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今週もちゃんと載ってました… / 文月 [近畿]
前回の「今週の蒼天」のスレで「今週(6月2日発売号)は蒼天は休載」と書き込みましたが、今週号にも蒼天はちゃんと載ってました。
モーニング編集部より先に自分が「お詫びと訂正」するはめになってしまいました…。

私のカキコのせいで「蒼天は今週は休載」と思い込んでいた皆さん、本っっっ当にごめんなさい!!

No.11989 - 2005/06/02(Thu) 17:52:08
今週の蒼天<都の際> / TATSU@管理人 [関東]
ここんとこは関羽の攻城話が続いてましたが、今週は一気に話しが進みましたねー!なんか赤壁編の最後に話が一気に加速したのを思い出しました。

「劉曄の諜報網」や「曹操の遷都話」、「孫権の参戦宣言」に「呉臣某の再登場」、そして「クーデターの勃発」等々、色々な出来事にドキドキでしたが、1番驚いたのは、「主人公の非常事態」でした。
なんか35巻に収録できるほど連載が続くのか不安になってきました。もしかして34巻が分厚くなる程度で終わってしまうのかとアセってみたり...。

とか不安を抱きつつ、今週の蒼天、開始させて頂きます。皆さんの感想も是非お聞かせ下さい!
尚、今回は『2つの新アイコン』の発表も兼ねさせて頂いております。

No.11948 - 2005/05/23(Mon) 23:01:52

今週の蒼天<都の際> / TATSU@管理人 [関東]
【STORY】

業では噂が飛び交っていた。

陜県でも群盗が出没し、裏社会での関羽の名は絶大であることを示していた。侠者に山賊・川賊・異民族...何が出てくるか分からず、乗じて農民まで暴徒と化していた。
漢中王宣告で全土が揺れている所に叛乱が続出し、加えて荊州の要害である樊城は陥落寸前。そこに南から孫権が動き、西から劉備本隊が出てくれば...。 業の人々は、そう噂し合うと、暗い顔をして黙り込んだ。

何晏はそんな噂話を聞き、実状は噂よりもっと危険であるかもしれないと考えていた。偶発的に見えるものも、一つの企みに沿って進んでいるのかもしれず、更にそれは遥か先まで想定された企みである可能性があった。

武装した青州兵の隊列が業の街道を駆け抜けた。魏国本拠もついに臨戦態勢に移っていたのである。

***************

「珍しい。」
劉曄が来訪者に声をかけた。

貴公子が官署に顔を出すとは何の御用か、と劉曄はにこりともせず尋ねた。何晏は苦笑しつつ、市中に不穏な動きがあることを、劉曄に告げようとした。
「魏諷のことですか。」
劉曄は即答した。その言葉に何晏は自分の情報が無駄であることを知った。
「魏諷はどこに?」
だが劉曄は何晏に詰めよった。劉曄は魏諷の所在を見失っていたのである。しかし、何晏が知っているのは、魏諷の仲間と思われる“鼻息男”の所在であった。
“鼻息”男...劉曄はその呼称に、魏の重臣の子息が多く関わるという“崇息”を思い起こしていた。

思考する劉曄に、何晏は語りかけた。魏諷はきっと魏王に激しい思いを寄せながら力を磨いてきたのではないか。あの年齢では有り得ないほどの思いを抱いて生きてきたのではないか...と。
劉曄はそれを、何晏らしからぬ叙情的見解と感じた。劉曄は初めて笑みを浮かべた。
「もしや孔子に魅せられたか?」
その言葉に何晏は頭を掻いた。

***************

曹操一行は長安から洛陽に移動していた。

洛陽はほぼ復興を遂げており、完成しつつある宮殿を見上げ、魏王は嬉しそうに声をあげた。
「そろそろ遷(うつ)ってもらおうか。」
曹操はそう呟いた。遷都をお考えですか?と慌てて尋ねる蒋済に、許都は仮の都である、と曹操は事も無げに返答した。それを聞いた司馬懿は諌言した。

許都周辺は関羽に呼応する賊徒が頻出し、天子の遷幸は危険過ぎる。ましてや遷都という行為自体、関羽の威勢を恐れてのことと受け止められ、賊を増長させることになる。と。

−新たな才を結集したこの都を、いち早く天子に見せてあげたいのだがな。−
そう考えつつ、曹操は宮殿の造営に携る工匠に名を尋ねていた。

蒋済が、新たな献策を行なった。それは、“孫権を動かす”という手であった。
その言葉に魏王は目を輝かせた。
「孫権を洛陽に入れろと?」
面白い!どういう策だ?と曹操は尋ねた。思いもよらぬ曹操の言葉に慌てる蒋済。その蒋済に替わり司馬懿が答えた。“孫権を動かす”とは、臣下の礼を取る孫権に命令をつきつけ、関羽の本拠を突かせれば、樊城の包囲は解けるのではないかという策であった。
だが、“孫権を傍らに置く”という着想に心を弾ませる曹操に、その言葉は聞こえていなかった。いっそ詔勅で養子にしてやるか、と呟く魏王に、謀臣達は唖然とした。

その時、その孫権からの使者が洛陽に到着した。

***************

−孟徳よ。−
曹操が手にした書面から、孫権が語りかけていた。
−わしが関羽を討伐し、忠誠を示してやる。
 それゆえ、早う玉座につけい。−

司馬懿と蒋済はその書面が、劉備の漢中王宣言に孫呉が動揺し、矢も盾も堪らず自ら参戦を申し出てきたもの、と推測していた。
「関羽には手を出すな。」
呉の使者を睨みつけ、曹操は告げた。
「と命じても、孫権は聞くまい。」
魏王の言葉に呉の使者は同意した。その使者は諸葛瑾であった。

ふいに曹操は、この書はお前が記したのか、と諸葛瑾に尋ねた。
その書は皇象という者の筆によるものであった。その名を聞き、曹操の表情が輝いた。皇象とは“江南の八絶”の一人であった。
「よこせ。」
曹操は諸葛瑾に命じた。占い師の4人は要らない、“八絶”の内の算術の趙達・絵画の曹不興・囲碁の厳武、それに天球儀を作ったという葛衡を加え5人をよこせ。曹操は諸葛瑾に迫った。
「しかと 孫権殿に申し伝えておきまする。」
冷汗を浮かべて答える諸葛瑾。その言葉に才の渇望家は微笑んだ。

笑みを浮かべたまま、曹操は倒れた。

臣下に戦慄が走った。呆然とする諸葛瑾。司馬懿は立ちあがり、鍼の樊阿の名を叫んでいた。

***************

許都。

宮門に隊列を整えた一軍が到着していた。賊徒潜入との密報が入り、王命により宮廷警護の増員が派遣されていたのである。
長楽衛尉・張泉と名乗る男の率いる増援部隊は、次々と宮門を通過した。その部隊の中に一人の不審な人物を発見した衛兵は、声をかけようと歩み寄った。
次ぎの瞬間、衛兵は、喉を貫かれ即死した。増援部隊は魏諷革命軍の偽装であった。

−天子まであと百歩。−
魏諷は、隊列の前に進み出た。
−乱世の奸雄は、今、代を替える。−

魏諷は剣を抜き、前方へ突き出した。
その先には皇宮が聳(そび)えていた。


【REVIEW】

■「何やってんの植(ちー)ちゃん。魏王(おやじさん)からお呼びかかってんでしょ。」

扉では、酔いつぶれる曹植に何晏が、“まずいって、行かなきゃ”って促してましたね。このシーンは本編には全く繋がっていませんでしたが、何か意味があったのでしょうか?
魏王が呼んでるっていうのは、業にいる曹植に“長安(あるいは洛陽)に来い”ってお呼びがかかってるんでしょうか?
ちなみにキャッチコピーは、

−南で猛威を揮(ふる)う関羽。
  西には漢中王・劉備。
  そして魏国内部でも不穏な気配が。−

でした。
この“不穏な空気”に、何晏は気付いたようですが、曹植も何かこれに絡むのでしょうか?だとしたら曹丕も絡んだりして...。そしたらかなり面白いストーリーになりそうではあります。

■「漢中王の宣告で、全土が揺れておる所に、この叛乱の続出。樊城は水没し、陥落寸前という。今、南から孫権が動き、西から劉備本隊が出てくれば...」

業の人々が蒼ざめてました。こう言われてみれば、かなり魏国は危機的状態です。
天蕩山で孔明が妖しい笑みを浮かべ、「曹操には死よりも激烈な責め苦を与え踏み躙る。自分の力の悉くが崩れ落ちてゆくのを味わわせ辱める。」って呟いてましたが、これがその状態なんでしょうか? つまり孔明は、曹操とあの場で戦うことを避けた(篭城した)のは、曹操を生かしておき、この状態を味わわせようとしたんでしょうか?

一方、何晏は 『 偶発的に見えるものも、一つの企みに沿って進んでいるのかもしれず、更にその企みは、ずっと先の事まで想定されたものかもしれない。』 って感づいてました。
孔明の“理の外”作戦、別名“曹操の棲まぬ世界で天下を動かす”作戦に、朧げながら気付いている模様です。何晏って孔明の存在をどの程度認識してるんでしょう?

■「そうスか?すでに監視下っスか?ならいいス。」

劉曄も魏諷一派の不穏な動きに気付いていました。

考えてみれば不思議はありません。“吉本の乱”勃発後の「未然に防げなかったのか?」という批難に対し、何晏はこう述べてました。
「わかってねー。未然に察知してたから1日で火を消せたんじゃん。共謀者を炙り出すには防ぐより決起させた方がいいに決まってんじゃん。諜報を取り仕切ってるのは劉曄殿だぜ。あの人、すげー怖えーのに。」
劉曄は、魏国の警視総監、あるいは国家公安委員長みたいな立場にあるんですね。記憶を辿れば、宦官が密告した“伏皇后の密書”の処断も、劉曄が一手に仕切ってました。もっと遡れば、「幕僚内に曹操の魏公就任を求める動きがある。」という情報を劉曄はいち早く入手してました。

劉曄は、曹操の“張魯征討戦”や、“濡須戦”に随行してましたが、軍師というより官僚というイメージがあります。その時の幕営における曹操との会話も“戦術”より“戦略”的な会話でした。
そういう意味では、戦争が近づくといつの間にか登場し、戦地では軍を直接指揮し、戦争が終わるといつの間にか登場しなくなる賈翊と対称的な気がします。
賈翊は曹操軍創設期からの歴戦の軍師ですからね。敢えて政治的なものには関与せず“生涯一軍師”と決めているのかもしれません。郭嘉の“軍師としての遺志”を継いでいるのって、やはり賈翊なんじゃないでしょうか。
言い方を変えれば、劉曄は“新世代軍師”、賈翊は“旧世代軍師”なのかもしれません。そんな表現聞いたら賈翊は頭巾とって激怒しそうではありますが...。

関係ないですが、貴公子と言われて何晏は照れてました。何進の孫で、曹植たちと一緒に育てられたからそう言えるのかもしれません。でも皇室の血を引く“生粋の貴公子”に言われちゃ立場ありませんよね。

■「そろそろ遷(うつ)ってもらおうか。」

先週、劉備が長安を目指せば、曹操と再び対峙するのか?と書きましたが、曹操は洛陽に移動してました。

落成間近の新宮殿を見上げて、曹操は遷都を呟いてました。その時、曹操が思い起こしていたのは、廃墟となった洛陽にて献帝が「嘉徳殿は、天上の意志を諮る玉座には最もふさわしい場所」と述べた言葉でした。ちなみに曹操の“許に動座を促す”言葉はこうでした。
「城壁はいたみ崩れ、糧食どころか雑草一茎も見当たらぬこの旧都。我らとて陛下をお護りするのはままなりませぬ。」
今般「陛下を護るにふさわしい場所として復興させた洛陽」に、そして「新たな才を結集した新都」に、再び遷都を行なおうと曹操は考えたようです。

先週も述べましたが、正史においては、『 関羽が樊や襄陽を包囲した時、曹操は許が近い距離にあることから遷都を考えた。』 とありますが、蒼天ではちょっと違う理由にて遷都を述べました。でも、蒼天曹操に遷都を発言させるなら、まさにこの理由って感じですね。ちなみに司馬懿&蒋済が遷都を押し止め、孫権を動かすことを献策するのは史実通りです。でも蒼天曹操の献策の受け止め方は意表を突くものでした。

■「孫権を洛陽に入れろと?面白い!どういう策だ?」

“孫権を動かす”という言葉を曹操はそうとりました。こういう 『 家臣の思惑と全く違う解釈をする曹操 』 っていうのはよくあるパターンですよね。賈翊との会話においては特に顕著です。今回は人材コレクターらしい勘違いとも言えます。
「孫権を傍らに置く? おー、人材の色が一変するかもしれん。」なんて曹操は一人興奮してましたね。突拍子もない着想かもしれませんが、でも以前、劉備を傍らにおき左将軍とし、関羽を傍らにおき政事に関わらせた蒼天曹操なら、十分興奮しそうな案ではあります。

更に続けて曹操は「いっそ詔勅で養子にしてやるか。」と述べました。これは、濡須塢において「俺の子にならんか?王たる者に育ててやるぞ」と嘯(うそぶ)き、濡須の山中において「江南を任せておる息子の成長ぶりをひと目みたくてな。」と豪語した台詞と繋がります。でもその後の「吹き出しではない台詞」が凄いです。

−今からでも太子を変えられるのか?−

この冗談とも本気ともつかない魏王の台詞。王の台詞として、その影響を考えるとヤバ過ぎです。司馬懿は、なんということを...と絶句してましたが、ごもっともです。この台詞を曹丕が聞いたら痙攣しそうです。
ほんと蒼天曹操って後継者に拘(こだ)わってないんですね。そう言えば曹丕を太子に指名する時も、「俺はまだまだ生きるというのに、太子は今 決めねばならんらしい。」って不満気でした。でも「魏王の座とは、奪い合うほど喜ばしいものではない。」って述べてましたから、そういう意味においても後継者に拘ってないのかもしれません。
でも、濡須の山中で、孫権はこう述べていました。
−いや、ひょっとして孟徳は、おのれ亡き後のことなど、まるで考えておらんのかもしれんぞ。−

...そうだったら無責任過ぎるような(笑)

■「関羽 賊。関羽 賊。」

曹操が呟いていたこの台詞は何でしょう?
祭静の立てる鑿(のみ)の音がそう聞こえたってことでしょうか?

