曖昧ですみません;)。蒼天ではそのエピソードは描かれてないので、やはり張飛は馬超の経歴や扱いや態度なんかに腹が立ったのでしょうか。
扉絵の「遂に最終章」の響き、「もうそろそろ来るかな…」とは覚悟してたのですが、改めて言われるとやはり悲しいですね… 夏侯淵大好きなので、「定軍山行かんとって!」とか思ってしまいました;仕方ない事とは思いつつも・・・ でも来週も楽しみに待つとします;
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No.10614 - 2004/05/09(Sun) 15:54:04 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<将軍たちの前夜> / 陳孫 [関東] | | | | ついに最終章ですか。 私もやはり、「いよいよ漢中攻防戦」という高揚感がある一方、終わりが近づいていることへの寂しさがありますね。
>先年、巴西において張飛軍に苦汁を飲まされた張郤は、"暴勇だけ" という張飛に対する先入観が敗因であったと、述懐していた。
ということは、張飛 vs 張郤の戦いはもう終わってたんですか!? 残念です(悲 少年時代に愛読した横山三国志では、張郤はかなり自分勝手な戦いで張飛に翻弄され、処刑も已む無しという描き方でしたが、私はこれは事実ではないだろうと思いました。 その後の北伐の際、孔明が張郤の獅子奮迅の活躍を目の当たりにして、 「その昔、漢中で張飛と張郤がいずれ劣らぬ戦いをし、魏に張郤ありと言わしめた」 と、矛盾することを言ってましたからね。 実際はどういう戦いだったのか?見たかったです。 あと、曹休も出てきましたね(喜 もっと早く出てくるかと思ってたんですが。 正史では銅雀台の落成式で、曹一門のトップバッターとして華麗な弓技を披露したとあったと思うんですが? 曹氏・夏侯氏一門の次世代のホープ、曹真や夏侯尚も出てきてくれるんでしょうか? 単行本31巻の裏表紙に曹操の子供たちが出ているのを見た時、この中に曹休・曹真・夏侯尚もいればなぁ〜・・・、などと思ってしまいました(w 特に娘婿の何晏がいるのなら、同じく娘婿(でしたっけ?)の夏侯尚や、養子の曹真がいてもいいのに(汗 ところで呉蘭と雷銅の二人ですが、
>で、この二人、何で関羽と張飛に似てるんでしょう?
似てるというか・・・、劉備はこの二人を、関羽と張飛の先例に倣わせようとしているのではないでしょうか? 実は私が愛読している、あるSF小説にも似たようなものがあるのです(w 長年主君のもとで息の合ったコンピを組んでいた二人の名将が昇進し、前線から軍中枢に上がったので、二人の若い武将を、亜流であるにしても彼らに代わるものとして起用していました。 関羽と張飛も、今や最有力の武将となり、関羽は荊州の守備を預かり、張飛は劉備のもとで一軍の将となりましたから、最前線で大暴れする中級指揮官の中に、かつての関羽と張飛のようなコンピを作りたかったのでは? 事実、呉蘭と雷銅の二人は息の合ったコンピのようですし。 しかし彼らの運命は・・・、ネタバレするので、ここらで止めときます(汗
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No.10615 - 2004/05/09(Sun) 17:49:21 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<将軍たちの前夜> / 5050 [東北] | | | | 初めまして。5050といいます。描画考では挨拶をさせていただいたんですがここにカキコするのは初めてで、未熟者ですが皆さん宜しくお願いします。ちなみに私は郭嘉fanです。
まず最終章というキャッチを目にして、少なくない驚きと寂しさを覚えました。関羽・荊州編をゴンタ先生はとばすつもりなんでしょうか?ちゃんと見たいです、関羽の死を。
曹洪、ちゃんと出てきてくれてたんでホッとしました。もしかして説明文だけでキャラ自体は出てこないんじゃないかって内心心配してたんで すよ。三つ編みがかなり気になりますが。まあ深くは書きません。
あと気になるのが張飛と馬超の決闘なんですが、なんか違和感があるように思います。最後のページが。張飛の竹竿を振り薙ぐ所、ちょっと迫力が無い様に思うんです。相手がホントに嫌いな奴だったんならもっと迫力のある顔をしませんか?特に張飛の場合。張飛に何か考えでもあるんでしょうか?またはたまたまこんな絵になってしまっただけなんでしょうか?
