雪が来そうだと見上げるひとたちは
信号が変わるのを待っていた
同じように僕も それを待っていた
池に氷が張っていたと
すれ違う二人連れの言葉が聴こえた
僕は床屋に行くのをやめようかと思う
鳥影を追うと 街路樹に羽を休めた
それは遠いシベリアの空から
飛んできたうちの一羽だろう
僕には充分寒い土地でも
彼には過ごしやすいという
僕は自身の弱さを恨んだ
それでも風邪をひきたくないので
今日の床屋はやめることにした
帽子を被って 出直しましょう
寒いです、とっても。 |
No.87 - 2011/01/18(Tue) 22:07:30
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