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クラシック映画BBS2

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『法律なき町』1955 / Ismael
みなさま

今回購入したDVDの中の白眉はジャック・ターナーBOXで8作品入りです。
本作は、その1本。

紋切り型の『切り返しショット』は、一度も使われていませんが、シネマスコープの横長の画面をうまく使った構図と人物配置で登場人物間の心理関係などをちゃんと描いています。

内容は、ワイアット・アープが保安官になり、法の執行を妥協せずに行おうとするがそれを心よく思わない街の有力者が・・・・・、というもの。
ヴェラ・マイルズがアープ(ジョエル・マクリー)の恋人役で出演していますが、出番があまり多くないのが残念。

サム・ペキンパーが銀行の窓口員として短時間出演しています。

必見の傑作とは言いませんが、見て損のない佳作です。
No.463 - 2015/08/22(Sat) 12:42:02
『無分別』1958 / Ismael
みなさま

イタリアとフランスに約2週間旅行してきました。
パリは、ごく短い滞在で、今回は一人ではなかったので映画三昧というわけにもいかず、映画館でみたのはこれ1本。

バーグマン+ケーリー・グラントの軽いコメディで、監督はスタンリー・ドーネン。
原作は戯曲です。

家庭でテレビで見ていれば途中でチャンネルを変えるのはほぼ確実といえるような出来ですが、見どころも有ります。
最たるものは、グラントのダンスでしょう。
リバーダンスのような脚を使うダンスのシーンがあってかなりおもしろかった。
バーグマンは、舞台女優役。泣いたり笑ったり、時にコケティッシュで、彼女のファンならけっこう堪らない作品かも。

私は、彼女は喜劇には合わないような気がします。
この作品の2年前の『追想』の方がバーグマンらしいと思います。
前年の『恋多き女』も喜劇ですが、監督がルノワールのせいかバーグマンの鈍重さがあまり気になりません。
グラントは、相変わらず「受け」の演技。

映画は1本しか見れませんでしたがDVDは、20枚ばかり買いましたので後日報告します。
No.462 - 2015/08/18(Tue) 17:23:28
『地獄の掟』(1954) / Ismael
みなさま

アメリカ版ブルーレイで鑑賞。

製作会社は、コリアー・ヤングとアイダ・ルピノが設立したFILMMAKERS、監督は、ドン・シーゲル、主演は、スティーブ・コクランなどでルピノも出演しています。ドロシー・マローンも印象的な役で登場。

ジャンルとしては、悪徳警官ものといえば良いのでしょうか。
脚本は、本作のプロデューサーでもあるヤングとルピノ。
撮影は、バーネット・ガーフィー。

当然犯罪者も出てきますが、出番は多く有りません。
場面の殆どはコクランとその相棒であるハワード・ダフの行動を追うものです。
後年の『刑事マディガン』を連想させる箇所もあります。

シーゲルとしては色々な不自由を感じた製作だったようですが、しっかりとシーゲルの刻印のある佳作に成っているとおもいます。
やはり50年代のシーゲルは、面白いですね。

ルピノは、ファム・ファタルではないのがちょっと残念。

何と言ってもコクランが良いですね。
私がこの人に注目したのは、イタリア映画『さすらい』です。
私生活に色々問題があったようですし、48歳という若さで亡くなっているのが残念。
もっと長生きしたらペキンパー作品で活躍したかもしれません。
いわゆる映画史に残るような作品で主演は、していませんがいい役者だと思います。


それにしても『さすらい』に出演させたアントニオーニの慧眼には感心します。
No.460 - 2015/07/25(Sat) 20:40:14
Re: 『地獄の掟』(1954) / Ismael
みなさま

追加情報

カーティス・ハンソン
引用開始
さてここで、肝心の『L.A.コンフィデンシャル』について、少し内容の方にも触れておくと、ハンソンはこの映画を作るにあたって、作品の具体的な雰囲気をつかんでもらうために、スタッフ・キャストに、50年代のハリウッド映画を何本か参考上映したが、その中には、『キッスで殺せ』(55 ロバート・オルドリッチ)や『現金に体を張れ』(56 スタンリー・キューブリック)などと共に、2本のシーゲル映画、『殺人捜査線』と『地獄の掟』(54)も含まれていた。
引用終わり
http://www.eiganokuni.com/kuwano/03.html

英語サイトですが、この作品では、コクランがいわばHOMME FATALであると。
従ってルピノは、ファム・ファタルであり得ないということになりますか。
No.461 - 2015/07/27(Mon) 10:35:35
倫敦の人狼(1935) / Ismael
『鷲と鷹』(1933)かなり面白かったので期待したのですが、うーーん。

脚本が悪いですね。
モンスター物を装った純愛モノにしたかったようですが、どっちつかずで、妙にもったいぶった展開。
中年女性を皮肉ったギャグも泥臭い。
出演俳優も、どうも私の好みではないです。

ただセットなどは、さすが良く出来ています。

IMDbによるとこのスチュワート・ウォーカーの作品で一番評価の高いのは『鷲と鷹』のようです。
こちらはパラマウント作品で、『狼男』は、ユニバーサル。

ウォーカーはパラマウントに3年(1931−31)、ユニバーサルに2年(32ー33)、そしてまたパラマウントに戻ったようです。
監督作品は1935年までしかないようで。2度めのパラマウントではプロデューサー(Bullgog Drummondなど)を務めたようです。