■孟徳よ。わしが関羽を討伐し、忠誠を示してやる。それゆえ早う玉座につけい。

孫権の書面はそう告げていました。相変わらず偉そうです。
曹操は玉座の手前の階段に座ってそれを読み、顔を顰(しか)めてました。頭痛がしたかのような描かれ方でしたね。とにかく魏王におかれましては“天子になれ”と言われるの非常に嫌みたいです。

孫権が“玉座につけ”というのはこれで3回目です。1回目は曹操と山中で遭遇した時
「魏王よ。それほど江南の地が欲しいなら、それほどわしの命が欲しいなら。 ならば玉座につけい! 孫家三代!天子になら平れ伏す用意がある!」

2回目は曹操に強奪した馬を返還した時、
「孟徳よ!“親父”よ! この先もまだ永々と生きるつもりなら、わしが天子の座につかせてやる!つつしんでこの孫権の降伏を受け入れい!」

何で孫権は、すぐ“曹操を玉座につかせる”という表現をするのでしょう。 曹操が天子になる気がないのは作品中で明白にされていますが、孫権が事ある度に、「天子になれ」と告げる理由が今いち分かりません。曹操が成りたがらないから、単に嫌がらせで言ってるだけでしたらセコ過ぎますし...。 孫権なりに天子という存在に思い入れがあるような感じはしますが、曹操にそれを迫る意図が分かりません。そして曹操はこの台詞が出る度に、かなり激しい反応をするのですが、この台詞に曹操の急所を突く何かがあるんでしょうか? ここらへんが管理人的には謎です。

■「おそらくは仰せの通りかと。」

で、出ました〜!“おそらくは”諸葛瑾!!
孫呉の会堂で2コマ登場したきり全く現れなかったので、2度と出番は無いのかと思ってました。相変わらずロバというより宇宙人みたいな顔しております。あらためて登場すると何でこの男が孔明と兄弟か不思議になります。
そう言えば、曹操が張魯討伐で漢中入りした時に、“諸葛兄弟の会談により、孫と劉の講和が成立”という書面が届いていました。その時、黒髪孔明とロバ諸葛瑾が会見して講和条約を結んだんですね〜。想像するだに凄い風景です。機会があったらイラストにしてみたいです(笑)。

■「江南『八絶』のひとりか。」

呉書の趙達伝にそれについての記載がありました。
正史によると、呉の皇象(書)・厳武(囲碁)・宋寿(夢占い)・曹不興(絵画)・鄭驅(人相判断)・呉範(風占い)・劉惇(天文占い)・趙達(算術占い)の八人は技術の絶妙さを称賛され“八絶”と呼称されたそうです。曹操は占いの4人は要らん、と言ってましたので、宋寿・鄭驅・呉範・劉惇は魏王人材リストから外されちゃったんですね。管理人が読んだ範囲では趙達もかなり占い師ぽかったですが...。
尚、同じ趙達伝に渾天儀(天球儀)の作者として葛衡の名もありました。この人はまさに技術者で、天球儀とは、地球儀と違い大地を中心に置いたもので、機械仕掛けでこれを動かすと天球が回転して、その動きは実際の天体の運行と一致したそうです。

■「鍼だ!樊阿殿を呼べ!」

そ、曹操が昏倒しました!!ドガッと音がするほどの勢いで、頭から床に倒れ込みました!! こんな時が来るとは思ってましたが、やはり本当に来るとビックリです。そしてショックです!!
もちろん、史実を曲げて“曹操が生き続ける”なんてのは、この作品において在ってはいけない事と分かってはいるのですが、やはり、“もっと生きて活躍して欲しい”と思わざるを得ません。

司馬懿がすかさず鍼師を呼んだのは、曹操の持病か何かを知っていたのでしょうか?曹操が、このまま意識を取り戻さないという事はないでしょうが、確実に言えることは、この物語の“主人公の死”が急速に近づいているという事です。

■天子まで百歩。乱世の奸雄は、今 代を替える。

そして曹操の昏倒と時を同じくして魏諷の乱勃発!! まさに“弱り目に祟り目”状態! 魏諷、劉曄の諜報網は掻い潜ったんでしょうか!?
ちなみに衛兵が何かに気付いて「おい!」と声をかけた瞬間、喉を貫かれてましたが、最初は衛兵が何に気付いたのか分かりませんでした。良く見たらコマの端っこに魏諷の頭が有りました。宮廷警護部隊に兜も被らないトンガリ頭の男がいたんで、衛兵は不審に思ったんですね。魏諷、変装する必要無し、と思ってたみたいです。すごい自信です。

そして魏諷は“乱世の奸雄は、今 代を替える”って独白してましたが、では、“新・乱世の奸雄”とは、誰のことでしょう? 一気に禅譲を受ける劉備の事でしょうか?それともクーデター首謀者の魏諷の事でしょうか?

■さあ、関羽の大侵攻・叛乱の噴出・劉備の北上・曹操の昏倒・魏諷の乱勃発と、魏国最大の危機が訪れてきてる気がします。
さあ、どう対処するんでしょう、魏国首脳陣!そして、どうなるんでしょう!蒼天航路グランドフィナーレ!!

No.11949 - 2005/05/23(Mon) 23:04:43

Re: 今週の蒼天<都の際> / 沖一耕矢 [近畿]
初めまして。いつも皆様の深い意見の数々を拝見させていただいておりますが、書き込みは初めてです。賈翊好きの沖一耕矢と申します。よろしくお願い致します。

> 賈翊は曹操軍創設期からの歴戦の軍師ですからね。敢えて政治的なものには関与せず“生涯一軍師”と決めているのかもしれません。郭嘉の“軍師としての遺志”を継いでいるのって、やはり賈翊なんじゃないでしょうか。

賈翊は「軍師一筋に生きる」男ですから、やはり劉曄とは立場的にも異なるのではないでしょうか。曹操の元で策を放てる喜びを誰よりも感じているのが賈翊のように私には思えます。

> 尚、同じ趙達伝に渾天儀(天球儀)の作者として葛衡の名もありました。この人はまさに技術者で、天球儀とは、地球儀と違い大地を中心に置いたもので、機械仕掛けでこれを動かすと天球が回転して、その動きは実際の天体の運行と一致したそうです。

この時代にそんなものを作り上げる技術を持った人物、絶対曹操様欲しがりますよね。

> こんな時が来るとは思ってましたが、やはり本当に来るとビックリです。そしてショックです!!

まさかいきなり昏倒するとは思ってませんでした。ショックです。
まだまだ「やらねばならぬこと」も「やりたいこと」もたくさんあるはずです。
お願い、まだ終わらないで!!
フィナーレが近いと頭ではわかっても心ではまだまだ認めたくないというのが本音です。

No.11950 - 2005/05/24(Tue) 13:05:17

Re: 今週の蒼天<都の際> / 夏樹 [関東]
曹操がついに倒れましたね。今まで頭痛をうったえはするものの他はきわめて健康的でその迫る死期を感じさせない活動ぶりでしたから。もっとも、病でやつれる曹操を見るのもつらいですが。

遷都話はこんな形で出てきました。蒼天航路のテーマである「天」(「天子」「皇帝」)は全て「漢」という形で具現化してきます。当時においては、「天下」とは始皇が創り出し漢が継承してそのかたちを造り上げてきたものであるわけですから、常に「漢」に縛られること、それが時代の限界であるとともに次なる時代への息吹「中世への血」なのでしょう。新たな才を集結した「漢」の都「雒陽」、まさに魏が後を継ぐと「雒陽」は「洛陽」となって新たな時代の幕開けを告げることになります。さらりとした曹操の台詞の中に、自然に作品の神髄が込められています。こういう静かな盛り上げ方もたまりません。

表紙ですが、これは曹植伝(正確には陳思王植伝)のエピソードですね。曹操は曹仁の救援に曹植を差し向けようとするのですが、曹植は酔いつぶれて応ずることができなかったそうです。ちなみに、裴松之注の引く『魏氏春秋』では、曹植が酔っていたのは曹操の心証を悪くしようとする曹丕の策略であったことになっています。

さて、孫権の意図ですが・・・。確かに孫権が曹操に帝位につけとせかす話は裴松之の引用に何カ所か出てくるんですよね。
これもはっきりとしたことはいえませんが、「王」という存在を考えさせるための演出の一環であることは間違いないでしょう。天下万民は天子が天に代わって統べるもの。臣下は官僚としてただただ忠誠を尽くし職務に励むことに専念すればよい、とこれは中央集権的専制国家の発想。しかし、中華王朝は(特に儒教が浸透して以降)、同時に周以来の封建国家(もちろんFeudalismではありません、念のため)としての発想を持っています。封建された君主は、天子への忠誠と同時に、封ぜられた人民に対しても責任を持つことになります。天子に代わって「政」を行うことになるのです。もちろん、「王」とは古来君主の称号であり、漢において被封建の最高位です。戦乱の混沌の中、曹操は土地ではなく人を基に国のかたちを捉えました。自らの下に集う「人」に責任を持つ、曹操が「王」となった瞬間でしょう。その「王」のイメージは郭嘉・夏侯淵のみならず雷緒にいたるまで蒼天のあらゆるキャラクターが描き出してきたことと思います。

では、するとあらためて、その上に君臨する「天子」とはいかなるものなのか。孫権が曹操に「帝位につけ」というのは、赤壁前夜以来のこの問いを突きつけているのでしょうし、これが才を求め配下から王をすらばかすか生みだそうとする曹操、漢のイデオロギーを継承して義の中心に鎮座したまま王となる劉備、この二人と孫権との対比を為しているのではないでしょうか。

長文失礼いたしました。

No.11951 - 2005/05/24(Tue) 17:36:37

Re: 今週の蒼天<都の際> / ちゃ〜 [北陸]
かなり前からの蒼天ファンだったんですがまわりに読んでる子もいず(てか、モーニング自体読まれていなくて…)、いつもここに来て皆さんの熱い意見に勉強させられっぱなしでしたが、今日は勇気を持って参加してみました。
ちなみにはじめは大の関羽ファンだったんですが、北方三国志を読み王平ファンになっています・・・王平は出てこないんすかねぇ〜(なんつって)

>この“不穏な空気”に、何晏は気付いたようですが、曹植も何かこれに絡むのでしょうか?だとしたら曹丕も絡んだりして...。そしたらかなり面白いストーリーになりそうではあります。

曖昧な記憶なのですが、確か魏諷のクーデターは曹○が制圧するはずですよね。その人の活躍が見れそうなのもちょっと楽しみですっ

孫権についてはやはり前に山中で遭遇した後の曹操の台詞にあるように、曹操なりの「王」のあり方が関係しているのではないのでしょうか???

No.11952 - 2005/05/24(Tue) 18:13:15

Re: 今週の蒼天<都の際> / バルク
はじめまして!!!
 唐突ですが孫権の曹操に対する「天子になれ」という宣言は
曹操の基盤を崩す攻撃だと感じました。
曹操の政治基盤はジュンイク出身でもあるエンセンという地域の清流派士人層であり、曹操は献帝奉戴の段階で「漢朝復興」という大儀をもって彼らの支持を得ています。
よって天子になるという行為は少なくとも曹操にとってメリットはありません。
天子にのみひれ伏すと宣言している孫権の「降伏」は
曹操にとって「脅し」ともいえるのです。
                  以上です

No.11953 - 2005/05/24(Tue) 21:20:03

Re: 今週の蒼天<都の際> / 黒助 [関東]
孫権の意図を考えるには曹操と天子の存在をもう一度考える必要があるように思います。

「曹操は蒼天を飛翔する鳥にあらず 蒼天のもと地をゆくものなり」

人とその才の生み出す価値によって社会を変革、統治し続ける曹操はその中心(彼自身の言葉を借りるなら「この大地に一粒の種から育ってくる無数の人間の主席」)であるために何より自らが人として生きることを貫き、決して天子となろうとはしません。
彼は天子の奉戴して漢という器を用いることで人としての統治を可能とし、天の理を得ます(彼があの時自ら天子を名乗っていたら袁紹との戦いは「人であり続けようとするもの対人を超越した存在になろうとするもの」ではなくなり、敗れていたでしょう)。

すなわち「『漢』という国での『人』による統治」という状態は曹操本人にとっては一切の矛盾をはらむものでなく、魏のここまでの社会革新を可能としたキーシステムといえます。
だから、むしろ彼にとって天子・劉協はなくてはならない存在だと思います。
今週の遷都提案の時の天子を思い浮かべての微笑からも分かるように、自らとは逆に天子という存在としての自己を自覚し、人としての本性を抑え、人を超越した天子としての生を全うしようとする聡明な劉協を曹操は愛してさえいるんじゃないでしょうか。

しかし、残念ながらその真意は多くのものには理解されません。
その理由はいろいろあると思いますが最も大きいのは彼の行う「人としての統治」がそれまでの漢のイデオロギーとは異なる、時に真っ向から衝突するものであったためでしょう。
そのため曹操本人は純粋に「『漢』という国での『人』による統治」を推し進めているのであっても、外部にはどうしても「漢への内部からの侵略、新国家の樹立の意図」と映ってしまいます。

すなわち民衆の抱くイメージまで考慮した途端に「『漢』という国での『人』による統治」は常に矛盾をはらみ続けなくてはならないものとなり、?@彼による統治を認めるものからの正式な新国家樹立宣言(玉座につくこと)の要求と?A彼による統治を認めないものからの抵抗という、その統治方法を変えない限り決して消えることは無い2種類の強大な敵を生み出すことになりました。
皮肉にも彼自身「長い戦いとなる」と覚悟した矜持を失い阿る者と化した儒者との戦いを推し進めるほど、すなわち曹操が曹操らしくあり続けるほどこの二つの勢力はその勢いを増してしまうのです。

