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74307会津太郎メール 2007/10/16 23:00
(No Subject)



枯葉降る
ここ花巻のはずれ
高村光太郎の小屋の中は
彼の厳しい晩年の
心の中なのか




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No.74318 2007/10/17 08:42 中谷京華
戦時中、戦意高揚の戦争詩を書いた高村光太郎は戦後反省して岩手の山小屋でひとり自炊生活を送ったそうですね。そんな高村光太郎の厳しい心持ちを慮るお気持ちがお歌から伝わりました。




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No.74324 2007/10/17 12:06 えんた
 思想上、反省せねばならん、ということは、ああいうことかとあの小屋の様子を思い出します。思いを語る者は、何もかもを思って表さなくては……。
 おたがい不用意な発言、感情にまみれた発言をするときは、注意しましょう。
 とにかく、詩歌の人が世の流れに乗ろうとしては駄目だということだと思います。私は国外でも、詩歌、文化の世界はマイト&パワーの世界とは反対のもの、こちらに傾いた者はみな間違うと力説しています。
 このことに跳び上がるようにして賛成した人が、数人。それが向こうの五行歌人たちです。
 心のあいまいな方は、光太郎の小屋を見るべきでしょう。あるいは、国分山の良寛の小屋を。




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No.74325 2007/10/17 13:54 会津太郎
えんた先生、ありがとうございます。
やっぱり、あの小屋の内部は光太郎の心境の反映だったのかなあ、と私も思いました。詩歌に生きる者は、時代の潮流に流されないように注意しなければいけないですね。
ただ良寛の小屋は「俗にもあらず僧にもあらず」という彼の思いの反映だったんじゃないでしょうか。同じ侘び住まいでも、そこに住む人によっていろんな思いが込められているんじゃないでしょうか。「天涯にわが家なし、天涯こそわが家なり。」

74305山田武秋 2007/10/16 22:38
自由詠 みなさんはどう思われますか?



目を閉じれば
目の前のものはなくなるのか
死んだあと
世界は一緒になくなるのか
この違いを考えてみる




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No.74312 2007/10/16 23:57 きなこ
考え深い歌をありがとうございます。
目を閉じても、そのものはあるし、自分がいなくなっても、この世で誰かが世界を引き継ぐでしょう・・・
だから、生きたあかしが、物や風習などとして残るのです。そう考えると、生きる意味は自分だけでなく、未来に向けて大きな意味が、ありますね。




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No.74316 2007/10/17 02:03 山田武秋
きなこさん、どうもありがとうございます。
実はこれ、人間は見えないものも「見ている」と錯角してしまうアモーダル現象と呼ばれて
いることの理解に出される例題です。前2行と3〜4行目はこうして2つ並べるとまったく
同じこと、同じ意味と思うのが普通だと思いますが、いざ現実問題になると、微妙な生き方
の違いとして現れてくるから不思議です。
このアモーダル現象については、実は「思い」についてもまったく同じ作用が働いている
ようで、その謎はまた、実際のうたに即して、もう少し追って見たいと思っています。

思いとは
経験以上のことを
思い描く
創造力の謎
そのものかもしれない

74304kit 2007/10/16 20:16
題詠 音 13 忙しくて暫くぶりです。新装おめでとうございます。「ぶつの なまなましさ」と呼んでくだされば嬉しいです。



古い寺の
畳を
踏む音の薄暗く
仏の
生生しさ




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No.74309 2007/10/16 23:05 山田武秋
作者のKit様にはたいへん失礼をお掛けし、五行歌の鑑賞のあり方にも抵触いたしますが、
このうたを放哉、山頭火風の自由律俳句風に鑑賞させていただきました。

古い寺の畳を踏む仏の生生しさ

こうすると、このうたの「仏の生生しさ」がぐんと増してより凄みより出てくるように
私には感じられます。それを五行歌の前に立ち塞がる壁と見るのか、燭光とみるのか
いろいろなご判断があるでしょうが、自由研究の場としての「挨拶通り」でもあるかと
(勝手に)思っておりますので、私のこの鑑賞についてご批評いただければ幸いです。
なお、作品を勝手に自由律俳句風に並べ変えました非礼についてはお目溢しのほど、
よろしくお願いいたします。