呉蘭と雷銅のコンビは合肥の3人組に似てますね。お互いに好きではないけど戦となれば連帯感が生まれるって所が。劉備(と孔明)はこの二人を第二の関・張にしようとしているんでしょうか?若い世代の台頭が劉備陣営にもまた訪れているということでしょうか。
では、今週はこのくらいにして、来週を待ちましょう。老将コンビ早く活躍して欲しいな…
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No.10616 - 2004/05/09(Sun) 20:44:45 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<将軍たちの前夜> / riku | | | | どうもはじめまして。 こちらのHPにはたまに覗かせていただいておりました。 蒼天航路もとうとう最終章ということで感慨深いものがあります。 なのでちょっと発言。
冒頭の曹操独白のシーン。「無名」の劉備を思い出しました。 四の辻・銀嚢酒家の鬼嚢しゃま。ん〜懐かしい。 「今から孫進らを丸ごと潰しに行くぜ!」 ってか。
今週一番「あぁ・・!」って思ったのは、夏候淵が“定軍山”に 進むと発言したシーンでした。 上でもだれか発言されてましたが。ほんと行かないで欲しい。 どんな形で彼を描くのか、、今から楽しみです。
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No.10618 - 2004/05/09(Sun) 22:57:51 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<将軍たちの前夜> / ギルガメッシュ [関東] | | | | 興奮冷めず、一気に見て何度も見入ってしまいました。カラーの最初のページのもいいので書きたいと思います。
−下天に刻んだ遥かなる道程。振り向けば、夢まぼろしの如きその軌跡。−
曹操、劉備・・・。黄巾の乱より始まった群雄割拠の時代から戦ってきた半生を省みるいいフレーズだと思いました。
曹洪は「鬼教官」といわれていましたが、前に曹操が楽進を兵卒から見出した際に曹洪は兵の調練をしていました。彼は主に吸収した兵の調練を登場していない間、一手に引き受けていたんでしょうか?うーむ、縁の下の力持ちといったところでしょうか。曹洪曰く「財貨で免れられる災いもある。」という台詞に後の事を知る自分は可笑しさを隠せませんでしたが。
曹休、初登場ですね。董卓追討時の鎧を着けていましたが、これは曹操からの餞別でしょうか。演義では損な役回りなんで頑張ってもらいたいです。凛々しい若武者ぶりに好印象です。
張飛と馬超の一騎討ちがこんなところで実現するとは思いませんでした。竹ざおですが、張飛も理性はまだあるようです。しかし熱が入りすぎて長坂で見せた鬼神モードになると収拾つかなくなるような気が。仲完さんが馬超に関して「人間の機械っぽさを感じる口調。」とおっしゃってましたが、自分は曹操軍との、特に曹操との再会にむけての嵐の前の静けさのように思います。感情を抑え、来るべきときに牙を磨ぐような。張飛も一騎討ちで馬超の心情を知っていくのではないでしょうか。
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No.10619 - 2004/05/09(Sun) 23:32:56 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<将軍たちの前夜> / TATSU@管理人 [関東] | | | | おおっ、今週は初投稿の挨拶が多いですね。 皆さんの感想が続く中、横レスみたいになって恐縮ですが、ちょっと管理人からも挨拶を。
★HARRYさん、初めまして。蒼天考へようこそ。
>このサイトが始まってからずっとロムってた
うわっ、ビックリ。蒼天考歴3年超ですか? それは嬉しいです。 しかし、そんな古株の人が、まだまだROM派の中にいるんですね〜。恐ろしや...
>劉備が行くところ曹操に滅ぼされるという感じ
そうなんですよね。一国の主になる前に、これだけ多くの群雄の中を渡り歩いた人物って、歴史上でも稀有なんじゃないでしょうか? 思いつくだけでも、公孫讃・陶謙・呂布・曹操・袁紹・劉表の下になってますもんねー。
★てらさん、初めまして。蒼天考へようこそ。
>正史では馬超が劉備の事を字で呼んで、張飛が馬超に敵意を抱く、というエピソードがあった気が…
正史の本文には無いですが、裴松之の注に出てきます。 馬超伝注『山陽公載記』によると、馬超は劉備のことを字(あざな)で呼んだ為、それを聞いた関羽がエライ腹を立てたそうです。そこで張飛は「じゃ、奴に礼儀を教えてやろう。」と発言し、翌日、会議において関羽と張飛は、劉備の傍らに剣を持って侍立します。その二人を見て馬超は仰天し、二度と劉備を字で呼ばなくなった。 というエピソードです。 でも、このエピソード、裴松之自身が「追い詰められて劉備に身を寄せた馬超が、劉備を字で呼ぶような事をする訳がないし、そもそも関羽は荊州に居るのだから劉備の傍らに立つなんてことは有り得ない。増してや何で二人が立っている姿を見て、自分が字で劉備を呼んだことが原因だと分かるんだ。」って、かなり怒ってます。 どうやら、非常に嘘っぽい話だということで...
