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今年の新作、今年のうちに... - Name: カナメ No.811 - 2004/12/09(Thu) 12:45:05
□『地球樹の女神 -最終版-』先行予約開始! http://www.ebunko.ne.jp/chiqcd.htm
年末にクリスマスプレゼントを拝領し、年始にお年玉を献上する。という格好になりましたね。新作「砲台山」はもちろんですが、カシオペアで地球樹を読めるというのが、ワタシには嬉しい。


今度こそ - Name: カナメ No.810 - 2004/11/27(Sat) 18:59:04
分厚いッ。分厚いよ、マガジンZ。
平井和正ご自身は精力的に執筆を続けていても、読者的には近年まれにみる不作だった2004年(本年度、唯一の新作が『その日の午後、砲台山で』。それも黄信号)。渇ききったヒライストの魂の喉を潤すように、『8マン インフィニティ』が幕を開けました。
自らヒライストである七月鏡一ならではの、溢れる遊びゴコロ。いきなりカマしてくれます。未発表作品からの引用(笑)。うおーッ、読みてェ。読みてェよ、BLUE LADY。ある意味、最高のプロモーション。
8マンの遺伝子は多くの創作者を動かし、多くの分家「8マン」が作られました。が、良作と呼べるものは、ほとんどと言っていいほどありませんでした。ビルドゥングス・ロマンである本作が、初代・東八郎が二代目として主人公を見込んだように、本家8マンの正統なる後継者となることを願ってやみません。


分水嶺 - Name: カナメ No.809 - 2004/11/26(Fri) 00:55:28
ようやく見つけて、立ち読みましたよ。貫井徳郎症候群。
幻魔で読むのをやめた瀬名さん、幻魔を読み切った貫井さんの対比が面白かったですね。
平井ファン的には、貫井さんがその後どこまで付き合ったかに興味がありますね。
幻魔までは付き合った。『黄金の少女』から、なんとなく疎遠になった。――そんな漫画家・作家さん、多そうですね。


貫井徳郎症候群 - Name: 馬陵 No.808 - 2004/11/09(Tue) 22:49:10
別冊宝島の「貫井徳郎症候群」の冒頭に瀬名秀明との対談がありましてね、そこで貫井徳郎が生まれて初めて読んだ大人向き小説が角川文庫版の「死霊狩り」であり、平井和正の文体から影響を受けたと言うことがチョロット触れられてます。
まぁ、ちょこっとなので立ち読みで済ませられるので興味のある方は書店でどうぞ。最近出たばっかりのようです。
公式にも2ちゃんねるの平井スレにも報告がなかったので、こちらにふってみることにいたしました。
貫井徳郎は68年生まれだそうです。平井作品の洗礼を受けるにはよいタイミングだったように思われますね。

あと、全然関係ない話ですが、さっさとリブリエお買いなさい。たった4万円じゃん。


愛読者=愛書家に非ず - Name: カナメ No.807 - 2004/11/04(Thu) 01:43:38
2004/11/03付「近況+」を読んで驚いた。
リブリエも当初の構想は見開き2画面だったのですと。

▼リブリエは見開きとして設定されているのです。ソニーは最初、見開き読書専用端末を考えていたのだけれど、eペーパーの生産が間に合わないとか、あるいは見開きにすると価格設定が倍になるとか、そんな理由で片面にしてしまったと思われます。▲
■近況+
http://www.wolfguy.com/cgi-bin/diary/upboard.cgi

紙とは性質の異なる電子デバイスが、「見開き」という形状で本を模倣することに、果たしてどれほどの意味があるのか。確かに、漫画の見開きのためにそれが必要だという理屈は解る。しかし、そのためだけ(それぐらいしか必要性が思いつかない)に重量と価格を倍に、電池寿命を半分にするのか? 理解に苦しみますよ。「見開きじゃなきゃ本じゃない」なんて仰る方もいるようですが。
■見開きじゃなきゃ、本じゃないんだ!
http://panasonic.co.jp/ism/sigmabook/html/01.html

でも、eブックって、そもそも本じゃないじゃん?

