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そろそろ引退しろとは言いませんが - Name: カナメ No.903 - 2005/06/12(Sun) 03:00:23
丈さんはシビアですねえ。ワタシは2巻の時点ではまだ、サンシャインボーイも雛崎さんも敵か味方か判らないミステリアスさがあって、素直にワクワクしてましたよ。近作の傾向を感じたのは、3巻でした(No.879参照)。
3巻以降、丈先生は出ずっぱりなんで、その点はご安心を。しかし・・・。東丈なんだけど、東丈じゃない。バージョンの違う東丈。見てくれはメイなんだけどメイじゃない、アキラを前にした鷹垣人美の気持って、こんな感じだったのかな〜と思ったりします。
1)〜4)の法則は、まさにその通りでして。まあ、池波正太郎の剣豪小説にグルメシーン、みたいなもので、お好きなんでしょうねえ。要は快楽がすべてなんだから、話の筋に関係あろうがなかろうが、快楽につながるんなら、なんだって盛り込めばいい。残念ながら、ワタシにとっては快楽でなく、早く次のシーンにならないかな〜、という試練でしかありませんでしたが。ウルコムなんかを見ていると、そういう部分も含めて好きなひとがいるんだな〜、と鼻クソをホジりながら、そう思ったりします。「近況+」(5/8)で「作家は、どうしても長年書き続けるうちに、自己模倣という罠に捕まってしまうものです」と仰ったのには、さすがにビックリしましたけどね。
> 書けるのに書かない。読者を夢中にさせるテクニックは今も健在で、
> 懐に幾らでも隠しているのに、それを読者に披瀝しようとはしない。
それについては、ワタシはもう少しシビアな考えを持っています。
なぜ、インブルにしても、deepにしても、出だしはいいのか。ストランにしても、ブルハイにしても、なぜ短編はいいのか。それは作家としての地力、スタミナの問題だと思う。つまり、短時間なら全盛期のプレイができる、老いたる名アスリート(そのこと自体、天龍源一郎ぐらい凄い、とは思いますが)。それが平井和正の現状なのではあるまいか。まあ、仮説ですけどね。もちろん、ブルハイをあの雰囲気のままに見事大長編にしてくれたら、ワタシのつまらない考えは、すぐにでも撤回させていただきますが。
とにかく、ケツは決まってることだし、丈さんには、最後まで付き合ってほしいですね。そして、どう思ったかを聞かせてほしい。金を払った人間だけが、コキ下ろす資格もあるのです。
幻魔大戦deep二巻2/2感想(ネタバレあり) - Name: 東京丈 No.902 - 2005/06/11(Sat) 15:13:56
――そうか、deepが発表されてもネットが静まり返っていたのはそういうことだったのか。
自分のページに書こうと思って書いた感想ですが、カナメさんに誘導されたのでこちらにアップします。
――な、なんなんだ。この展開は(;_;)
先行きに暗雲が垂れ込め始めたイメージ。畏れていたことがとうとう現実となってしまうのか……
今回の幻魔大戦deep(以下deep)では鳴り物入りで復活した東丈ですが、二巻からは姉・三千子がメインとなって、丈の登場回数が激減します。読めども読めども、姉・三千子のことばかり。
東三千子は真幻魔の異世界編、ハルマゲドンの少女、或いは東丈が失踪した後の幻魔大戦の事実上の主役として、その活躍を繰り返し繰り返しを描かれてきました。東三千子が神々しい地球の女神である。ということも嫌という程語られたので、三千子の重要度係数の高さは判ってます。でも、もうミチコはイイッちゅーんじゃ(^^;;
今は二十年もの時を経て、ようやく帰還した東丈が読みたいんですよ。それが読者ってモノでしょう? その為ならパケ死にすら厭わない。そこまで思い詰めていたのですよ――ボカア。
東丈が感じたり話したり考えていることを知りたいんです! それはもう切実に。この際、エロでもジョージハリスンでも最悪の場合封印が解けなくてもいいです。
そんなボクの、丈への執着は、下手すりゃ美叡にも負けないのではないかと思いますよ。だって年季が違いますもの(^_^;)
でも下でカナメさんがいわれたように、これは又異なる宇宙の幻魔大戦なのだから東丈の性格が変容していても可笑しくない。二十年前の東丈を期待する方が無茶だといわれればそうかも知れません。幻魔大戦のストレートな続編を期待していた勘違い読者の八つ当たりといわれれば返す言葉はありません。
平井和正(以下作者)のインフィニティ・ブルー(以下、インブル)を、こう評した人がいます――『熱病病みの夢』のような小説と(カナメさんの「メガロポリスのサノファビッチ」でも採り上げられていましたね)。
http://homepage3.nifty.com/kazano/sfm2003-04.html
http://www006.upp.so-net.ne.jp/t_kaname/hk/sob2003.html#20030228
