| いつもありがとうございます。 蒸し暑い日が続きますね。
岩波文庫の『イーリアス』は松平千秋氏の訳でしたね。土井晩翠の訳も有名です。全ての名詞に枕詞で修飾する特有の文体はやはり韻文によるからでしょうね。訳文では繰り返しばかりと感じて疲れます。
芥川についての考察、実に的確です。芥川の古今東西の文化を吸収出来た類い稀な頭脳には感服します。精緻な文章は当時でも群を抜いていたと思います。全ての作家は目標とすべきでしょう。しかし、日本の戦後教育は長い歴史を持つ日本の伝統文化を否定、あるいは軽視したため、断絶をしてしまいました。古典を学べば何とかなるという問題ではなく、これでは到底芥川のような文章を書ける筈はないと思ったのです。
さて、私の方は生誕百年の太宰を手にとってみました。実は先日、津軽を旅して金木にある生家、斜陽館に詣でてきました。読んでいない作品も多いので楽しみがあります。感情の襞に触れる太宰の文章も抗し難い魅力があります。
それでは、今後とも宜しくお願い致します。 |
No.268 - 2009/07/25(Sat) 23:08:37
|