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東大の赤林らが監訳した「間違った医療」の主張=〔人格を持つ〕人間だけが、生命を維持するための医学的介入の厳密な対象である / 守田憲二
 勁草書房から2021年5月20日付で「間違った医療 医学的無益性とは何か」が発行されています。
発行元サイトの紹介ページはhttps://www.keisoshobo.co.jp/book/b581915.html

 著者はローレンス・J・シュナイダーマン(カリフォルニア大学サンディエゴ校医学部名誉教授)とナンシー・S・ジェッカー(ワシントン大学医学部生命倫理・人文科学科教授)
 監訳者は林 令奈(東京大学大学院医学系研究科医療倫理学分野助教)と赤林 朗(東京大学大学院医学系研究科医療倫理学分野教授)、赤林は2017年から2020年に日本生命倫理学会の第10期代表理事・会長でした。
 監訳者あとがき(p279〜p284)の文末で、林は「本書によって医学的無益性についての理解が進み、また日本における医学的無益性をめぐる国民的議論が進む契機となることを心から願っている」と書いていますので、本書の主張に林、赤林ともに賛同しているのでしょう。



 本書の第一章「これは医師がなすべきことになっているのか?」が
HTML形式https://keisobiblio.com/2021/05/31/atogakitachiyomi_machigattairyo/
と出版物と同体裁のPDFファイルhttps://keisobiblio.com/wp/wp-content/uploads/2021/05/machigattairyo_tachiyomi.pdf
で公開されています。
  私は、 第一章の中の第3節「医学的無益性を定義する」の文章が、著者そして監訳者の認識を端的に表現しているのではないか、と思いましたので以下に抜粋します。


p9 医療のゴールは明確にその人の利益になること─回復させること、癒すこと(「完全にする(make whole)」)─である。それゆえ、そのゴールに達することができない治療、すなわち無益な治療を提案することは医療のゴールに含まれない。

p11 ナンシー・クルーザンの例に戻ると、ミズーリ州に従えば、彼女の栄養チューブは彼女の身体を生かしているという理由で無益ではなかった。そのため私たちは、こう質問することからスタートしなくてはならない。医療のゴールというのは─どんな状態であっても、身体を生かしていくことなのだろうか?私たちが命(Life)という語を使うときに心に呼び起こされるものとは─不可逆的に意識のない体のことなのだろうか? 身体(a body)ではなくて人間(a person)を想像するとき、私たちはむしろ外界への意識がある人を、細胞と体液が一体となったものとしてではなく、感覚や思考、感情を持つある特定の人間存在として外界に触れる人を想定しないだろうか? ナンシー・クルーザンの身体が生きていたことに疑いはない。それは呼吸し、血液を拍出し、食べ物を消化し、排せつしていた。しかしその身体は、人間ナンシー・クルーザンだったのだろうか? 彼女独自の人生を経験できる人としての能力を持っていたのだろうか? つまり、彼女は人として、彼女が受けていた介入、たとえばチューブから体に運ばれてくる人工栄養と補液から、何らかの利益を得ていたのだろうか?
 注目すべきことに、無益性という概念を、より機械論的で生物学的で断片的なレベルにまで切り詰めようと試みてきた人がいる。医学というものが、身体のあらゆる部分、たとえば肺や心臓や腎臓に対して生理学的な効果を与えられる以上、心肺蘇生を試みるといった治療は無益ではない、と主張するのである。それであるならば、医療のゴールというのは─臓器系を維持し続けることなのだろうか? 単に空気や血や尿の流れを維持するためだけの治療が、医療における最後の望みとして私たちを満足させるのだろうか? 多くの研究は、圧倒的に、人々が違う考えを持つことを示している─生活の質(quality of life:QOL)が低下しつつある過去のある時点で、単に臓器を維持している状態よりもずっと前の段階で、死ぬのを許されたほうが良いと考えている。