「奥様がヒライスト」ってくらいですから、もしやこの方はボヘミアンガラス・ストリートが産まれた経緯をご存知だったのでしょうか。でなければ、あまりに的を得た表現に脱帽するしかないでしょう。
ボクは『熱病病みの夢のような小説』なのは、インブルに限らず、作者の最近作は全て『熱病病みの夢のような小説』だと思っています。これは「メガロポリスのサノファビッチ」で肯定的に書かれていた意味ではありません。
何故、『熱病病み』なのか。それは作者の最近作が、以下のような特徴をもつからです。
1)主人公が周囲から『大胆不敵』と評される(マシンガンを突きつけられている前をふらふら散歩するような)奇矯な行動をする。その描写にはスリルも現実味も無い。
2)降り懸かる災難は、全て『夢見の感覚』のうちに自然と解決してしまう。
3)次から次へと美(少)女が主人公の前に登場し、懐いてくる。
4)その愛の営みは、必ず風呂場かシャワールームで行われ、まるで儀式のように執拗に繰り返される。
deepの二巻まで読んだところでは、この1)から4)の特徴を全て備えていることがハッキリしています。これが冒頭でボクが感じた、暗雲の正体です。
ボヘガラ以後の作品は、全てこの1)〜4)の『呪術師の法則』を遵守して書かれています。例外は短編集「ストレンジランデヴー」ぐらいでしょうか(「ブルーハイウエイ」は未読)。
気が付いているのかいないのか。作者はまるで判で捺したように、毎度この『呪術師の法則』を執拗に繰り返しています。最近作がみな同じような印象があるのは、皆この為なのです。
いくら大長編小説でも、たとえかつての懐かしい登場人物が復活しても、『呪術師の法則』で書かれている以上、「あ、またか……」と読者を落胆させてしまう作品にしかなりません。何故なら、同じような登場人物の行動、同じようなトラブルと収拾策、同じような敵とその退場の仕方には、読者は飽き飽きしているからです。
とあるヒライストの方が仰っていました。「作者は、書き出しで読者を夢中にするテクニックに関しては今も健在である」と。その点はボクも大いに同感です。
deepの一巻を読んだ限りでは、ボクは心で喝采を挙げました。あの東丈が帰ってきたと。かつての『ベクトル感覚』も戻っていると――それは当然でした。作者は『ベクトル感覚』を失っていたわけではなくて、ただ書かなかっただけなのですから。
かつては読者を夢中にする術に長けていると評価され、同じ作家からも嫉妬混じりに称えられていたあの『ベクトル感覚』。作者が現在ご執心の『呪術師の法則』は、『ベクトル感覚』とは実は対局にあった。それが作者が『ベクトル感覚』を揮わなくなった理由だと思います。
迫りくる危機に対して、どのように主人公が知恵と筋力と運を駆使してピンチを切り抜けるのか。眩暈がするような、その危機の連続(ベクトル)にボクは手に汗握り、躰中の血液は沸騰しました。
あるいはまるで神話のような、ヒロインとの束の間の逢瀬にボクは憧れ、主人公とともに確かに慰謝を受けた。
それが『ベクトル感覚』時代の作者の小説だったし、deepの一巻にはかつての匂いがありました。だからボクはパケ死に覚悟で貪るように携帯読書をしたし、感想文では敢えて「deepは『ベクトル感覚』を取り戻した」とまで書いたのです。
http://tokyojoe.hp.infoseek.co.jp/keijiban.html
携帯の月掛けプランを高額プランに変えたので、まだパケット代に余裕はありますが、迷い始めています。このまま読み進めていいものかどうか。
好きだった作家の小説が、自分の嗜好に合わなくなれば、ただ離れてゆけばイイだけの話。読者と作者の関係というのは、古今東西その様なものでしょう。
でも平井和正に限っては、ちょっと違うというか。書けるのに書かない。読者を夢中にさせるテクニックは今も健在で、懐に幾らでも隠しているのに、それを読者に披瀝しようとはしない。何故なら、今は自分の書きたいことしか書こうとしないから。
書きたいことって何か? 勿論、『呪術師の法則』のことです。それが悔しくてならない……
deepを語らない理由(わけ) - Name: カナメ No.901 - 2005/06/10(Fri) 23:51:01
夢中になって読み耽ったのは確かで、つまらないのでは決してない。ただ、評価に苦しむというか、自分のなかで、まだ整理がつかないわけです。
たとえぱ、東丈という名前さえついてりゃ、東丈なのか? まるで別人じゃないか、という想いがある。そのことで平井和正の筆を責めることはできる。しかし、主人公は真なり無印なりの後の姿ではなく、多宇宙の東丈であって、実際別人な訳です。時間が人間を変えるということもある。十年前の自分と、いまの自分とでは、我ながらまるで別人だったりするわけですし。そもそも東丈って、豹変人格ですし。
80年代を平井読者としてオンタイムで過ごした幻魔フリークとしては、いろいろと不満もツッコミも感情として持ってはいる。その一方で、いやいや幻魔大戦とは元々、漫画(60年代)→新(70年代)→真・無印ほか(80年代)と、時代や作者の精神遍歴とともに「相」を変えてきたのだよ、と告げる理性もある。
