| 危なかったです。あやうく今週はモーニングを買わないで済ますところでした。
先週の予告に「蒼天航路」と無かったのに、なんと今週掲載されてました。びっくりです。今までは予告にあっても休載だったくせに...。ちょっと翻弄されてる気がします。 これで、2ヶ月休載して1回掲載、再び2週休載してまた掲載。なんか寸断されてて全体的な流れが掴みづらいような気が。
来週予告には「蒼天航路」とありました。これで休載だったら管理人は単行本派になっちゃうかもしれません(苦笑)
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No.11421 - 2004/11/14(Sun) 21:46:06
| ☆ Re: 今週の蒼天<黒光りの夢> / TATSU@管理人 [関東] | | | | 【STORY】
曹操軍駐屯地。幕舎内の曹操は、無数の書に読み耽(ふけ)っていた。
「ずっとか?」 幕舎の外で賈翊が尋ねていた。賈翊の前には蒋済と趙儼がいた。 蒋済は、曹操は都の政務には見向きもしていないと告げた。曹操が没頭しているのは、郭淮から次々と齎(もたら)される戦況分析の報告書であった。 まるで漢中の地で歴戦を積んできたかのような策略と用兵。蜀内の政(まつりごと)の充実を物語る後方支援。そして並み居る猛将たちの操縦。しかも新生蜀軍は夏侯淵の命を奪いながらも、浮かれる事なく漢中攻略の布石を打ち続けていた。 「一驚を喫さずにはおれん。この賈翊とてな。」 賈翊は呟(つぶや)いていた。
幕舎内の曹操は筆をとり、何事か記そうとしていた。曹操は軍勢の馬蹄の響きを耳にしていた。曹操の脳裏に、軍旗を掲げた騎馬隊が浮かび上がった。曹操の眼前に立ちはだかる劉備。張飛が、馬超が、趙雲が、そして新生蜀軍の兵士が、次々と曹操めがけ襲いかかってきた。魏王は立ち上がった。
「漢中まであと10日の行軍だ。」 賈翊はそう告げると、蒋済に向かって、今まで敵について聞き知ったことは、それまでに全て忘れされ。と命じた。訝しむ蒋済に賈翊は告げた。 「おまえひとり、何の前提もない境地から策を放(ひ)り出す」 それは、曹操軍中の優れた軍師は、誰もがみな一度は通った道であった。
曹操は剣をとると、足元に広げた書に突き立てた。ふいに凄まじい気が立ち昇り、曹操の背後に魔人の如き男が立ち上がった。関羽であった。曹操は忌々(いまいま)しそうに笑みを浮かべると、剣を振り上げ関羽の幻影を叩き切った。
衛兵が驚愕の色を浮かべて、曹操を見つめていた。知らず知らずのうちに曹操は幕舎の外に足を踏み出していたのである。我に返った曹操は剣を降ろした。 「今夜からの見張りは気をつけた方がいい。」 呆然としている衛兵たちに、曹操は静かに告げた。 「おそらく、夢の中でも戦(いくさ)が始まる。」 屈託のない笑みを浮かべ、魏王は幕舎の中へ戻って行った。衛兵には気の毒であったが、曹操にとってそれは、深夜の頭痛から開放されることも意味していた。
***************
漢中− 前線に斥候に出ている集団の中の一人が、警告の声を上げた。 「法正殿。これ以上は危のうございます。」 法正は岩陰から前方の敵軍を凝視していた。法正は、間もなく陣頭に姿を現すであろう「ある男」を待っていた。 その男は、法正の策に、しがみ付くが如く対応していた。その男は、全ての陣営を駆け回り、休みなく兵を動かし続けることで、司令官を失った軍の動揺を封じていた。その男は、死んだ司令官の旗を掲げ、その精兵を引継ぎ指揮していた。 法正は身を乗り出した。男が現れたのである。 男の名は郭淮。
***************
「将軍がた。」 法正が、馬上から告げた。 前線視察を終えた法正を、張飛・趙雲・馬超の蜀猛将が出迎えていた。 目障りに動く敵の軍は、その内、更に駆逐したくなるような構えをとるであろう。と法正は予測した。 「しかし、五分の力を八分に見せて、膠着を装い、曹操の出現をお待ち下され。」 法正は前線の将軍達にそう依頼した。 その曹操の所在について趙雲が尋ねた。経路は断定できないが10日以内には漢中に現れるであろう、と法正は答え、劉備の待つ本営へと馬を進めた。 その10日のうちに、劉備に馳走を振舞ってもらい、腰でも揉んでもらえ。と、慰労の言葉をかける張飛。お心遣いのみ預かります。と静かに答え、法正は去っていった。