p14 まずは、医学的無益性の予備的で一般的な定義から始める。医学的無益性とは、患者に利益を与えようとしても失敗する可能性が高いあらゆる試みのことで、そのまれな例外〔成功すること〕が体系的に発生することはありえないものである。最初に注意しておきたいのは、この定義には量的な要素(「失敗する可能性が高い」)と質的な要素(「患者への利益」)が含まれているということである。

p16 この議論の背景にある人間としての衝動には共感するが、たとえどんな形にせよ人の命には本質的に価値があると考えていたとしても、どんな形の人の命でも維持し続けようとすることが医療の仕事であることにはならないと応じたい。医療の焦点がそのような生物学的な有機体であったことはこれまで決してなく(今後もそうなるべきではないと私たちは主張する)、苦しんでいる人間(たとえば患者)を対象としてきた。したがって、たとえ医師に─受胎の初期段階から脳死まで─尊厳と敬意をもって人の命を扱う責任があるのだとしても、唯一〔人格を持つ〕人間だけが、生命を維持するための医学的介入の厳密な対象である。
 類推を行おう。ほぼすべての人が「脳死」の人(たとえば、全脳死基準によって死亡しているとされる人)はかつて〔人格を持つ〕人間だったということに同意するし、身体として残されたものは敬意をもって扱われるべきであることに同意する。しかし、「脳死」の人は、患者あるいは生命を維持する医学的な治療の適切な対象としてはもはや見なされない。言い換えれば、たとえ「脳死」の人はまだ生きている人体細胞を持ち続けているかもしれないけれども、生きている人間ではない。これは、医療者がこのことをどのように考えているかについての重大なターニングポイントを示す。一度、患者が全脳死基準による死亡の基準を満たせば、たとえば、呼吸器や人工脳脊髄液や補液といった医療器具は中止される。同様に、永続的植物状態の人はかつて人間であり、生物学的に残されたものは尊厳と敬意をもって扱われるべきであると私たちは主張する。しかしながら、無意識の人の生理学的な過程を要求に応じて延々と維持するために、使える手段を自由に使うことは、医療の役割ではありえない。
No.1401 - 2021/08/27(Fri) 10:27:56
Re: 東大の赤林らが監訳した「間違った医療」の主張=〔人格を持つ〕人間だけが、生命を維持するための医学的介入の厳密な対象である / 桑山
 守田さん、いつも情報提供ありがとうございます。
本書を読んでおらず何とも言いようがないのですが、頂いた情報からは、「意識がない」ということについての説明は無いような気がします。意識がない=応答がない、ということであれば根本的な誤りがあるように思います。
 この類の主張は昔から多く、脳波、CT、MRIなどでも「確認」しているのかもしれませんが、「意識」はまだまだ謎の中にあると思っています。
No.1402 - 2021/08/27(Fri) 12:13:18
損害賠償請求について / mami [近畿]
こんにちわ。損害賠償請求についてアドバイスをいただきたいです。昨年末に母が交通事故により遷延性意識障害に陥りました。現在のところ入院費等々は加害者側の保険会社から全て支払われていますが、今月初旬担当者から症状固定が認定された場合の話を聞きました。皆さんも同じかと思いますが、このような経験は初めてなので、損害賠償請求をする場合は保険会社から症状固定が認定される前に動いた方がいいのか、どうすれば信用でき良心的な対応をしてくださる弁護士さんを見つけられるのか、全くわかりません。私は関西在住ですが母は東海地区で入院しています。適切なアドバイスをいただけますよう、よろしくお願いいたします。
No.1398 - 2021/08/23(Mon) 14:47:25
Re: 損害賠償請求について / 桑山
 当会として、特に推薦している弁護士事務所がある訳ではありませんが、外部リンクに二つの家族と弁護士が協働している組織のことを紹介しています。
〇(NPO法人)交通事故後遺障害者家族の会
〇(一般社団法人)交通事故被害者家族ネットワーク
 いずれの組織も実績がある組織です。
No.1399 - 2021/08/24(Tue) 15:38:48
Re: 損害賠償請求について / mami [近畿]
ご返信をありがとうございました。
教えて下さった組織に問い合わせてみようと思います。
見ず知らずの者へのご親切に感謝いたします。
No.1400 - 2021/08/25(Wed) 13:03:22
「脳死になる、植物状態になる」とされた男性、医師は家族に生命維持装置の停止を提案。現在は後遺症あるも社会復帰 / 守田憲二