鑑賞したDVDは、例のC出版のものです。

定番作品以外では『謎の狼女』がちょっとおもしろかったです(ネタはすぐバレますが)。
No.454 - 2015/07/18(Sat) 15:54:42
Re: 倫敦の人狼(1935) / ママデューク
ヘンリー・ハルの腕の傷、これはひっかき傷の様では無く、歯型にしてほしかったのです。ハルは狼男に変身するのを嗅ぎつけた”猫”。リドリー・スコットはここからパクったな、と思うほどの出来栄えでした。
No.455 - 2015/07/19(Sun) 14:30:31
Re: 倫敦の人狼(1935) / Ismael
ママデュークさま

> ヘンリー・ハルの腕の傷、これはひっかき傷の様では無く、歯型にしてほしかったのです。ハルは狼男に変身するのを嗅ぎつけた”猫”。リドリー・スコットはここからパクったな、と思うほどの出来栄えでした。

猫の場面は、確かに「観せます」ね。
そして腕の傷跡は、私も『エーッ』と思いました。

優れた細部はあるのですが全体としては「何だかなあ」なんですね。
No.456 - 2015/07/19(Sun) 23:31:09
Re: 倫敦の人狼(1935) / ポルカドット
Ismaelさん、ママデュークさん、今日は。

 「倫敦の人狼」は半世紀ほど前にテレビ放映されたのを見たことがあり、「ロン・チェニー・ジュニア以前にもこんな狼男映画があったのか」と感心しました。

 ヘンリー・ハルという俳優には、当時いろいろな西部劇、「地獄への道」、[熱風の町、「死の谷」、「平原の落雷」等々でお目に掛かっていましたが、いずれも年配の西部人の役であり、「倫敦の人狼」の主演者と同人物なのかどうか判別できず、疑問に思っておりました。その後、ネットで俳優のフィルモグラフィなどが簡単に見られるようになって、同一人であると分かった次第です。

 テレビ放映は日本語吹き替えでしたが、ワーナー・オーランド扮するうさんくさい人物が、「私はヨガミ博士、植物学の学徒です」と自己紹介する場面がありました。学者が自分のことを「学者です」と自己紹介したのでは少々臆面もない気がしますが、といってもちろん学生ではないし、「学徒」というのはこういう場合にいい言葉だな、と思って今日に至っております。
No.457 - 2015/07/20(Mon) 11:45:29
Re: 倫敦の人狼(1935) / ママデューク
ボルカドットさん、こんばんは。

本作、ヘンリー・ハル扮するグレンドン博士は植物学者で、チベットの奥地で月の光で咲くという植物をさがすのですが、IMDbによると、この場面のロケ地はカリフォルニアの”バスケス・ロック・ナショナルエリア・パーク”というところらしく、ここでは多くのTV西部劇が撮られておるようです。劇映画もロイ・ロジャース、ジーン・オートリーのBをはじめとして、「銅の谷」「アパッチ」「ダコタ荒原」など、その他数多くの西部劇があるようです。
No.458 - 2015/07/20(Mon) 19:55:12
Re: 倫敦の人狼(1935) / Ismael
ポルカドットさん
>
>  ヘンリー・ハルという俳優には、当時いろいろな西部劇、「地獄への道」、[熱風の町、「死の谷」、「平原の落雷」等々でお目に掛かっていましたが、いずれも年配の西部人の役であり、「倫敦の人狼」の主演者と同人物なのかどうか判別できず、疑問に思っておりました。その後、ネットで俳優のフィルモグラフィなどが簡単に見られるようになって、同一人であると分かった次第です。
>

ヘンリー・ハルは、どこかで見たか顔だと思ったらつい最近見た『逃亡地帯』でイヤーな不動産屋ブリッグスを演じていました。

ALLCINEMAのデータでは、彼の出演作で日本公開最初の作品が『狼男』で最後が『逃亡地帯』となっています。
『死の谷』は『ハイ・シェラ』のリメイクだったと思いますが彼は、両方に出演していますね。
No.459 - 2015/07/20(Mon) 20:07:21
『セコンド/アーサー・ハミルトンからトニー・ウィルソンへの転身』 / 映画虫
みなさま

 TSUTAYAで『呪われたジェシカ』を見つけて手に取ろうとしたらその
隣にあった作品。聞いたことのないサブタイトルがついていた。監督は当時
気鋭のジョン・フランケンハイマー。'70年代後半にTVの深夜映画にかかっていた。
ウトウトしながら見ていたので、覚えていたのは手術シーンとラスト・シーン。
その後、名画座でもビデオでも見るチャンスがなかったほぼ初見の作品。
DVD版は公開当時より7分ほど長いのだとか。

 倦怠期の中年男が、死んだはずの友人から電話を受ける。友人は男が現在の自分を
捨て、新しいアイデンティティーを得て別の人生を生きられるよう手はずを整えていたが……。

