00699

【掲示板】短編小説【趣味】

何でもお気軽に書いていってくださいね!

HOME | お知らせ(3/8) | 記事検索 | 携帯用URL | フィード | ヘルプ | 環境設定
★ その節はありがとう。 / 秋本・カトリーヌ・麗子/30歳 ♀ [関東]
ギルへ。

私の胸が好きでよくセックスをしましたね。

今回もまた良い所までしてとてもよかったです。

No.37 - 2026/03/15(Sun) 14:20:12
☆ Re: その節はありがとう。 / ギル ♂
こちらこそ、ありがとう。

度々、本当に気持ち良く射精させてくれて、欲情のたかまりを解消させていただき、感謝しています。

これからもお付き合い宜しくお願いします。
No.38 - 2026/03/15(Sun) 16:00:29
★ ご挨拶 / GIL
みんな元気かーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー?
No.33 - 2026/03/09(Mon) 18:05:01
★ 短編小説 / GIL
* グレート・ジャイアント * 武井信夫/土屋水子 共作

−西暦2026年1月9日(金) 文化厚労賞受賞作品−
−西暦2026年1月20日(火) 文化大臣賞受賞作品−

「 怪物が見つからないな 」
と、バコス公国第8戦闘指揮官ソルが言った。

部下「 畑を荒らした跡がみられます 」

ソル「 ふむ。大量の野菜を持って行ったか。国からの命令なのだ。何としても倒して息の根を止めなければならない 」

そのとき、下着姿の黒い髪の女が首をもたげて手縄を両手首につけられて兵士に一列に行列されて歩かされていた。

兵士「 敵国の貴族の女、バシュと申しております 」

ソル「 バシュ、野菜を食う怪物はお前の国に生存すると聞いた 」

バシュ「 はぐれたのでしょう。自由気ままに暮らして害はない生き物です。私たちの国ではごはんをあげて畑を荒らさぬようにしつけております 」

ソル「 兵器としては使えぬのか 」

バシュ「 そのような性格の生き物ではないのです。私の友達として一匹いましたが、今はどこかへ消えてしまいました 」

ソル「 お前を我がバコスへ運び尋問する。それなりの覚悟をしておけ。少々手荒なこともせねば白状しないこともあるだろう 」

バシュは立ったままうつむいて絶望に身を震わせた。

ソル「 森を抜ける。皆、気をつけて行進しろ 」

バシュは素足で歩かされ、それはこれから始まるであろう拷問の一環と言えた。

しばらく森を一行が進むと、巨大な樹木の影で身の丈4メートルの赤い巨人がこちらをうかがっていた。

ソル「 見つけた! 」

その巨人には顔に大きな傷跡が右上から左下に走ってあった。右目は潰れていた。

バシュ「 あっ! 」

一行は一斉に矢を放つ。
巨人はぐわんと跳躍して縛られたバシュのもとへ飛んだ。
そしてバシュを大きな両手で掴み、剣と槍を持った兵士たちを散らしてバシュを持って逃げた。

バシュ「 お前はチロ! 」
ソル「 怪物を殺せ!女は捕らえろ! 」

****************************

どこかの崖の裏まで逃げたチロとバシュ。
チロはバシュを自分のあぐらの上に載せていた。

バシュ「 20年ぶりくらいね、チロ…、お前たちは長生きだから 」

静かにチロがバシュに指先で顔や頭をくりくりする。

バシュ「 私が10才のときもこうして遊んだわね 」
バシュ「 傷も随分増えて…、何で私たちの所から居なくなったのかしら。お前たちは自由で好きな所へ行くわね。でも、こんな所に迷い込んではいけないわ 」
バシュ「 ふたりでどうにか私の国に帰れないかしら 」
バシュ「 私の国の船団が全滅して海を渡らなければ 」

チロとバシュはバシュ用のイカダをつくり始めた。
木をチロが集めて運び、バシュはしっかりと木のつるで縛り付けてゆく。
やがて四角いイカダができた。
帆をつくりたかったが、その暇はなかった。