>「定軍山行かんとって!」とか思ってしまいました;仕方ない事とは思いつつも・・・
分かります。管理人も夏侯淵が「俺は定軍山へ軍を進める」って言った時、あ、きた!ってドキッとしました。
★5050さん、初めまして。蒼天考へようこそ。
>関羽・荊州編をゴンタ先生はとばすつもりなんでしょうか?ちゃんと見たいです、関羽の死を。
そんなことは無いと思いますよ。他のキャラの死を割愛することがあっても、関羽の死をとばすことは無いと思います。 管理人も、『不朽の名作となるような終章を期待します。』とは確かに書きましたが、キャッチコピーの「最終章」って言葉にあまり拘り過ぎるのもどうかと思います。もともと蒼天に「○○の章」みたいな区切りは無いのですから... つねさんも言ってますが、コピーの部分は欣太先生ではなく、編集部の方が付けてると思われます。 ですから、欣太先生が「漢中編で蒼天航路は終わり」と宣言している訳ではなく、「物語も終盤に突入!」みたいな意味合いのことを、担当さんが ああいうコピーで現したのではないでしょうか。
>ちょっと迫力が無い様に思うんです。相手がホントに嫌いな奴だったんならもっと迫力のある顔をしませんか
それは気付きませんでした。でも、張飛も今が戦場なのは分かっている筈ですから(剣ではなく、竹竿で戦おうとする分別も持ってることですし、)敵と戦おうとする時ほどの、気迫や殺気は込めてないのかもしれませんね。
★rikuさん、初めまして。蒼天考へようこそ。
>四の辻・銀嚢酒家の鬼嚢しゃま。ん〜懐かしい。
「無名時代 劉備」懐かしいですね〜。 最初の頃の劉備って、表は陽気な筵売り、裏では "侠の親分として闇を斬る" という、かなりドラマチックな設定で、その設定はお気に入りでした。 途中、かなりボロボロになってましたが、遂に劉備も 気嚢時代に言ってた「民の笑顔を見る」立場となった訳ですね〜。
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No.10622 - 2004/05/09(Sun) 23:48:47 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<将軍たちの前夜> / DAI [関東] | | | | >未曾有(みぞう)の群雄割拠。 >あれから 30年ほどになるか。 >劉備。 劉 玄徳よ。 >生き残っておるのは、 >無名から這い上がってきた >おまえひとりだ。
賢しかったり、小面憎かったり、傲慢だったり、悟りすましていたり。 どうにも鼻につく場面が多い覇王・曹操。 でも、こういう部分が現れると、ま、いいか、という気になりそう。
ロマンチストなその姿。 幼い日に水晶と語り合った頃のまま。
でもよ、曹操。 それでも反曹。 曹操の魅力を知り、なお、曹操を許さぬ決断。 それが、劉玄徳が30年間掲げ続けた旗。
孔明が映らなかったその瞳に、劉玄徳はどう映る? そして、劉玄徳の瞳に映る自身の姿を見ることはできるのか?