 今見ると、劇中の出来事は想定の範囲内と言えるが、そのお膳立ては当時としては
SFもどきの世界だったらしい。フランケンハイマーは、時にリアルに時に幻想的に、
「蒸発」した男の内面をていねいに描いて飽きない。デイヴィッド・イーリーの原作を
脚色したのは後年『午後の曳航』を監督したルイス・ジョン・カルリノ。シャープな
モノクロ撮影はジェームズ・ウォン・ホウ。

 IMDbのトリヴィアに、カンヌ映画祭に出品された時、批評家の受けが悪かったと
あるが、なぜだろう? まあ、かつて「フランケンハイマーにハズレなし」 と信じていた
ぼくでも、当時見ていたら混乱したかもしれない。子どもだったし。
No.453 - 2015/07/16(Thu) 23:58:46
オマー・シャリフ逝去 / Ismael
これで『アラビアのロレンス』の主な関係者は、殆どいなくなったのではないでしょうか。

彼は、エジプト人ですがムスリムではなくもともとはキリスト教徒ですね。
先輩で大人気女優だったファティン・ハママと共演がきっかけで結婚しますがこの時イスラム教に改宗。
晩年には、宗教を超えた友情を描いた『イブラヒムおじさんとコーランの花たち』(2003)にも出演してセザール賞をもらったりしています。

『ロレンス』出演以前にすでにエジプト(アラブ圏)映画では大スターで、私もエジプト時代の彼の出演作を何本か見ています。
わりと神経質というか繊細な役が多かったような気がします。
日本ではこの時代の出演作が全く一般公開されていないのが残念。
ユセフ・シャヒーン監督で二人が共演のSiraa Fil-Wadi (1954)やハママの『私は眠れない』(1957) などは優れた作品です。
No.450 - 2015/07/12(Sun) 10:03:31
Re: オマー・シャリフ逝去 / ポルカドット
 カード・ゲームのコントラクト・ブリッジの愛好家が各界にいますが、映画人としてはオマー・シャリフ氏がダントツですね。

 何しろ自分のことを「パートタイムの映画俳優で、フルタイムのブリッジ・プレイヤー」と称し、名手を揃えた「オマー・シャリフ・ブリッジ・サーカス」というチームを作って、各国で試合したというのだから半端じゃありません。ブリッジの技術書も何冊か著しています。

 小生も下手の横好きながらブリッジ愛好者なので、1991年のバーミュダ杯大会が横浜みなとみらい21で行われた時、賑わいを見物に行きましたが、ヴュー・グラフ・シアターの客席でシャリフ氏を見かけました。

 ご冥福をお祈り致します。
No.451 - 2015/07/12(Sun) 15:26:14
Re: オマー・シャリフ逝去 / Ismael
ポルカドットさん

>  何しろ自分のことを「パートタイムの映画俳優で、フルタイムのブリッジ・プレイヤー」と称し、名手を揃えた「オマー・シャリフ・ブリッジ・サーカス」というチームを作って、各国で試合したというのだから半端じゃありません。ブリッジの技術書も何冊か著しています。
そのカードプレイヤーから久々に映画俳優にもどって出演したのが『イブラヒムおじさんとコーランの花たち』ですね。

晩年の作品としては、『オーシャンオブファイアー』も短い出演でしたが印象的でした。
この人は色んな人種を演じていますね。
アルメニア人、モンゴル人、スペイン人、ポーランド人、ロシア人、オーストリア人、ペルシア人などなど。
まあ、ジョン・ウェインもモンゴル人を演じていますが・・・・・。
No.452 - 2015/07/12(Sun) 18:20:21
『呪われたジェシカ』1971 / Ismael
70年代の作品が続きます。

この作品も日本でDVDが発売されるとは思いませんでした。
公開当時この作品を見た観客は多くて千人単位だと思います。

結構怖かった記憶があったのですが今見ると大して怖くないです。

スプラッターやショッカーを随分みてしまったからでしょうか。

でも独特の雰囲気があります。

メジャー作品ではないので画面もなんだか薄いのですがそれがかえってある種の効果を醸し出しています。

冒頭、惨劇は既に起こってしまっており、「現実なのか空想なのか分からない」とジェシカが語る当たりで観客は作品のトーンを予想し、最後までそれが裏切られることは有りません。
季節は秋なのに水浴など水にまつわるシーンが多くて、これがまたうすら寒い雰囲気を醸し出しています。

多分ある種の人たちにはかなりの影響を与えた作品ではないでしょうか?
No.443 - 2015/07/01(Wed) 19:06:18
Re: 『呪われたジェシカ』1971 / 映画虫
Ismaelさま

 こんばんは。

> 公開当時この作品を見た観客は多くて千人単位だと思います。

 確か、ロードショウにはかからなかったイキナリ2本立てのいわゆる「スプラッシュ」
公開だったと記憶してます。ぼくは、旧文芸坐のオールナイトで見ました。

> 結構怖かった記憶があったのですが今見ると大して怖くないです。

 学生映画みたいなナチュラルな画調で、開巻の惨劇からヒロインを追っていくうち、
ジワジワと更に異常な事態になってしまうみたいな展開でしたね。

> スプラッターやショッカーを随分みてしまったからでしょうか。
> でも独特の雰囲気があります。


 記憶で書くと、脱技巧的なカメラワークは、今で言う『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』
みたいな「ファウンド・フッテージもの」につながる雰囲気だったという気がします。

> メジャー作品ではないので画面もなんだか薄いのですがそれがかえってある種の効果を醸し出しています。

 テレビ東京で夜と昼の劇映画放映枠でも、放送されてましたが、夜、一人で見ていた
人は、その夜だけ念入りに戸締まりをしたのではないでしょうか?