とうとうソルたちに見つけられたのである。
矢をチロに打ち込みぶすぶす刺さった。

チロは海までイカダを担いで走って運ぶ。
左手にイカダ、右手にバシュを胸に抱いていた。

槍で武装した兵士が追いかけてきて、その後ろから矢がチロに飛んでくる。

下に海の見える崖まで来て矢ぶすまを受けているチロはバシュとイカダを海に投げた。

海へ落ちたバシュは上で槍に刺されているチロの姿を見てとった。
ソル「 女が逃げるぞ!ここはお前たちに任せる。半分ほど崖下へ回れ! 」

動いたソルたち一行にチロは跳躍して壁になった。

バシュは一部始終を見ていた。
チロは命を捨ててでも私を逃がすつもりだと解った。


月明かりの遠い海にイカダにつかまったバシュは流され、そのうち見えなくなった。

* グレート・ジャイアント (完) *

No.32 - 2026/03/08(Sun) 22:08:33
★ 短編小説 / GIL
* 宇宙船ハルカ * 武井信夫 作

−西暦2026年1月9日(金) 文化厚労賞受賞作品−
−西暦2026年1月20日(火) 文化大臣賞受賞作品−
−西暦2026年1月20日(火) 文部文学賞受賞作品−
−西暦2026年1月20日(火) 文部大臣賞受賞作品−

杉本 学(マナブ) と 花村 りん 宇宙航海士 は 4つ目の銀河を調査していた。

この頃の人間の体ーー特にこの職に就いた者は長大な寿命が生物細胞科学により与えられ、体力・気力とも萎えず、一定の強弱を持つ体になっていた。

宇宙探査船ハルカには2人の航海士が搭乗し、すでに船内時計1億年以上を旅してきた。

記憶は調整され、ふたりの信頼関係で成り立っていた。

反物質反重力エンジンを備えるハルカ。
そこを起点エネルギーとして超物質粒子砲2基、超空間バリヤーを持ち、空間をずらすことで宇宙空間を進んでいた。

大きさは長さ2.6キロメートルの小型船であるが、その性能は信じがたい高さと品質であった。

ふたりの男女の超エリートにふさわしい船と言えた。

コンフードと呼ばれる物質から機械で食べ物をカタログから生成し、水も再利用し、今日はビーフステーキとライスをこのふたりは食べた。

ふたりはそろそろ旅に終止符を打とうと思っていた。地球人類の文明も終わっているだろう。

4つ目の銀河「 ハナモクセイ 」ーー
乱れた形の銀河で、超巨大ブラックホールを観測し、そこで二人の結婚式とお葬式を行おうと決めた。

花村 りん隊員は大きな花飾りネックレスを用意し、側に置いた。

マナブ「 ハナモクセイ・ブラックホール503へ直進経路設定。後は眠っていてもいいわけだ 」

りん「 ハナモクセイは綺麗な銀河ね 」

ハルカコンピューター「 オフタリサン。コレデサヨナラデス 」

マナブ「 ハルカ。今までありがとうな 」
りん「 結婚式の音楽を流して ハルちゃん 」
ハルカコンピューター「 ハイ 」

教会で流れるような曲が静かに流れ始めた。

りん は花飾りネックレスを首から下げ、マナブと抱き合い、深くキスをした。

その後、スリープシステムで二人は眠りについた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

急に緊急の警報が流れ、マナブ と りん は 眠りから覚まされた。

ハルカコンピューター「 オフタリサン。オフタリサン。異星人を発見しました 」

マナブ「 初めてのことだ! 」
りん「 異星人なら、友好的だといいけれど 」

前方の船外窓には星に囲まれていっぱいになって見える。
マナブ と りん には 美しく見え、感動した。

ハルカコンピューター「 ブラックホール503引力圏にはもう引っ張られてイマス 」

ハルカコンピューターは可愛い顔文字を大パネルへ表示し、大パネルを上下2分割して下に異星人の船団を遠視投影した。

巨大な細長い船が3隻。

ハルカコンピューター「 交信をココロミますか? 」
マナブ「 やってくれ 」

ハルカコンピューターがしばらく計測し、駆け引きを試みた。

ハルカコンピューター
「 
オフタリサン。
キケンです。
攻撃型異星人と判明シマシタ。
ツカマッテ、生体実験の可能性。
コチラを見ツケラレマシタ。
追ってクルヨウデス。
ヤツラのアタマ、思考、ワケがワカリマセン
 」