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No.74310 2007/10/16 23:22 えんた
 この歌、いいですね。山田流自由律俳句への改作も悪くない。私は、ほとけと読ましてもいいと思うのですが、「ぶつ」と「ほとけ」では意味が違いますか?
この強烈な仏教批判(おそらくは現実の何かを踏んだものと推定します)、私は大好きですよ。
 このくらいのこと、言ってやんなくちゃ。




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No.74311 2007/10/16 23:54 kit
踏む音の形容として薄暗いを持ってきて、古い寺の部屋を進む情況を詠んだので3行目は私としては欲しいところです。
暗い中で、蝋燭の灯に照らされている仏像が異様に生生しく思えて詠みました。ほとけと読むと物体という感じから外れるように思えるので、ぶつとよみました。

確かに仏教批判とも取れますね。信じられなーい読まれ方でした。こんなことがあるから面白いですね。

kit の作品については、何を言って貰っても構いません。山田さんのような批評は私は大好きです。




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No.74315 2007/10/17 01:39 山田武秋
Kitさん、どうもありがとうございます。
私は、えんた先生のように仏教批判とはまったく受け取りませんでした。むしろ逆で、恐ろ
し気な中での実感と受け取りました。ホトケでは、通夜で寺に安置された遺体を連想します
ので、ブツとわざわざ読ませたのかなあと。昔、所属していた劇団の代表がお坊さんで、公
演が近くなると本堂で寝泊まりすることもありましたが、夜、トイレに起きたときなどこん
な感じで、決して気持ちのよいものではありませんでした。5行目の「生生しさ」が冒涜に
読めるのかなあ。




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No.74323 2007/10/17 11:49 えんた
 私は改作には反対です。この場合はわかったかもしれませんが、人の感性はそれぞれでかつ凶暴ですから、こういうことをしていると、足元からワニに食われるような感性暴発に恵まれることがあります。
 私は自分の歌の出来に満足できないので、人のものにはよう触りません。
 人の作品に触れる自信もまた感性的なもので、相当凶暴にものですね。感心します。
 「仏」はふつう一語では「ぶつ」と日本人はなかなか言っていないので、ふりかなを打ったとしてもそのことで相当考えさせてしまって、歌の流れに杭を打つような感じはあります。
 私としては、「仏が生生しい」ならば、悟りを開いたといっても実は生生しい人間には変わりない。古畳を歩く足音に尊大な悟り顔の仏教関係者の生々しい生の営みを感じたのでした。
 それが事実であるとの確信も持っています。全て宗教関係者の九割以上は、そういうものと感じます。ほとんどが世襲のドラ息子で、欲のために生きる俗世間以上に欲張りという気がします。
 衣装は歌舞伎役者なみ、よくみなが勉強したはずのこの現代社会に生き残っていると感心するくらいです。現代の人々も学歴ばかりでほんとうに物事を追究した人などほとんどいない。
 仏教者の言うことを聞くと、はあ、なるほどと頷くような要領人間ばかり、これじゃあ、おしゃか様が見るとお怒りになること間違いなしと私は判断します。おしゃかさんは、桁外れに厳しい人でもありましょうから。
 
 




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No.74326 2007/10/17 18:47 山田武秋
私は改作したという意識はなく、作品鑑賞を通じてお互いにより深く「思い」を探るひとつの
試みとして提示したつもりでした。合評のあり方として、たとえば同じような作風の古歌など
を引き合いにして研鑽することがあり、そんな勉強の一環として提示したつもりでしたが、
「改作」と受け取られましたならば、kitさんには深くお詫び申し上げます。