天子を奉戴しながらも理による政治によって新国家とみなされる曹操と漢中王宣言と理外の政治によって漢を求める?Aの反曹勢力の終結に成功する劉備の対照的描写とその立役者としての孔明の描き方は本当に見事だと思います。

と、長い前置きとなりましたがこのように考えると孫権の曹操への「降伏するから玉座につけ」との要求は?@の勢力を捉えることで曹操に抵抗する術を得ようというもののように思えます。
私は特にこの「降伏するから」という条件が肝だと思います。
これまで?@の勢力は専ら魏軍内部での動きとして描かれてきました(荀?ケの苦悩…)。この勢力からしたら邪魔な呉の降伏と曹操の天子宣言はまさに一石二鳥であり、孫権の申し入れには全くもって拒絶の理由はなく、より勢いを増すことは明らかでしょう。

孫権の要求と曹操の反応はともに「天子にならず人として統治し続けたからこそ、曹操は天の理をつかんだこと」、そして「降伏と玉座の要求は続ければ続けるほど曹操に玉座を求める動きを急速に強め、その天の理が曹操の元にあり続けることを難しくするまさに急所を突く策であること」を分かっているからこそのものなのではないでしょうか。

−王と称してなお戦場という戦場を駆けずり回らねば気のすまぬ男。
  曹 孟徳。−
上の独白は天子という存在を問い続けた孫権が頑なに天子とならない曹操の本性を理解した瞬間を表しているように思います。

同じ天下人への玉座の要求であっても「玉座につかない董卓に天の理がないことを明らかにしようとした」曹操と、「逆に玉座につかせることで天の理を曹操から奪おうとする」孫権の狙いは非常に対照的だと思います。董卓とは違う立場にいたからこそ曹操はまさか自分が過去の自分の放った言葉を受けるとは思わず初めて孫権に言われたときに衝撃を受けたのではないでしょうか。

こう考えると今回の「関羽を倒してやるから玉座につけ」との要求は劉備・曹操ともに大打撃を与えるまさに絶妙の策といえると思います。

No.11954 - 2005/05/25(Wed) 05:34:25

戯言ですm(_ _)m / wolves
感情面だけで捕らえれば、実の子以上に『お互いを認め合った親子のような』愛情を抱くに至った"息子"に、「親父、もうわかったからはよ引退せーや」と言われて「それはやだ」と拗ねているって感じですな(笑)
"盟友"劉備と"息子"孫権、それと実の息子達によって彼の死後も"彼の棲む世"が形作られていくわけで

やはり曹操蒼天を語り尽くすには35巻、いや、36巻くらいまで必要ではないでしょうかねー なんて(^^;)

No.11955 - 2005/05/25(Wed) 14:34:00

Re: 今週の蒼天<都の際> / 英英 [北海道]
 
 ―関羽には手を出すな―

この一言にどきどきしてしまいました。
前回、『「夏侯惇、次いで張遼を送り込むぞ」が、限りなくラブ人材&関羽マニアな作戦に思える』と書きました。せっかく関羽の戦いぶりを楽しみにしてたのに孫権に横取りされそう…またもや“自分が興味を抱いた人間に執着する猛獣のごとき感情”が湧いてきたのではないでしょうか。

 「よこせ」

って、いくら漢の丞相だろうと、横暴に過ぎますよ。
もし諸葛瑾が書の達人で、あの書状をしたためていたなら、絶対に呉へ返さなかったと思います。曹操様への使者は大変ですね〜。この人選は誰が考えたんでしょう。やっぱ孫権かな。諸葛子瑜ならたとえ曹操に引きとめられても必ず帰還するはず…と信じてたから?それとも蒼天諸葛瑾はロバだから曹操に奪われるはずがないと思ったから?(ごめん瑾さん)

>黒髪孔明とロバ諸葛瑾が会見して講和条約を結んだんですね〜。想像するだに凄い風景です。機会があったらイラストにしてみたいです(笑)。

ぜひお願いします(^▽^)
諸葛兄弟の怪談(←誤字)ですか。
蒼天の瑾さん相手に「諸葛子瑜の驢」なんてジョークは怖くてできません。

ところで気になる葛衡という人。
葛仙公に引き続き“葛”姓が出てきて、これは偶然なのかなあ。
諸葛瑾にも“葛”がつくし…。

劉曄の手を顔にかざすポーズが好きです。
何晏が“すげー怖えー”劉曄に冷や汗かきつつも、わざわざ情報提供するなんて勇気あるね〜。
あの一足飛びに詰め寄った場面は笑いました。

>「関羽 賊。関羽 賊。」

かわいいッス!魏王(*^-^*)
女の子が花びらを一つ一つちぎりながら「好き キライ 好き キライ …」と占うような感じですね(違う)。
天子に新しい都を見せてあげたいのに、関羽と賊のせいでダメなのね。
献帝は故郷の洛陽に帰れたら喜びそう。
でも遷都をとると、もれなく賊の増長がついてくる。
関羽の威勢が高まることについては、曹操様は別に嫌じゃないんでしょうけど。
…複雑な乙女心ですね。

なんてアホな妄想してしまうのは、現実逃避したいから。
やだーっ!!曹操様が死んじゃうーっ(><)
関さんや曹操様の死まで、あと数ヶ月しかないことを改めて気づかされた今週の蒼天でした。

※newアイコンさっそく使わせていただきます。

No.11956 - 2005/05/25(Wed) 16:59:25

Re: 今週の蒼天<都の際> / Nearly Headless Nick [近畿]
はじめまして。Nearly Headless Nickと申します。
いつも楽しく拝読させていただいております。

>扉では、酔いつぶれる曹植に何晏が、“まずいって、行かなきゃ”って促してましたね。このシーンは本編には全く繋がっていませんでしたが、何か意味があったのでしょうか?

確か、「曹操が曹植に援軍を命じたが、曹植は酔っ払っていたため、これを受けることができなかった」というエピソードが、正史か演義にあったように思います。
このクーデターを通じ、曹丕が名をあげるのとは、対照的ですよね。

でも、曹操様が死んだ後のことなんて、どちらでもいいかも…(涙)。

No.11957 - 2005/05/25(Wed) 19:16:50

Re: 今週の蒼天<都の際> / 鳳卵 [東北]
 ああ! あの扉絵には、そういう意味があったのか! と、皆様のレスを見て初めて気づかされました。勉強になります。

 しかし何晏、隠者を気取ってる風な割りに、最近よく人との交わりを求めてるような気がしますね。論語の影響なんでしょうか?
 以前は確か、植ちゃんに対して「自分は長生きするつもりだから、悪いけどつきあえない」みたいに言ってたような気がするんですけど。

 曹操は、死ぬ瞬間まで曹操なんですねぇ。人材を「よこせ」と言いながらの昏倒なんて、曹操らしいと言えばこれほど曹操らしいシーンもないですよ。

 まさに内憂外患の状態にありながら自分を決して見失わない曹操に、改めて脱帽です。

 「占いの4人はいらん」というのも、合理主義者の曹操らしいセリフですね。でも、「いらん」とか言ってるから、そう言われた人たちがいま、魏国の内外で蜂起しているということに、気づいているのかな?
 それとも、気づいているけど敢えて無視しているのかな?

 曹操は「無数の人間の主席」になることを願っていましたが、結局、自分が認識できる人間の主席でしか、ありえなかったようです。ここら辺は、劉備が「民の笑顔が好きだ」と言いながら、自分に笑顔を向けてくれる民しか受け入れられなかったのし通じるものがあるように思えます。

 いろいろ考えさせられながら、次回をワクワクしながら待っています。

No.11959 - 2005/05/25(Wed) 20:11:01

Re: 今週の蒼天<都の際> / つね [関東]
曹操と家臣の間で会話が成立しないとき、ときにはいらだたされることがあります。それが曹操の発想や見識が、家臣より優れているのを示しているのではなく、単にずれているだけのように見えるときです。今回は「現実逃避」のようにすら思えてしまいました。

1.業‐何晏の予感
2.洛陽‐孫権の申し出
3.許都‐魏諷の蜂起

こう書くと、今回は魏の都、漢の都、仮の都の三都物語でした。たまたまタイトルと合っただけで、別に不思議なことではないですが。
>遷都
許都から洛陽であれば、そんなに樊城からの距離が変わるわけではありませんから、「関羽を恐れて」というには無理があるように思います。

>占いの4人はいらない
曹操の合理性を表そうとしているのかもしれませんが、この時代、占いも技術の一つのはず。「易」は重要な学問の一つだし、管路や許ショウはその道を極めたものとして扱われていたはず。曹操も孫子の註の中で「天気のいい日に出陣するのは縁起がいい」なんて書いていたみたいだし。(正確な文言は知りませんが。)どうも時代にあてはまっていないような気がする。「超世の傑」とはいえ・・・

>魏諷の乱
司馬懿もそうでしたが、いつのまに業から許都に移っていたんだろう。劉曄が見失うはずだ。許都に(天子以外の)重要人物っていたっけ? 劉曄も何晏もいないし。はっ・・・まさか魏の王太子もいつの間にか動いている?

今回、どうも辛口ですね。魏王の不予がショックだったのかな。

No.11962 - 2005/05/26(Thu) 03:48:26

Re: 今週の蒼天<都の際> / 文月 [近畿]
こんにちは。またしてもモーニングの発売日の書き込みです。

ああ、ついに魏王閣下が…!!
なんだか最近の蒼天は回を重ねる毎に曹操様と魏国、並びに魏軍を取り巻く状況が悪化していっているようでなりません。史実での結末が分かっていてもなお、雑誌を買って読んですぐに次号のストーリーが気になって仕方なくなる、こんな漫画を読んだのは初めてです。

>つねさん
ギョウ〜許都間の移動については、今週号を読むとますます分からなくなってきます。(私だけ!?)

ところで、単行本34巻はいつ発売するのでしょうかね?
5月ばかりか6月の書店のコミックス発売スケジュール表にも『蒼天航路』の四文字はどこにも載ってなかったし…。

No.11963 - 2005/05/26(Thu) 17:01:42

Re: 今週の蒼天<都の際> / Nearly Headless Nick [近畿]
> ところで、単行本34巻はいつ発売するのでしょうかね?

はじめまして。
最終回を迎えずに、34巻を発売するということは、当然、35巻も発売しなければならない、ということです。
憶測ですが、蒼天に残された話数は、35巻を構成できるほど多くないのかもしれませんね。
なんせ、年内完結を目論んでいた(!?)、モーニング編集部ですからね。

No.11965 - 2005/05/28(Sat) 20:27:40

Re: 今週の蒼天<都の際> / Nearly Headless Nick [近畿]
連続の書き込みで失礼致します。
そういえば、35巻の巻頭カラーページになるはずなのに、カラーにならなかった回がありましたよね。
あれって、35巻の巻頭にはならずに、34巻の続きになる、ということだったのではないでしょうか…。
もし、そうだとしたら、非常に残念ですね。

No.11966 - 2005/05/28(Sat) 20:33:25
(No Subject) / 山隆 [関東]
踏んだ888888
No.11967 - 2005/05/29(Sun) 08:57:41

Re: (No Subject) / 三流
カウンターよく見てくださいね。
どうして888888になるのかって言う説明は、もううんざりです。

No.11968 - 2005/05/29(Sun) 09:49:19
950,000キリ番報告 / 藤次郎 [関東]
ごぶさたしております。藤次郎ですm(_ _)m 二度目のキリ番ゲットです蒼天航路も佳境に入り関羽の活躍に興奮しつつも、ついどこかでこのまま進まないで欲しい。結果をみたくないと思ってしまう今日この頃です
では管理人様お仕事大変だと思いますが今週の蒼天楽しみにしていますので頑張って下さい。

No.11927 - 2005/05/16(Mon) 08:15:27

Re: 950,000キリ番報告 / TATSU@管理人 [関東]
藤次郎さん、お久しぶりです。キリ番申告有難うございます。
800,000HITに続き2回目のGETですね。おめでとうございます。考えてみれば以前、法正のリクエストを頂いてから5ケ月が経つのですね。月日が過ぎるのは早いものです。


という訳で、もうご存知とは思いますが、下記3つの特典、宜しくお願いします。

1.記念にHNをご希望のアイコンと一緒に掲載させて頂きます。下記gillさんのサイトに行ってお好きなアイコンを選んで下さい。
http://www.geocities.co.jp/Colosseum-Acropolis/4079/sangokushi/icon.html


2.願い事が叶うと(管理人の中で)有名な神龍に願いごとができます。アイコンと一緒に「願いごと」をこのスレに書き込んで下さい。


3.稚拙ながらもイラストを描かせて頂きます。描いて欲しい蒼天キャラの『 名前 』 をリクエストして下さい。リクエストは" 名前 "でお願いします。" シーン "のリクエストは管理人が画力無き故、ご勘弁下さい。

No.11947 - 2005/05/23(Mon) 22:53:09

Re: 950,000キリ番報告 / 藤次郎 [関東]
お忙しい中申し訳ありません
1、鳳徳でお願いします
2、関羽が神になるのにふさわしいような立派な最後が描かれますように
3、とても迷いましたが管理人さんのレビューの中で諸葛兄弟をいつか描いてみたいとありました。僕もあの妖怪兄弟(笑)を是非みてみたいのでおねがいしますm(_ _)m
蛇足ですが蒼天には出てきませんがあの二人の弟である諸葛均は蒼天にでてくるとしたらどんな感じなになるんでしょうね?ていうかちゃんとした人間として描かれるでしょうか(笑)
では管理人様体調に気をつけて無理をなさらずに頑張ってください