法正を見つめながら、張飛は笑みを浮かべた。張飛は、法正の陰気な表情の奥に潜む熱情を見抜いていた。それは功を狙っているのではなかった。ただ勝利することだけに集中していた。 「あれほどの軍師が、蜀に埋もれていたとは。」 趙雲が感想を漏らした。趙雲も張飛と同じことを考えていたのである。法正は前線から国内まで、微細な状況も漏らさず取り込み、幾重もの策を常に更新していた。現に、法正が現れてから蜀軍は常勝であった。 「なあ、子龍。」 張飛は照れくさそうに鼻をこすった。上手く言えなかったが、長い間追いかけてきたもの、呆気(うつけ)の大法螺(おおぼら)と見分けがつかないようなもの。それが急に、現実に近づいてきたような気がした。張飛はそれを趙雲に語りたかったが、上手く言葉にできなかった。 「至純の夢、ですか。」 馬超が後を引き継いだ。ほざくな、馬超、と張飛は激昂した。 「てめえが口にしやがるとなあ、軽過ぎの青過ぎじゃあーッ!」 そう叫び、鼻を鳴らす張飛。馬超は苦笑した。それを見つめ趙雲も思わず微笑んでいた。
−夢だ?− 蒼天を見上げ、張飛は考えていた。確かに夢であった。何周も天下をまわっているうちに、黒光りしてしまったような夢であったが、まぎれもなく輝く夢であった。 −なあ、あともう一歩って感じがしねえか。 雲長兄ィ。− 蒼天の彼方、荊州の空に向かって、張飛は語りかけた。
***************
「出たな、張飛!」 剣を片手に、魏王が躍り出た。兵士の一人が堪らず声をあげた。 「魏王(との)ーッ!お目覚めくだされぇーッ」
唸り声をあげて剣を振り回す曹操。必死で逃げ惑う衛兵たち。 それを遠目で眺め、ふむ、始まったか、と夜着の賈翊が頷(うなづ)いていた。 「今度の戦(いくさ)は、とことんだな。」 賈翊は呟いた。
【REVIEW】
●扉では、沢山の「広げた巻物」の上に、曹操が寝転んでましたね。 キャッチコピーは、 −意識も無意識も、戦で満たされる至福。−
何の巻物なのかな、と思いましたが、これは『次々と齎(もたら)される郭淮からの戦況報告』のようですね。魏王におかれましては、報告書を読んで至福に満たされている模様です。戦(いくさ)オタク? でも、曹操が“無の瞳”から“輝く瞳”に戻ったのは、張遼の武勇伝を聞いてる最中でした。基本的に戦が絡むと元気出るみたいです。頭痛も収まるみたいですから、熟睡できるのかな?
●さて、征西軍に同行する3人の軍師が登場しました。筆頭軍師は賈翊。前回の南征では水軍を率いて呉軍と戦っていましたが、今回の征西にも参加してるんですね。ハイクラス軍師は老いてなお現役の模様です。考えてみれば郭嘉・荀?ケ・荀攸が他界し、程?cが引退した今、昔の曹操軍を知る軍師って賈翊だけなんですよね。これからも頑張って欲しいものです。
そう言えば、前回の漢中戦に同行した“新世代軍師”のうち、司馬懿は業にいるとして、劉曄はどこに居るんでしょう?
2人目の軍師は蒋済でした。この男は軍師の分類に入るのでしょうか? 地方行政官みたいな感じでしたが...。常に温恢と共に合肥の守りに就いているのかと思ってましたが、征西に同行してたんで意外でした。でも昔、曹操に「温恢の下で軍事を学ばせた後は傍らにおき、大局の仕事をやらせてみよう。」って言われてましたから、業に呼ばれて曹操のもとで大局の仕事をやらされようとしてた矢先、蜀軍侵攻が起きたので、征西に狩り出されたんでしょうか?いや、もしかして、この征西同行自体が大局の仕事なのかも。
3人目は趙儼。趙儼と言えば、昔の馬超戦で、戦後統治の為に同行したスタッフ、鄭渾・趙儼・徐奕のトリオの内の一人ですね。鄭渾は農事、趙儼は軍事、徐奕は城市治水が得意分野みたいでしたが、軍事面を得意分野とする男を漢中に連れてきたみたいです。この男も軍師というより行政官みたいでしたが...。いずれにせよ、蒋済といい趙儼といい、こーいうマイナー系のキャラが活躍するのも蒼天の好きなところです。漢中戦で何か特殊な策をたてるのか?ちょっと期待してしまいます。
●曹操は郭淮の戦況分析を読むうちに、蜀将との戦いを思い描いてました。曹操の思い描いた幻想蜀軍、張飛・馬超・趙雲らの背後で指揮していた男は法正ですね。曹操はまだ法正を知らないので、顔がシルエットになったんでしょうか。 ふと思ったのですが、相変わらず曹操の思考の中には孔明は登場しないのですね。この妄想を孔明が知ったら、どんな反応をするんでしょう?