 その夜、オールナイトは変化球的なホラーの5本立てで、中の1本『吸血鬼ブラキュラ』は
途中、フィルム巻の順番が入れ違い、おまけに天地が逆に映写されとっても怖かったのを覚えています。
No.444 - 2015/07/02(Thu) 00:56:11
Re: 『呪われたジェシカ』1971 / Ismael
映画虫さま

>  確か、ロードショウにはかからなかったイキナリ2本立てのいわゆる「スプラッシュ」
> 公開だったと記憶してます。ぼくは、旧文芸坐のオールナイトで見ました。

そうだったと思います。

ネット上ではあまりぱっとした評価記事がみつからないのですが、例のなかざわ ひでゆき氏のサイトには結構力の入った記事があってさすがです。
http://www.doityourself.com/stry/how-is-hazard-occupancy-defined-in-the-uniform-building-code#b
ヨーロッパではマリオ・ヴァーバあたりが傑作(血みどろの入江)を発表していましたし、アメリカでもロメロは、最初のゾンビ映画を1968年に作っていますし、ポランスキーの『吸血鬼』が1967年かな。
でも、このころのアメリカ映画はニューシネマの時代で、メジャーで作られたホラー映画は殆ど記憶に有りませんが色々『仕込み』の時期だったのかもしれませんね。
『エクソシスト』の大ヒットが1973年ころでしょうか。
その後の展開は、ご存知のとおりです。
No.445 - 2015/07/02(Thu) 20:56:32
Re: 『呪われたジェシカ』1971 / 映画虫
Ismaelさま

 こんばんは。

> このころのアメリカ映画はニューシネマの時代で、メジャーで作られたホラー映画は
> 殆ど記憶に有りませんが色々『仕込み』の時期だったのかもしれませんね。


 「怖い映画」が好きで、ただ漫然と見ていました。その頃の記憶をたどると、ロメロ・
ゾンビの前に、ハマー・フィルムが『吸血ゾンビ』('65)を作っていますね。小学生時代、
「少年画報」のグラビア・ページで、白目のゾンビが娘を抱いているのを見て「これは
見たい」と思ったのですが、TV放送(東京12チャンネル/現TV東京)で見たのは、メイク
は凄いもののストーリーは単調な感じでした。

 この種の作品の裏を取るのにたいへん参考になるのが「最低映画館」というサイトで、
今回も自分が見たものを、こちらで確認しながら書いています。

http://www5b.biglobe.ne.jp/madison/wmt.htm
(ちなみに、前回投稿された文中のURLは、なぜか「do it yourself」のサイトに飛んで
行きました)

 「メジャーで作られたホラー」と言えば、Ismaelさんが挙げられた『吸血鬼』のポラン
スキーが撮った『ローズマリーの赤ちゃん』が思いだされます。それと関連して、ウィリアム・
キャッスルが製作した一連の恐怖映画でしょうか。「メジャー」とは言いませんが、例えば
ロバート・ワイズの『たたり』のような格を感じます。それとロジャー・コーマンと
ヴィンセント・プライス、そしてAIPみたいな会社が、ジャンルとしてメジャーに
なりにくい中で、低予算ながら興味深い作品を残していると思います。

 「ニューシネマの時代」のホラーを考えると、後のポルノ映画の台頭の端っこの方で、
エロがかった低予算のホラーという流れがあったと記憶しています。'60年代に活躍した
スプラッター映画の父、ハーシェル・ゴードン・ルイスがこの頃引退してます。一方、
カナダでは若きクローネンバーグが『シーバース』('75)を撮りました。この作品は、
東京12チャンネルが『恐怖の人喰い生物』といういかにもな邦題で放映してくれました。
「コンドームに挽肉を詰め込んだような生き物」(某映画評論家の表現)が女性の体内に
入っていくというすさまじい内容で、高校生だったぼくは「こんなのTVで見せていいの」
と12チャンネルにひれ伏しました(笑)。他にも『吸血鬼ヨーガ伯爵』('70)とか、
ナスターシャ・キンスキーが初々しいハマープロ作品『悪魔の性キャサリン』('76)等々、
'70年代のホラーはいつもヌードとセットになっていました。「ヨーガ伯爵」の続編には、
パム・グリアも出ていたとか。