つっか、喧嘩ですか? 張飛どーん、馬超どーん。 ま、殴り合わんと分からんこともあるわな。 ま、やりゃあ分かると思うけど、その馬超、曹操相手にマジ切れしたんだぜ?張飛どん。 全っ然、クールじゃないって。いや、まじで。笑 などなどと。
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No.10626 - 2004/05/10(Mon) 13:02:08 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<将軍たちの前夜> / 赤松 [甲信越] | | | | 今週の蒼天にレスすべく、モーニングを読んでやってまいりました。 赤松です。 単行本で読むのと、モーニングで読むのとではなんだか全然雰囲気が違って戸惑い気味ですが私もちょっと語らせていただきます。
曹操、劉備をライバル視してますね〜 最初に会ったときは全然・・光る原石程度にしか思ってなかったのに・・まあ劉備は最初から曹操見てましたけど。 ようやく曹操に逆賊と認められたんですね。・・・きっと(汗
曹洪、雰囲気ががらりと変わりましたね〜 いまいち影の薄かった彼ですが、ようやくスポットライトが当たりました。 曹休なんてまた渋い立場の人物も出てきたことですし 期待をいい意味で裏切ってくださるゴン太先生、これから彼らをどのような形で活躍させてくれるのでしょうか?楽しみです。
・・・ところで張飛さん、馬超さん? 頼みますから戦う前に怪我しんといてくださいよ?ほどほどに・・・ ね?
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No.10627 - 2004/05/10(Mon) 16:41:43 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<将軍たちの前夜> / 櫻 [関東] | | | | うっぎあ〜!!淵ちゃん!!やっぱり行っちゃうんですね・・・。 毎日毎日来週の彼の身が心配で心配でたまらんです。 荀?ケ以来久しぶりに人が死ぬのが怖い・・・(荀攸・楽進・李典らは予想若しくはあっさり逝ってしまったもので・・・)
曹洪がいるー!!いつのまにこんなロン毛みつあみに!?しかもがめつさは変わらず!!でもなんかこういわれると納得しちゃうな〜。 曹休は植ちゃんに似てた気が・・・。血つながってないのに。というか曹仁にも曹洪にも似てないよ。若いから?
つーか呉蘭と雷銅・・・パクリ?コスプレ?(ファンの方ごめんなさい) 孔明が軍師してますよねー。性格そのままなのに。
張飛と馬超さんこんなところでおっぱじめてるし。随分突発的だなあと思いましたが・・・。前からためこんではいたようですが。
とりあえず淵ちゃん頑張れ!!!Σo(>-<)○
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No.10628 - 2004/05/10(Mon) 19:24:25 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<将軍たちの前夜> / ビート肉 [中国] | | | | はじめまして、ビート肉と申します。昔、馬良が好きでした。自分は子供のころから1本だけ釣りのミチイトみたいな白い眉毛が生えててそれだけの理由からだったのですが。。蒼天版の彼はなんかしょぼかったですね(男の子好きするキャラクターじゃなかったという意味で)、個人的に嫌いではなかったですが・・・。
それはさておき、最終章のキャッチコピーに関して私も管理人さん方と同じく物語が終盤に近づいたということで、まだまだ続くと思います(希望が半分くらいですが)。もし仮にこの戦いで最後ですよー、ということであっても漢中戦で終わるというのはないと思います。 漢中戦とその後の荊州争奪戦は2つで1つだと思うからです。と言うのは、劉備陣営の対魏王国・曹操陣営の戦略を立てる諸葛亮(?法正?)からするとある程度勝算があっての漢中侵攻であったことでしょうし、その先には必然的にその後の関羽の北上のことがありそれで1つの戦略だったと思うし、それは曹操側からしても同じことだと思うからです。劉・張と関は一心同体ですし、まとめてこれが乱世をシンボライズする劉と曹の最後の最大の戦いだと思いますしね!時間的にも1年かそこらくらいの間に起こった出来事だったような(?)気がしますし・・・。 物語としても、タイトル三国志の三国間の後にも先にも最もダイナミックでスリリングな駆け引きが繰り広げられますし、全編を通して最も心にひかかり感情を揺さぶられるハイライトの一つが荊州争奪戦だから、これが外されることはないでしょー!!と思います。