で、どーでもいいことですが、ちょっと気になったのは幻影で現れた関羽。関羽の胸から下はどうなってたんでしょう?筋肉?なんか筋というか“切れ込み”が入ってたような気が...。というか胸当てだけつけて下半身裸というのもスゴイ格好です。こんなとこを気にしてるの、管理人だけでしょうか?
●法正の斥候部隊。法正は危険を承知の上で、夏侯淵軍を指揮する郭淮の姿を確認したかったみたいですが、何か目的があったのでしょうか?それとも前線の状況をより仔細に把握する為に敵指揮官の統御ぶりを見ておきたかったんでしょうか。
不精鬚を生やした郭淮は、前よりも精悍になってましたね。定軍山戦を経て、一皮剥けたのでしょうか?亡き夏侯淵の遺志を継ぎ、蜀軍と対峙する若き参謀。今後の活躍が楽しみな一人であります。 あとは、曹洪・曹休の叔父甥コンビ。張郤や徐晃の征西将軍。ここらへんは、司令官の死をどう受けとめ、どう乗り越えようとしているのか?曹操や郭淮と絡めて是非描いて欲しいものです。
さて法正。劉備に“慇懃無礼で、冷たい毒っ気”と言われ、今回は“面(つら)は暗いが、”と張飛に評されてました。新生蜀軍では管理人の好きなキャラです。 定軍山編では最後に孔明に美味しいとこを取られ、夏侯淵戦死の際には登場しませんでした。そのまま軍師の座を孔明に明け渡し、フェードアウトしたりしないだろうなー、とちょっと心配でしたが、今回の話でまだまだ活躍の場があるような感じがしてきて嬉しいです。だって赤壁の時みたいに孔明が突出すると、幻想的というか荒唐無稽なストーリーになってしまうような気がしてムニャムニャ...。 法正、頑張れーッ!
●“黒光りの夢”の話は良かったです。ちょっとジワッときました。 この“夢”は置き換えれば、長年の“志(こころざし)”とも言えるものじゃないでしょうか。何度も何度も天下を駆け巡り、何度も何度も敗北を重ねても、常に忘れること無く、失わないよう大事に抱え、手垢で黒光りになってしまったようなもの。それが、あと一歩というところで鮮やかな閃光を発しようとしてるんじゃないでしょうか?
「法正が来てから勝ちっぱなし」って張飛が言ってましたが、確かに昔は劉備軍と言えば、逃走するシーンばっかでした。入蜀してからこのかた“勝ちっぱなし”なんて状況は、「いつの間にか、この張飛様とあろう者がよーッ、逃げに長(た)けちまったじゃねえかーッ!」って叫んでた頃からは想像できない事なんだと思います。傭兵部隊として各地を放浪してた頃を考えれば、感無量なんでしょうね。 張飛にとって、その“感無量”ぶりを一番分かち合えるのは『 雲長兄ィ 』なんでしょう。少なくても馬超ではないみたいです。(笑)
●そして、夜な夜な夢の中で戦闘を繰り広げる曹操。嬉しそうに剣を振り回し、護衛兵を追い回してました。欄外のコピーによると『 完全に戦闘モードに入った曹操 』なんだそうです。
この曹操、“魏王・戦闘モード突入”という雰囲気をやや滑稽に描いてて、面白いといえば面白いのですが、正直なところ若干の違和感を覚えました。 なんでだろう?と考えてみたんですが、この曹操に、“夏侯淵を失った感情”が感じ取れないからだと気づきました。もちろん、「曹操のキャラクター」や「覇道を突き進む男」という観点からして、将を失ったぐらいで悲嘆に暮れるというのはおかしいと思います。いやむしろ“慟哭”を“賛歌”に変え、高らかに進軍を行なっていた姿は、曹操らしくて良いと思います。
でも、何と表現すればいいんでしょう? 曹操の行なう行為、それはあくまで「深い悲しみを心の奥に秘め」という行動であって欲しいのです。管理人的には。 それが、“戦闘に思いを馳せ、嬉しそうに剣を振りまわす”という今回の曹操の行動から感じ取れなかったのが、若干の違和感を感じた原因なのかもしれません。“王たる将”夏侯淵の死は、曹操を白髪と変えた荀?ケの死や、曹操を無の瞳へと変えた荀攸の死と、同等かそれ以上であって欲しいのです。