 『エクソシスト』('73)は、確かにホラー映画をA級予算になりうるジャンルに変え
ました。同じ年イギリスで製作された『ヘルハウス』は、超常現象を科学で数値化しよう
という試みがリチャード・マシスンらしい原作の映画だなと思わせますが、『エクソシスト』
がウィリアム・ピーター・ブラッティのノンフィクション小説もどきの原作を、ウィリアム・
フリードキン(発音は「フリッドキン」に聞こえます)が得意のドキュメンタリ・タッチで
演出したのに対し、『ヘルハウス』は、いかにもな恐怖映画風に撮っているところが古さを
払拭できなかった要因かもしれません。それはそれで味わいがあるのですが、プロデューサー
がAIP出身のジェームズ・H・ニコルソン(ジャックの父君であらせられる)の趣味では
ないかと思っています。
No.446 - 2015/07/04(Sat) 02:55:52
Re: 『呪われたジェシカ』1971 / Ismael
映画虫さま


>  この種の作品の裏を取るのにたいへん参考になるのが「最低映画館」というサイトで、
> 今回も自分が見たものを、こちらで確認しながら書いています。
>
> http://www5b.biglobe.ne.jp/madison/wmt.htm

このサイトは知りませんでした。
実にマニアックですね。早速ブックマークに入れました。

>  「メジャーで作られたホラー」と言えば、Ismaelさんが挙げられた『吸血鬼』のポラン
> スキーが撮った『ローズマリーの赤ちゃん』が思いだされます。それと関連して、ウィリアム・
> キャッスルが製作した一連の恐怖映画でしょうか。「メジャー」とは言いませんが、例えば
> ロバート・ワイズの『たたり』のような格を感じます。それとロジャー・コーマンと
> ヴィンセント・プライス、そしてAIPみたいな会社が、ジャンルとしてメジャーに
> なりにくい中で、低予算ながら興味深い作品を残していると思います。

ユニバーサルのホラーやRKOのヴァル・リュートン作品以外ではメジャーの目は、なかなかホラーに向かなかったですね。
50年代は、赤狩りの時代であり、宇宙からの侵略ものなどSF系にメジャーの関心があったようです。
もちろんAIP、ハマープロ、ヨーロッパのある種の映画人はホラー作品をコツコツと製作し続けていました。

>
> '70年代のホラーはいつもヌードとセットになっていました。「ヨーガ伯爵」の続編には、
> パム・グリアも出ていたとか。

ヨーロッパでは、女優のヌードは、アメリカほど厳しく制限はされていなかったのでホラーにかぎらずよく出てきましたが、特にハマープロはホラーとエロチシズムを意識的に結びつけていたと思います。
加藤幹郎によると恐怖映画とポルノは、ともにおぞましさのスペクタクルを提示する、と言っております(『映画ジャンル論』)
No.447 - 2015/07/04(Sat) 10:14:31
Re: 『呪われたジェシカ』1971 / 映画虫
Ismaelさま

 ひとつ、書き忘れました。
 『エクソシスト』の翌年、そのショックも覚めやらないうちに登場したのが
トビー・フーパーの『悪魔のいけにえ』('74)でした。ぼくは、高校時代東急系の
ロードショウ館で予告を見てぶっ飛びました。『エクソシスト』は「怖い」という
よりむしろ映画的な完成度に打たれた感じでしたが、『悪魔の……』は、予告にも
かかわらず、まるで実際の虐殺シーンを見せられた如きで、思わず目をそらせて
いました。劇場にはとうとう見に行けず、やっと見たのは十数年たってから、
アメリカで買った2倍速のVHSの字幕のないビデオソフトでした。『呪われた
ジェシカ』と同様、ロクに照明も当てられないような画調なのに、いや、
それだからこその迫力でした。

> 怖映画とポルノは、ともにおぞましさのスペクタクルを提示する

 ということもあるかもしれませんが、ぼくなど両者は撮影の現場・条件がすごく
似通っているのではないかという気がしてなりません。サム・ライミの『死霊の
はらわた』にも同じような空気が横溢していたと思います。
No.448 - 2015/07/05(Sun) 01:41:58
Re: 『呪われたジェシカ』1971 / Ismael
映画虫lさま
>
>  ひとつ、書き忘れました。
>  『エクソシスト』の翌年、そのショックも覚めやらないうちに登場したのが
> トビー・フーパーの『悪魔のいけにえ』('74)でした。

こうして今回あらためて振り返ってみると『呪われたジェシカ』は、何か分岐点みたいな気がしますね。
『サイコ』によって一番怖いモンスターは人間(シリアル・キラー)であることが示されて以来、旧来のモンスター・ホラー映画は衰退しました。
その後、60年代後半の検閲制度の変化によって表現の自由度が拡大し、最初に大量に生産されたのがポルノ・エロチック系でした。
「語る」ことから「見せる」ことへの変化ですね。
『ジェシカ』は、まだ一種のロマンチシズムを残してはいますが、後年のスプラッターに繋がるような雰囲気も持っています。


>
> > 怖映画とポルノは、ともにおぞましさのスペクタクルを提示する
>
>  ということもあるかもしれませんが、ぼくなど両者は撮影の現場・条件がすごく
> 似通っているのではないかという気がしてなりません。サム・ライミの『死霊の
> はらわた』にも同じような空気が横溢していたと思います。


なるほど。
No.449 - 2015/07/05(Sun) 07:19:30
『ハッスル』(1975) / Ismael
大昔に映画館で見て以来のDVDによる鑑賞。

最初の印象と変わらず、あまりおもしろくありません。
やはりバート・レイノルズと組んだ前年の『ロンゲストヤード』が面白すぎたので、余計に差が目立ちます。

カトリーヌ・ドヌーブが高級娼婦役で出ていますが、レイノルズとの共演場面では、彼が照れているというか遠慮しているというか、二人の関係に殆どリアリティを感じません。

ジャンヌ・モローも『モンテ・ウォルシュ』で娼婦を演じていました。
アメリカ人のフランス女のイメージって娼婦なんですかねえ?

