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脳ミソ気球団。―――団員避難所

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団員の避難場所として、交流などに使用してください。
She / 甘井サブレ(千文あらため) [関東]
どんな過去も尋ねない
僕のそばで笑っている
今の君を僕は愛している

あなたはそう言ったけど
死が二人を別つまでと
誓いをたてることはなかった

それはあなたでなくても
誰もが誓うことのできない真実
四つの季節に抗えぬ魚のように

変わらぬものが何もないなら
せめてつぎはおだやかな光になって
あなたをそっと包みたい


愛している


二度と
こんな人間の姿では
巡り会いたくないほどに



――――――――――――――――――――――――
筆名を以前使っていたものに改めました。
もうずっとどなたも投稿されていないようですが、
まだ書き込みできるのかな、なんてゲスな好奇心も
あったりして(笑)

梅雨時ですが皆さん体調崩されていませんか。
まだここで、懐かしいあなたの詩が読める日を
待っていてもいいですか。
No.108 - 2014/06/24(Tue) 01:51:53
(No Subject) / NoName
すごい懐かしい名前が沢山。。。
自分の団員時代の名前は忘れてしまったのですが、皆さんの名前は何故か覚えています。
なんででしょうねぇ。
どなたかの会員情報の「詩を書くのはどんな時ですか?」みたいな質問に「詩神経が刺激された時」みたいなことが書いてあって、嗚呼、なるほど詩神経というものがあるんだなと、詩がライフワークとなって早10年。
思えば私も年をとったものです。
No.106 - 2013/05/18(Sat) 23:20:42
くるくる / 千文 [関東]

あれからずっと
便りを待ち続けています

ちいさな心の風呂敷に
期待と不安だけ包み込んで
行く先も知れない気球に
乗り込んだのは
こんな四月のことでした

葉擦れの音が心地よく
切りたての髪を
くすぐってゆくと
忘れた記憶がくるくると
弧を描きながらやって来ました

端をつまんでたぐりよせたら
それはもう
きっかり十年も昔の話に
なってしまっていて
うっかり離してしまいそうに
なるのです

長い長いくるくるとした
この帯状の「なにか」の
端をもしみつけたら
なにか書いてください

握ったら どうか離さないで



    
No.105 - 2013/04/17(Wed) 18:51:34
(No Subject) / 高岡書幹 [九州]
こちらでは初めまして。
元団員No.1032、高岡書幹と申します。

新・脳ミソ気球団がスタートしていますね。
これはかつての団長さんがされているのでしょうか?
気球団の掟などはそのまま使われているようですし、
またあの頃のように詩を読んで読まれて、
楽しく交流できる日々が戻ってくるのでしょうか。
だとしたら、こんなに嬉しいことはないのですが。
No.104 - 2012/12/18(Tue) 03:30:07
(No Subject) / 宵山
こ ん な と こ ろ が あ る な ん て!
吃驚した!吃驚しましたよ!
No116 宵山 です。脳ミソに参加したのは確かまだ10代半ば。リアル17歳の時に高円寺オフと桜の咲かない蕾花見に参加しました。当時は蒼うささんの影響でほんわかしたメルヘンチックな作風をしていた気がします。若かった、過去を振り返ると恥ずかしいけど大切にしたい27歳になっています。知ってる名前がたくさんあって、、なんか涙出ます。脳ミソが消滅した経緯はわかっていません。ただシステムが長いこと動かなくて、そのうち引っ越した気がします。お題の掲示板とか懐かしいなぁ、あれは得意だった。
現在は現代詩フォーラムにいたりいなかったり。いや、あまりいないかピーク時は大学卒業するまででしたね。
今年の夏に結婚し、いつのまにか既婚者になってます。仕事は生命保険。営業ではないけど、事務系総合職でOLしています。給付金で聞きたいことあったら聞いてね(何)せっかくだから掘り出しものを一つ。

台風一過の夕焼けには
いつだって
涙を浮かべて

手を振ってしまう


『台風のクジラ』


僕は台風の前日には
落ち着かない子供だった

ずんずんと迫ってくる
雲の足音や
いつもは素通りしていく風が
強く
早く
絡みつくように旋回するのが
とてもドキドキして
南海で台風が生まれるたび
経路を聞きつけて
自分の町を通らないと知ったときなんか
すごくがっかりした


その日もちょうど
そんな風にがっかりしていて
団地の屋上で
一面に広がる
桃色の夕焼けを見ていた
嵐の前には
空気のせいか
夕日はいつも
蛍光塗料をまぶした桃色になる

玉虫色の光彩に目を細めると
西の空で
ずんずんと迫る台風の匂いがして
無性に悔しくなって
東の空に向きかえると

そこに

白いクジラが泳いでいた


口元が
穏やかに
眠るように笑っている

クジラは月ほどもある
大きなヒレを動かして
西へ向かっていた


  西の空は
  台風が来ていて
  危ないのに

僕がクジラを止めると
クジラは白い鬚を
ゆるゆると緩ませ

  台風の雲を食べるために
  行くのだ
と笑った

  
広大な雲の海を泳いでいる
彼は
全身がきめ細かい雲で出来ていて
エサは大きな雨雲だという
だから台風がおこると
雨雲を食べに行くのだそうで

  台風の目の周り
  10キロの雲が一番美味しい
それでも
風は強く
雨は突き刺さるから
食べるどころか
油断すると
粉々に砕けてしまうそうで
もっと楽な雨雲を食べれば良いのに
と問うと

  嵐がもたらすのは
  恵みだけではない
  私たちが台風を食べないと
  地上には雨が刺さり続け
  作物が死に
  木が崩れ
  水が汚される
  そうなれば
  この空でもう
  クジラは生まれない

だから
行く


クジラは長い睫毛を伏せた




その夜から
翌日の昼過ぎまで
西の空は
今世紀最大の台風が暴れまわり
犠牲も多くて
西から流れる風には涙の匂いも混じった


ようやく
通り過ぎ去った


夕暮れ

蕩けた太陽から
にじみ出る
夏のエキス
最果ての紅蓮の炎
紅色の夕焼け


その空の端に

あのクジラを見た

白かったクジラは
全身を朱鷺色に染め上げ
腹から尾びれまで
ぱっくりと割れていて
そこから
赤い肉と血が
長くたなびいていた


台風一過の
空が赤いのは
太陽のせいだけではなく

あの紅蓮は
クジラの傷から
溢れた血が
静かな空を染め上げたせいだ
と知ったとき


僕は
初めて
台風がなければ良いと思った



涙を浮かべて
クジラに手を振った





台風一過の夕焼けには
いつだって
手を振ってしまう

『台風のクジラ』
No.103 - 2012/12/09(Sun) 01:55:34
就寝 / 千文

栞をはさんだ文庫を閉じたら
日付が変わる音がかすかに聞こえた
雨戸のむこうは今夜も
四つ足の風が吠えている

冬がページを めくる めくる
道連れはごめんよ おせっかい

お話の続きが知りたくて
母を困らせた年頃の
布団はきっと今よりもずっと温かかった

すべてがつながったあと
また 風は止む

紐を2回引いて鳴らせば
ぼうっと滲んでゆくみかん色の灯り
付け込まれないように
鼻まで布団をひきあげた


  
No.102 - 2012/11/19(Mon) 19:30:33
夢逢瀬 / 鋼銛
夕陽が沈み

夕闇滲む

昨夜の夢は

今宵は何処へ

;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
書きたくなったら利用させてもらってます。が
良いんでしょうか?と今更ながら。
No.101 - 2012/09/21(Fri) 00:41:48
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