マナブ「 使ってみるか 超物質粒子砲を 」
ハルカコンピューター「 リョウカイ 」

物凄い光が左右を輝かせメイン・ウインドウが真っ白になった。
球形の光が二つ、先頭の戦艦めがけて曲線を描いて飛び去った。

ハルカパネルに映し出された遠視映像に先頭の大戦艦が真っ二つに折れ砕け散った。

マナブ「 先制だ。戦いは避けられないよ、りん。少しでも敵の戦力をそがなければいけないんだ 」

りん「 捕まるくらいなら、安楽死という手もあるけれど 」

マナブ「 戦うさ。その選択は最後の手段だ 」
マナブ「 相手の武装は? ハルカ 」

ハルカ「 未知の武装ですが、我々より下のものです 」

ハルカ「 猛スピードで、ミサイルがコチラへ飛来してイマス 」
マナブ「 オートメーションで超物質粒子砲を 」

ハルカ「 OK 」

連続発射される超物質粒子砲の光球の圧景は物凄いものであった。
戦争という言葉がふさわしい。

ところどころで火花が散るように爆発の光がキラキラと閃く。

マナブ「 ブラックホール503へ進め、ハルカ。勝負だ! 」
りん「 追いかけてくる。相当頭にきているわ。一応 安楽死製剤と注射のボックスを用意して持ってくる 」

宇宙探探査船ハルカはブラックホールへ全力で進んだ。
”暗黒宇宙種族”と名付けた連中に、逃げながら、後方へ向かって光球を打ち続ける。150年ほど過ぎ、ブラックホールの重力が増してきた。

りん「 限界よ。マナブ。このままだとブラックホールから逃げられない 」

マナブ「 奴ら 2隻 ミサイルが尽きないな。 よし、ブラックホールの外縁を進む 」

宇宙探査船ハルカは方向転換し、ブラックホールの重力の外縁を海を進む船のように進みながら、宇宙探査船ハルカと暗黒宇宙種族の大戦艦2隻は一列になって進む。

マナブ「 すこし、ブラックホール503に近づいてやる 」

宇宙探査船ハルカは角度を変え、だんだんとブラックホール503に距離を縮めていった。

りん「 怖い… 」

それから何十年も過ぎ、暗黒宇宙種族の大戦艦が角度をずれ始めていった。
ブラックホール503中心方向へと吸い込まれ、逃げられなくなったのである。

マナブ「 よし!脱出!ハルカ! 」

グ・グ・グ・と宇宙探査船ハルカはブラックホール503外縁方向へと距離を開いていった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

