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今回も遠路遥々ご家族揃ってのご観劇、 本当にありがとうございました。
感想文拝見しました。 いえ、実は公演終了直後にはすでに拝見していたのですが、 仕事が立て込んでいて忙しかったのと、 お礼の文章を整理整頓するのに少々時間がかかってしまいました。
それにしてもここまで詳細に分析して頂けると、 むしろ爽快な感覚にすらなります。
今回の作品は僕のダークサイドの集大成でした。 これまで書いて来た「ガラスの椅子」「仮面狂詩曲」 「ライフ」「宇津木彰のメランコリー」などで、 何度も試みては玉砕して来た作品群の、 座キューピーマジックは、 ヒューマンドラマ劇団ではなくてはならぬ、 と信じているお客様に向かって、 これも僕の言いたいことです、 と、思いの丈をストレートにぶつけた作品です。 覚悟を決めて書いた結果、 自分でもかなり満足の行く仕上がりになりました。 初演でまだまだ未完成な部分は、 今後も丁寧に改訂して行きたいと考えいています。
それにしてもここまで的確に読み取って頂けると、 本当に作者冥利に尽きます。 特にタイトル「劇団胡蝶始末記」で使用した「胡蝶」が、 荘子の「胡蝶の夢」をエッセンスにしていることは事実ですが、 今回の舞台の俳優と観客のどちらが「虚」で、 どちらが「実」なのかという仕掛けについては、 ひょっとしたら出演者の何人が気づいていたか。 さらに最後が夢落ちではなく、 一種のパラレルワールドだというご子息の見解にも拍手。 これも虚実どちらかは不明なのです。 今回の舞台はすべてが「嘘」 しかし現実に勝りたい「嘘」の世界なのです。 |
No.553 2018/06/19(Tue) 03:54:35
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