といっても、まだ漢中戦は始まっていませんし、前回の話が“魏国内乱のプロローグ”的エピソードならば、今回の話は“漢中激突のプロローグ”的エピソードなんで、まだ曹操の胸中は分かりません。
ということで、管理人の違和感も一時的なもので、これからの展開次第では「あの時は失礼しましたー。」ってコメントする日が来るかもしれないので、あしからず。
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No.11422 - 2004/11/14(Sun) 22:08:47 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<黒光りの夢> / RYU [東海] | | | | いつもお疲れ様です♪ 昨日は車でコンビニを探し、何とか読む事ができたので安堵しとります。
モーニングの「今週の蒼天」を呼んで、自分もちょっとしたギャップを感じています。 夏候淵の報仇戦から来る殺気や凄みが無いというのはTATSUさんの「今週の蒼天」を 読ませてもらってから気が付いたという(汗)のが本音で、 死角を突かれたというw感じなんですが、 ファーストコンタクトで自分が思ったのは、曹操の戦場を楽しむ雰囲気や 賈翊・蒋済らの呆れぶり・魏王との距離の近さ、特に一兵卒ともはしゃぐような ハイテンション振りを見ていると、曹操が若返ったような気がしました。 今の曹操なら、病床にあった荀?ケを自ら助けに行ったり、曹操を無の瞳へと変えた荀攸の葬儀― 彼は夏候惇・許猪らを素通りして、無感情にも司馬懿の所に行ってしまいましたが、 惇らの横に腰を下ろし、何事かを考え・言葉を贈ったのではないかと思います。 曹軍には「これから天下を獲りに行く」覇気・エネルギーがあると思いました。
そのエネルギーは新生蜀軍の草創期の未知数の強さ・秀逸さ、みずみずしい闊達振り にもおおいに感じられる所でした。 言わずもがなも、曹操・劉備双方ともこれから天下を獲りに行く、と。 全面衝突を期待したいです。
>赤壁の時みたいに孔明が突出すると、 >幻想的というか荒唐無稽なストーリーになってしまう 自分的には色々な雑感が固まっている感じなんですが、確かに幻想的ですね。 今また思ったのが、赤壁孔明はシェイクスピアに出てくる道化に似ているという事です。 一部のキャラクターにしか見えない、荒唐無稽な発言(王様への直言・揶揄あり、 寝言もあり、中にはストーリーを暗示する発言もあり)をするんですね。 >相変わらず曹操の思考の中には孔明は登場しないのですね。 >この妄想を孔明が知ったら、どんな反応をするんでしょう? 多分、泣くんじゃないですか。
それでは失礼します♪
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No.11423 - 2004/11/15(Mon) 00:28:31 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<黒光りの夢> / つね [関東] | | | | どうも翻弄されてしまいますね。「連載」といえるのかどうか。
1.新生蜀軍への備え 2.見えてきた黒光りの夢 3.夢の中での戦の始まり
張飛が「腰でも揉んでもらえ」と言ったとき、最初は漢中戦直前に、劉備が法正に対し「体にどっか具合の悪いところはねえかい?」と同じ意味を感じ取りましたが、深読みだったようです。でも生き急いでいる雰囲気はありますね。
>そう言えば、前回の漢中戦に同行した“新世代軍師”のうち、司馬懿は業にいるとして、劉曄はどこに居るんでしょう?
