消えてしまった長文を復元してみてはみたのですが、正直アップすべきか大変迷いました。何故なら、アップするより先に七巻の上巻を読んでしまったからです。

　ｄｅｅｐ六巻は、仕事の移動中も乗り換えの歩きの時間も惜しんで、一気に読んでしまいました。こんな夢中になったこと、何年ぶりかな〜(^^)
　ＤＯＣＯＭＯの「おはなしＢＩＧ」定額パケット残数の気にしながら読んでいた今までの自分が嘘のようです。
　
　夢見の中で世界を超えた小四のみちるが、この世界には存在しない美恵を別の世界から連れてくるという驚きの展開。
　真逆こう来たか！　という嬉しい裏切りに悲鳴を上げた読者は少なくない筈。だって美叡とは違って、伯父・東丈の庇護と愛を知らずに育った美恵が、丈と二十年ぶりに再会するんですよ。一波乱無いわけがないじゃありませんか。仲裁するみちるの苦労が目に浮かぶようです。
　それだけじゃない。仇敵○○との対決や、みちるの夢を通して、無印幻魔の教祖・東丈の姿もちょっとだけ伺わせるくだりもあったりして。
　ｄｅｅｐの魅力というのは、やはり無印幻魔・真幻魔の後日談に触れられる、正当な幻魔シリーズならではの魅力ということでしょう。
＃このシリーズの東丈は、多忙の傍らみゆきファミリーの追憶づくりに余念がないわけですが、読者としては幻魔・真幻魔の追憶の方が優先順位は上なんですよね〜どうしても(爆)
　それにしても、振り子で小説の展開を決めたって本当なんでしょうかね。作者の言をそのまま信じるウブな読者ではないですけども、この六巻に至っては完全に予想を裏切られました。振り子に完敗というところです。
　
　下巻では、一〜二巻であれだけ伏線を張ったシラキと「顔焼き男」が、満を持しての登場（名前のみ）となります。
　ここまでｄｅｅｐを読んできた読者には、ウソか本当か判らない虚言を弄するシラキや、実在すら疑われている「顔焼き男」を特定するツールとして、振り子が有効であることは既にわかっているわけです。だから美恵が美叡に振り子を伝授するシーンは、う〜ん最後のピースが嵌ったって感じで、とても気持ちイイのであります。

　最後に東丈の不実の件ですが、振り返ってみてもやはり気にならなかったのですね。何故かというと一巻辺りの美叡は、斎天大聖（敵）に魅入られていた状態だったと思うのです。斎天大聖の影響により、美叡は色狂いじみた伯父への病的な執着で身を焦がしていました。いわば病に懸かっていたに等しい美叡を救うには、東丈は医療措置として美叡の愛を受け入れるしかなかった。だから美叡が斎天大聖の呪縛から逃れ、警視庁へ戻ると告げたことによって治療は終了し、丈は世界を移ったのではないか。そう都合良くボクは解釈しているのです。
　それより、ボクは人美やジョナサン、ナオヤが好きになれません。主人公が多数の女性を愛する性的な放縦さもさることながら、愛される女性達も主人公を共有することに満足しているなんて、かつてのフリーCENSORED運動みたいで気持ち悪いんです。
　ボクは愛とは独占欲だと思ってますので、東丈への執着ゆえに破滅した久保陽子が哀れでならないし、自分への贈り物だといわれてもキムをなかなか受け入れられなかった犬神明が、ボクは好ましいと感じています。
　とはいえ、おっしゃるようにこれは感性の問題なので、誰がどうかという話ではないとは思っていますけども。

ごく一部でしかそういう評判を聞かないので「ホンマかいな」なんですが、映画『電車男』のエルメスって、妄想の産物らしいのです（笑）。本当にそうだとしたら、凄いな。観たい！　観てみたい！　映画版電車男！！！　スターウォーズより電車男！！！
■ごく一部のURL：http://ya.sakura.ne.jp/~otsukimi/

で、ふと思ったのだけど、幻魔大戦deepって、東丈の見ている夢なのかもしれないなと。
救いようのない人類に絶望し、部屋の片隅で体育座りしている東丈が夢見る理想の世界・・・。そう考えると、なんかいろいろと納得できるなあと。