2021年7月31日付でSTUFFに掲載された
One text later: Doctors said he'd be brain-dead, now their son is back at work
https://www.stuff.co.nz/national/125769046/one-text-later-doctors-said-hed-be-braindead-now-their-son-is-back-at-work
によると、ニュージーランドで2018年11月21日に交通事故があり、マット・ケネディさん(27歳)はワイカト病院に入院。医師は家族に「脳死になる、植物状態になる」といい、3回、生命維持装置をオフにするようにいったそうですが家族は拒否。集中治療室に約6週間滞在し、うち4週間は生命が危ぶまれる状態だった。
 2019年1月にオークランド脳損傷ユニットに転院しリハビリテーションを開始、2019年2月に会話。現在は短期記憶などに後遺症はあるが歩行、運転、就労しているそうです。
 本人と母親のスーザン・ケネディさんの語り、入院〜リハビリの映像で構成された5分15秒間の動画あり(英語)。
No.1397 - 2021/07/31(Sat) 08:37:29
脳死とされ生命維持を停止したが死ななかった男性、現在は「目を開け、アイスクリームを食べ、声に反応し、時には親指を立てる」 / 守田憲二
 5月28日付のスタートリビューンの記事Lawsuit claims Daunte Wright shot, permanently disabled teen in 2019
https://www.startribune.com/lawsuit-claims-daunte-wright-shot-permanently-disabled-teen-in-2019/600062529/?refresh=true
によると、2019年に米国・ミネアポリスで脳死とされたカレブ・リビングストンさん(当時17歳)が生命維持を停止したら自発呼吸をして生存し、2年後の現在は「目を開け、アイスクリームを食べ、声に反応し、時には親指を立てる」とのことです。
No.1396 - 2021/06/13(Sun) 09:37:08
(No Subject) / 遷延性意識障害の父を持つ娘
質問です。
遷延性意識障害に歯科受診は必須でしょうか?
No.1391 - 2021/05/11(Tue) 13:07:09
Re: / 桑山
 どのような意味でのご質問かよくわからず、的外れであればご勘弁下さい。
 口の中の清潔や舌苔の除去、口腔内への刺激や舌への刺激(舌も大きな筋肉なので使わなければ退化します)などで口腔ケアの重要さはご理解して頂いていると思います。
 仰臥位で寝たきりの人は、歯列が内側に倒れていきます。「お楽しみ」程度で、経口摂取が出来ている人も多いのですが、歯の噛み合わせが悪くなると食すことが出来なくなったりします。
 また、歯科医師の中には摂食・嚥下に長じた方もおられます。以下のサイトでお探し下さい.
https://www.swallowing.link/
No.1392 - 2021/05/12(Wed) 10:26:24
Re: / 遷延性意識障害の父を持つ娘
突発的な質問で申し訳ありません。
現在、老人ホームで遷延性意識障害の父が生活しています。
また、並行して父は医療ミスがきっかけで遷延性意識障害になった為、医療裁判も行っています。
その際、遷延性意識障害だから毎週歯科デンタルが必須なのか、ただなんとなく歯科デンタルを受けているのか?という話を指摘され、遷延性意識障害で気切で施設だから歯科デンタルは必須だという話をしたのですが、裁判官から根拠がないと言われてしまって。
私としては、当たり前だと思ってた物が全否定されて、他の御家族はどう思って居るんだろうと思って質問してしまいました。
No.1393 - 2021/05/12(Wed) 11:14:10
Re: / 桑山
 家族会の多くの方々は、口腔ケアは大事にされています。肺炎防止にもなるし、回復へ向けたリハビリの一つにもなります。
 口腔ケアの書籍は多く出ていて、意義について書かれているものもあると思います。
No.1394 - 2021/05/13(Thu) 15:08:23
Re: / 遷延性意識障害の父を持つ娘
やはりそうですよね。
STが外部の人で施設に介入出来ない分、施設の看護師が歯磨き等念入りにやってますが。介護保険の加算で取れる話ですし、舌だって大きな筋肉です。意識障害なら動かさなくなれば嚥下の垂れこみにもなりますよね。