No.11964 - 2005/05/27(Fri) 11:43:28
お願いします / 神州 [東海]
初めてまして。神州と言います。掲示板にかきこむのはあまりないので間違いがありましたらごめんなさい。蒼天航路のことを一年前知りインターネットを使い始めてこのサイトを知りました。遅いですがよろしくお願いします。 甘い考えですが関羽は死を悟っているんじゃないのですか?と思いました。神になるだけあって器は劉備より上、そして曹操の器にはうまくはまらないものをしていると思います。

追伸  蒼天航路の小説版クロニクルエディション(あってますか?)ですが本屋に売ってますか?探しているんですがどこにあるのかわかりません。教えてください。お願いします。

No.11946 - 2005/05/23(Mon) 20:49:06

Re: お願いします / 鳳卵 [東北]
 はじめましてです。

 蒼天航路の小説版というのは、僕の知る限りありません。
 クロニクルエディションというのは、雑誌掲載時の大きさで刊行されているもので、本屋さんならマンガ雑誌のコーナーに並んでいます。コンビニとかでも売ってますよ。
 僕は読んでないので詳しくないのですが、今10巻くらいですかね?
 連載当時の読者の声とかも載ってて、なかなか楽しい本です。

 
 関羽が死を悟っている、というのは、どうかなぁ? と個人的には思います。
 僕達は後の歴史を知っているから、ついそんな気にもなってしまいますが、それは、あの時代を精一杯に生きていた人物に対して、ある意味失礼な考え方ではないかなぁというような気もします。
 神になる、ということも、関羽自身は預かり知らぬことですしね。

No.11958 - 2005/05/25(Wed) 19:58:50

(No Subject) / 神州 [東海]
どうもありがとうございます。早速さがしてみます。
  考えがたらなくてすみません。「商売」の神ですよね。
 これから知識ふやします。

No.11960 - 2005/05/25(Wed) 21:59:06
いまここに生きよ / RUN [東北]
「崇息」がいかなるものか分からない。史実にあるものか作者の創作か。調べてみたいが、知っている人がいるなら、ぜひ教えてください。

何晏は好きなキャラクターである。「論語読みの論語知らず」とは文献の一字一句の解釈に終始してその背景にある思想の根底やその思想を生み出した人間を理解しない教条主義者を意味する言葉であるが、老荘思想の立場から「論語」を解釈して初めて孔子の心が分かるのかも知れない。私も老荘思想に傾倒しながら、孔子に魅せられる一人である。「論語」は孔子の言行を後世の弟子たちが編纂したものであるが、孔子自身は「論語」で自分の思想を弟子たちに伝えたわけではなかった。彼は主に「詩経」をテキストに弟子たちを教化した。彼の生涯、彼の思想、彼の生き様、彼の人間に対する深い憧憬と愛を知らずに「論語」を空暗記しても意味が無い。明の異端の思想家の李卓悟が若い頃には孔子や四書五経を馬鹿にしていながら、晩年に孔子の心が分かったと考えを変えたのは、年を経て人生の機微と無常を知り、人間と思想が円熟し孔子の生き様を通して彼の言行の深さを理解したからである。「冷めたニヒルな心で世間を嘲笑し傍観する」若者の変化を劉曄は洞察し、うれしげに頼もしげに見つめる。それに照れて目を背ける何晏の姿がほほえましい。彼の「論語集解」を読んでみたい。どこで出版されて入手できるんでしょうか。誰か知ってます?

さて曹操!!人として生き、人として死なんとする曹操!!玉座(神の座)に座れと迫る孫権。死を前にしていまだに人を貪欲に求める姿に神にならんとする関羽との対比を見る。いかなる展開にならんとするのか楽しみですね。

No.11945 - 2005/05/22(Sun) 18:22:05
今週の蒼天<天下の趨勢> / TATSU@管理人 [関東]
先週、「カラーページ予告が無いので、来週は休載ではないか。」と書きましたが、載ってましたね。

でも、今週の「冒頭4ページ」はカラーで描かれたものを白黒で掲載したようでした。これはカラーで描かれた原稿を、モーニング誌面構成上の都合でカラー掲載できなかったんでしょうか?だとしたら悲しいです。カラーにするなら四姉妹じゃなくて蒼天だろが!!と言いたいところですが、これは いちファンの僻(ひが)みに過ぎないのでしょうか。

単行本ではカラーで見られるんですよね。じゃなきゃ、叛乱起こします(笑)。

No.11925 - 2005/05/16(Mon) 00:09:32

今週の蒼天<天下の趨勢> / TATSU@管理人 [関東]
【STORY】

「漢中王に降れい。」
そう告げると関羽は、水面を歩むが如く駒を進めた。

戦慄する籠城軍。だが曹仁は、聞こえぬ、と怒号しつつ槍を放った。
槍は関羽の前方に突き刺さり、水飛沫(みずしぶき)をあげた。だが動じる風もなく関羽は続けた。
−今 外界では、随所で漢中王の軍が蜂起している。意地を捨て、天下の趨勢を悟れ。−
そう勧告すると、関羽は水中に身を沈めた。

再び水面上に現れた関羽は、槍を手にしていた。首級を槍に結びつけながら、関羽は自軍の兵士達に命じた。
「全軍。 大呼・勧告しろ。」

次の瞬間、関羽の手から槍が放たれた。首級を吊り下げた槍は樊城壁面に激突、轟音を上げた。 その光景に曹仁以下、籠城兵達は声を失った。
続けて、関羽軍兵士の凄まじい雄叫びが籠城兵達を襲っていた。それは、天を震わす大呼であり、降伏を促す大気焔であった。

***************

「遅かったか!?」
彼方から聞こえる大呼を聞き、徐晃が叫んでいた。

樊城付近一帯は巨大な湖と化していた。その水際に徐晃の騎馬軍は到着していた。
「いや、降伏を迫っておるようだ。」
傍らの趙儼が耳を欹(そばだ)てながら答えた。

水没した城を包囲しておきながら、攻撃を仕掛けない関羽軍の行動を、徐晃は訝(いぶか)しんだ。趙儼はそれを、全土の呼応勢力を煽りつつ、于禁・ホウ悳に続く敵援軍を待ち受けているのではないかと推測していた。関羽は、樊城を餌に魏国の将軍を芋づる式に釣り上げようとしているのかもしれず、そうだとすれば、魏軍の兵力を引き付け、漢中の劉備本隊の北進を容易にすることを目的としている可能性があった。

「止めてやる!」
それを聞き、徐晃は樊城の方角を睨みながら告げた。
「なんとしても、どんな手を使ってでもな。」

***************

漢中に駆け込んだ伝令は、馬超軍が姜族と合流、テイ族・強端を討ち配下の兵を吸収した事を報じた。

「よし。」
馬上の劉備は、拳(こぶし)を突き出し号令した。
「漢朝始まりの都。長安を返しにもらいに行こうか!」

馬蹄の音を轟かせ、漢中王軍は北上を開始した。



【REVIEW】

■タイトルページは見開きでした。くどいようですが、やっぱカラーで見たかったです。
キャッチコピーが現況を簡潔に描写してたので転記しときますね。

−関羽、鬼神の武をもって 魏国の要・樊城を完全包囲。
今、漢中王・劉備の名の下(もと)に、降伏を要求する!−

劉備軍、いえ漢中王軍を背景に、光を浴びて進む関羽が描かれてました。右端にいたのは張横でしょうか。馬超がいないってことは、このシーンは「本編最後の進軍シーン」の直前という設定でしょうかね。
いずれにせよ蜀軍絶好調という感じです。考えてみれば、蜀が天下に最も近かったのって、この時期だったような感じします。先週 夏樹さんも書かれてましたが、史実によると関羽の侵攻に曹操は遷都さえ考えたそうですが、蒼天を読むとその雰囲気が分かるような気がします。

■「聞こえん! 近こう寄れ。関羽!」
曹仁、なんか殿様みたいな台詞を叫んでました。耳に手を当ててましたが、本当に関羽の言葉が聞こえなかったんでしょうか。いや、“襄陽が落ちた”って分かったってことは聞こえてるんですよね。となると “寝言をほざくな!言いたい事があったら側に来い!”ぐらいのニュアンスで叫んだんでしょうか。

■曹仁の放った槍は関羽の馬の前方に突き刺さり水飛沫(みずしぶき)を上げました。

次ぎのコマを見て、関羽の馬が水面歩行していた理由が判明しました。どうやら関羽は、地面が隆起した部分、つまり「丘陵の頂上部分」または「尾根」みたいなところを進んで来た模様です。そこがちょうど水面と同じ位の高さだったので、水上を進んできたように見えたんですね。先週登場した時は、水面下からせり上がってきたように見えたんですが、あれは丘陵の低い部分から、高くなっている部分へと馬を進めてきた結果、そう見えたんでしょう。

でも、曹仁の槍が「刺さった瞬間」ではなく、「刺さった後」に稜線部分が現れたのは何故でしょう?曹仁の槍で水位が下がったんでしょうか(笑)?

■「関羽前方に槍が突き刺さるシーン」も、最初 変な位置から水飛沫が上がってる感じを受けました。関羽の前方というより“下方”で上がってましたよね。

このレビューを書く為に読み返していて気付いたんですが、馬を進めてきた関羽は、「丘陵部分が途絶えた所」で静止したんじゃないでしょうか。そして曹仁の投げた槍は、関羽が立っていた“丘陵の途絶えた部分の壁面”つまり“断崖部分”に刺さったんじゃないでしょうかね。故に、あんな位置(下方)から水飛沫が上がったんじゃないでしょうか。 
関羽が馬を進めるとザブッと身が沈み、ズブブと潜っていったのはこの断崖部分を降りていったから、と管理人はみました。

って、こんな細かいとこ気にしてるの管理人だけでしょうか(笑)?

■再び水面上に関羽は現れました。左手に青龍刀。右手に槍を握っていました。これって“曹仁の槍”って事でいいんですよね。水面下に潜っている時に引き抜いた模様です。

ちなみに関羽が水面から、浮いたり沈んだりするのは、稜線が上がったり下がったりするからでしょうね。ところで、関羽の馬は辛くはないんでしょうか?稜線が低い時は、水面下をずっと歩いて行かなきゃいけない訳ですよね。よっぽど辛抱強い馬とみました。赤兎の血を引く馬でしょうか?黒捷だったら涙目で拒否しそうです。

■“曹仁の槍”に“襄陽の魏将の首”を結び付け、関羽は樊城に投げつけました。
城壁に槍が突き立った後、曹仁が両手を上げて硬直してました。次ぎに曹仁はギッと歯噛みしてましたが、このポーズは何を意味してたんでしょう? 

槍を投げる直前までは、曹仁は左手に盾を持ってました。関羽の投げた槍が飛んできて、思わず盾を放して両手を上げてしまったんでしょうか?そんな自分が悔しくて、ギッと歯噛みしたんでしょうかね?

っていうか、こんなとこ気にしてるのも管理人だけでしょうか。

■先週、管理人が「あてにできるのは襄陽援軍のみって、宛城で足止めくらっている徐晃は?」って書きましたが、無事到着しました。なんと趙儼も同行していました。

趙儼は、賈翊や蒋済と一緒に魏王の征西に随行して、張郤や郭淮と合流してましたよね。その後は姿をみせる事もなくフェードアウトしちゃいましたが、再び荊州戦で登場となりました。徐晃も漢中戦の後半は全く登場しませんでした。もしかして、魏王が撤退宣言した前後に、徐晃・趙儼の二人はいち早く荊州に派遣されたのでしょうか。

しかし、趙儼は過去何回か登場してるんですが、ほとんど台詞も無く、活躍するシーンも全くありません。この人物のキャラクターが不明です。徐晃に対して、敬語じゃなくてタメ口聞いてましたが、曹操軍古参か、結構年とってるんでしょうかね。

と、いう訳で管理人は正史調べてみました。
しっかりありました。趙儼伝。曹操が天子奉戴したころからの古参でしたし、太守を務め于禁・張遼・張郤らの軍を統括したりして、かなりの大物でした。

■「ここで時間をかけて全土の呼応勢力を煽りつつ、于禁・ホウ悳に続く援軍を待ち受けておるのかもな。」

なんと、関羽の作戦とは、「樊城を餌に魏の将軍を芋づる式に釣り上げる」ことで、それは「魏軍の兵力を引き付ければ引き付けるだけ、漢中の劉備本隊の北進が容易になる」からでした。
な、なるほど〜!関羽が樊城をすぐに陥落させなかったのは、そんな深慮遠望があったからなんですね。言わば、劉備本隊北進の為の“囮部隊”の位置付けもあったようです。
そうなると、以前管理人が、『 樊城城内にまで侵入できた関羽が、ルールを宣言しただけで、ノコノコ出ていってしまうのは変ではないか。(そのまま城を落とすべきではないのか)』という疑問は解消しました。 欣太先生、失礼致しました。
これは孔明の策なんでしょうか?関羽独自の作戦なんでしょうか?