許都でしょう。吉本の乱同様に魏諷に目を光らしているに違いない・・・と思っていたら、魏諷は業でしたね。でも魏諷は、同時多発テロを目論んでいるようなので、劉曄も絡んでくるかも。
曹操、熟睡は無理でしょう。朝起きるたびにくたくたじゃないんでしょうか。そういえば、赤壁のときは2時起きて1時寝るようなサイクルでしたが、あれはあのときだけのことのようですね。
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No.11424 - 2004/11/15(Mon) 00:37:40 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<黒光りの夢> / TORA [九州] | | | | 涙を流すとこではないとわかっていても自然と泣けてきました。
>「てめえが口にしやがるとなあ、軽過ぎの青過ぎじゃあーッ!」 >張飛にとって、その“感無量”ぶりを一番分かち合えるのは『 雲長兄ィ 』なんでしょう。少なくても馬超ではないみたいです。(笑)
張飛もそろそろ50に近いに違いありません。至純の夢が黒光りしても仕方のない歳ですね。この年にして、この経歴にして、至純の夢を保ち続けるのは至難の業でしょう。また涙腺緩みました。
>呆気(うつけ)の大法螺(おおぼら)と見分けがつかないようなもの。
こちらの方がよく言い表していると思いますが、一言で言うと「至純の夢」になるんでしょうね。張飛は自分のいいたいことを勝手に一言で表してしまう馬超が気にくわないのでしょう。「張飛殿の夢は、私の夢とよく似ていて至純の夢だ」と心の中でいえばいいものを軽々しく口に出し、まるで代弁しているかのように、自分も同感だといわんばかりに口を開くのが青すぎるのです。多分、張飛は馬超を将としては力量は認めてはいるものの、義侠の友としては認めてはいないんじゃないでしょうか。青臭い張飛自身は馬超を受け入れることはないでしょうが、趙雲のように若い頃から老成している人にとっては張飛も馬超も可愛らしく映るんじゃないかと2人の対比された表情からそう思いました。
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No.11425 - 2004/11/15(Mon) 06:48:25 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<黒光りの夢> / 仮パン | | | | >赤壁の時みたいに孔明が突出すると、 >幻想的というか荒唐無稽なストーリーになってしまう まあ赤壁までの(特に演義の)それこそ妖術師のような描写の孔明と、 後の劉備死後、慎重に北伐を繰り返し国体を保とうと激務に 身を投じる孔明との人物像の齟齬は赤壁ラストで「人間化」 する事で作者はキッチリ解釈させていると思っています。 よって今後はファンタジックで荒唐無稽な展開には なりにくいと思います。
今思えば赤壁の孔明の数々のファンタジー描写も、 後の人間孔明への伏線だったとすら思えてきます。
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No.11426 - 2004/11/15(Mon) 18:53:25 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<黒光りの夢> / 5050 [東北] | | | | こんにちは。いつもお疲れ様です、TATSUさん。 やはりこの不規則な連載はおかしいですよね…もしかしたらゴンタ先生の体調が悪いんでしょうか。
魏軍陣中1… >劉曄はどこにいるんでしょう? 勝手な推測ですが、怪しげな"崇息"が広まってきたので諜報の仕事が忙しく許都でてんてこ舞いになっている。というところでしょうか…
何の前提も無いところから軍略をひり出す…確かに皆やってますね。郭嘉は対烏丸族戦、賈[言羽]は対西涼軍戦、荀攸は対呉軍戦(烏林)。司馬懿は濡須で孫権と鉢合わせした時でしょうか…?荀?ケなんて何回やった事か。あの「頭に入れた陣容は戦場に着くまでにすっかり忘れておきますから!」っていう言葉の意味が全くわからなかったんですが他の軍師達と比較して考えてみると何となく分かるような気がします。
曹操に新生蜀軍が襲い掛かるコマの劉備は長坂の時の劉備ですよね。やはり夏侯淵が劉備に剣を振り下ろす時の長坂の時の曹操と対比させているんでしょうか。
蜀軍陣営… 法正の働きはやはり目を見張るものがありますね。こんな有能な軍師を使いこなせなかったのはやはり劉樟は無能だったという事なんでしょうね。しかし何から何まで法正がやっているのに孔明は何やってんでしょうか…すっかり影薄くなってます。
張飛が「軽すぎの青すぎじゃぁーッ」と叫んでましたが、はたから見たらまさにその通りですよね。最古参の自分がうまく言えないのにたかだか新参で40歳弱の若造が劉備の心を見透かしたようにそんなことを言ってるんですから。でも張飛もそれにはちょっと納得(?)してるようですが。
魏軍陣中2… 確か演義で曹操の死期が近い時に「今まで謀殺したりした人間が夢に出てきた」というエピソードがありましたがアレはそれのポジティブ版でしょうか。しかし楽しそうですね曹操は。周りの人間の気持ちも知らずに。現実の漢中戦でもそういう場面があってほしいものです。
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No.11427 - 2004/11/15(Mon) 19:19:55 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<黒光りの夢> / ビート肉 [中国] | | | | こんばんは、以前一度書き込みさせていただきました。 今週の蒼天、