その分裂がdeepを語りにくくさせています。幻魔シリーズの一角として、明らかな誤りや矛盾があるとは思わない。じゃあなんに違和感をおぼえるかというと、こめられたソウルが違うとしか言いようがない。
本音を言わせてもらえば、二十年前の怨念に満ちた平井和正が書くはずだった、幻魔大戦の続きを読んでみたかったなあ、ということになる。もし多宇宙が真実で、二十年前に作者が幻魔大戦を書ききった世界があるのなら、少しだけお邪魔して『ハルマゲドン』全巻を持って帰りたい。
幻魔大戦deep(au)チャートご報告 - Name: カナメ No.900 - 2005/06/06(Mon) 12:59:52
4/01〜4/07 幻魔大戦deep1 一冊ごと:− / 総合:−
4/08〜4/14 幻魔大戦deep2 10位 / −
4/15〜4/21 幻魔大戦deep3 8位 / −
4/22〜4/28 幻魔大戦deep4 9位 / −
4/29〜5/05 幻魔大戦deep5 6位 / −
5/06〜5/12 幻魔大戦deep6 5位 / 8位
5/13〜5/19 幻魔大戦deep7 4位 / 7位
5/20〜5/26 幻魔大戦deep8 1位 / 2位
auどこでも読書の8週にわたるランキングをまとめてみました(4/29〜5/05のみ記録を残しておらず、記憶に拠ります)。「一冊ごと」は購入本のランキング。「総合」は前者と14日間限定の会員レンタル本とを合わせたランキング。ちなみに幻魔大戦deepは購入のみ。
これを見る限り、週を追って読者が増えていったことが伺えます。ただしチャートインするのは最新巻が一週のみ、というところが、アイドルのCDの動きに似ており、コアなファンの比率の高さも伺えます。
ドコモ駄目駄目 - Name: よやま No.899 - 2005/06/04(Sat) 18:47:33
こちらではお久しぶりです、カナメさん。
東京丈さんも、お久しぶりです。
さて、携帯で読書ですが、
私もDOCOMOユーザーです。
1冊10片に分かれていて、ソフト上の制限で9片しか保存できないですよね。1冊分のデータを落とすのに、パケット代が400円くらいかかるようです。一度だけなら諦めますが、そいつが再読するたびにかかってしまうというのは、非現実的(涙)です。
払った代金の大半が、結果的にDOCOMOさんにのみ支払われるというのも、更に許せないなあ。
これは、ムーバでのパケット代なので、フォーマだったら、まだ安いようです。
メモリ制限 - Name: 東京丈 No.898 - 2005/05/31(Tue) 12:17:33
読みましたよ。DOCOMO携帯でDeepを。
でもさ、メモリ制限なんてものがあって、DOCOMOは一話を二分冊で配信しているのですが、その前編の10話すら全部保存できないの。
つまり、全話読み通すということは、過去ダウンロードした章はその都度削除しなければならない。これは辛いよ。再読もできないんだから。たのむ、何とかしてくれDOCOMOの人(__)
緊急メンテ - Name: カナメ No.897 - 2005/05/01(Sun) 00:41:35
満を持してdeep4をダウンロードしようとしたら「只今緊急メンテナンス中」だってさ。
ま、世の中こんなもんよ。
……なんて書いてたら、すぐにダウンロードできちゃいましたよ。
辛抱も今日まで。 - Name: カナメ No.895 - 2005/04/30(Sat) 20:11:48
4/22〜4/28のauどこ読ランキングは、一冊ごと部門で幻魔大戦deep4が9位。先週のdeep3の8位から1ランクダウン。新規auユーザーが限度額2,000円の壁で購入を阻まれたことが、影響しているのかいないのか。
レポートありがとうございます - Name: だがや No.894 - 2005/04/28(Thu) 22:46:13
2〜3行でもと勝手なリクエストをいたしましたが早速のレポートありがとうございます。
星新一さんの挨拶が入っているのは貴重な映像ですね。
1984年当時の平井先生はかなりお若かったでしょう。
と計算してみると現在の私と同じくらいじゃないですか。
ううむ、私は社会に対してこの歳にしてまだ何も還元していない気がする。
「ウルフガイ復活祭」について - Name: エノク No.893 - 2005/04/28(Thu) 22:06:24
先ほど落札品が届き、早速「ウルフガイ復活祭」を見てみました。
撮影日は1984年12月2日、第二次ウルフ会が発足した年の暮れです。
詳しい状況は判りませんが、再開されたウルフガイに関連して翌年から始まるマンガの「狼のエンブレム」を盛り上げよう、
というような感じの、いわゆる「記念パーティー」の模様でした。
内容は、マンガの関係者や当時の平井先生の交友関係の方々(星さん、内田さん、富野さん、鈴宮さん等々)の挨拶と、後は参加者が懇談している様子等々でした。