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No.10629 - 2004/05/10(Mon) 20:26:27 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<将軍たちの前夜> / TYIM1983 | | | | 最終章ですね…。 ですがこれから曹操陣ではいろいろなことがおこります。 それこそ「反曹操の象徴」劉備が決起したことによって。 故・横山氏の描かれなかった部分の曹操陣の苦労がそうとうあるので、なかなか終わるものではないでしょうね。 「どんどんいかつくなっていく」魏【言風】の乱をどう描くのかがとても楽しみです。
…しかし曹洪!絶対いつかイラストお願いしようと思ってたのに。 かっこよくなってしまったなあ…。 …どちらかといえばマイナーな方を描いて欲しい人間なので。
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No.10631 - 2004/05/10(Mon) 23:39:12 |
| ☆ 欲望というテーマ / 諸葛菜 | | | | > 南鄭。 > 夏侯淵の漢中方面軍・本陣に、曹洪の救援部隊が到着していた。 > 長安5万の軍の調練を、もう仕上げてきたのか。と笑う夏侯淵に、『 劉備・張飛・馬超を相手にするこの戦いは、褒賞を得る絶好の機 』と、鬼教官・曹洪は微笑んで告げていた。 > あけすけに褒美褒美と言うというな。と苦笑する夏侯淵。 > 「財貨で免れられる災いもある。乱世は金がかかるのだ。」 > 曹洪は答えながら、夏侯淵・徐晃・張郤の漢中三将のもとへ歩み寄った。、 > 「それに無欲や清廉を売り物にするたてまえの時代は過ぎ去った。以後は人がその本性をもっと露(あらわ)にして生きる世になる。」 > そう告げる曹洪の台詞は、儒を否定する曹操のそれであった。 > 総司令官・夏侯淵は、"調練もその口調でやっておったな" と笑みを浮かべながら、「では、その貪欲な本性に応えるとしよう。」と、軍議を開始した。
蒼天航路の一番最初に、この物語のテーマは、人間の欲望であるというような内容のところがありました(欲望の化身のトンが出てきたことなど、覚えておいでであろうか)。 本性に忠実に生きるのなら、それに耐えうる人間としての稀有の資質がいります。そうでなければ、破滅します。 曹洪の財貨に関する直接的な貪欲さは、曹操の生き方の影響でありましょう。しかし、自分の人間としての資質を測るべきです。 曹操は、貪欲さ、自分の気持ちに正直に生きることができるほどの、資質の持ち主です。明らかに。 でも、そういうことを、誰もが、真似できるかといったら、そうではないと思います。時代も、乱世であり、彼の欲望のまま発露する才能を表現する場所を提供しましたし、彼の破格の個性は、他の個性と戦っても、滅ぼされぬほどの「強さ」「したたかさ」があったからこそです。 それが、無い者は、むやみに、心に思っても、貪財を顕わにするべきではないと思います。 複雑なのは、人間の性(さが)。もちろん、欲望を心の奥に押さえ込んでしまって、まったく、外に出さないようになれば、それは、精神病すら生みかねません。ニーチェは、「自分の中の怪物をCENSOREDしまってはいけない。生きる力を失ってしまうからだ」と、言っているとか。欲望をCENSOREDしまったら、生きる力も失いましょう。 また、押し殺した欲望は、歪んだ奔出を招き、わかりにくい凶行などの犯罪を招くかもしれません(今は、本当に、わかりにくい異常犯罪多いです)。 凡人でも、ある程度の才人でも、バランスを取ることをしなくてはいけません。 あの陰陽の白と黒の螺旋が、ぐるりと、円の中で繋がるマークがありますが、あれも、そのようなことを表しているのでしょうか。 だから、曹操みたいに、自我を出しっぱなしというのは、相当異例なことであり、英雄であり続ける資質がない者は、本性を顕わにし過ぎても困るし、本性を押し殺し過ぎてもいけません。 例えば、賈詡は、息子や娘を、有力者と縁組させなかったそうです。疑いを受けて滅ぼされないためです。彼は、敵対していたのに、途中で寝返ったということもありましょうが、あれだけの大功がありながら、欲望を顕わにしていません。さすがは、心胆の策士と呼ばれるだけのことはあります。
最後に、財貨に貪欲な態度を用いて、おもしろい謀(はかりごと)に使った人がいるので御紹介しましょう。 秦の王、政が、始皇帝と呼ばれ、前、楚の国を攻める計画を練っていたときのこと、王翦という老将が、楚攻略の指揮を執ることになりましたが、普段から、しきりと蓄財に関心を示し、人々に、貪財将軍と、嘲られていたそうです。 政にも、王翦は、よく肥えた土地や便利のよい土地を、おねだりして、やまなかったそうです。