■「なんとしても、どんな手を使ってもな。」

徐晃が不敵に微笑んでました。打倒関羽に手段は選ばない模様です。どんな手に出るのか、これはこれで楽しみです。
考えてみれば徐晃も、素っ裸で登場したシーンは印象深かったのですが、その後、たいした見せ場も無く現在に至ってます。 馬超との一騎討ちが、唯一のチャンスだった気もしますが、「人を顧みぬ刃(やいば)は、武にあらず。」とか言いながら避けちゃいましたからね〜。
徐晃も趙儼も、蒼天において、活躍する最後のチャンスなのかもしれません。

そう言えば、籠城軍で単独気焔を吐いていた満寵も再び消えてしまいましたね。

■「馬超将軍は、羌族と合流!テイ族・強端を討ち、配下を吸収なさいましたーッ!」
■「よし、それじゃあ。 漢朝 始まりの都、長安を返してもらいに行こうか!」

馬超が強端を討ったことを確認し、劉備本隊は北進を開始しました。狙うは長安。
おおっ。先週「おいら達の都はすぐそこだ!」の「都」とは許都?と書きましたが、違ってました。漢王朝の始まりの都・長安のことでした。

テイ族・強端と言えば、以前 下弁の陣営で曹洪と張既がこんな会話を交わしていました。
曹洪:「強端が応じたのか?」
張既:「はい。これで北方への道は封鎖され、馬超と羌族はすぐには結託できませぬ。」
曹洪:「3夜のうちに、あのテイ族の族長を懐柔するとは...」
つまり、馬超は目の上のタン瘤であったテイ族の族長を討ち、ミッションであった「羌族との連合」に成功し、劉備軍の北方への道を切り拓いた訳ですね。

更に遡(さかのぼ)れば、張既と夏侯淵が軍議でこんな会話もしてました。
張既:「下弁あたりを狙っておるとすれば、最も警戒すべきは馬超の動きでございましょうか。」
夏侯淵:「うむ。馬超が長く下弁に駐まれば、西に逃れた羌族と再び結託してくる恐れがある。そうなれば長安は、喉元に匕首(あいくち)をつきつけられる形だ。」
張既:「廃墟とはいえ、下弁は絶対に譲れんな。」
さあ、馬超のミッションの成功により、“喉元に匕首をつきつけられた形”となった長安。その長安へ向け、“漢朝 始まりの都”を奪回すべく漢中王は進軍を開始しました。


蜀侵攻を逡巡する劉備に、孫?Y夏はこう告げました。
「玄ちゃん。あんたが帰るんと違う。あんたが漢(くに)を帰したるんや。」


■曹操は未だ長安に居るのでしょうか?そうなると再び曹操と劉備は対峙したりするんでしょうか?そうなると魏王VS漢中王!? このままいくと、漢中戦とはうって変わり、劉備が攻城、曹操が籠城しそうな勢いではあります。 関羽が言ってた通り、この時点では「天下の趨勢」は明らかに劉備に向いているように思えます。でも史実では...。


三国志のストーリーを知っていても、ワクワクさせてくれる蒼天航路。 「壮大な展開」に「個性溢れるキャラ」、「迫力の画風」と「緻密な台詞構成」。はっきり言って他の漫画と一線を画しております。

巻頭カラーになっても何の不思議も無いと思うんですが...。

No.11926 - 2005/05/16(Mon) 00:13:21

Re: 今週の蒼天<天下の趨勢> / 文月 [近畿]
こんにちは。いつもご苦労様です。
最近、今週の蒼天にカキコするのがすっかり隔週ペースの文月です。

ついに徐晃が出てきましたね。
最後の「どんな手を使ってでもな。」という台詞から察するに、徐晃には関羽の勢いを確実に止めるような秘策があるんでしょうかね。
いままで蒼天のなかでは武将らしい活躍があまり見られなかった分、私も管理人様と同様に楽しみで仕方ありません。

今回のラストシーンは、三国志を読んだ事が無い人が見たら、蜀が勝つんじゃないか?と思い込みそうですよね。
史実を知っているつもりの者でさえ、このままいけば史実とは逆の結末を迎えることになるのでは、と思ってしまうぐらいですから。

No.11928 - 2005/05/16(Mon) 09:50:12

Re: 今週の蒼天<天下の趨勢> / 子孝
こんにちは。久しぶりの投稿ですが。
関羽やばい強さですね。徐晃の秘策が気になりますが、今までほとんど活躍がないだけに期待もありますが、漢中の黄忠のような扱いを受けるのではという不安もあります。曹仁の仕草は一瞬降伏を考えたことを暗に示唆してそうな予感がします。中国の挨拶のポーズで両手を合わせる礼がありますが、曹仁の手の挙げ方を見ると、恐怖もあるでしょうが、私は一瞬降伏を考えて、思いとどまったように思えました。ただ徐晃がきたはいいですが、まだ水が引いてないようなので、徐晃出撃はまだ先だと思います。今週見た限り、ハン城の兵の士気は崩壊寸前までになってる感じなので、どんづまりが本領の曹仁の真価が問われる展開になってくるかなと思います。

No.11929 - 2005/05/16(Mon) 19:30:03

Re: 今週の蒼天<天下の趨勢> / 焔 [近畿]
初めまして。
ROMし続けて来ましたがここまで盛り上がって来ると黙っていられませんね!

「ここで時間をかけて全土の呼応勢力を煽りつつ、于禁・ホウ悳に続く援軍を待ち受けておるのかもな。」
徐晃の台詞に思い返される事が。
「夏侯惇、次いで張遼を送り込むぞ。」
つまり関羽の狙いは既に奏功していたのですね。
しかし曹操も関羽の思惑を読んだ上で関羽を討てる二将を送ったのでしょう。
そして徐晃も歴戦の武人。
夏侯惇・張遼を待って万全を期す心算など毛頭無いようです。
「なんとしても、どんな手を使ってもな。」
曹仁・徐晃、曹操軍の将は最大最強の軍に在って己の力のみを頼みとする。
曹操軍古参と武神の激突!

更に漢中戦で不完全燃焼に終わってもう出番は無いのかと思われた劉備軍が満を持して出撃!

木曜日が待ちきれません!

No.11930 - 2005/05/17(Tue) 20:47:34

Re: 今週の蒼天<天下の趨勢> / RUN [東北]
管理人殿、お久しぶりです。いよいよ終局クライマックスが到来ですね。しばらくネットから遠ざかっていましたが、数年間蒼天を見守りつづけてきた者としてはこの終盤の展開に名残惜しい気持ちでいっぱいで再び投稿しました。こちらでもなじみの常連さんの名前や新しい顔ぶれが熱い論議を交わしていますが、それにまた加わりたくなりました。可能な限り参加させていただきたいと思ってます。宜しくお願いします。(一応参加者のマナーを見てから来てますが、基本的に昔から浅いネット生活者でネット社会のルール、マナーに疎い参加者ですので至らぬ点はご容赦ください。)

「そして神になる」
私たちは1人の人間が神になる瞬間に立ち会っている。かつての張角の予言が成就する瞬間に。これはいかなることか。万民をして数千年崇拝させてきた存在が生まれようとしている。以前、キリストの受難を映画化した「パッション」を見た。その場に居合わせた臨場感を感じた。それに似た興奮を覚える。曹操ではないがいかに闘い、いかに死んだか?なぜ私はその場にいないのか?とやるせない気持ちにかられる必要は無い。宮廷で報告だけを聞く曹操が哀れである。偉大な「神話」の完成と予言の成就を報告だけで聞くのか。その目で見ることは無いのか。陸遜は予言をいかに成就させるのか。

干禁の投降には後日旦がある。干禁の身柄はその後孫呉に引き渡され、曹丕の代になって身柄は魏に引き渡された。文帝は白装束で泣いて平伏する干禁を「勝敗は兵家の常」であるとして慰めの言葉をかけた。そして武帝(曹操)の墓地に墓参りを勧めた。しかし曹丕は前もって曹操の墓地に壁画を彫らせていた。それは干禁が命乞いをして投降する姿と奮戦して戦死するホウトクの姿であった。干禁は恥ずかしさと屈辱に病を発し亡くなったという。曹操ならばこのような冷酷な仕打ちはしなかったであろう。曹丕の冷酷非情な面を示すエピソードである。どう思われます?

No.11934 - 2005/05/18(Wed) 23:39:34

Re: 今週の蒼天<天下の趨勢> / つね [関東]
水が引いていたわけではありませんでしたね。もっときちんと見ておくべきでした。

1.降伏勧告
2.援軍
3.漢中王、出撃

>城壁に槍が突き立った後、曹仁が両手を上げて硬直してました。

なんとなくですが、関羽の投げた槍が向かってきたので、真剣白羽取りをしようと構えたものの、結局、外れ(し)たので、構えが無駄になって照れた・・・違うだろうなあ。

>徐晃の援軍

そんな城が見えるところまで来てるんなら、狼煙でもあげて、「援軍近し」と伝えるべきじゃないかなあ。

>「ここで時間をかけて全土の呼応勢力を煽りつつ、于禁・ホウ悳に続く援軍を待ち受けておるのかもな。」

ちょっと疑問。というのは、関羽が樊城を落とせば、なおのこと魏軍は奪還に向けて大軍を送らなければならないし、于禁を破ったとき以上に反・曹操勢力に対するアピールになるはずだからです。
ただし、魏軍としては「なんとしても、どんな手を使っても」これ以上、荊州方面に力を割くわけにはいかないのでしょうが。

No.11935 - 2005/05/19(Thu) 03:17:32

Re: 今週の蒼天<天下の趨勢> / 鳳卵 [東北]
 え〜〜、関羽、岩の上を歩いてたのか。まさかこんな風にタネ明かししてくれるとは思わなかった。
 しかし、管理人さんの仰るとおり、ガマン強い馬ですなぁ。まぁ、日本にも馬に乗って琵琶湖を渡った武将の話とかもありますし、乗り手と信頼関係にあれば、あれくらいの水はどうってことはないのかも。

 それにしても曹仁も関羽も、スゴイ膂力ですね〜〜
 僕なんかだと、多分ヤリを手に持ったまま岩に突き刺そうとしてもムリだと思うんですが、あんな距離を飛ばしてなお、岩に突き刺さるんですから、想像を絶するものがあります。

 それにしても、史実では劉備、成都に帰ったんじゃなかったっけ? なんかこのままだとマジで長安を落としちゃいそうな勢いなんですが、ここで郭淮率いる100騎の登場なのか?
 あ〜〜、でも最近書き込んだ予測が悉くハズれてるので、あまり先を読まずに素直に楽しんだほうがいいようです。

No.11938 - 2005/05/19(Thu) 20:38:50

Re: 今週の蒼天<天下の趨勢> / 英英 [北海道]
今回の蒼天、前回の関さん以上にビミョーな感じです。
『そのとき曹仁が投げた槍は日輪を貫き、水上闊歩する関羽の術を破った』みたいな…(^^; それまで兵士のみなさんは、関羽が神仙術を使ってると信じていたに違いない。魏軍の兵卒は襄陽陥落の報に望みを絶たれ、軍神に征伐される恐怖で士気が急低下。どんづまりの名将曹仁は、関羽が神仙術を使ってるわけではないと証明した。そのとき暗雲が立ち込めていた空も晴れ上がり、魏兵は「なぁ〜んだ」と少し絶望から立ち直った。関羽軍の兵士はただ見てるしかなかった。術を見破られた関羽は、しかし全く動じることなく、曹仁の投げた槍に首級を結びつけて樊城に投げ返し、改めて降伏勧告。大呼・勧告の心理攻撃(?)で、樊城魏軍の士気は過去最低に陥った。

…という風に見えてしかたありません(^^;
しかもこの軍神は無自覚な気がします。神仙術に見せかけたつもりも無く、神仙術を使ってるように思われてることも気にしてない。…違うかな。わざわざ葛仙公の名前を出した理由がまだわかりません。
「吶喊」に「大呼」、関羽軍では声がでかくないと務まらないような気がしてきました。
片手に青龍刀を持ってるから仕方ないけど、首級の髪をくわえるなんてーっ(><)。しかも器用な結び方してるしっ。ぞっとしないんだろうか…というか、乱世でそんな感想は今更ですか…。


>曹仁の槍が「刺さった瞬間」ではなく、「刺さった後」に稜線部分が現れたのは何故でしょう?曹仁の槍で水位が下がったんでしょうか(笑)?

実は、曹仁も妖術や神仙術の使い手だった…(違)
葛仙公が関羽のためにわざと水位を上げておいたのが、曹仁の槍で術が破られたので、もとの水位に戻ったとか(疑)。
もしかしたら関羽が水面に現れた時、ちょうど雲間から急に光が差し込んだとこだったので、全員が目の錯覚を起こした。そう、あまりの神々しさゆえの見間違いですよ(笑)
私も結構気にしてました。

>■「ここで時間をかけて全土の呼応勢力を煽りつつ、于禁・ホウ悳に続く援軍を待ち受けておるのかもな。」

樊城を“落とせなかった”ことと、作戦のため“落とさなかった”のではずいぶん違います。樊城戦の印象がまた変わりました。孔明は具体的な指示を出してないようですから、関羽の考えじゃないでしょうか。全ては我が大王のために。

曹操が関羽の思惑を承知してるかは不明ですが、どんどん名将を送りこんで、桁外れの関羽が彼らとどのように戦うのか、曹操自身がとっても見たがってるように私には思えました。
「夏侯惇、次いで張遼を送り込むぞ」が、限りなくラブ人材&関羽マニアな作戦に思えるのは私だけでしょうか。(笑)
あの呂布を絶世の美女に例えた場面を思い出すのですよ。


>■「なんとしても、どんな手を使ってもな。」

やる気充分ですねー徐晃。馬鳴閣であなたが追った陳式は、その後いったいどうなったんですか。漢中戦の徐晃は活躍の場面が無かったから、今度こそ戦功を挙げなきゃ……とは思うんですけど、今の関羽軍が敗退するさまは想像できません。
徐晃の作戦って想像がつきません。理解しきらなんもんは語れませんわ。というか、作戦は「これから考える。知恵を貸せ、趙儼」てなことになりませんよね〜(^^;


そして漢中王キラキラしてます。前回の蒼天では「山の中で何やってるんだろう?」と疑問だったのですが、出陣前の閲兵とかやってたんでしょうか。
馬超、がんばってるね〜(*^^*)
漢中戦序盤からの計画がようやく成功!何度も妨害をされながら、それでも羌族との結託を試みるのは、それだけ重要なんでしょうか。
馬超は別働隊として動いてるみたいですね。今どこに。
ラストの魏延ガッツポーズ!かわいい…
蒼天の初登場では『小兵』呼ばわりされてましたが、扉絵で五虎将と並んだりして、だんだん重要人物になってきましたね。このあと劉備に漢中太守に任命されるはずなので、もうひと活躍がほしいです。