ｄｅｅｐ六巻の感想をオンラインで書き込んでいたら、パソコンが落ちて全てパーになってしまいました。
ちょっと脱力。もし、気力が湧いてきたら再度挑戦したいと思っています。

こんにちは。

ざっとdeep第７巻を途中まで読みました。

・不誠実な読者ではありますが、みなさんの意見が面白いので、掲示板を活性化させるために枯れ木も山のにぎわいで、書かせていただきます（笑）
（うっとおしければ言ってください。やめますので）

・なぜ、ざっと読みなのか？　それは７巻冒頭の乳もみシーンに激しく脱力したから……。こりゃだめだ。

・と、思ったら正真正銘の17才の東丈が出現！　もしやこれは角川幻魔第三巻と第四巻の間あたりに出現した、もう一つの多次元空間？　と思ったら、どうも違う。
○○さんと婚約するし、幻魔は本格的に侵攻していない世界のよう……。
しかし思慮深く神秘的な東丈は、本当に本当にあの東丈でした！
そして丈も郁江もみちるも、「青春」していた。「生と死」を真剣に考えていた。それはまさに往年の「幻魔大戦」の雰囲気を表していた。

・このシークエンスが個人的なdeepのハイライトになりそうな予感がします。
（ここだけ何度か読み返した）

・その後また元の世界（というのも変なのだが）に戻り、ちょっと読むのがまたかったるくなりましたけど……。

・今の平井和正はぼくにとってはこういう存在です。
かつてアルバムまるごと全曲名曲のアーティストが居た。そのアーティストの近年のアルバムは、トータルではちょっと……という評価。しかし必ず数曲の素晴らしい曲、酷い時でも、数カ所は素敵なメロディフレーズがあり、往時を彷彿とさせるキラメキを見せる瞬間がある。
アーティストの大ファンとしては、それだけでok。そんな感じ。

・だけど、思うのは、古いファンにはそれでよくても、初めてこのアーティストのこのニューアルバムにふれるお客はどんな感想を持つのだろうということ……。

・カナメさんがおっしゃるように、アルバムじゃなくてシングルで出せばいいのに……なんて……。

・インフィニティ・ブルー（これは実は結構、好き！）だって、あの1/3、せめて1/2のボリュームに再編集、再構成すれば、ぐっと一般受けする傑作、佳作になりうるはずだ……deepだって……。

・またとりとめもないこと書いてしまいました。ほんとごめんなさい。
こんなんで掲示板活性化になるんだろうか？　荒しになってなきゃいいんですが……。

＞東京丈さん

こんばんは〜。
私が書き込みした時点では、まだ６巻下の途中までしか読んでいなかったです。
わたしは「許し難い」と東丈さんの行動を非難しているのですが、
同時に「多少の苦笑を交えつつ」、「こういう東丈もありかな」と認めているのです。
物語としては、興味深く読んでます。
表だっての幻魔の攻勢は、見えてきません。
あくまでも、一般常識で起こり得ることが続いていく。
ただし、意識誘導（！　懐かし！！）の気配はそこかしこに。
いわいるＳＦっぽく脚色したアクション部分をあえて廃して（６巻まででの話ですが）、幻魔がもっとも人間に対して効果的な攻撃（＝意識誘導による自滅だと私は思うのですが）を加えて来た。
そんな攻撃に晒された、いわいる普通に暮らしてきた超能力の巨人我らが東丈！

たしかに、地味（笑）
ちょっと擦れてる（爆）
だって５５才だしねえ。

あと２巻でどうなるのか、とっても楽しみです。

No.937は出勤前に手短に書いたものなので、つまらないですね。もう少し気の利いた書き直しをさせてもらえれば、東丈が一度でも「美叡、すまんが別れてくれ」と言うたか？　ということですね。ケジメもつけずズルズルと伴侶を替え、そのことに自責の念もないばかりか、美叡すらそれを責めようとはしない。なんだ、この主人公に妙に都合の良い世界は？　ということです。ワタシの主張が、6巻以前を根拠に充分言い切れる、ということがおわかりいただけたでしょうか。