そういえば、シュバリエやシャルル・ボワイエ程度にアメリカ映画で成功したフランスの女優は、いないような気がします。

他にアメリカ映画に出たフランス女優というとミシェル・モルガンがいますね。
最近コーネル・ウールッチ原作の『追跡』(1946)を見ました。
B級ノワールと言っていいでしょう。
撮影がフランツ・プラナーですから画質の良いDVDならそれなりに見どころがありそうですが、私が見たDVDの画質はかなり悪かったです。
ストーリーも夢落ちが使われていてあまりよろしく有りません。

モルガンの魅力も余り生かされているとは言いがたいような・・・。
悪玉を演じるスティーブ・コクランとその手下のピーター・ローレのほうが魅力的です。

同じ原題 THE CHASEを持つ『逃亡地帯』(1966)も再見。
原作は戯曲のようです。脚本はリリアン・ヘルマン!?

アメリカ人の醜さをこれでもか、と見せつける後味の良くない作品ですがアーサー・ペン作品では一番好きかもしれません。
ウェルマンの『牛泥棒』と同様の内容ですが、もっと救いがない感じです。

この作品の女優は、(悪女を演じていても)全員魅力的なのですが、特に一番印象が強いのは、夫に従う(マーロン・ブランド)良妻を演じるアンジー・ディキンソンでしょうか。
こんなに極普通の庶民?で可愛げのある役も出来るんですね。
脱獄囚を演じるのは若かりしロバート・レッドフォードで、以前からちょっと役柄が違うように感じていたのですが、IMDbによると、この役には、最初はスティーブ・マックィーンが想定されていたとのことで、なるほどと思いました。
No.438 - 2015/06/27(Sat) 20:16:19
Re: 『ハッスル』(1975) / 映画虫
Ismaelさま

 こんにちは。
『ハッスル』は、'70年代後半の学生時代に大塚名画座まで追いかけて見ました。
仰るとおりバート・レイノルズ主演でタイトルが「ハッスル」とくれば
大アクション編を期待せずにいられなかったのですが、なんともセンチメンタルな
作品でした。死体安置所の死体が、シャロン・ケリー(コリーン・ブレナン)だった
ことくらいしか印象に残っていません(笑)。
 後年封切りで見たレイノルズが監督・主演の『シャーキーズ・マシーン』は
ヘンリー・シルヴァのクレイジーな悪役とか派手な銃撃戦で面白いと思いましたが
最近DVDで再見したところ、演出はテレビ映画みたいなユルさでしたがヒロイン、
レイチェル・ウォードへの思い入れは『ハッスル』を引きずっていたように感じました。
No.439 - 2015/06/29(Mon) 08:38:08
Re: 『ハッスル』(1975) / Ismael
映画虫さま

> 『ハッスル』は、'70年代後半の学生時代に大塚名画座まで追いかけて見ました。
> 仰るとおりバート・レイノルズ主演でタイトルが「ハッスル」とくれば
> 大アクション編を期待せずにいられなかったのですが、なんともセンチメンタルな
> 作品でした。死体安置所の死体が、シャロン・ケリー(コリーン・ブレナン)だった
> ことくらいしか印象に残っていません(笑)。

大塚名画座!!懐かしいですね。
私は、『デリンジャー』、『ボーイ・アンド・キーチ』、『戦争のはらわた』、『木靴の樹』、『地球に堕ちてきた男』などを見ています。
すぐそばにトンカツ屋が有りませんでした?

この作品、私は、1977年に新宿ローヤルで見ています。
この作品ではそれまでにないようなカメラの動きが有ったりして、ディテールでは面白いところは有るのですが全体的には「不発」という印象です。

レイノルズは当時、『シェイマス』とか『複数犯罪』とかアクションものによく出ていましたが、私にとって一番おもしろかったのが『ロンゲスト・ヤード』、次が『複数犯罪』でしょうか。
『脱出』は、テクニックに走った感じといえば良いのか、あまり好きでは有りません。



>  後年封切りで見たレイノルズが監督・主演の『シャーキーズ・マシーン』は
> ヘンリー・シルヴァのクレイジーな悪役とか派手な銃撃戦で面白いと思いましたが
> 最近DVDで再見したところ、演出はテレビ映画みたいなユルさでしたがヒロイン、
> レイチェル・ウォードへの思い入れは『ハッスル』を引きずっていたように感じました。
No.440 - 2015/06/29(Mon) 22:03:15
Re: 『ハッスル』(1975) / 映画虫
isume さま

 こんにちは。

> 大塚名画座!!懐かしいですね。
> すぐそばにトンカツ屋が有りませんでした?


