| ネットには膨大な文章があるにも関わらず、 その情報の大海原の何処を探せど 未だ「古典」が見当たりません。
自分がただ知らないだけで、 そろそろどこかへ出現しているのでは? インターネットが一般大衆に開かれ そろそろ30年は経つのだし...
そのような事を考えながら 「インターネット 文学 古典」や、 「インターネット文学」などで検索し このような題の記事が目に入りました。
"インターネットは文学の敵か"
ノーベル文学賞を史上最高齢で受賞した レッシングさんの言葉が引用されてました。
「空虚なインターネットが最近の世代を蝕んだため、 われわれの文化は断片化されて 誰も本を読まず、 世界についてまったく無知になってしまった」
この内容には賛否両論あるようですが、 ひょっとしたら当たっているかもしれません。 (原文のスピーチはまだ読んでないですけど)
文章を書く人の絶対数は圧倒的に増えたはず。 あらゆる情報へ瞬時にアクセスできるはず。 人間は賢くなっているはず...
まして 誰にでも自分の文章を読んでもらえる 「発表の場」というステージすら用意されていて、 人類史上これほどは無いくらい恵まれている。
先人、先達、古の賢者の言葉や格言へ いくらでも触れて知ることの叶う、 理想的で夢のような世界。
されど 純粋なインターネット発の 古典らしき古典は発見できません。 誰しもが知る名作といえるような、 時代を超えて評価されるような、 古の名著と並べても遜色がなくて 深遠な哲学や思想を含蓄したような、 ともかくそういう「何か」がない。
いったいこれはどういうこと?
"インターネットは文学の敵か"
もういちど同じフレーズで検索したところ、 このサイトの「文学の頁」に着きました。
特に「宣言一つ」の "文学は死んだ" は素晴らしかったです。 ああ... こういうことだったんだ。 道理で古典なんて見つからないわけだ。
ひさびさに熱い文章が読めたので、 ほかにもあちこち読みふけって 気づいたら深夜の2時、今に至ります。 楽しませていただきました。
トップページを見てみたら「since May,2004」 すごい... 20年程も前に書かれているのに、 現代の有様をぴたりと当てている。
「大衆文学の洪水に押し流され、霞み、 その価値を広く遍かしめる前に消えて行つた。 大局を言へば文学は死んで、暗黒時代が訪れた」
こんな良いことが書かれているサイトが、 探せど探せど見つからないんですから。
消えて行くまえに読めてよかったです。 管理人様に感謝申し上げます。 |
No.460 - 2023/04/06(Thu) 02:19:39
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