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記事No.829に関するスレッドです


前兆 - Name: カナメ No.829 - 2005/01/15(Sat) 04:46:03
『その日の午後、砲台山で』を読み終えました。
堅いことをとやかく言う作品ではないでしょう。杉村由紀がそんなこと言うかなあ、とか。「ユキネエ」って言われると、なんか名古屋あたりで悩みの相談されてそうだなあ、とか。それは堅くないか。
スタバとかでキャラメルマキアートでもしばきながら、CLIEなんかで読むのが最高。そんな小説。

ここからはちょっと【 ネ タ バ レ 】入ってきますんで、未読の方はご注意ください。
案の定というか、やはり期待どおりには運びませんでしたね。四騎 忍と東丈の会談、見てみたかったな〜。これはいなされてしまいましたね。でも予想に反して、東丈は出てきましたよ。ワタシは登場しない目に張ってたんですがね。例の八大日明みたく。幻魔フリーク待望の、東丈カムバック。帰ってきたよ、東丈。それが、どのような形でかは、読んでみてのお楽しみってことで。

セルフパロディを超えた、オールスター競演小説。やはりこれは、『ウルフランド』『女神變生』に連なる作品なんでしょう。自身の作家人生における質的大変換期の端境に、平井和正はこういった作品を書く。『ウルフランド』ののち、人狼天使を経て幻魔大戦に突入し、「天使時代」へとシフトしたことがそうだし、『女神變生』のあとでは地球樹からアブダクションへと至るまで、新作・続編を問わず、手掛けた作品ことごとく完結させる、未完の帝王の返上ぶり。内容的には、天使時代が一神教的世界観であるとすれば、多神教的世界観へとモードをチェンジした。
その前例に基づくなら、『幻魔大戦deep』、これまでとは全く違う、新生・平井和正が見られるかもしれない。まあ、あくまでも前例ですけどね。あらゆる予想を覆すのが平井和正の常道ですから、ここは「案外、なんの変化もなかった」という目も、対抗ないし大穴として、予想しておきますか。


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