マナブは花でできたネックレスをつくっていた。

マナブ「 りん。これを 」
りん「 うれしい 」
 
ふたりは宇宙探査船ハルカの先端の大きなウインドウの星空を眺めながら肩を抱き合い、次の銀河を目指した。

* 宇宙船ハルカ 完 *
No.30 - 2026/03/08(Sun) 21:56:58
★ 短編小説 / GIL
* 赤いパラソル * 武井信夫 作

−西暦2026年1月20日(火) 児童文化文学賞受賞作品−

井上由香( 14才 )は日差しの強い西日が差す日に青いチャイナ服と青いチャイナシューズを身に着け、赤いパラソルをさして散歩をしていた。

白ウサギが一匹、ぴょんぴょんと歩いていたので 後をついていった。

どんどんついていくと霧に包まれレンガの階段に突き当たった。
霧は広大だったので、レンガの階段を上り続けていった。

途中、階段が左に折れて、どれだけ上ったか見当がつかなくなっていった。
そのうち、草地に線路のあるレンガ造りの駅のホームにつながっていった。

由香はホームに立った。
大きな太陽の夕日。西日だろうか。

右側にあるレンガのトンネルから赤い列車が出てきた。
由香の立つホームに列車が停まる。

列車の中からは幽霊のような人々がぞろぞろと出てきた。
体は白い。背広やシャツでカバンを持ち口を丸く開いていて目と鼻は無い。

背中からさす日光に服が陰る。
さっき見かけたウサギが駅のホームにいて由香のほうを向いた。
そのウサギが にょき と大ウサギになり二本足で立った。

ワイシャツにネクタイを身に着けていてズボンを履き、足は大ウサギの素足。
長い両耳は片方が折れている。
大ウサギは由香を見た。

大ウサギ「 異次元に迷いこんだようだね 」
大ウサギ「 やあ。僕はイナバ。由香ちゃん。こんにちは! 」
大ウサギ「 この列車に乗ると すごい所に行くかもしれないよ。それでも行くの? 」
由香「 だって私、何が何だか。乗るしかないの 」
大ウサギ「 じゃあね、一緒に行こう 」

大ウサギと由香は4人席に向き合って二人で座った。

由香は進行方向に顔が向いた向きに座り、大ウサギは背中が進行方向である。

由香は左足の側に閉じた赤い傘を椅子によりかけて置いた。右側が大窓だ。

他に乗客はいない。
列車は走り始めた。

大ウサギ「 見てごらん。あれがアンドロメダ星雲。あっちが君の居た銀河 」

大きく光るアンドロメダ星雲が手前にきて、左遠くにぐしゃぐしゃの銀河が視えた。

由香「 この形の良いのがアンドロメダね 」

大ウサギ「 アンドロメダ星雲は大変です。重力地獄で。銀河系は機能的です 」
大ウサギ「 第11銀河と呼ばれる( ハナモクセイ )に着いたよ。中心近くに ブラックホールで御座います 」