医療ミスを起こした病院が、デンタルに意味はない!とした事が恐ろしい話だなと思いました。

ネット記事でも調べたら、歯周病系の菌というんですかね?これが悪さをして肺に入れば誤嚥性肺炎だけど相当悪くなるという記事をみても、寒気でした。

なかなかコロナ禍で施設に会いに行けませんが、とにかくいまは裁判に勝って父が安心して施設で過ごせるように頑張るしかありません。
No.1395 - 2021/05/14(Fri) 13:27:16
4月11日(日)午後9時からNHKスペシャル「家族が最期を決める時 脳死移植 命をめぐる日々」 / 守田憲二
4月11日(日曜日)午後9時からNHKスペシャルが「家族が最期を決める時 脳死移植 命をめぐる日々」を放送します。
30秒間の予告動画はhttps://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/

「家族が最期を決めるとき〜脳死移植 命めぐる日々〜」
事故や病気で家族が突然「脳死状態」となった時、自然な形で死を待つのか、それとも臓器提供を行うのか。改正臓器移植法から10年が過ぎ、移植の事例は増えたが、その陰で家族の葛藤は明かされずにきた。日本臓器移植ネットワークは初めて「全ドナー家族のアンケート調査」を実施。そこには命をめぐる決断と、知られざる家族の物語が凝縮されていた。大切な人の“心の声”に耳を傾ける―。家族の決断までの日々を見つめる。
////////////////////////


日本臓器移植ネットワークのアンケート調査は
https://www.jotnw.or.jp/files/news1/2021/20210407news1_assen_kekka.pdf
以下は問18と回答です。


問18-1.臓器提供をご承諾された後のことについて、あなたのお気持ち やお考えをお伺いします
「ご本人またはお子様」が臓器の摘出手術を受けることに関して 不安を感じましたか。

感じた 24%(47)
やや感じた 22%(43)
どちらともいえない 8%(15)
あまり感じなかった 25%(48)
感じなかった 20%(40)
未回答 1%(2) 35


問18-2.【問18-1】で少しでも不安を感じたという方にお聞きします。 不安に感じることはどのようなことでしたか。 当てはまるものに全てに○をつけてください。

痛みはないか 63
苦しくないか 58
提供できるだろうか 57
外見の変化はないか 46
怖くないか 33
寂しくないか 27
寒くないか 18
手術を乗り越えられるだろうか 16
その他 17


問18-2.【問18-1】で少しでも不安を感じたという方にお聞きします。 不安に感じることはどのようなことでしたか。
(【その他】の記載内容 抜粋 一部修正)