No.11939 - 2005/05/19(Thu) 22:46:27

Re: 今週の蒼天<天下の趨勢> / 曽呂利 [近畿]
以前一度だけ書き逃げさせて頂きました。その後ロムってたのですが少し考えたので混ぜて下さい。
>でも、曹仁の槍が「刺さった瞬間」ではなく、「刺さった後」に稜線部分が現れたのは何故でしょう?曹仁の槍で水位が下がったんでしょうか(笑)?
この部分なんですが、私は以前、曹操が黄巾残党の老人たちの仙術を破ったシーンを思い出しました。曹操の言葉で幻術の雲が破れ、組立体操(笑)だったのが現れる、てシーンです。曹仁も、もしかしたら、神の域に達した関羽の生み出す幻を破るような「王」の資質を見せ始めたのではないでしょうか?
ちょっと過大評価な気もするのですが、「蒼天」で初めて「曹仁・曹洪て区別しないといかんのや〜」て思わせられた身としてはここで曹仁の株があがっていくのを見るのは凄く嬉しいです。

No.11941 - 2005/05/20(Fri) 23:36:05

Re: 今週の蒼天<天下の趨勢> / つね [関東]
2回目の書き込みになりますが、ふと樊城戦について思ったことがあります。

少しこだわっているようですが、「関羽が城を落とさないのは、魏軍の援軍をおびき寄せるため」という説明に対し「落としても落とさなくても魏としては関羽に対して戦力を割かなければならず、しかも樊城落城のほうがダメージが大きい」という引っかかりがあります。

今回の戦いに際し、関羽は、曹仁、于禁、ホウ徳、成何、樊城守備兵に対しくどいほどに降伏を勧めています。樊城を落とさないのは「降伏するのを待っている」のが最大の理由ではないでしょうか。ではなぜか。覇道(利心に基づく、武力による天下掌握)より王道(仁義による徳治主義)を曹操に対するアンチテーゼとしているからかも。

まあ私も蒼天航路で見解を当てたためしはないのですが。

No.11943 - 2005/05/21(Sat) 12:45:57

Re: 今週の蒼天<天下の趨勢> / 黒助 [関東]
だいぶ遅くの書き込みで失礼します。

>「落としても落とさなくても魏としては関羽に対して戦力を割かなければならず、しかも樊城落城のほうがダメージが大きい」という引っかかりがあります。樊城を落とさないのは「降伏するのを待っている」のが最大の理由ではないでしょうか。ではなぜか。覇道(利心に基づく、武力による天下掌握)より王道(仁義による徳治主義)を曹操に対するアンチテーゼとしているからかも。

つねさんのこの指摘、私もずっと似たようなことを感じています。
圧倒的な武を見せつけている関羽ですが、曹仁との一騎打ち、城内切込み・素通りから始まってこの戦いにおいて関羽はこれまで城の制圧、敵戦力への打撃のみを考えると「?」となる行動を繰り返し続けています。

曹仁との一騎打ちのときの今週の蒼天でも書きましたが劉備の漢中王宣言を受けての関羽の「天下を圧する覇者の力に抗う王の価値、“徳”の真価を“民”に問い、その大王としての道を拓く」との発言を考えると、やはり私は関羽は単に目の前の敵と対峙しているのではなく天下の民全てに問いかけるために戦をしているのではないかと思います。
曹操に対する劉備の価値を天下に問いかけるための戦いとはまさにつねさんのおっしゃるところの曹操に対するアンチテーゼですよね。

一方で曹操の「関羽は城攻めは初めてだ」という発言や何人かの方の「関羽が呉に対して油断をしはじめているのではないか」との意見を考えると関羽の敗因とも取れるネガティブな要素もちらほらと見え隠れしているようにも思います。

本当にたくさんの伏線が張られていますがどうやら欣太先生は
劉備の漢中王奉戴
魏諷の乱
関羽の敗北(プラスもしかしたらその後の劉備の行動)
関羽の神格化
という短絡的な思考では通り一遍な個別の解釈で終わってしまう歴史上の出来事を巧みに連動した一連の流れと捉えて曹操、劉備という王の対照的描写を描ききろうとしているように思います。
そしてこれら全てをつなぐ、いわばこの壮大な叙事詩のタクトを振るキーパーソンが孔明なんでしょう。

今から思うに昨年秋の長期休載はこの構想を練るためだったんだと感じます。
単に好き勝手想像するのではなく事実と事実をつなぎ合わせることで創造的な新解釈を作り出す…この点こそが蒼天航路という漫画を他の三国志漫画とは一線も二線も画するものにしてるんだと私は思います。

曹操・曹仁・劉備・関羽・孔明・魏諷のみでなく魏蜀の各武将、そして呉がこの先の戦いをどのように描いてくれるのか本当に楽しみです。

No.11944 - 2005/05/22(Sun) 18:12:31
(No Subject) / 師季
はじめまして。師季といいます。よろしくお願いします。
蒼天歴はもう8年ぐらいになります。ちょうど8巻が新刊として出てた時から買い始めました。曹操の外見が演義のとはずいぶん違うことに
はじめは驚いてましたが、曹操の目の下のピエロメイクのような線の意図だけは未だにわかりません。皆さんはどういう意図だとおもいますか?何か意味があるのか?あるいは、ピエロ的な役割を曹操に課している表現なのでしょうか?

No.11931 - 2005/05/17(Tue) 23:09:44

Re: (No Subject) / ブ王 [関東]
> 曹操の目の下のピエロメイクのような線の意図だけは未だにわかりません。皆さんはどういう意図だとおもいますか?

持っているトンパ文字のシャツに「星を見る」という象形文字が書いてあるのですが、「見る」という文字の形が目の下に線があります。「曹操の目は此れが由来か!」と俺は思ったんですけど違うかも。
http://www.chokanji.com/tompa/list/index.html

No.11932 - 2005/05/18(Wed) 00:02:13

Re: (No Subject) / 公孫樹 [近畿]
私は「デビルマン説」に1票

…ですが、既存の価値を転倒する道化=ピエロっていう考えもそれはそれでありですね。

No.11933 - 2005/05/18(Wed) 00:02:31

Re: (No Subject) / 師季
お返事ありがとうございます。
ブ王さん>ご案内いただいたサイトみてみましたが確かに曹操ですね。自分もピエロメイクを見たときに、蒼天曹操と同じだ。と思ったのが疑問のきっかけなんですけどね。
公孫樹さん>デビルマン。ありえますね。欣太さんだとありえる。
関平を完全に関羽の実子として描いてますからねw

No.11937 - 2005/05/19(Thu) 19:53:08

Re: (No Subject) / good speed [東海]
みなさんはじめまして。
師季さん>正史では関平を養子とは一言も書いてないので
実子でいいと思いますけど。

No.11940 - 2005/05/20(Fri) 14:50:37
今週の蒼天<異界,増幅> / TATSU@管理人 [関東]
モーニングが発売されてから1週間以上経ってからのUP。御容赦下さい〜!
実はGWを利用して、旅行に行ってたんです。ましてや今週はモーニングが無いという安心感もあり、UPの遅さに拍車をかけておりました〜(切腹)!!

という訳で遅れに遅れたレビューですが、次号モーニング発売までまだ時間があります。前回は沢山のレスを頂きまして誠に有難うございました。今回も記憶を呼び起こして、皆さんが感想を書き込み頂ければ幸甚でございます。

No.11905 - 2005/05/06(Fri) 16:31:48

今週の蒼天<異界,増幅> / TATSU@管理人 [関東]
【STORY】

関羽に呼応する叛乱の火柱(ひばしら)が、中華全土から噴出していた。 

樊城の東、南陽郡での叛乱を皮切りに、預州・潁川郡や司州・梁県でも官舎が襲撃され、同じ司州の陸渾では群盗が市中に出没していた。
北方では烏丸・鮮卑の数十部族が軻比能のもとに集結。その西部には匈奴とおぼしき軍勢が国境を越えて進み、更に荊州ではシ帰の文布・トウ凱が蛮族を糾合し挙兵していた。

司馬懿はその報告を聞いて呆然とした。
火柱は、“漢中王”の反響と関羽の影響力の相乗効果に因るものであり、全ては漢中を捨てた結果とも言えた。これほどの壮大な秘策が劉備にあったとは。と司馬懿は歯噛みした。

「喰えぬ鶏の肋。」
「漢中王の虚名。」
「関羽の発する侠の武。」
曹操がそう呟き、思考していた。それは、理から零(こぼ)れたものを掻き集めて呼応させようとしているかのようであった。
−理の外。−
魏王は独白した。
まるで、曹操の棲まぬ世界で、天下を動かそうとしておるようではないか。と。

***************

雲上に連なる漢中の山並。その山頂に座り、諸葛亮が東方を眺めていた。

馬謖が現れ、全く予想外の勢力まで挙兵していることを諸葛亮に告げた。動じない諸葛亮の様子を見て、全て想定内であったのかと馬謖は訝しんだ。
そうではなかった。そもそも関羽という人物自体が未知数であり、期待はしていたが 分からないものは想定のしようがなかった。羽扇を仰いで諸葛亮は馬謖に告げた。
「未知数の人を方程式に押し込んではいけない。 関雲長には、関雲長の戦(いくさ)をしていただくだけで良い。」
それだけで、漢中王への期待は無限倍に増幅する筈であった。

隣の峰では、劉備が天に向かって雄叫びを上げていた。
関羽の名が天下に木霊(こだま)していた。劉備はその雷名に興奮を抑えることができなかった。
−たまんねえ! あんたの名は、こうして聞くもんだったのか!−
山上の劉備は、東の彼方を見つめた。劉備の目は、荊州の地に関羽の姿を捉えていた。
−往こうぜ。−
劉備は、青龍刀を掲げる関羽に語りかけた。
−関さん!おいら達の都は、すぐそこだ。−

***************

曹仁は渾身の力を込めて槍を放った。

唸りを上げて飛んだ槍は、樊城を包囲する艦の一艇に突き刺さり、帆柱をへし折った。
「射こめい!」
曹仁が号令した。同時に樊城から無数の弩が放たれ、敵艦に飛び込んでいった。
「水は引き始めた!敵艦が撤退するまで、潰せるだけ潰しておくぞーッ!」
曹仁は豪快に叫んだ。
だが、于禁は投降し、外部とは遮断され、兵糧は数日分しかない今となっては、あてにできるのは隣の襄陽の援軍のみであった。
−いやいや、来たぞ、来たぞ。−
曹仁は自らを鼓舞していた。
−これぞ、曹仁本領のどんづまりだ!−


その時、天を覆っていた黒雲が割れ、雲間から一条の光が差し込んだ。
光の帯は、樊城を包囲する艦隊の中央に降り注いだ。
曹仁は息を呑んだ。
光は、水面を進む馬上の関羽を照らし出していたのである。

「曹仁。」
関羽は左手を掲げた。そこには魏将の首級が握られていた。
「お前が頼みとする城は落とした。」
白光を浴びたその姿に、敵味方は沈黙した。

「漢中王に服する時だ。」
そう告げると、武神は静かに微笑んだ。


【REVIEW】

■中華全土で叛乱が勃発してました。中でも陸渾で叛乱してた群盗は、いかにも“侠”の男どもでしたね。賈翊が、「早くも関羽と繋がる闇の勢力が立ち始めたか!」って冷や汗を流してましたが、もしかして“蒼い牙”だけじゃなくて、関羽が許都に招聘した『 侠客、山族、異民族に邪教団 』達も蜂起したんでしょうか? 凄いです。関羽の影響力。そう言えば、許都で荀?ケが言ってました。
「なんと!関羽というたった一人の侠客が人の繋がりをひとつたぐるだけで、闇の世界を結ぶ人の網が動き、闇の実力者がたちまちに顔を揃えた。」

その時、曹操は、「ふたたび関羽の呼びかけに応じるならば、命をはった言葉で天下を語りに来い!」って闇の人々に怒鳴ってましたが、本当にふたたび関羽の呼びかけに応じちゃったみたいです。天下を語りに来たのかどうかは分かりませんが...。

■曹操の臣下たちが、各地で起きた叛乱を説明してました。なんとまた“巨大ジオラマ”みたいのを床いっぱいに並べて...。箱庭みたいな形状のものを、10個程度組み合わせ、5人ぐらいの臣下が棒を使って解説してましたが、ちょっと不思議な光景でした。

叛乱を説明するのに何でこんな巨大ジオラマが必要なんでしょう?イメージが湧き易いからでしょうか?地図で十分のような気もするんですが...。
で、曹操も馬に乗ってそれを見ていましたが、何で馬に乗ってたんでしょう?ジオラマがでか過ぎて、高い位置から見ないと分からないからでしょうか(笑)?

■まさかこれほど壮大な秘策が劉備にあったとは!

司馬懿がギッと歯噛みしてましたね。「漢中王宣言の反響」と「関羽の影響力」は、「中華全土から叛乱の火柱を上げさせる」という壮大な秘策だったようです。で、これが孔明の「少なくとも曹操の首より大」という成果だったのでしょうか? もう、こうなると魏諷の乱が霞んできちゃいますね。

司馬懿は、今回の原因は全て「漢中を捨てた結果」だと考えてますが、では、黒衣の山に司馬懿が同行していたら、どう献策したのでしょう? 漢中戦が、「孔明の策」VS「司馬懿の読み」となっていたらどうなっていたのか、ちょっと見てみたかった気もします。

■理からこぼれたものをかき集めて呼応させようというのか。
■理の外!
■まるで曹操の棲まぬ世界で、天下を動かそうとしておるようではないか。

またまた難解な台詞でしたね〜。言わんとしている事はなんとなく分かるんで、ここは流してもいいのですが、そこを拘(こだ)わって考察するのが当サイトです。ちょっとお付き合い下さい。

“理からこぼれたもの”をかき集めて呼応させる。− 最初は、「理からこぼれた者」と解釈して、それは「叛乱を起こした人々」を指し、『 叛乱を起こすような人々を掻き集めて、決起させる。』 というような意味かと思ってました。でも、そうなると次ぎの台詞とうまく繋がりません。
これはむしろ、「理からこぼれた物」と解釈して、その前の曹操の台詞の「喰えぬ鶏の肋。」「漢中王の虚名。」「関羽の発する侠の武。」を指すと考えたほうが良いみたいです。つまり、『 道理からはずれた物を掻き集めて、それに(人々を)呼応させる。』 って意味のように思えます。

次ぎに曹操は「理の外!」という単語を発し、「まるで曹操の棲まぬ世界で 天下を動かそうとしているようではないか。」と独白し、場面は漢中の孔明へと移ります。

理の外。−つまり「喰えぬ鶏の肋。」「漢中王の虚名。」「関羽の発する侠の武。」は皆、道理の外である。そこに曹操は気付いたように思えます。そして、この一連の出来事は「まるで、俺の道理の外(=俺の道理とは異なった世界)で、天下を動かそう(=俺に挑んで来よう)としてるようではないか。」と曹操は述懐したのではないでしょうか。

「曹操の棲まぬ世界」で天下を動かそうとする―。それはまさに「曹操に認知されないまま」あらゆる策を駆使しようとする孔明の立場を暗示しているように思えます。

漢中から撤退する時にも曹操は、「籠城、そして漢中王の宣告。劉備らしいようで劉備らしくない。 幻想...か。 いったい誰が考えついた?」って呟いてました。 孔明(あるいは、自分の棲まぬ世界)の存在を、曹操は朧げながら認知し始めたんでしょうかね。それが今回のタイトルにも繋がっているんでしょうか?