大ウサギは指をさして言った。

四葉のクローバーのかたちの銀河に中心あたりが黒くなっている。
赤い列車はその中心あたりにどんどん進む。

大ウサギがちょっと気の入った顔で「 突入だよ!覚悟して! 」
由香「 えっ 」

列車の先頭から光球が短い尾を引いて発射された。

ボヒュ

大ウサギの眼が上下藪にらみになって言う「 次元を開いたよ。ブラックホールの異次元って、どうなってるのかな?由香ちゃん 」
由香「 わかるワケないわ 」

パアアアアアア 

光の裂け目が開いた。

その中にいろんな形の光が更に光踊っている。

大ウサギ「 それはね、君のイメージなのさ 」

列車はその光の中へ進んで行き、入った。

雲を突き抜け列車は降下していく。

ル・ル・ルル

深そうな海があり水面がキラキラと輝き小島がチラチラとあり、大きな木が島ごとに1本か2本生えている。

由香「 見渡す限りの青い海 」

大ウサギ「 なるほど、ここが君のイメージかい? 」

赤い列車はかなりの鋭角でキラキラと輝く海に突入した。

ジャボーン

大ウサギ「 窓を閉めよう 」
由香は席から立ち上がって大窓を両手で一生懸命に閉めた。

深い海の中を赤い列車が横に進んで行く。立派な太いごつごつ枝のようなサンゴ礁が見える。

そのうち列車の外が何もかも紫に光り輝いた。

光る星だらけで規則正しく並んでいた。輪になっていたり、直線だったり、遠近法を持った光景だ。

その光の洪水の中を列車は横に進んで行く。

大ウサギ「 光の海だ。君は凄いね 」

そのうち赤列車は降下していって電車の線路網が見えてきてその上を進む。
前方に大きな駅がある。緑で千葉駅と書かれている。

大ウサギ「 由香ちゃん 着いたよ! 」
由香「 元の場所? 」
大ウサギ「 保証はできないけどね 」

赤列車は線路に乗り、大ウサギと井上由香は足で降りた。

良く晴れた昼間だった。

由香は赤いパラソルをさして人込みを大ウサギと歩いた。

駅前のSEGAのゲームセンターに向かい、プリクラを一緒に撮った。

カシャ

大ウサギは右手で着ぐるみの頭を外し、人の顔が映った。由香は向かって右に映った。

由香「あっ武井君!」

実はこの二人、小学生時代のときの初恋の人同士であった。

* 赤いパラソル 完 *

No.26 - 2026/03/08(Sun) 21:18:15
★ 短編小説 / GIL
* 太陽の影 * 武井信夫 作

−西暦2026年1月19日(月) 文化厚労賞受賞作品−

沈みかける太陽をバックに土煙を上げて局地戦を指揮するローマ兵団長ロト。

相手はギリシア兵だった。

剣を振り回し、槍で突き、弓で撃ち、大変な戦いとなった。

ギリシア兵は屈強な兵士たちで、絶対に音をあげない。

人間のこんな死に方を数多く見ているロトは、その知識量の多さと頭の良さで、ある日、気がついた。

愚かなことをしていると。

自分の生活の安定をさせる、仕事上、という理由で戦ってきたが、何か大いなる闇を推測した。

古代の書物を読み漁り、石板を読み、ロトは こんなはずがない。人間はおかしい。

頭は決して悪くはないはずなのに一番戦う生き物だ。

しかし他の国、ローマやギリシア以外では平和がローマの治安により続いている。

なぜそのようなことをせねば、平和にならぬのか。

バビロニアの書物に「 人は悪しき者の思いで行動している 」と読み取れた。

ロトは怒った。

「 おもちゃにされているわけか 」

何者がこんなことを。

ロトは恋人のエステラに朝食をつくってもらって食べながら聞いた。

「 なにが人間をこのように戦わせているのか。 荒らぶらせているのであろうか 」

エステラは考えた。

「 悪い人がいるのかもしれないわ 」

ロト「 もっと書物を漁ってみることにしよう 」

エステラ「 ご近所さんの占い師がね、東のほうから何か悪いものが流れてくると最近言ってるの 」

ロト「 当たるのか 」

エステラ「 はい。何でも、遠く離れた犬の場所までわかるそう。それで主人と再会できるんだって 」

ロト「 では、たずねるか。案内頼む 」

二人は普通の民家に歩いて行った。

民家の中では若い女性がお茶を飲んでいた。

ロト「 悪いものが流れてくるとはどのようなものだ 」

占い師ビアンカ「 それは人と人との間に乱れをおこすチカラとでも申しましょうか 」

ロトとエステラは自宅に戻り、ロトは言った。

「 よし!皇帝に志願兵を頼み征伐してくる。大軍では行けぬ。動向を悟られるからな 」

エステラ「 悪い予感がしました。あなたは家を空けて危険なことを 」

ロト「 鋭いな。エステラ 」

エステラとロトは立ったまま抱き合って深い口づけをした。

ロトはエステラに手伝ってもらい身支度をして皇帝のもとへと向かった。

***********************************

ロトは皇帝の前に立った。

ロト「 この世界は何者かに操られ乱れていると確信しました。4名の志願兵と私で調査をしてまいります 」

皇帝「 うむ。わかった。好きなものを装備し、必要なものを持っていけ。そしてローマの通行証を持って行け。我々の区域では買い物に不自由しない 」

ロトはよく切れそうな反った片手剣を背中に吊るした鞘にいれ、槍を持たせた兵士たち三人と徒歩で東のほうに旅に出た。

ロトは女占い師ビアンカに同行を頼んだ。

ビアンカは食事の手配や兵士やロトの性処理をよく行い、勘を研ぎ澄ませて情報を皆で集めて30年が過ぎ、ローマの通行証も効き目がない所へとやってきた。

皆、相応に歳をとり、ようやくたどり着いた。

通称「 魔殿 」

山の上から入り組んで整備された道が見え、遠くに広く大きく長大な階段の先に丸く黒色で紫線模様が描かれた丸い歯車のような結界が三角形にみっつ( 下に二つと上に一つ )その周りには光の鎖が巻き付けられて動いて三角を回っていた。

階段の左右の裸の崖山には無数の竜の形をした雷が出たり消えたり泳いだりしている。

3人の兵士とビアンカとロトの5人は ついに見つけたと思ったが、知っていることは、大軍などここには来られぬということ、我々だけの人数だから来れたこと、帰り道が分からぬほど入り込んで旅をしてきてしまったことだった。