・医学的根拠とかそんなことではなくて、霊的な面でどんな苦痛があるのだろうか。
・傷をきれいに縫合してもらえるか。手術に立ち会えないので、手術室に入って いる人全てが信じられなかった。
・脳死状態とはいえ、身体にメスを入れることで、痛み等を感じないのか、我々 の話をすべて聴いていて、殺されると思っていないか。
・摘出手術において麻酔を使用するのか、使用しない場合は本人が痛いと声を 発したら、中止をする選択肢は有るのか不安である。
・もしかしたら、もしかしたら、生きかえるのではと、何回も思った。
・とにかくごめんね。という思いでした。
No.1389 - 2021/04/11(Sun) 03:07:52
Re: 4月11日(日)午後9時からNHKスペシャル「家族が最期を決める時 脳死移植 命をめぐる日々」 / 桑山
 先ほど見ました。9歳の子どもさんの交通事故の事例が二つも出てきたので、身につまされる思いがしました。
 番組を見た私の第一の印象は「非常に混乱しているときに、このような選択を家族にさせなで欲しい」ということに尽きました。その他、挙げていくと様々な思いがありますが、なかなか上手に言い表すことが出来ません。
No.1390 - 2021/04/11(Sun) 22:33:00
脳幹死が宣告され、臓器提供予定だった男性が翌朝に自発呼吸 / 守田憲二
 英国のリークで3月13日、ルイス・ロバーツさん(18歳男性)が自動車にひかれて頭部外傷を負い、ロイヤル・ストーク大学病院で緊急手術を受けましたが3月17日に脳幹死が宣告され、家族は臓器提供に同意しました。
 即時の生命維持装置の停止も可能でしたが、家族は翌朝7時まで待つことにして病室にいた。
 姉のジェイドさんがベッドサイドに座って、ルイスさんに「1、2、3を数えた後に呼吸するように」と頼んだ。そして家族がモニターに呼吸を示す4つの茶色の線に気づき、3月18日の午前3時30分頃に医師により自発呼吸が確認されました。
stokeontrentlive.co.ukに掲載された記事https://www.stokesentinel.co.uk/news/stoke-on-trent-news/miracle-teen-injured-crash-still-5223255?_ga=2.174475946.96428472.1616800965-2124080866.1616800916
には57秒間の動画があり、「1、2、3を数えた後に呼吸するように」と頼む声とともに、その後モニターに茶色い部分が現れ、それに気づいた家族が感激する声が記録されています。
No.1388 - 2021/03/28(Sun) 10:15:07
筑波大学からの研究協力のお願い / 桑山
 日ごろからお世話になっている筑波大学の日高先生から、研究協力のお願いがありました。下記に添付します。在宅の方で、北海道・東北・北陸・九州にお住いの方は是非にということです。

【研究協力のお願い】
 いつも大変お世話になっています。新型コロナウイルスの感染が蔓延しており、意識障害の方やご家族のみなさまも、心穏やかでない日が続いていることと思われます。
 そのようななか、みなさまにお願いするのも恐縮なのですが、「重度脳損傷後の意識障害者の家族介護における問題の検討」の研究に、ご協力いただけないかと思っております。

1)研究の目的:重度脳損傷後の意識障害者の家族における介護上の問題を明らかにすることです。

2)研究の対象:遷延性意識障害の方をご自宅で介護されているご家族の方になります。主介護者様の年齢、性別等は問いません。現在数人の方のインタビューを行いましたが、あと10〜15名ぐらいのご家族の方のお話を伺いたいと考えております。

3)研究の方法:ご家族と日程を調整し、ご都合のよろしい日時に約45〜60分のインタビューを、オンライン(Zoom)で行います。インタビューでは、介護のなかで困難に思っていることなどについて、自由にお話しください。

☆彡 特に、北海道、東北、北陸、九州にお住まいのみなさまに、是非ご協力をいただけないかと考えております。

 研究にご協力をいただける場合には、お手数ですが下記にご連絡ください。別途詳しくご説明させていただきます。
何卒ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。

筑波大学 医学医療系
日高 紀久江
Tel 029-853-7997(大学の研究室、平日9:00〜19:00まで)
e-mail kikueh@md.tsukuba.ac.jp
No.1387 - 2021/03/19(Fri) 09:28:54
配偶者の介護をされている方へ / Nori [外国]
海外に住んでいます。こんにちは。
ネットでこの掲示板に辿り着きました。

