戦後数年経った頃、新聞に連載されていたアメリカ漫画の「ブロンディ」の実写版が上映されました。ブロンディを演じたのはペニー・シングルトンという女優さんで、私はこの映画を見なかったし、他の映画でも彼女を見たことはありません。
しかし最近「Go West, Young Lady ('41)」という西部劇を見たら、彼女が主演でした。お相手は若いグレン・フォードで、これより二、三年後の「無頼漢」で見たときは後年のグレン・フォードの面影を感じましたが、ここでは本当に若いです。「掠奪の町」と同年の作品ですね。
西部劇といってもむしろミュージカル・コメディで、アン・ミラーやアレン・ジェンキンスが出ており、アンは酒場のカウンターの上や舞台で踊ります。アン・ミラーの西部劇出演なんてこれくらいじゃないでしょうか。
ペニー・シングルトンも、もともとは歌や踊りの得意な人のようで、この映画でもアン・ミラーの向こうを張って踊りの腕前の片鱗を見せていました。彼女はわが国では全然もてはやされたことはないと思うけれど、ハリウッド黄金時代の女優さんは芸達者な人が多かったんですね。
今日では昔の映画を見たら、「They don't make movies like this any more.」というのが通例らしいから、小生もそういっておくことにします。 |
No.513 - 2016/06/18(Sat) 14:04:01
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