食料や水も尽きる。

よく手入れをしていたロトの剣はまだ輝きを失っておらず、兵士三人の槍も同様だ。

ビアンカは老いたが美しかった。

ロト「 行かねばなるまい。戻ることは不可能だ。その途中で飢えて死ぬことになるだろう 」

黒い魔物が歩いている道を慎重に進んで行く。

戦いだしたら大変に手強そうだ。

そして山から見た入り組んだ道の絵を頼りに歩いて大階段の下へとやってきた5人。

上へ上へと昇っていく。

そして、禍々しい色の3つの巨大な歯車の結界が光の鎖で三角に縛られている。

ロト「 ここは無理であろう。ここまできたのだ。私は悔いがない。ビアンカはよく頑張ってくれた。お前たちリト、ザジ、リークの三人の男たちも 」

三人の男は髭だらけ伸び放題の顔で笑った。いつも髭を剃っているのはロトだけだった 」

食料が尽きかけ、水もあとわずか。

そのとき、空が真っ白に光り輝き、結界の周囲の闇の暗黒の力場が大嵐をおこすようにして暴れ狂い、飛び散った。

結界が内側からロトたちへ盛り上がるようにして膨らみ続け、眩しくて直視できない程の強さに白く輝く光が亀裂から漏れ、とうとう砕けた。

結界を縛って回っていた三角の鎖が大きく光を放ち、ちぎれちぎれになって砕けて飛び散った。

ロトたちは唖然としてそれを見ていたが、ひび割れた狭い隙間を目にし、ロトが言った。

「 さあ、行こう 」

5人は空いた亀裂の隙間を歩いて行った。

入った中は滅茶苦茶に建造物が散乱していた。

瓦礫の中心に背の高い青年の男が立っていた。

神「 お前たちの仕業か? 」

その男は右手に大鎌、左手に木のロッド、紫のローブ(法衣)を着ている。

息切れをおこしていた。

服はボロボロで砂埃をかぶり、怪我だらけだった。

転がりまわった後のように見えた。

ロト「 お前の名は? 」
神「 我の名はガート。この地域を統べる者なるぞ 」

ロトはガートに向かって走って剣を背中から抜いた。髭の兵士3人もそれにならう。

ガートは左手のロッドを向けてロトたち4人の動きを止めた。

ガート「 死神の鎌を食らうがよい。魂ごと消し去ってくれる! 」

ロトの首めがけて大鎌が振られた。

目も眩む光が降ってきた。

音が後からやってくる。

空からその光は来て、ガートの大鎌と体を打った。

大鎌は四散して粉々になった。

そしてガートの体を何度も何度も空を白く輝かせ、その雷に打たれるたびにガートの体はちぎれとんで少なくなってきた。

ガート「 だれの 」「 しわざ… 」

とうとう体が消え、声がしなくなった。

そのとき、空から女の声が聞こえてきた。

女の声「 あなたたち、よく頑張りました。
見事その男を見つけ出し、倒しました。
私にもそのガートという男の居場所がわからなかったものを困難な旅の末見つけてくださいました。
これで地上が少しでも平和になれば。ロトの願いでもあります 」

ロト「 その声は 」
謎の女の声「 私はラダ 」
ビアンカ「 あの声…、エステラよ。威厳があるけれど 」
ロト「 おお 」
エステラ「 そう。私の本当の名はラダ。もとの場所に帰る方法は…あなたたちは魔空空間に紛れ込んでしまいました。体はもとの場所には戻れません。魂なら呼び戻すことができます 」

**********************************

エステラは赤ん坊を抱いていた。

近所の女性が傍を通った。

「 エステラ。赤ちゃんようやく生まれたのね 」

エステラ「 この子の名前ロトにしようと思うの 」

近所の女性「 へえ、遠征討伐のあの彼氏と同じ名前ね。20才ならもう子供がいてもいいわ。ロトの子? 」

エステラ「 はい 」

エステラは涙を流して言った。

* 太陽の影 完 *
No.25 - 2026/03/08(Sun) 21:15:57
★ 短編小説 / GIL
* 蜘蛛の糸 * 武井信夫 作

−西暦2026年1月9日(金) 日本芸術祭最高賞受賞作品−

罪人が二人運ばれてきた。

戦場で戦って兵士として敵として戦った者同士である。

柔らかい男性の声が聞こえてきた。

赤髪の男よ、お前は今まで人を何人殺した?
黒髪の男よ、お前は今まで人を何人殺した?