 下町の商店街に突如あるのが大塚名画座という印象です。飲食店もいろいろあった
と思うのですが、トンカツ屋は記憶にありません。同じビルの地下が邦画専門の鈴本
キネマだったと思いますが、同じフロアに定食屋があったような気がします。最近、
記憶が混濁して他の場所といっしょくたになっているかもしれません。

> レイノルズは当時、『シェイマス』とか『複数犯罪』とかアクションものに
> よく出ていましたが、私にとって一番おもしろかったのが『ロンゲスト・ヤード』、
> 次が『複数犯罪』でしょうか。


 『複数犯罪』はユナイトの試写状を手に入れて、ガスホールの試写会で見ました。
トム・スケリットが出ていたせいか、『MASH』の刑事版みたいな印象を受けました。
(まあ、見当違いですけど)好きなシーンはレイノルズがヒゲ面で尼さんに化けて
張り込みしつつ、現れた容疑者を追いかけるシーンです。監督のリチャード・A・
コーラはその後、テレビ映画の世界で活躍したようですが、大きなヒットは飛ばしません
でした。後になって知りましたが、ぼくの好きなポール・ニューマン監督の『わが緑の大地』
は、最初コーラ監督でクランク・インして途中降板したと何かで読みました。

> 『脱出』は、テクニックに走った感じといえば良いのか、あまり好きでは有りません。

 アメリカでは大当たりしたとかで、旧東劇系で封切られる前はたくさんのTVCMが
流れましたが、いざフタを開けると記録的な不入りで、1週間を待たずに上映打ち切りに
なったのではなかったでしょうか? 「デュエリング・バンジョー」のシーンはDVDで
何度もそこだけ再生する好きなシーンです。ギターで、バンジョーの演奏に挑戦するのは
バーホーベン映画の悪役ロニー・コックスでしたね。東映映画の山形勲みたいなもん
でしょうか。後半のCENSOREDシーンあたりから、ストーリーに置いて行かれたような気が
しましたが、実は、広いアメリカでは道を1本間違えると、現代社会と隔絶された悪夢の
ような場所があるという設定のストーリーは好きです。コメディで評価は最悪なのですが
『絶叫屋敷へいらっしゃい』(1991)は何度も見たい作品です。ただしうちのカミさんは、
この映画が大嫌いで強引に見ようとすると部屋の空気が悪くなります。まあ、それはまた
別の話ですが。

 あと、バート・レイノルズで当たったのは『グレート・スタントマン』とか『トランザム
7000』でしょうか。『グレ−ト……』はハル・ニーダム監督のスタントマン賛歌でしたが、
当時から感じていたとおり、最近再見したらかなり強引なストーリーでした。まあ、劇中映画
というものは総じてそうなのですが、部分的に再現される撮影シーンから完成作品を想像すると
「どんな映画なんだよ」と思ってしまいます。あの『アメリカの夜』でさえ。
 『シェイマス』はもちろん、『白熱』、『ゲイター』、『ラッキー・レディ』、『ニッケル・オデオン』
などいろいろ見ましたが、『トランザム7000』はなぜか見る機会がないまま今に至りました。
何とか死ぬ前に見たいものです(笑)。

 『脱出』を見たのは、上野の不忍池端にあった上野傑作座。ここはスクリーンの裏から映写
するという珍しいシステムの劇場でした。次週予告として流れたのはアンソニー・クイン主演の
キャロル・リード監督作品『最後のインディアン』でした。
No.441 - 2015/06/30(Tue) 19:29:58
Re: 『ハッスル』(1975) / Ismael
映画虫様

>  下町の商店街に突如あるのが大塚名画座という印象です。飲食店もいろいろあった
> と思うのですが、トンカツ屋は記憶にありません。同じビルの地下が邦画専門の鈴本
> キネマだったと思いますが、同じフロアに定食屋があったような気がします。最近、
> 記憶が混濁して他の場所といっしょくたになっているかもしれません。

私も同様で、勘違いの可能性はあります。

>
> > 『脱出』は、テクニックに走った感じといえば良いのか、あまり好きでは有りません。
>
>  アメリカでは大当たりしたとかで、旧東劇系で封切られる前はたくさんのTVCMが
> 流れましたが、いざフタを開けると記録的な不入りで、1週間を待たずに上映打ち切りに
> なったのではなかったでしょうか?

これは知りませんでした。
再見したら評価も変わるかもしれませんのでレンタルで見なおそうとおもいます。

> 後半のCENSOREDシーンあたりから、ストーリーに置いて行かれたような気が
> 実は、広いアメリカでは道を1本間違えると、現代社会と隔絶された悪夢の
> ような場所があるという設定のストーリーは好きです。

そうですね、ストーリーは決して悪く無いと思うのですが・・・・・。
美女はもとより美男すら出ていないというのが興行成績の悪かった原因でしょうか?