>「出たな、張飛!」 >剣を片手に、魏王が躍り出た。
なーんて、曹操さんもお強いとは言っても、あの張飛に向かってって返り討ちにされでもしたら、蜀軍の一番の思う壺では・・・、、などと思い楽しくなりました。
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No.11428 - 2004/11/16(Tue) 00:46:31 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<黒光りの夢> / AGATO [関東] | | | | 鬚生やした郭ワイ。なんか楽進 いや、周泰とかぶってるような・・・。
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No.11429 - 2004/11/16(Tue) 16:45:21 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<黒光りの夢> / 文月 [近畿] | | | | こんにちは。次のモーニングが発売されるまであと2日(クロニクルエディションは明日発売)ですが、こうして管理人様による今週の蒼天のレビューのスレが立てられ、それに参加出来ることに最近は特に幸せを感じられるようになりました。文月です。 このまま連載のほうもノンストップでいってくれれば、我々蒼天ファンとしては万々歳なのですが。
さて、今週の曹操様は…。 あの設定というか描き方は一歩間違えれば、いや間違えなくとも「深夜に徘徊する痴呆老人」みたいで現在の曹操様の年齢を考えるとどこかシャレになってないところがあって、笑うに笑えません…。(汗)
定軍山での対夏侯淵戦では諸葛亮に手柄を横取りされた上に淵に主役の座をとって食われた法正さん。でも今はこの人が蜀軍の戦略と作戦立案役を担当してるようですね。史実を考えるとこの設定がこの当時の蜀軍の本来あるべき姿と言えなくも無いでしょう。 これはどうでもいいことかもしれない事でしょうが、法正の一人称は他の、蒼天の大部分の男性キャラクターと同様に「俺」だったんですね。 …本当にどうでもいい事ですね…。
そして、総司令官・夏侯淵という魏軍にとって大切な人を失った郭淮君は総司令官の死を乗り越えて指揮官として逞しく成長している、という感じがじわじわと伝わってきてます。無精髭生えてるところとか(笑) 張コウや徐晃は今頃どうしているのかな…。
そして、張飛と馬超と趙雲ですが、今回の一連のやりとりを見ていると、「あんたたち、なんだかんだいっても本当は結構仲良いんじゃないの?」というのが私の正直な感想です。 張飛が「黒光りになった夢」を語り、馬超がそれを「至純の夢」と言ってそれを張飛が馬超の言葉を「それをお前が言うと軽過ぎの青過ぎだ」なんてむきになって噛み付いてきて、それを馬超と趙雲はただ苦笑しつつも共感と感慨を覚える…。て感じで。
最後に、どうか次号も蒼天が載ってますように…。
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No.11430 - 2004/11/16(Tue) 17:27:01 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<黒光りの夢> / kazz [東北] | | | | いやあ、お待ちしておりました。お疲れ様です。TATSU様。
今号、良かったぁ〜。 漢中戦(決戦)・序曲!っていう感じでしたねぇ〜。
TATSU様がレヴューで触れてらっしゃる、曹操への違和感。読ませて頂いて初めて「そういえば、そうだな・・・」と。 たぶん休載が永かったせいで、“夏侯淵の死”というものが私の中で一段落ついちゃったんでしょう。う〜ん。そういう点は描き手にも言えることなんじゃないでしょうかねぇ。熟考ってのも良し悪しってことで。単行本で読んだら違和感がもっとハッキリ感じられてしまうかも知れませんね。 でも個人的には戦火のついた魏王の心が、なんだか若返ったようで嬉しくなってしまいました。
蜀の軍師・法正のカッコよさと3人の将の遣り取り。 楽しかったあ。実に蜀らしいというか。とはいっても「蒼天」では劉備陣営としては実は珍しい描写なんですよね。張飛が魏でいうところの惇兄みたいなポジションですね。なんか微笑ましいです。
「法正が来てから勝ちっぱなし」コレ、まさに。 よくよく考えるとその通りなんですよね。法正が死んだあたりから車軸が狂って・・・っていうのは言い過ぎかもしれませんが。やっと正当な評価を貰えたような気がする。うん。昔ゲームで彼を丞相に立てて四海制覇した記憶が蘇りました(笑。
とはいえ軍師といえばこの人! 賈翊御大。 出てきてくれたぁ。慇懃無礼軍師のパイオニア(笑。 この人が出てくると一気に戦の匂いが強くなりますね。 しかし、賈翊に認められた蜀軍の強さ。やはり全ては人、人、人なのですね。
次号、楽しみです。
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No.11431 - 2004/11/16(Tue) 18:35:11 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<黒光りの夢> / しん [地球外] | | | | こんばんは。「今週の蒼天」お疲れ様です。 モーニング表紙のコピーで「新章突入!蒼天航路」などと書かれていたのですが・・・。きっちり漢中戦でしたね。
> 筋肉?なんか筋というか“切れ込み”が入ってたような気が...。というか胸当てだけつけて下半身裸というのもスゴイ格好です。こんなとこを気にしてるの、管理人だけでしょうか?