赤髪 「 覚えていないが十人ほどだ 」
黒髪 「 数えていないが同じかそれ以上か 」

声 赤髪よ、お前はどうして人を殺した?

赤髪 「 どうしてと言われても仕事だ 」

声 黒髪よ、お前はどうして人を殺した?

黒髪 「 生きるためだ 」

声 お前たちは強いのだな

赤髪 「 ああ、俺は剣の使い手だ。最後の最後に矢ぶすまを受けて死んだ 」
黒髪 「 俺は槍の使い手だ。最後は矢ぶすまにやられた 」

声 お前たちが殺さぬものは何だ?

赤髪 「 意味がよく分からぬが、人しか殺さぬ。草や木はころす。生きるために 」
黒髪 「 俺は人や動物をころす。食うために 」

声 虫は殺さぬのだな?

赤髪 「 特に殺そうと思わないが 」
黒髪 「 必要がなければな 」

声 ん、何だ?
女の声 「 あの二人は勇敢で根は良い人たちなのです。私には分かります。どうかお救いになって下さい 」

声 救ってどうするのか?
女の声 「 赤ちゃんとして別の時代の平和な国に友達同士として生まれ変わらせて下さい 」

声 そうか。ではお前が助けてみてやれ。

すると、そのとき、丈夫そうな白い糸が垂れ下がってきました。
女の声 「 1本しかありません。どうか…、 」

赤髪 「 蜘蛛か。蜘蛛は殺したことがない…、親の言いつけでな 」
黒髪 「 蜘蛛は役に立ってくれるので大人になってからは何もしたことがない 」

女の声 「 他にもあなたたちの周りには罪人たちが沢山います。気づかれぬよう… 」

赤髪 「 うむ 」
黒髪 「 了 」

赤髪 「 黒髪よ、動きを悟られるな 」
黒髪 「 おう、赤髪よ、糸が切れぬように慎重に登って行け。俺は下で回りの様子を見て牽制をする 」

赤髪がそろそろと凄い上腕筋と足で糸を登っていく。
黒髪が赤髪に 「 蜘蛛に長槍があれば下に落としてくれと頼んでくれ 」
赤髪 「 おうよ。まかせとけ 」

赤髪が、糸の途中まで登り、槍を下に落としてくれと頼んだ。

女の声 「 私の足をあげます 」

上から大きな蜘蛛の脚が降ってきた。
黒髪はそれを手に取った。
そのときは、黒髪は罪人たちに包囲され、何をしているのかとやかましく言われていた。

回りの罪人 「 お前たちだけ助かろうというのか? 」
一斉に大勢の罪人達が蜘蛛の糸に群がった。

黒髪が一騎当千の槍使いの振り回しをして牽制した。
罪人たちは近寄れない。

上から登り終わった赤髪が下に声をかけた。
「 黒髪よ、早く登れ。一人の重さが限界だぞ! 」
黒髪はぶんぶん蜘蛛の脚を振り回して、それを持ったまま片手で糸を掴んでしがみついた。
そしてするすると上へ引っ張られた。
黒髪は蜘蛛の脚を振り回し、罪人たちを近寄らせず無事に上まで引っ張られて登りついた。

すると、そこには豪華で綺麗な服を着た女が居た。
右腕が無かった。

黒髪 「 あなたの腕をお返しする 」
そのとき、蜘蛛の脚を掴んでいたつもりが、人の女の右腕を掴んでいた。

声 その右腕はその女の人に私がつけてあげます。
声 赤髪、黒髪。二人ともその女の人に免じて近所で男の子同士として生まれて、仲良くしなさい。
声 戦争のない国と時代を選んであげましょう。

* 蜘蛛の糸 完 *
No.24 - 2026/03/08(Sun) 21:07:35
以下のフォームに記事No.と投稿時のパスワードを入力すれば
投稿後に記事の編集や削除が行えます。
26/300件 [ ページ : << 1 2 3 4 >> | 画像リスト ]

- HOME - お知らせ(3/8) - 記事検索 - 携帯用URL - フィード - ヘルプ - メール - 環境設定 -

- Icon: ぱたぱたアニメ館 -

Rocket Board Type-LL Rocket BBS