これは、なぜかというと、秦王、政は、猜狼(さいろう)と呼ばれたように、疑い深い性格でした。 王翦が、楚攻略で、動員を願った兵力は60万。辺境警備を除いた、ほぼ、秦の全軍です。 誰かが、讒言すれば、謀反の疑いなど受けやすい立場にありました。 でも、王翦は、日ごろから、ちっぽけな財貨や土地などを、欲することを顕わにしていたため、秦王、政は、60万もの兵力を、預けても、「金や土地を漁るような者が、権力を奪うような大それたことはしないであろう」と、王翦を疑うことは、しなかったといいます。 ここまで、考え抜いて、貪欲な振りをし、逆に信任を得る策というのも、なかなか、おもしろいと思います。
それにしても、英雄は、なかなか、本性が、つかめません。曹操も、あれほど、自分に正直に生きて、あれだけの乱世を生き抜いた凄い人なのに、一般には、悪の権化みたいな評価ですものね。 つかめないからこそ、英雄なのかもしれません。 僭越ながら、曹洪将軍、言わせていただきます。 あなたは、わかりやす過ぎる。危ういぞ。身を省みられよ。
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No.10633 - 2004/05/11(Tue) 19:47:44 |
| ☆ 軍師たちも前夜祭 / 英英 [北海道] | | | | >関羽将軍から譲られた着物
…しつこいようですが、気になってます(笑) 劉備が「関さん関さん!作戦なんだ、すまねえが関さんの着物を送ってくんなー」と、遠い荊州に手紙を送っていたら笑えますが、それはないだろうと思うので。
閻行さんの「確かに関羽・張飛のファンクラブ在籍なのかもしれませんが」の部分を読んだ時、自分も入りたい〜〜っ!関さんにプレゼントされたい♪(髭をもらっても困るけど)など、激しく思考が脱線しました(爆) ただ、関羽と張飛は劉備と共に曹操軍に居候した時期がありますから、曹操軍が相手じゃ即効ばれるだろうと(温恢以上に)思います。
それでも、劉備ならやりそう。いや、大将ならやりかねません。もし作戦上の理由で、呉蘭・雷銅が関羽・張飛に化けてるのなら、考えたのはきっと劉備だ(笑) ラク城で簡雍を七五三or五月人形にした前歴があるし(笑)
劉備「心配ねえよ、呉蘭。ここに関さんが送ってきた着物(嘘) がある。これを纏えば、おめえは立派な関さんだ!」 (※横で法正が「そうでしょうか…」と悩んでるかも) 呉蘭「なんと、あの関羽将軍が…(感極まっている) この呉蘭!一命を賭して戦いまする!」 な〜んて、真に受けてたりして(^^;
〜〜妄想・関城の軍議〜〜 (すみません。くだらぬことを…)
法正「長安からの援軍は5万。ここは兵の一部を割いて5万を 引きつけ、本隊は早急に夏侯淵を倒し、曹操が到着する前に 要害の地をおさえておく必要があります」 孔明「援軍の曹洪は欲に目が眩む男。陽動部隊は名のある将が よろしいかと」 法正「しかし本隊(関城)を手薄にするわけには参りませぬ。 夏侯淵は必ずや殿のいる本隊を狙ってきましょう。陽動に まわせる兵はせいぜい2万」 劉備「馬超と、益徳だ」 法正「えっ!」 孔明「それから、呉蘭に雷銅」 法正「…。馬超殿が下弁に進駐すれば、たしかに姜族の参戦も 期待できるかと。しかし…(張飛殿は馬超を敵視してます) それに…(呉蘭と雷銅の知名度は餌として少々不十分)」 劉備「じゃあ、関さんを出すってえのはどうだ?」
なんたって錦馬超、軍神・関羽(偽)、2人の張飛(笑) こいつあ強えぜ!と悦に入る劉備。 唖然とする法正。止めない孔明。作戦始動。
張既の登場に思う、成公英はどうしてるんでしょう? 彼も涼州復興組の一員でしたか。
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No.10636 - 2004/05/12(Wed) 03:38:39 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<将軍たちの前夜> / kazz [東北] | | | | 遅ればせながらレスさせて頂きます。
>生き残っておるのは、 >無名から這い上がってきた >おまえひとりだ。
これ格好良い文章ですねぇ。 というか、これを読んであらためて思うこと。 それは「劉備ってヤッパリ曹操あってこその劉備なんだねぇ。」ってことです。 孫家は、無理な世代交代を乗り越えて尚、確固たる地位を保っている!という自負に裏打ちされた“強み”があるわけです。実際それって物凄い事ですよね。それくらい乱世における世代交代っていうのは鬼門だと思われます。 そんな孫家に対して、「1代で!」っていうのが曹・劉にとっての“強み”であり“弱み”でもあるのではないでしょうか。
すなわち「曹操と劉備」 もっと解りやすくいうなら「孟徳と玄徳」 1代で乱世を乗り越えつづけてきた二人の因縁っていうのは、もう個人 対 個人としての域にまで昇化されていいと思うんですよ。