いえ、実は私もこのコマを見て、「蒼天鎧評論家」のTATSU@管理人さまはどうコメントするのか気になりました。(笑)鎖かたびら?でしょうか? いずれにしても、後の荊州争奪戦の伏線のようで、期待してしまいます。
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No.11432 - 2004/11/16(Tue) 23:09:38 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<黒光りの夢> / あお | | | | 曹操の想像の中の関羽が、若い頃の顔になっているのが、さすが蒼天航路 芸が細かい!と思いました。 また、なんとなく感じた違和感は、管理人さんがおっしゃる理由がしっくり来る気がします。後で通しで見ると違和感が無いようになるのかもしれませんし、そう望みたいです。
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No.11433 - 2004/11/17(Wed) 01:09:38 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<黒光りの夢> / 黒助 [関東] | | | | こんにちは。蒼天連載のある週ってやっぱりいいですよね。 今回の蒼天では多くの皆さんと同様蜀の三武将のやり取りと曹操のはしゃぎっぷりに目を見張りました。
>「あんたたち、なんだかんだいっても本当は結構仲良いんじゃないの?」
これ、すごく同感です。年齢も境涯も違うため直接語り合い見た目にも仲良くとは行かなくとも、「同じく劉備の元で夢を見続けている」という点において彼らには深部で絶対の絆があり、そのことを十分分かっているように私には映りました。 口に出すのも恥ずかしいくらいの至純の夢を持ち続けてきた張飛にとって、それを軽々しく口に出す青さは堪らないまでも、彼もまた迷うことも穢れることもなく至純の夢を持ち続けているという点においては馬超を認めてるんじゃないでしょうか。そしてそこまで分かってるからこそ超雲は静かに微笑んでいられる気がします。 個人的にはいつまでも「至純の夢」を迷わず語れる青さを持ち続けたいって思ってます。
そして、皆さんが引っかかった曹操のはしゃぎっぷり。私はある意味では蒼天曹操らしい気がしました。ちょっと語弊のある言い方かもしれませんが、蒼天曹操の興味って「人」そのものというより「人の形作っている才とその生み出す価値」、すなわち人から生まれ出るものにある気がします。生粋の創造者なんでしょう。その興味は敵味方問いません。何しろ自分以上に才ある人にであれば自分が殺されたって構わないんですから。その意味で堂々たる王であった夏候淵の生き様、死に様に敬意を払うことはあっても、従兄弟をなくす悼みよりそれほどの将を討つまでに成長した蜀軍に惹かれるのは分かる気がしてしまうんです。病等で亡くした郭嘉、荀?ケを惜しむシーンは蒼天に出てきましたが、戦の中での堂々とした夏候淵の死はより張奐の死のケースに近いのでは…。 「人」そのものを慈しむという点では蒼天では俄然劉備ですよね。TATSUさんの小説の記憶も新しい周瑜のくだりしかり、夏候淵への丁重な扱いしかり、長坂での張飛・超雲への慈しみっぷりに至ってはあの孔明が興奮するほどでした。このあたりの違いが描く天下の違いにも現れてる気が。
にしても ‐何周も天下を回って黒光りになっちまった俺たちの夢よ− この台詞を張飛に言わせる…。解釈や理屈ぬきに、たったワンシーンで読者を魅了してしまう。これもまた蒼天の真骨頂なり!!