■「そもそも関雲長という人そのものが未知数。期待はするが、分からぬものは想定できない。」

すべては想定内と?と尋ねる馬謖に孔明はこう返答しました。つまりは、漢中王宣言に連動して関羽が挙兵してくれること(あるいは、関羽の挙兵に応じて叛乱が起きること)は期待していた。だが、ここまでの勢力が挙兵するという事は想定していた訳ではない。という事ですね。

そうなると司馬懿の「まさかこれほど壮大な秘策が劉備にあったとは!」というのは、やや買かぶりで、ここまでの結果は、劉備の背後で秘策を操る孔明自身も予測していなかったという事になります。孔明からすれば、関羽の挙兵がどこまでの効果を発揮するかは読みきれないが、とにかく関羽という想定外の男が、予想外の成果を上げれば上げるほど、漢中王宣言の効果も更に増す、ということを期待していたみたいです。言わば“理外の利”みたいなもんでしょうか。

■「往こうぜ。 関さん、おいら達の都はすぐそこだ。」

劉備が遥か東方の地に向かって語りかけていました。
劉備の目には馬上の関羽の姿が映っていました。関羽は振り返り、まるで劉備の声に呼応するかのように、右手の青龍刀を掲げていましたね。なんかこのシーン、管理人的にはジワ〜ッときました。
この長い物語における劉備と関羽の関係を考え合わせれば、このシーンって非常に感慨深いものに思えます。

劉備の蜀奪取に際し、西方を見つめ、「長兄!蒼天に吹き続けていた大法螺を、ついに大地の上に実らせましたな。」と杯を掲げていた関羽。 漢中侵攻に際しては、「ご主君。たとえ万里を隔てても、心は常にともに戦っていますぞ。」と拱手していた関羽。 そして、漢中王宣言に呼応して、「今、乱世に 我が大王の道を拓く!」と決起した関羽。

荊州の地を任されて以来、関羽は西方の劉備に「長兄」と語りかけ、「ご主君」と呼び、「大王」と呼称し、劉備の“天下獲り”に参戦する機に備えていました。いや、春風桃花のころに契りを結んでから40年、“干ばつに虹を望む”ような気持ちで、この時を待っていたように思えます。張飛言うところの『 何周も天下を回って、黒光りになっちまった夢 』を実現させる時を、ひたすら待ち続けていたのではないでしょうか。
そしてそれを、劉備は痛いほど分かっていたのではないでしょうか。


孔明の庵に続く洞窟で二人はこんな会話を交わしました。
「だいたい何で戻ってきたんだよ。頼んでもいねえのによ。」
「まだ分からんのか。俺はな、あんたと一緒に天下に行きたいのだ。」


関羽は“劉備と往く天下”を選び取りました。そして“大旱に雲霓”を40年間も待ち望みました。その関羽の雷名が天下に轟いて、誰よりも嬉しいのは劉備なのではないでしょうか。
自分の傍らに侍り共に戦ってきた関羽。その関羽の威名が天下に轟然と響き渡るのを、遥か漢中の地で耳にして、劉備が感極まってしまうのも分かるような気がします。

ところで“おいら達の都”っていうのは天子のいる許都を指しているんでしょうか?。

■「いやいや。来たぞ来たぞ。これぞ曹仁本領のどんづまりだ!」

于禁の救援軍は潰滅、外部とは遮断され、兵糧は乏しく、あてにできるのは襄陽援軍のみ。この苦しい状況で曹仁は不敵に笑って上記の台詞を独白しました。「宛城の徐晃」はあてにされてないみたいです(笑)。いや、「外部から遮断されてる」ので徐晃救援軍の件は知らないのかもしれませんね。

で、“どんづまり”という表現が管理人的には引っ掛かりました。なんか「曹仁が本領を発揮できるのはここまでだ。」というような風にもとれます。この言葉のあとに「この“どんづまり”を打破するのが俺の使命だ!」みたいな台詞が省略されているのでしょうか? だったら「来たぞ来たぞ。これぞ曹仁本領の正念場だ!」みたいな台詞のほうが良かったような気が...。

関係ないですが、雲間から光がカッと降り注ぐ最初の1コマ。一瞬、曹仁の頭が発光したのかと思っちゃいました(笑)。

■「曹仁、おまえが頼みとする城は落した。」

関羽、左手に首級を3つ掲げてこう言ってました。襄陽からの救援軍を潰したんじゃなくて、城自体を落した模様です。掲げた首級は襄陽の城主、あるいは守将の首なんでしょうか。関羽はいつの間に襄陽を陥落させたんでしょう?
“義の烈士たち”の遺骸を見送った直後に、速攻で馬首を返して襄陽を攻めたんでしょうか?で、あっという間に落しちゃったんですね。凄まじいまでの鬼神ぶりです。ちなみに、この時 襄陽を守っていたのは誰だったんでしょう?牛金みたく瞬殺されちゃったんでしょうか。

■「漢中王に服する時だ。」

またもや降伏勧告です。霊光を浴びつつ、関羽は厳(おごそ)かに告げていました。なんか荘厳です。いや、神々(こうごう)しいです。このシーンを見ると中国で関帝廟が随所に建てられ、関羽が神として祀られているのが分かるような気がします。

艦が遊弋(ゆうよく)できるほどの水深なのに、何で水面に立っていられるんだ、とかいうツッコミはバチが当たりそうなんで止めときます。増してや、関羽ルールでは、『 城兵の半分を殺せば関羽軍の勝ち 』だったのでは?とかいうツッコミは畏れ多くてできません。

■さて、11話分が溜まりましたので、今回が単行本34巻収録分の最終話と思われます。
通例ですと、単行本35巻初話となる次回は、カラーページとなる筈ですが、予告にはそういった記述がありませんでした。

もしかして休載?

No.11906 - 2005/05/06(Fri) 17:05:59

Re: 今週の蒼天<異界,増幅> / 鳳卵 [東北]
 ええ〜〜〜と…前回のレビューへのレスで僕が示した“葛仙公”に関する予見は、その悉くが誤りでしたな〜〜〜(泣)
 いやだって、まさか関羽自身が水の上を歩くだなんて思いもしなかったですもん(汗) 騎馬で歩いてる分、もしかして葛仙公よりも上?

>関羽はいつの間に襄陽を陥落させたんでしょう?
 僕はむしろ、「まだ落としてなかったんかい!?」と思ってしまいました。我ながら、演義に毒されております(汗)

 いやいや、それにしても関羽の威勢は、まさしく中原を震撼させてますね〜〜
 しかし…
>「お前が頼みとする城は落とした。」
 このセリフは、関羽の見込み違いの第1歩でしょう。だって、曹仁は襄陽の援軍なんか当てにしてないですから。

 確かにセリフの上では「当てにできるのは襄陽の援軍のみ」と言ってますが、そのすぐ後で「いやいや」と首を振ってますからね。これは、襄陽の援軍なんか当てにしないぞという覚悟の表れのように思えました。

>−これぞ、曹仁本領のどんづまりだ!−
 これは、自分が本領を発揮できるのは、“どんづまり”の状況にあってこそだ! という意味に思えました。蒼天曹仁は、この“どんづまり”の状況をむしろ楽しんでるように見えます。

 そんな男に向かって「お前が頼みとする城は落とした」と言うのは、夏侯惇風に言えば、「猛獣の檻を目一杯に拡げてやるようなもの」なんじゃないでしょうか?

 蜀ファンの自分としては、来週を見るのが辛いですねぇ…

No.11907 - 2005/05/06(Fri) 22:55:09

Re: 今週の蒼天<異界,増幅> / 英英 [北海道]
管理人様お疲れさまです!(*^▽^*)
今回のレビューいつにも増して乗ってますね。
考察とツッコミの絶妙なタイミングが素晴らしいです(笑)。
パソコン前で唐突に笑い出す不審人物がココに1名…(^^;

>陸渾で叛乱してた群盗

ここに登場した群盗の皆さん、全員おそろいの装束で、しかも関さん風に髭を伸ばしてますよねー!髭が長い人はおそらくファン歴が長く、伸ばしかけっぽい人は新参者かな(笑)
いや〜呉蘭の同類がここにもいたとは!(笑)
関羽が闇の勢力とつながってることは天下に周知なんでしょうか。蒼天で侠客といえば闇の世界の人間って理解されてるように思えます。
闇の実力者を統べる神様か……異界の神様ですか。

>“巨大ジオラマ”

前回に続き、すごいです(笑)。
叛乱スポットから煙が立ってるあたり、芸が細かいです。
さらに曹操が騎馬ごと乗っかってもびくともしない頑丈さ!
魏の職人はいい仕事してます。
さすが唯才のスローガンで集められた人材ですね(笑)。←たぶん

…でもやっぱり、魏王のオモチャな感じがするんです。
曹操の頭脳を思えば、あんな細かい立体地図なくても充分なはず。

>理の外

「理外の理か!関羽!」(byホウ悳)と同じような意味で使ってそうです。
世は“曹操という時代”。
理の基準は、曹操の理が基準になってるのではないでしょうか。
「理からこぼれたもの」は、曹操の理に従えない人や価値観と解釈してみました。劉備一家はもちろん、儒者、名門官僚族、北辺・西辺の諸民族、徐州の民…
曹操の統治は民草にまで選択を強いることがあるし、曹操の部下はメチャ大変そうだし…、曹操の理からこぼれてしまうものは結構多そうです。
定軍山で劉備が夏侯淵に叫んだ台詞の中の「曹操と同じ朝日を浴びたくねえって人間」は、みな理の外にこぼれてしまうのですね。そのこぼれてしまったものが、自然消滅するのではなく、集まって呼応して、反曹&ビバ漢中王を叫んでる状態って感じでしょうか。
曹操、人生の最終章まで苦労が絶えません。

>孔明(あるいは、自分の棲まぬ世界)の存在を、曹操は朧げながら認知し始めたんでしょうかね。

そういえば曹操は、自分の棲まぬ世界のことには認知が弱いですよね。
儒者との確執でも、「俺からは見えぬものが、俺を捉えているというのか?」と荀?ケに尋ねてました。「奇怪極まる」と一言で片付けちゃって、あの頃は認知しようすら思ってないように見えました。


関さんに語りかける劉備の場面は、モーニングにじわ〜んときて、<今週の蒼天>を読んでじわ〜ん増幅です。

>ところで“おいら達の都”っていうのは天子のいる許都を指しているんでしょうか?

私は洛陽に一票。
漢の都ということで。
長安ではないと思うのですが…中原から離れてしまうので。


水面に立つ関さんにツッコミはいれちゃいけませんかね(笑)
騎馬ごと神々しく水中から浮かび上がってきたように見えますが。
この程度で「ありえん」と言ってたら、樊城戦の関さん以上にあり得ないことが今まで色々ありましたもんね。

少年ちーちゃんの柔らかすぎる関節とか、張昭じーさんの奇怪なオデコとか、貂襌の美人整形とか、人間とは思えない搨頓とか、空飛ぶシナモンロール模様の岩とか…孔明がらみのできごとは全て怪しい、そういえば諸葛瑾も微妙な人間だったし。

でも、異界が増幅しすぎて、
関さんが異界に行っちまったよぉぉ(><)

No.11909 - 2005/05/07(Sat) 01:56:17

Re: 今週の蒼天<異界,増幅> / つね [関東]
 火柱があちこちに立っていましたが、この状態だと、管理人さんがおっしゃるとおり、魏諷が反乱を起こしても、「関羽に呼応した反乱の一つ」になってしまって「魏諷の反乱」にはならないですね(史実もそうなのかもしれませんが)。どこにオリジナリティを見出そうとするか、蒼天魏風。

 しかしまだまだ余裕綽々に見える曹操。「鶏肋」を結局はセリフにした蒼天曹操が「あのこと」を口にするか興味あります。

1.理の外の集まり
2.仰ぎ見る関羽の威名
3.どんづまりの樊城

>−これぞ、曹仁本領のどんづまりだ!−
私も鳳卵さんと同意見です。責任重いので楽しんでいるかどうかは不明ですが、「さあ、これからだ!」というところでしょう。

最後の関羽が立っているシーン、私には異常に急速に水が引いていったように見えました(記憶を頼りにしているので間違っているかもしれませんが)。関羽水軍は、神々しいまでの自らの大将に見とれているうちに陸に上がった河童状態になってしまったということになりますが・・・。

No.11910 - 2005/05/07(Sat) 12:50:14

Re: 今週の蒼天<異界,増幅> / 黒助 [関東]
曹操対袁紹の官渡決戦のテーマが「心の陽と闇」であったように、どうやら今回の蜀対魏の戦いのテーマは「理の内と外の世界」ということになりそうですね。
これは蒼天航路で描かれてきた曹操・劉備像の集大成でもあるんじゃないでしょうか。
そして何よりうれしいのはストーリー上当然なんですが、この蒼天の重要テーマを奏でる中心に孔明と関羽がいる点です。私の足りない頭と感性ではまだまだ消化不良が多い彼らがたくさん描かれるのはとても刺激的です。