2年弱前から、交通事故に遭った遷延性意識障害の妻の介護をしています。

現在、私は46歳になるところですが、
介護そのものの課題もさることながら、性生活に非常に悩んでおり、もし同じような悩みを持たれている方や、周りにそういう方が居られる場合、個別に、記載のメールアドレスでやり取りしたいです。

事情を理解してもらって、別の方とお付き合いしている人も居られるのかと思います。
今は相手が居ませんが、実際、私もそうしました。かなり罪悪感はありましたが、まあ個人主義なお国柄なのか、義きょうだいにも勧められたりして、そういう所は助かっています。ただ、周りに自分と同じ境遇の方が居ないので、敢えて日本の方々と繋がれればと思っています。

同様に、介護が数年、数十年になると諸々の事情で介護を続けながら離婚を考えられたり、或いは実際に離婚した方も居られるかと思います。

そうした場合、配偶者の家族とどういうコミュニケーションを取るのか、また新しいパートナーにはどう理解してもらっているのか、など、個別にメールでやり取りしたいです。

宜しくお願いします。
No.1386 - 2021/03/10(Wed) 14:41:25
ユトレヒト大学病院、死亡した外傷性脳損傷患者の8割は生命維持の中止、無反応覚醒症候群で退院する患者は皆無 / 守田憲二
2018年、“Critical Care Research and Practice”誌に「Outcome in Patients with Isolated Moderate to Severe Traumatic Brain Injury」という論文が掲載され、全文(英語)がhttps://www.hindawi.com/journals/ccrp/2018/3769418/ で公開されています。

 オランダのユトレヒト大学医療センターのレベル1外傷センターに、2011年から2015年に入院した中等度と重度の外傷性脳損傷患者179人の転帰を報告しています。
概要は
・55人(33%)が入院中に死亡し、そのうち45人(82%)が生命維持治療の中止後に死亡した。
・生命維持治療を中止する決定は、18人の患者(40%)で入院日に行われた。これらの患者うち6人(33%)で、この決定は患者が救急科にいる間に行われた。
・生存退院から3か月後にフォローアップを行った患者の71%(78人)はGOSスコアが4以上だった。無反応覚醒症候群(UWS)で退院したり、3か月後にUWSに苦しんだ患者はいなかった。

 この報告は冒頭から
Traumatic brain injury (TBI) remains a major cause of death. Withdrawal of life-sustaining treatment (WLST) can be initiated if there is little anticipated chance of recovery to an acceptable quality of life.
(外傷性脳損傷(TBI)は依然として主な死因です。許容可能な生活の質に回復する可能性がほとんどないと予想される場合は、生命維持治療(WLST)の中止を開始できます)
と書いています。

 4. Discussionのなかで
Furthermore, we speculate that people in the Netherlands find quality of life extremely important and therefore might feel that life with UWS has no quality.
(さらに、オランダの人々は生活の質が非常に重要であると考えているため、無反応覚醒症候群の生活には質がないと感じるかもしれないと推測しています)

WLST can be appropriate after severe traumatic brain injury to prevent a patient from staying alive at the cost of being left in a state of disability that might be against his or her wishes. However, WLST should not deny patients their chance of a good recovery.
(WLSTは、重度の外傷性脳損傷の後に、患者の希望に反する可能性のある障害状態のままになるという犠牲を払って患者が生き続けることを防ぐのに適している場合があります。ただし、WLSTは、患者が良好に回復する可能性を否定するべきではありません)

There is a possibility that patients might have shown clinical improvement if the decision to WLST would have been postponed.
(WLSTの決定が延期された場合、患者は臨床的改善を示した可能性があります)

The Neurocritical Care Society therefore suggests delaying withdrawal of treatment and treatment limitations for at least 72 hours in cases of devastating brain injury to give the patient the chance to recover and reduce the risk of prematurely forgoing treatments that could provide clinical benefit.
(ニューロクリティカルケアソサエティは、壊滅的な脳損傷の場合、治療の中止と治療制限を少なくとも72時間遅らせて、患者に回復の機会を与え、臨床的利益をもたらす可能性のある治療を時期尚早に中止するリスクを減らすことを提案しています)
という記載もある。

 ということは、著者らは生命維持治療の中止が早すぎたケースがあったと認識しているのか?

