前回の『狼の世界(ウルフランド)』評とは別のパートの所感です。■あいつと私躁状態がハンパない。愉快で楽しいコメディというよりは、作者の正気を疑ってしまう、そんな作品ですね。我々アニメ幻魔世代には、角川文庫版『ウルフランド』の印象が強烈でしてね。NONノベルの別モードの生頼画伯も悪くないんですが、やっぱり向日葵淳子は鈴宮和由じゃなきゃって感じなのです。ここで添付の画像をご覧下さい。まあ可愛いですね。抱きしめたくなりますね。セーラー服趣味のいやらしいいやらしい中年男の人には目の毒ですね。ハイ、どうもありがとうございました。この文庫本の装丁、少なからずウルフガイ読者を増やしたんじゃないかと思います。この本をジャケ買いならぬ表紙買いをして、内容がわからず悔しくしてウルフガイを読み始めたってひとを一人知っています。電子書籍のイラスト増補版がもし出るんなら、こちらはNONノベル版じゃなく、角川文庫版でお願いしたいなと思います。■『狼のレクイエム』改訂版電子書籍版に「のりしろ」はありません、あしからず。でも、切り取り線はあります。切り取れないですけど。■8マン→サイボーグ・ブルース→ウルフガイ豊田有恒はシナリオ書きに消耗し、一年半にわたり小説が一行も書けなくなって、苦悶のあまり号泣したそうだが、筆者も同様であった。唄いたくても唄えないカナリヤである。この辛さは、小説家でないとわからない。シナリオ書きは小説家から文筆の詩想を奪ってしまうのですね。漫画『ウルフガイ』の原作は、小説『狼の紋章』〜『狼の怨歌』そのものだったといいますが、それは作家としての矜持だけではなく、こうした経験も経てのことだったんですね。 言霊を引用