実はある意味では「理の内と外」の区別に関しては経済学をかじっている私も常日頃強烈に意識しているといえるかもしれません。というのも経済学がまさに「人は合理的であると想定して世界を捉えよう」とする学問であるからです。

ただ、経済学は「人はすべからく合理的である、もしくはあるべきである」ということ主張するものではなく、あくまで「人と社会の動きのうち、人の合理的な行動の帰結として起こると捉えうるものを解明・説明しよう」とする学問です。いわば、人の行動、社会の動きの原理を合理的・非合理的なものに分けて、自身の研究対象としてはその前者に絞ろうということです。決して後者の存在を否定しているわけではありません。
ですから経済学で描かれる世界は必然的に現実の世界から合理性のみを抽出した世界となるんですが、この合理性が美しいんです、これが。何しろ合理性ですから、そこでは極端に言えば世界が数式で理路整然と描かれるわけです。

なのでその世界にどっぷりつかると、ともすると私生活でもそんな世界を想定して振る舞いがちになる、なんて面白くないことになりかねないわけで「人は理と理の外の両面から行動する生き物である」という当たり前のことを注意して意識することになるんです。
だから英英さんの

> そういえば曹操は、自分の棲まぬ世界のことには認知が弱いですよね。

という指摘は鋭いと思いました。もちろん、経済学の合理性と曹操の「理」は一致するものではなく(彼の「理」は「合理性」というよりは孔明を囲むものたちが用いた「実」という言葉の方がぴったりかも)一概に言えませんが、今に比べ世界の中で理の作用する部分が少なかっただろう時代に理の世界を切り開き続けてきた開拓者曹操が理外の世界には疎いというのはかなり意図的な描写なんだと私も思います。

では関羽はどうか。少し前に管理人様も言及したように、本人の持つ「理」の側面と劉備を超える器を指摘され一度は曹操の下で自ら政に乗り出したかに見えた蒼天関羽は、あの時の苦悩から何を得、何を思い「俺はな、あんたと一緒に天下に行きたいのだ」と劉備のもとへ戻り、そして今この圧倒的で未知数な「侠の武」の化身と化しているのか?

思うに関羽って本来的には「曹操の理の外と内の世界」の両方に等しく目を向けられる人物である気がします。だからこそ中原を制した当時の曹操の強さをいらだつほど強く受け止めることができたし、その打開策として曹操の理外の生き物孔明の必要性に誰よりも早く気付けたんだと思います。
そして関羽は理と理外の侠のどちらも理解した上で自らの住処を侠の世界に改めて定めたんではないでしょうか。ちょうど経済学が「合理性」の世界に自らの住処を定めたように。

であれば侠も侠以外も理路整然とある上で侠に徹する関羽の世界の見方は、実の世界のみに生きる曹操とは当然違うし、また同じ侠者でも馬超の言葉を借りるなら理外のものの全てが「混然なるまま、まばゆいばかりにここにある」劉備とも明らかに違います。そして恐らく一つの世界を背負って立つ者というのは、逆に言えばその世界以外では生きられない者なんじゃないでしょうか。このことは初めて会った時の問答での劉備のぶっ飛んだ答えに引っくり返された時から関羽にはずっとわかってた気がします。だからこそ侠の政を行う決意をした彼は劉備の嚢の中身に戻る事を選んだ、そんな気がしてなりません。

一騎打ちでの必ず相手の攻撃を受ける、という「後の先の姿勢」は侠、武のみでなくそんな関羽の生き様を象徴してるんじゃないでしょうか。


今週の内容そのものからは大きく脱線してしまってすみません。
にしても表紙、劉備のシーンといい、最後のシーンといい遠景の馬上の関羽映えますねぇ。セリフのないシルエットにセリフ以上に語らせる…劉備じゃありませんが、たまんねえ!
最後に馬謖の「全ては想定内と?」との質問、つい最近話題となった人物とマスコミの間でたびたび繰り返されたやり取りを思い出すのは私だけ?

No.11915 - 2005/05/07(Sat) 14:24:58

Re: 今週の蒼天<異界,増幅> / 夏樹
 いやー、こんなに広がるとは、軻比能とか孫狼とか個別のをどうこう言っているレベルではなかったですね。生半可な予想はするものではないですね。まさに「想定外」でした。楽しませてくれます。もんごるの彼についても、もはや今後の展開を見守るのみです。

『魏書』の蒋済伝では、関羽の侵攻に曹操が遷都すら考えたとあります。遷都というのはイデオロギッシュな問題も関わりますし、こんな場当たり的な理由でそうそう言い出せるものではないはずで、しかも、事実上の荊州北部切り捨て宣言になってしまうわけですから、こんなところでこのような記述が出てくるのは多少不自然な感じがします。
 ここで司馬懿と蒋済がそれを思いとどまらせて、孫権の抱き込みを献策することになりますので、通常に考えれば司馬懿の優秀さを際だたせるためのレトリックと考えるておけばいいのでしょう。

しかし、蒼天関羽の侵攻はまさに全土震撼の侵攻として描かれています。このような蒼天航路の演出の仕方は実にうまいですね。官渡・赤壁・夷陵などの大戦に比べて、動員兵数のみを見れば一地方の局地戦の域を出ない戦が、巨大な軍略の中心に堂々たる位置を占める、圧巻です。びびって遷都も考えようってもんです。
 もちろん、蒼天曹操も遷都なんて消極策にはしるわけはないのですが。


まいどながら、正史や演義で続きのあらましは知っているはずなのに目を離せません。関羽が、曹仁が、徐晃が、魏諷が、陸遜が、もんごるが、曹操が、司馬懿が、全土で同時進行する「はるか万里を交錯する神算鬼謀の光芒」がいかに描かれるか楽しみです。

No.11916 - 2005/05/08(Sun) 01:46:07

Re: 今週の蒼天<異界,増幅> / いっちい [中国]
”ローマ人の物語”を読みながらふと、思い当たったのですが、ローマ帝国は、三世紀までは、広大な領土に比して、軍団数は異常に少なく配置され、当然、税率も=軍事費も恐ろしく低率であったとなっています。

魏もそうだったのでしょうか?
現在の曹仁しかり、合肥だって七千人だったし。
常時駐屯する軍勢は、極めて少なく、要地に精鋭を配置し、いざと言うときにのみ必要な戦地に、招集した必要な大軍勢を送り込む・・
軍費を抑え、荒れた中原を復興するという役割を担うという、魏の役割、曹操ならではの、政治的役割をきちんと果たしていたということか?

関羽二万に対して、次々と軍勢を送り込むことができる体制と体力が勝敗を決めるのでしょう。

だから、魏から観れば、前線を維持するにはコストとして、漢中は、鶏肋だったのでしょうし、逆に、全土に反乱を巻き起こすという孔明の狙いは、常駐軍の少なさを揺さぶる根本的な戦略があるのかと。

生産力が保持された蜀を、戦争に使うのか!という夏侯淵の叱咤が身にしみてきます。なるほど、そういう意味だったのか。

軍を発するなら、生産力すべてをつぎ込んで、遠征しなければならなくなる、蜀、呉。
最低の拠点で防衛することが可能な魏という図式があったのでしょうか?

No.11921 - 2005/05/09(Mon) 23:42:33

Re: 今週の蒼天<異界,増幅> / DAI [関東]
社会の変革期というのは、ある種ルサンチマン的な感情の発露という部分が多分にあって、ところが、実際、リアルと向き合うとその感情をどのように形にしていくか、という部分が非常に重要になってくるわけで。曹操は、地道にそういう作業を繰り返してる部分はあるわけですよね。

曹操にしてみれば、多分、その辺で謀反を起こしてる奴らと目指すところは根っこは一緒。なのに、今までリアルに向き合うことはせず、ある程度、社会体制が整ったところで、感情を感情のままにぶつけてくる輩に、不可解な感覚を抱くんでしょうね。なんじゃ?お前ら、今までなんにもしないで。っつーか、今更、謀反とか起こしたら、また社会が元の木阿弥じゃねぇか?って。

ただ、本当は、曹操は認識してるはずですよ。元々、曹操もそういうルサンチマン的な気分の中から、トウタク!ロックユー!!って、立ち上がってるわけですから。

ただ、その手の感情に流されるだけの雰囲気を認識「したくない」だけじゃないのかなぁ。本当は。そういう気分は、分かるんだけど、気分だけで暴れ回ることを認めてしまったら、社会は発展しなくていいということを認めることになるという部分で。

まあ、曹操が大人になったんでしょうね。

No.11924 - 2005/05/13(Fri) 18:10:36

Re: 今週の蒼天<異界,増幅> / 英英 [北海道]
今週の蒼天<天下の趨勢>のレビューがあるのに今更ですが、ふと思ったので書きこみさせていただきます。

 諸葛亮の天下三分とは、

 ―「曹操の棲まぬ世界」で天下を動かそうとする―

 そもそもそういうものなのではないか。

天下三分の計を語ったとき、孔明は「天下を取りたいのなら天下を曹操にくれてやりなさい。(中略)あなたは残ったところを天下だとおっしゃれば良い」と献策しました。
この蒼天を読んでから思い返すと、あの時孔明が言ったことはまさに現在の状態と重なるように思えます。天下三分の“三分”は、もちろん領土のことも指しますが、蒼天では“理”も三分。
「曹操の理の内におさまるもの(魏国)」「曹操の理からこぼれたもの(新生劉備軍団)」(+孫呉)と分けた。
いや、分けることで、“理”を増やした。
天下に生きる民にとっては曹操に共鳴するのもありだし、曹操を認めない者は劉備を支援してそれでも生き長らえることもできる。もしも劉備の存在がなかったら、曹操は理外の存在を認知してないから、理外の存在は自然消滅あるいは細々と闇の世界で生きるのかも。その性のままに生きることは無理っぽい。
……ちょっと飛躍し過ぎですか(^^;

>今回の蜀対魏の戦いのテーマは「理の内と外の世界」ということになりそうですね。これは蒼天航路で描かれてきた曹操・劉備像の集大成でもあるんじゃないでしょうか。

まさしく集大成になりそうだと思いました!

No.11936 - 2005/05/19(Thu) 14:20:37
「描画考」並びに「人気考」更新! / TATSU@管理人 [関東]
Shigeruさん、大変大変お待たせしました。リクエスト頂いた曹仁が完成しました。自分で言うのもナンですが、なかなか快心の出来でございます。 TOPページと描画考・MY GALLERYに置いてありますので、お好きな方をお持ち帰り下さい。

同じく描画考・YOUR GALLERYのほうには、おうりさんから頂いたイラストをUPさせて頂きました。「遼来来」です。是非ご覧下さい。

更に、人気考のほうも集計を終え、95年前期がスタートしております。当サイトに来た帰りにでもポチッと投票して下さいませ。最近は投票時の「コメント」もなかなか面白いんで、楽しんでおります。一部の人が特定のキャラだけに集中投票しちゃうと「人気ランキング」とは言えないんで、沢山の人が、様々なキャラに投票してくださいませ〜!

No.11917 - 2005/05/08(Sun) 20:33:35

Re: 「描画考」並びに「人気考」更新! / 文月 [近畿]
こんにちは。

TOP絵見ました!!
曹仁かっこいいですね!!おうり様の「遼来来」も素敵です!!
曹仁は右手に剣、左手に盾を持っているのがなんだかちょっと「真・三國無双4」みたいでしたけど。(笑)

管理人様、これからも更新と連載レビュー頑張ってください。ただし、ご無理はなさらずに…。

No.11918 - 2005/05/09(Mon) 17:14:30

Re: 「描画考」並びに「人気考」更新! / Shigeru [関東]
こんばんは!

管理人様、お忙しいところリクエストさせて頂いた曹仁を描いて下さりありがとうございました。
剣と盾を手にした篭城中の曹仁かっこいいですね。連載では、関羽に降伏勧告までされてしまい続きがとても気になります。

それにしてもTOPページにリクエストしたイラストが描かれていると嬉しいですね。感謝感謝です。
また運良くキリバンをゲットしたいなー。今度は将軍ではなく軍師をリクエストしよう!(取らぬ狸の皮算用ですね)

No.11919 - 2005/05/09(Mon) 22:55:22

Re: 「描画考」並びに「人気考」更新! / ツァオツァオ
連載と相まって興奮しました!
TATSUさん&Shigeruさん謝謝!!

No.11920 - 2005/05/09(Mon) 23:19:44

Re: 「描画考」並びに「人気考」更新! / 英英 [北海道]
こんにちは!快心のイラスト拝見しました♪

TOPページの曹仁、でかっ!!
この迫力!この存在感!さらに見事な甲冑(さすがです(笑))
樊城のどんづまりで、曹仁将軍の本領を発揮してくだされ。
そう、このポーズがどんづまりの苦境にあっても拠点を守り抜く強さというか頼もしさというか…を醸し出してるようにも思います。

Shigeruさん、うらやましいですねー(*^-^*)
私もキリ番を取ったら、彼に彼と彼を加えてできれば…と皮算用だけはしているのですが(笑)。
狙っても狙わなくても、なかなか難しいです。
あ、でも以前にアイコンに呉蘭と雷銅をリクエストして、作っていただいたことがありました♪感謝感謝。

>おうりさん、煌 飛麗さん
お久しぶりです。
『遼来来』メチャ素敵ですっ!!見惚れます!
背景の赤い色は、血や炎だろうな〜と思いつつ、綺麗な花を想像したりもして、何度もじーっと見つめてます。
だって魔人様と目が合うし(笑)

彼は今頃は荊州に進軍中でしょうか。それとも魏王の指令はまだ届いてないかな。蒼天にはまだ登場すると思うのですが、あ〜会うのが楽しみになってきました。
(でも関さんが敗退するのを見るのは怖いんです)

No.11923 - 2005/05/13(Fri) 04:30:43
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