感慨深いものがありました。
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No.10639 - 2004/05/13(Thu) 19:56:42 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<将軍たちの前夜> / 侠客 [東北] | | | | 「最終章突入」って……おいおいそんな不安になるようなこと、言わないでくれよ〜。 しかもこんな時に限って、的中しそうだから尚更怖いなあ(笑)。
さて冒頭の曹操の台詞にもある通り、漢末30年の歴史を共に歩んできたのは劉備のみになってしまったわけですね。まさに“クサレ縁”とでも申しましょうか。このときの曹操の胸に何が去来したのか。私には知る由もないでしょう。
打って変わってこちらは、漢中。司令官・夏候淵を中心に結集する、張コウ、徐晃、張既、そして……うおっ、曹洪! 久しぶりに見たなー。襄陽制圧以来でしょうか。髪がいい感じに伸びてます。 金をせびる曹洪――やっぱり曹洪はこうでなくっちゃ! いや、なかなか金をせびらないもんだから心配してたほどです(笑)。 しかも蒼天曹洪は「私欲」っぽくないですからね。 何つってもかっこいいのは、本性を露にするという、曹洪の声。うん! 曹操の唯才の精神は生きてました!! 曹家のプリンス、曹休もここで登場。ああ、ホントに「曹操と血のつながりがない」です。曹家(というより夏候家)のDNA――眼の下のアレ――がないですもん(笑)。
夏候淵の「往くぞ! これは漢中を守る戦ではない! 劉備を討ち獲る戦だ!」という台詞に痺れた人も多かったはず。そーです! この戦いはまさに魏蜀の総力戦! そして最終戦!! 片や劉備は曹操を引きずり出し、片や夏候淵は劉備を討つため――これは完全に互いの潰し合い。うおお、熱くなってきたぞー! ああ、呉蘭と雷同、何だかかわいいですね(笑)。今回の読むまでは、「こんなどっちがどっちでもいいようなヤツら」と思ってましたが、こんな連中にもきちんと(漫画の中での)人権を与えるあたりは、欣太先生うまいですね。 それにしても……、張飛と馬超、喧嘩を始めちゃいましたが……私は竹竿が折れるに一票、いや十億銭(笑)。
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No.10640 - 2004/05/14(Fri) 18:05:08 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<将軍たちの前夜> / 文月 [近畿] | | | | こんばんは。 曹洪、髪が伸びてなかなかワイルドなオヤジになりましたね。そしてついにその守銭奴ぶりを我々に見せてくださいました(笑) 張コウもお久しぶりですね。なんか前より老けたような…。気のせいでしょうか。 ラストの張飛と馬超、駄目ですよ〜これから出陣するのに同僚同士で喧嘩しちゃ(爆)
最後に…夏侯淵、死ぬなよ!!
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No.10641 - 2004/05/14(Fri) 20:26:38 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<将軍たちの前夜> / TATSU@管理人 [関東] | | | | 皆さん、毎週こんなに書き込んで頂いて嬉しいです!それだけ蒼天が面白いからでしょうね。
かなり遅くなりましたが、またまた初投稿の方がいますので挨拶を。 ビート肉さん、初めまして。蒼天考へようこそ。
>馬良が好きでした。自分は子供のころから1本だけ釣りのミチイトみたいな白い眉毛が
おお、現代版・白眉ですか! 1本だけ、っていうのが何ともイイです。プチ馬良ってとこでしょうか。
>ある程度勝算があっての漢中侵攻であったことでしょうし、その先には必然的にその後の関羽の北上のことがありそれで1つの戦略だったと思うし、
そうですね。益州と荊州からの二方面作戦が「天下三分」「それに続く天下統一」の基本でしたからね。 おっしゃる通り『まとめてこれが乱世をシンボライズする劉と曹の最後の最大の戦い』でもある訳で、それを終章と解釈すれば漢中戦で終わりということはないでしょうね。
いえ、終わるなんて信じません!!
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No.10642 - 2004/05/15(Sat) 23:25:15 |
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