音楽CDを掴まえて「A面とB面がなければレコードじゃない」なんて言ってるようなもんだと、ワタシは思いますけどね。
ワタシは平井和正の小説や、井上雄彦の漫画を愛しているのであって、別に「本」を愛してるわけじゃない。そのことは、eブックのハード/ソフト両サイドの作り手に、一読者の声として申し上げたいと思います。
eブックリーダーのなかには、頁送りをすると「ペロッ」という、紙めくり音を発するアプリがありますが、くだらないことをすると思います。
「従来の「本」のスタイルを建設的に破壊するスタイルの提案」という、下記のサイトの言葉には、全面的に賛同します。発表時期が古く、さすがに現状とはズレますが、eブックの基本情報はよくまとまっています。あと、蛇足ですが、第三回に引用されているe文庫掲示板の発言は、ワタシのです(笑)。拙文を評価してくださっただけあって、この方の考え方にはすごく共感します。

▼どっかのメーカが電子書籍端末のコンセプト機を発表したとか言っていたが、あんな重くて高そうなものをわざわざ発表するな。いい加減、従来の「本」のスタイルを建設的に破壊するスタイルの提案がないと、デジタルブックはいつまでもパソコンに縛りつけられたままだ。ノートパソコンを持って読書、では流行るわけがないのだ。▲[デジタルブックでバラ色の未来(第五回)]
■デジタルブックでバラ色の未来
http://www2.wisnet.ne.jp/~takk/sl/column/takk/13.html

もう一点、近況+で見逃せないのは、「最新作の「幻魔大戦deep」、リリースをLIBRIe版でやってみようか」という発言ですね。オリジナル作品をTIMEBOOK TOWNから出すことは意義のあることだし、大いにやってもらいたいですが、後回しでもいいから、ドットブックでのリリースも、是非お願いしたいですね。
BBeBファイルはパソコンでも読めますが、PDA読書の快適さを知ってしまったワタシは、もう二度とパソコン読書には戻れんのですよ。BBeBファイルでしかリリースがされないのなら、平井和正ファンとなって二十年、初めて平井和正の新作購入を見合わせる、という事態が出来(しゅったい)するかもしれません。
リブリエを買えばいいんだけど、先立つものがね〜。誰だ、ハルマゲドンは幻想だったなんてノーテンキなことを言ってるのは? 我が家の家計はハルマゲドンじゃい!


美少女に囲まれるのなら癒し系でも退屈しないけど。 - Name: 馬陵 No.806 - 2004/10/31(Sun) 18:58:36
「Folder 5クラブ31・・・って人大杉」として復活ってのはどうでしょう?31人なのに5は無ぇだろう。 冒頭にギャグを入れてみました。
「Z−31」ではピンっとこないけどね。
(別にZ−1を復活して欲しい訳ではない私は薄い奴なのでしょう)


>少女テルちゃんだけは魅力的でしたが、
>普通にふたりが母子になった「きまぐれバス」の続編って「どうよ?」

禿同! さすがカナメさんだけは私の気持ちを判ってくださっているぅ・・・・・・とあからさまな煽ては置いといて。たしかに「ストレイシープ」なんて“通った後には草木一本も生えない”つまらなさでしたから。

平井作品の基本構造って“最愛の一人息子を中心に置いた多数の母親たち”と言った感じがいたします。作品のカラーは中心にどんな“一人息子”を据えるかで決まるような。
何だか大器の東丈・最強なのに虐められっ子の犬神明・ひねくれものの四騎忍・やんちゃ坊主の鷹垣人美・何考えてるか判んないジョナサン。諸作品の雰囲気はこれらの一人息子に支配され、“一人息子と多数の母親たち”との愛の関係を壊そうとするもの(高鳥慶輔とか久保洋子とか龍沼るみなとか)を“悪”のテリトリーとして見なしているのが平井作品の世界観かなぁ。
「アブダクション」なんで私にとってつまらなかったのか。たぶん私にとって直哉はフラットすぎたのでしょう。


平井和正にとっての(意識的か無意識かは知りませんが)理想の世界像は“一人息子”を中心とした“多数の母親たち”による同心円の関係で、各自同一平面上に存在し、中心に対してそれぞれの距離は違うが上下関係というものは存在しない。それに対して上下をもたらすピラミット構造に改変させようとする存在は理由の如何を問わず悪しき存在と感じているのではと。
また、母親達からの関係を根絶させられたモノが悪しきものに変化し一切の破壊の根幹となすと感じているのか。それが平井和正のトラウマになんらの関係があるのか・・・・・・まぁ多少はあるんでしょうし。大抵の人たちもそうなんでしょう。
その子と母親との関係を絶とうとした存在の目線について書こうとしたが旨くドラマとして転がっていかなかった・構成として行き当たりばったりなってしまったのか。私もモヤモヤしてはっきり言えない。もどかしいが再読して確かめようとする気力が湧かない。
一読者の私を乗せてくれるには「アブダクション」はいまいち加速度が弱かったと言うか。ベクトル感覚指数が最も弱かった作品だったなぁと言うのが現時点での感想。この感覚が正しいのかも今一自信がないですけど。