近年の気の多い主人公たちと違い、このシニア東丈は一穴主義者ともいえるわけですが、こうしたケジメの無さ、だらしの無さで、不義理の極みです。丈さんは不義理といいますが、ワタシはナオヤやジョナサンをそうは思いません。だって全員面倒見てるんだもん（笑）。美叡も美恵も泉も、みゆきもみちるも、みんな面倒見たる〜ッ――それはそれで、ちょっとアレですが――のほうが、まだマシというものですよ。
つまり、近年の気の多い主人公たちと、シニア東丈は違うのです。違うから好きなのか、よりイヤなのかは個人差があるにしても。

> それって、ボクがまだ未読の六巻（下）以降で起きた事件に対する東丈の対応に、何かあったということなのでしょうか。<

いや、そんなことはないと思いますよ。ワタシも歯切れが悪くて申し訳ないですが。
感じていることが違うのは、ワタシが負の琴線に触れた部分を丈さんが読み落としているか、感性の違いではないかと。

＞カナメさん、よやまさん

　レス有り難うございます。お二人の書き込みを拝見して、どうも自分の感じていることと違うな、
という印象を覚えました。それって、ボクがまだ未読の六巻（下）以降で起きた事件に対する東丈
の対応に、何かあったということなのでしょうか。
　だとしたら、コメントは下巻を読んだ後にさせて頂きたいと思います。

＞カナメさんこんばんは〜。
やはり、あの（無印幻魔の高校生だった）東丈と対比してしまいますね。
だからこそ「多少の苦笑を交えつつ」という文句が出てきたに違い有りません。
ご指摘の通り、美叡さんの事が無ければ、「不義理」者の烙印を押すことはなかったでしょうね。ただし、美叡さんと深い仲になってしまうのは、落とし穴に嵌ったところだと思っていますので、それ自体が無くなってしまうと、ストーリーが大きく変わってきてしまうように思えます。
東丈は、今回、旨く対処できているのか？　甚だ疑問なのですね。最後まで読んでみないと、なんとも言えないのですが、決してうまく行っているとは思えません。今回の編は、東丈の生い立ちから生じた歪み（或いは、既に幻魔の仕掛けた攻勢の成果）を正すためのストーリーなのでは無いかと思いつつ、読み進めております。ああ、もう７巻が発売開始されてますね〜。

丈さんの問いにお答えすると、ジョナサンも、ナオヤも、ワタシにとっては、さほど魅力を感じないキャラです。もっとも、それは彼らの奔放な性生活とは、あまり関係がありません。そもそも、性的モラルの逸脱ぐらい、どうってことはないのです。鷹垣人美も石崎郷子も、ワタシは大好きです。

性的交渉を「契り」ともいいますが、それは神聖な契約を意味します。一度結んだ契約を精算するには、それなりの手続きを要します。東丈の態度のなにが違和感があるといって、自分から違う女を好きになっておいて、「ぼくが美叡にフラれたんだ」的な偽善的言辞を弄することですよ。
自己の欲求に忠実に生きるのはいい。遊びでもいい。みんな好きなんだといってもいい。だけど、その自分の身勝手さを都合のいい言葉で誤魔化すなよと。その点で、東丈のいってること、やってることは、ナオヤとも、ジョナサンとも、鷹垣人美、大上円くんとも決定的に違うし、彼らより一見マシのようで、より悪質なのです。そんなていたらくを、あの東丈が晒してしまっているというところに、幻魔フリークスのひとりとして、深いガッカリに沈まずにはいられませんね。

美叡も美叡で、そんな東丈の不実を怒りもせず、ただただ自責の念に駆られている。アホかと。婚約までしたその不動の絆への信頼があればこそ、目の前の非常事に集中できるんじゃないか。仕事中までダ〜リンのこと考えてるとしたら、そりゃ色ボケだよ。
主要キャラに覚えるこうした違和感は、もはや個々のキャラクターに対する好き嫌いを通り越して、作者の根本思想そのものに不審を向けずにはいられないのです。

Rocket Board Type-X (Free)