>  あと、バート・レイノルズで当たったのは『グレート・スタントマン』とか『トランザム
> 7000』でしょうか。『グレ−ト……』はハル・ニーダム監督のスタントマン賛歌でしたが、
> 当時から感じていたとおり、最近再見したらかなり強引なストーリーでした。まあ、劇中映画
> というものは総じてそうなのですが、部分的に再現される撮影シーンから完成作品を想像すると
> 「どんな映画なんだよ」と思ってしまいます。あの『アメリカの夜』でさえ。

80年代のレイノルズは、殆ど見ていません。
考えてみると私は、レイノルズのファンというわけではないんですね(嫌いでもないけど)。
多分、彼の80年代の作品の監督が私の興味をあまり惹かなかった、80年代は、日本にあまりいなかった、興味が新作よりはクラシック映画に傾いた、アメリカ映画に限らずアジアアフリカ映画にも広がっていった、ということだろうと思います。
No.442 - 2015/07/01(Wed) 07:15:36
裸のジャングル(1965) / Ismael
以前から見たかった作品が最近廉価版で発売されたので購入。

映画は、シンプルに作っても面白い、という典型。

現代の話かと思ったら、18世紀のお話。

ストーリーの元は、アメリカで起こった実話をとのこと。

オールシネマのコメントにもありますが、私もメル・ギブソンの『アポカリプト』を連想しました。

この作品の日本でのDVD化は、ほぼ諦めていましたが、こうなると『ビーチレッド戦記』のDVDも発売されるかもしれません。
No.435 - 2015/06/13(Sat) 16:55:50
Re: 裸のジャングル(1965) / ママデューク
昔から、マンハントの映画は面白いですよね。「猟奇島」「太陽に向って走れ」しかり。本作は因果応報といった処が加味され、一風変わっている。

冒頭の密猟者の処刑はCGの無い時代で、手造り感たっぷりです。ショッキングだけどスプラッターにならないのが良かったです。

Ismaelさま、
私も『ビーチレッド戦記』が見てみたい1人です。
No.436 - 2015/06/14(Sun) 11:17:55
Re: 裸のジャングル(1965) / Ismael
>ママデューク様
昔から、マンハントの映画は面白いですよね。「猟奇島」「太陽に向って走れ」しかり。本作は因果応報といった処が加味され、一風変わっている。
そうですね。
前回、何か書き忘れたとおもったら、ご指摘のマンハント系列の映画ですね。
gameは、遊戯、遊び以外にも獲物(狩られる側)という意味もありますので、最も危険なgameとは、つまり人間のことなんですね。
この映画でもそれが如実に表現されています。

> 冒頭の密猟者の処刑はCGの無い時代で、手造り感たっぷりです。ショッキングだけどスプラッターにならないのが良かったです。
粘土で身体の外側を固めて焼いてしまうというのが凄かったです。
女達、少年たち、年寄りたちに与えられた犠牲者がそれぞれのやり方で殺されてしまう訳ですが、それぞれの方法の民族学的な意味もちょっと気になります。

逃亡中に、ワイルドがでっかいカタツムリ(エスカルゴ?)を食べますが、多分同じものを私もアフリカで食べたことがあります。
なかなか美味でした。

> Ismaelさま、
> 私も『ビーチレッド戦記』が見てみたい1人です。

私は大昔に映画館で一度観て、結構ショックを受けた記憶があります。
その後テレビで放映されたような記憶も有りますが・・・・。
No.437 - 2015/06/14(Sun) 16:49:45
西部の王者とシャイアン / Ismael
みなさま、

『西部の王者』をざざっと再見して、この作品のタイトルバックに使われているインディアンの図柄とフォードの『シャイアン』の宣材(ポスターなど)に使われていたインディアンの図柄がそっくりなことに気がつきました(左右の向きは逆ですが)。

シャイアン族が出てくるのが両作品の共通点ですが、この図柄は、有名なんでしょうか?
No.431 - 2015/06/02(Tue) 17:07:44
Re: 西部の王者とシャイアン / ママデューク
Ismaelさま、

このモチーフの元となっているのは、。ジェームズ・アール・フレーザーが1915年に製作した「End of the Trail」という彫刻のようですね。オクラホマ・シティの「国立カウボーイ博物館」に、その彫刻はあるみたいです。

私はカウボーイの衣装が好きなのですが、バックルにこの意匠がよく見られます。シャイアンに関しては、私は判りません。
No.432 - 2015/06/02(Tue) 18:17:08
Re: 西部の王者とシャイアン / Ismael
ママデュークさん
早速のご回答ありがとうございます。
>
> このモチーフの元となっているのは、。ジェームズ・アール・フレーザーが1915年に製作した「End of the Trail」という彫刻のようですね。オクラホマ・シティの「国立カウボーイ博物館」に、その彫刻はあるみたいです。


早速ネットで検索しました。
かなり有名なようですね。

ひょっとすると近いうちに仕事でアメリカに行くことになるかもしれませんので、チャンスがあればこの博物館を訪れたいと思います。
No.433 - 2015/06/02(Tue) 19:46:17
Re: 西部の王者とシャイアン / Ismael
『シャイアン』のタイトルバックは、騎馬インディアンのブロンズ彫刻ですが、これがおそらくフレーザーの作品だとおもいます。

宣材に使われていたイラストに関しては、下記の記事をネット上で見つけました。

The front cover title illustration is the sculpture “End of the Trail” by James Earle Fraser.
https://lpcover.wordpress.com/2014/11/02/cheyenne-autumn/
No.434 - 2015/06/03(Wed) 07:28:19
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