>ああ、それは神様とはぜんぜん関係なくて、ストレートな「御大の呪い」ではないでしょうか?(笑)
御大自ら私如きを呪っていただくなどまこともって畏れ多いことですけど、深夜2時に枕元に立たれるのは勘弁願いたいです。(笑)
平井センセーがどのような信仰を持とうがかまわないし、侵すべきでもないとも思いますが、御自信の主観だけで物事を解釈しようとする平井センセーの態度は遠巻きにして見てる私には少々辛いなぁと思う。それを楽しく感じられない私は歳をとったのかもしれません。


退屈なり、癒し系 - Name: カナメ No.805 - 2004/10/31(Sun) 04:15:25
馬陵さん、どうも。このコメントを書き上げるのに、ちょっと時間が掛かりまして。
己れの心に強く濃く宿っている「気になる作家」が、活動を続けており、文句のひとつもつけられるというのは、読者として幸せなことだと思います。活動をしてくれなければ、文句だってつけられない。こんな不幸なことはありませんよと、Folder 5アディクトのワタシは思う次第です。このフレーズ、聞き飽きましたか?

> 強風吹く中、漏電の修理に出動したり、担保期間中の器具を交換したり(当然無料で)、
> 工期のケツも近づいた現場も例年にない台風の上陸数のおかけで全然進まず・・・・・・
> 竜神様に願をかけるべきだったのか。


ああ、それは神様とはぜんぜん関係なくて、ストレートな「御大の呪い」ではないでしょうか?(笑)
平井センセーって、ホントに無邪気なオカルティストですね。なるほど「宗教」は否定した。けれどもそれは、元来カリスマ体質の彼が、他のカリスマに帰依する無理が続かなかっただけで、マトモな常識人へ改悛したわけではなかった。プチ・オカルティストであった平井読者の多くが、オウムショックで「目が覚め」るなか、当の平井和正はよりラディカルに魔法作家の道を突っ走り続けている。その点に関しては、ワタシはぜんぜんオッケーなのですが……。

> 私に限ってのことですが、「月光魔術團」は面白く読めたのに、「アブダクション」は
> つまらなかったのですよね。同じテクニックの延長線上と思われるのに。


ワタシもそうです。「サイレンス」第一巻読了時点の感想ではありますが。
いま言語化するとすれば、自ら世紀末っ子である鷹垣人美と、古風というよりは老いた作家のノスタルジックな女性観を十代の若者に仮託したナオヤとの違いでしょうか。なにかというと「今時の女」が引き合いに出されるのは、正直引きました。昔から保守的な女性観を持つ作家ではあったと思います。しかし、一方で虎4や蜷川玲を生き生きと描写した、不良少女好きでもありました。
「売春少女なんて昔からいる」という氏の言葉には、大いに共感したものですが。このあたり、お年を召されたのかな、とは思います。アブダクションの女性達は、総じていわゆる癒し系で、総じて魅力が感じられない。だから退屈。筆致や呪術的世界観では同一線上にある月光とアブダクションの差は、そこにあるような気がします。

少女テルちゃんだけは魅力的でしたが、「ストレイシープ」以降登場したキャラは全滅ですからね。おまけにテルちゃんは、オバさんになってるし(笑)。母子であるがゆえに結ばれ得ない少年と少女――。この昼ドラでは不可能な、SFにのみ許される絶妙のシチュエーション!! そこに「きまぐれバス」のスリルがあった。UFOと般若心経の取り合わせは珍奇かもしれないが、そんな設定に大して興味は持てない。普通にふたりが母子になった「きまぐれバス」の続編って「どうよ?」と、ワタシは思います。「サイレンス」第一巻読了時点の感想ではありますが。


些細な話ですけど - Name: 馬陵 No.804 - 2004/10/24(Sun) 12:02:23
>担保期間中の器具を交換したり(当然無料で)

台風とは関係がないから無料交換に応じたんですけどね。この件についてはバチガミさまは無実だ。


まぁ、たぶん承知の上でしょう。 - Name: 馬陵 No.803 - 2004/10/24(Sun) 11:51:53
脱線した新幹線のニュースを見ながら、クレーン設置するのも大変だろうなぁ、と思う朝。いかがお過ごしですか。