えんた先生にも誤解を与えるようなことがありましたこと、深くお詫び申し上げます。
また、こうして何事も遠慮せずに文学について意見を述べあえるという形でえんた先生が創ら
れた「五行歌」の世界は、ほんとうにすばらしいと、感動を新たにしております。
やはり、自由にもの申せないマイト&パワーの世界は、詩歌や文化の世界に相応しくありませ
ん。詩歌、文化の探究は、自由な思考や発言が担保されてはじめて保証されることは、
「戦争」についてのさまざまな証言に耳を傾けたものとして、身にしみることであります。
これからも、逸脱することは多々ありましょうが、自由な語らいの場があっての五行歌の会の
魅力。その思想も理論も、そういった自由な語らいの中で深まっていくものと思います。
その過程ではまた、脱線行為もあるかとは存じますが、その度にまた御叱責いただければ、
自由・平等・博愛を体現する五行歌に賛同する者として、それに勝る幸せはございません。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。




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No.74329 2007/10/17 20:38 kit
今日は朝からブツかホトケを考えました。
ブツノという音が簡潔で好きなんだけど、音読したときに意味的に抵抗が出てくるようなので、「仏」のルピ無しにすることにしました。




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No.74333 2007/10/17 23:06 会津太郎
山田さんの次のご意見、全く同感です。
「こうして何事も遠慮せずに文学について意見を述べあえ るという形でえんた先生が創られた「五行歌」の世
 界は、ほんとうにすばらしいと、感動を新たにしており ます。やはり、自由にもの申せないマイト&パワーの世 界は、詩歌や文化の世界に相応しくありません。」
日本の中では年少者が年長者に異なる意見を言ったりすると、政治経済の世界はもちろんのこと、文化の世界でさえも儒教道徳のせいか「生意気だ」とか言われがちですが、民主主義の国々では、礼儀を守れば年齢や立場を超えて異論、反論を堂々と述べる雰囲気があるのではないでしょうか。この掲示板では、マイト&パワーの秩序をやめて、文化についてはお互いに対等に、自由に、礼儀正しく話し合い、刺激し合い、お互いの思いを発展させられたらいいなあと思います。とても刺激的な話し合いを読ませていただき、自分なりの思いをいくらか深めることができました。kitさん、山田さん、えんた先生、どうもありがとうございました。

74297アンドー.・ナツ 2007/10/16 14:33
音:12  今朝 この冬初めて白鳥が一羽鳴きながら飛んでいくのを見ました(泣いているような淋しい声でした)



夜明け前の
静寂を
あなたと分かち合う
心安まる
今日の始まり




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No.74313 2007/10/17 00:00 きなこ
 この歌で、読んだ人の心も安まります。
いい1日の始まりですね。

74296ripple HP 2007/10/16 13:39
音 11 



静けさや
秋の夜長を
虫の声
いつ止むとなく
しみじみと鳴く




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No.74298 2007/10/16 17:52 山田武秋
面白い!俳句、短歌、五行歌を一つのうたに全部詠み込みましたね。秋の夜長の静けさがよく伝わってきます。




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No.74301 2007/10/16 18:23 ripple
レスありがとうございます。芭蕉をもじって五行歌をつくったら短歌になってしまいました。(^-^)

74295中谷京華 HP 2007/10/16 12:34
音10 レスを書きながら、思い出しました。



貝殻に耳をあてると
聴こえてくる
遠い記憶を
呼び覚ますような
風の音




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No.74300 2007/10/16 18:10 山田武秋
海の中で始めて地球上に生命が誕生したころの風の音かもしれませんね。
京華さん、いつもいろいろありがとうございます。




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No.74308 2007/10/16 23:05 田上洋治
京華さん、今晩は。貝殻は海を連想させ、海はとても郷愁を誘います。ロマンティックな歌だと思いました。




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No.74319 2007/10/17 08:47 中谷京華
はじめてこの音を聞いたとき、とても不思議で感動しました。
自然の神秘を思い起こされますよね。

74286田上洋治 2007/10/16 11:31
音・9 よく行く農道の隅で、ダーウィンの伝記を読んだりもしました。



車のエンジン切り
空眺め
風のささやき
虫の音に
耳澄ます




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No.74294 2007/10/16 12:30 中谷京華
気持ちの赴くままのひとときに季節の音に耳を傾けていらっしゃるんですね。




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No.74320 2007/10/17 09:20 田上洋治
京華さん、お早うございます。ここはとても、心が安らぐ場所の一つです。よく行きます。夜だと空手の型のおさらいまで、やることがあります。レスありがとうございました。

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