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No.11434 - 2004/11/17(Wed) 19:16:18 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<黒光りの夢> / 黒助 [関東] | | | | 続けてすいません。 上で趙雲、間違えてます。蒼天考ファンにあるまじき初歩的なミスすいません。 それと上ではああ描きましたが、今週の曹操の描き方には私もなんとなく違和感を感じてます。 それは恐らくRYUさんの
> 殺気や凄みが無い
という言葉に一番近い気がします。いつもの苛烈さに欠け、TATSUさんのご指摘の通りちょっと滑稽ですよね。 だとしてもそれもこれからの展開に期待というのも皆様と同じです。
|
No.11435 - 2004/11/17(Wed) 21:46:20 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<黒光りの夢> / RYU [東海] | | | | 何と言うか、 これが年内完結する作品の雰囲気なのかなと、 そんな感じの違和感でもありますよ。
つーか、年内完結はもはや信じてないんで、 一周遅れの嗅覚かもしんないすw 「新章突入!」って、最終章でコピーにしますかね。
|
No.11436 - 2004/11/18(Thu) 01:08:57 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<黒光りの夢> / 侠客 [東北] | | | | どこか悪戯っ子のような笑いを浮かべる趙雲と馬超。こんな表情初めて見ました。 やっぱり劉備陣営って居心地いいんでしょうねえ。アットホームなこの雰囲気、TATSU殿が別冊宝島にお書きになったように、劉備たちはボトムアップ企業、って感じです。 でも、このムードがいつまでも続くわけじゃないんですよね……。
ラストの曹操については……はっきり言って、もうどうしようもねえな、この人は(笑)。つーか許チョはどうした!?(笑) あ、でもこのクセって、確か某Y氏(袁術の親戚のさる人物です)の死につながったりするんだよなあ。そしてこの間の鶏肋も……(もう誰のことか分かったよね?)。
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No.11437 - 2004/11/18(Thu) 19:45:13 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<黒光りの夢> / アベール | | | | 趙儼が後で活躍しそうなんで楽しみ。 曹操にあれほど評価された関羽が結果的には敗退するので関羽の出現を予想してたとしても不思議じゃないですね。 巨大な敵に戦慄を覚えるのはさすが武に生きる曹操。
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No.11438 - 2004/11/19(Fri) 10:55:05 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<黒光りの夢> / 英英 [北海道] | | | | 前回うっかり感想を書きそびれましたが、今回は遅れ馳せながら参上いたしました。
いいなあ…蒼天♪と思ったのは、今回は「雲長兄ィ」のくだりです。 劉備が主役の三国志なら今更って感じの劉・関・張の関係ですが、あらためて義兄弟の情を感じました。 でも劉備が「おいらの身内でいえば…」と関さんを思い出した時のように、背筋がざわざわします。荊州戦の伏線を感じて心臓に悪いです。 曹操様いよいよ漢中に到達。 あと数ヵ月(><)
>ふと思ったのですが、相変わらず曹操の思考の中には孔明は登場しないのですね。
「おもてなしの用意が調いましたよ。曹 孟徳様」 な〜んてことを、ホトトギス付きで言ってましたけど…(^^; あまりに無視されてるので少々あわれに思います。 孔明はとりあえず後方支援充実のため政に精をだしててほしい。 というか、定軍山みたいな手柄の横取りは勘弁です。
>胸当てだけつけて下半身裸というのもスゴイ格好です。こんなとこを気にしてるの、管理人だけでしょうか?
関さん登場ー!魔人ヴァージョン?と喜んだ次の瞬間、 私も気になりましたよ〜(^^;。なぜに…って。 曹操と関羽が最後に会ったのは、官都の戦いで借りた青龍刀を返す場面でしたよね。だから曹操の幻影に現れる関羽が若いのは当たり前なんですけど。。 そういえば延津から許都まで百日さまよってた時はボロボロの格好でした。味方の兵までCENSORED酷い関さんを劉備・張飛が想像してた時も魔人風だった…などと、思いだしては思考脱線。 関羽に対する蒼天曹操の評価を垣間見ることはできませんでした。 (いや何もこんな場面から読み取らなくてもいいんですが) ああ、あの頃の関羽と荀?ケは何気に仲良さげで好きでした。
>「法正が来てから勝ちっぱなし」
漢中戦って、劉備軍が初めて曹操軍に快勝した戦いなんでしょうね。 赤壁は周瑜が戦い、劉備軍は「うまいとこがありゃ食いつく」って感じだし。 (自動発火や岩を投げる孔明は見ない事にして(苦笑))
あらためまして法正殿、 あなたこそ新生蜀軍の要です!
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No.11439 - 2004/11/21(Sun) 02:34:21 |
| ☆ Re: 今週の蒼天<黒光りの夢> / 英英 [北海道] | | | | ↑馬超のこと書き忘れてました。 趙雲と顔を見合わせたりして、ほほえましいシーンでした。 何より馬超がやわらかい表情をしてるのが嬉しいです。
至純の夢。。「そーゆーこと言うから、張飛のカンに触るんだよっ」と思わず突っ込んでしまう。。 でも蒼天馬超らしい表現です(*^-^*) “乱の華”“玉の瑕”“錦”“煌く軌跡”“至純”…、ちょっと照れてしまう言葉なのに、蒼天馬超ならばよし! いや、そこに張飛がいて吼えてくれるから調和がとれるのかもしれませんが。喧嘩の次回はあるんでしょうかね。 張飛の力でも折れない竹を本当に探してたら笑えます(^^)
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No.11440 - 2004/11/21(Sun) 04:27:07 |
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