平井和正の精神変遷史においては「幻魔大戦」も「アダルトウルフガイ」も終わっているものと私も思います。終わっているからこそ「地球樹」「BGST」「月光魔術團」「アブダクション」が書けた訳ですから。
私に限ってのことですが、「月光魔術團」は面白く読めたのに、「アブダクション」はつまらなかったのですよね。同じテクニックの延長線上と思われるのに。
これについては私なりの結論が出たときに改めて述べる時もあるやもしれません。
「幻魔大戦deep」なんとなく「デビルマン レディー」や「天空之狗」みたいになりそうな予感がするので、私としては即買いをすることはないと思います。

作家のトラウマ克服と創作衝動については、私としてもNo.801以上の事は言えないし話題の引っ張りようもないですね。
まぁ、創作衝動は尽きないってことは何にせよ作家にとっては幸福なことなのでしょう。絶望に直面すれば誰だって意欲をなくすでしょうから。
生きてるってことは素晴らしいやね。創作している最中が楽しければ当人にとっては何よりのはず。作家の創作によって得る充実感と読者の感想に直接の関係はないです。作家に寄せる大らかな包容力や母性愛の類はその人の奥さんか恋人にこそ期待して欲しいものです。それが感じられているのなら間違いなくその作家は幸福ですよ。
むしろ一般読者に愛や包容力を多く求めようとすればその作家はそれこそ不幸になるだけ。
これ以上、平井和正の軽口に付き合うのバカバカしい気もします。(と言うか大分バカバカしい。それともこれが俺のトラウマなのか)


>琴線を逆撫でする部分は、ひとそれぞれに違うものですね。

わははは。小なりと言えど直接被害を受けた私としてはボヤキたくもなります。
強風吹く中、漏電の修理に出動したり、担保期間中の器具を交換したり(当然無料で)、工期のケツも近づいた現場も例年にない台風の上陸数のおかけで全然進まず・・・・・・竜神様に願をかけるべきだったのか。
まぁ、竜神様にお願いすれば台風が避けてくれるのなら、沖縄の人たちがとっくの昔に竜神大祭でもしてるでしょう。(それとも毎年行われているのでしょうか?)
いずれにしても自然には勝てません。

“竜神様発言”については承知の上で言ってるんでしょう。まぁ、確かにいつもの事なんだよなぁ。

さぁ、昼飯の準備でもしよう。では。


近況+のことなど - Name: カナメ No.802 - 2004/10/24(Sun) 01:12:02
▼まさか幻魔大戦に再度チャレンジ、想像すらしなかった。私の裡ではアダルト・ウルフ同様、すでに完結していたせいである。▲
近況+の平井和正のこの言葉には、さもありなんと思ったものです。幻魔大戦執筆の大きなモチベーションであった、宗教への怨念も希望もすでにない、というのがワタシの持論だったからです。
この発言に驚き呆れていた読者もいたようですが、それは「話の筋」の問題として、この発言を捉えたからでしょう。言うまでもなく話の筋で言えば、幻魔大戦は未完もいいところです。
平井和正のような自我投影型の作家にとり、心境の変化は、ひとつの作風の終焉でもあるのでしょう。読者にとって問題なのは、一作品は一心境のうちに必ずしも収まってはおらず、ストーリーの決着を見ないまま中断してしまったり(例:アダルトウルフ)、続編を書いたはいいが、まるっきり別物になっていたり(例:ヤングウルフ)することでしょう。

以上のテキストは、「リンク」(No.800)に付け加えるべく書いたのですが、あまり関係がなくなってしまいましたので、別にしました。

創作者の心境と物語の関係については、どこまで行っても仮説・憶測の域を出ず、興味の尽きないテーマではあるものの、白黒のつけようはありません。従って、クロストークにはなりがたく、「私はこう思う」の羅列になってしまいがちなんですが、馬陵さんのそれを引っ張り出したのなら、それなりに甲斐はあったかもしれませんね。お久しぶりです。

竜神様発言については、昔からこの人こうだったじゃない? とワタシは思います。琴線を逆撫でする部分は、ひとそれぞれに違うものですね。神様は理不尽かつ不公平なのです。人々に禍いを与えたかと思えば、えこひいき的にある人の祈りを聞いてみたりする。小説世界の神様をやっていると、現実世界の神様も似たようなもんじゃないかと思えてくるもので。
あの無邪気さ、無分別さは、ワタシは愛すべきものであろうと思います。たとえ真実そうであったとしても、俗世間的にはマズい。ということが解っていないのか、承知の上で言っているのか、判断はつきかねますけれども。

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