1月に発行された「循環制御」39巻3号p180〜p189に「生命終末期燃え尽き現象とレム期の夢情動反応Balance index(心拍変動1/fスペクトル解析による)を指標に」が掲載されています。PDFファイルは https://www.jstage.jst.go.jp/article/ccm/39/3/39_180/_pdf/-char/ja 著者は後藤 幸生(国際医学技術専門学校), 中川 隆(愛知医科大学災害医療研究センター), 重見 研司(福井大学医学部麻酔集中治療)。
後藤氏らは「心臓の'心拍リズムのゆらぎ変動'に隠された情動因子を検出し'こころ'の面を分析することを考えた」。 ICU 管理中の重症終末期患者5名についてp188〜p189で 症例1(多臓器不全70歳)は「何らかの苦痛を伴ったまま亡くなった可能性が伺われた」 症例2(呼吸不全73歳)は「深い昏睡状態のまま情動反応もなく平穏に亡くなったと推定される」 症例3(広範火傷86歳)は「何らかの情動反応を有しながら亡くなったのではないかと推定される」 症例4(全身火傷78歳)は「熱傷による反射反応が常に支配する苦しみを有したままだった可能性がある」 そして症例5(長期植物状態13歳)は「安らかな最後であったと推定された」と推測しています。
これは臨死期における研究ですが、日常生活している意識障害の方にも応用されたら、と思いました。 |
No.1354 - 2019/11/18(Mon) 11:23:08
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