 いずれにしても、私は「安楽」死あるいは「尊厳」死、そしてCENSORED幇助を合法化している所は、重症脳不全患者への対応が酷薄だ、と思いました。
No.1382 - 2020/12/20(Sun) 13:07:39
Re: ユトレヒト大学病院、死亡した外傷性脳損傷患者の8割は生命維持の中止、無反応覚醒症候群で退院する患者は皆無 / 桑山
 守田さん、いつも情報をありがとうございます。
重い脳損傷患者の処遇については、国によって違いがあるようで、こういった議論の中ではオランダやアメリカのオレゴン州のことが引用されます。
 日本ではまだそこまでは至っていないようですが、私たちの知らないうちに闇から闇へと「実施」されているのかもしれません。
 ともかく命を長らえることが大事なように思います。
 少し話はずれるかもしれませんが、急性期を脱し、3か月以上経過した遷延性意識障害者については、厚労省の公式見解は以下で、回復の可能性を肯定しています。
(身体障害認定基準等の取扱いに関する疑義について;障企発第 0227001 号 平成15年2月27日)
「遷延性意識障害については、一般的に回復の可能性を否定すべきではなく、慎重に取り扱うことが必要である。また、原疾患についての治療が終了し、医師が医学的、客観的な観点から、機能障害が永続すると判断できるような場合は、認定の対象となるものと考えられる。」
No.1383 - 2020/12/21(Mon) 10:12:37
日本でも救命救急施設の半数は、成人の重症脳不全患者の生命維持に非積極的 / 守田憲二
 日本でも成人の重症脳不全患者に対しては、昔から「治療・生命維持に非積極的」という態度が救急病院・臓器提供施設の多数派と見込まれます。以下の1991年調査と2014年調査が示すとおりです。

・1991年に国内90の救命救急センターが回答した調査では、脳死判定後に人工呼吸器を付けたまま治療のレベルダウンを図る施設が61.8%だった。
(出典=長谷川友紀:救命救急センターにおける脳死の発生状況、日本医事新報、3565、51-54、1992)

・2014年に5類型臓器提供191施設が回答したアンケートでは、脳死下臓器提供の対象となり得る患者の初回病状説明に際して、血圧低下時にはその維持に努めることを説明し、血圧低下時にも循環維持を図るとする施設は約50%だった。
(出典=久志本成樹:地域の共通認識としての選択肢提示に関する研究、厚生労働科学研究費補助金 脳死患者の家族に選択肢提示を行う際の対応のあり方に関する研究 平成 28 年度 総括・分担研究報告書、69-75)

 「治療・生命維持に非積極的」の実施方法は、
「(昇圧剤の)カテコラミンをダミーに切り替えるとか、あるいは呼吸器の条件を落とすとか、そういう若干積極的な撤退を行っております」
(出典=日本救命医療研究会 第9回研究会 総合討論、日本救命医療研究会雑誌、9、219−233、1995)という騙しの手法。
 さらには「第3病日に脳死とされた患者について、家族が昇圧剤の増量を要求し延命希望した第6病日にステロイド・脳圧降下剤を中止。さらに同時期に入院していた脳死患児の両親から『脳死が蘇生した例がある』と聞き、その事を医師に尋ねた第9病日に、抗生剤・ドパミンを中止し維持輸液のみに変更、人工呼吸器の酸素濃度を60%から21%へ落とされたが第17病日まで生存した」
(出典=池田佳代:脳死患児をもつ両親への対応、第20回日本看護学会集録 小児看護、81−84、1989)という患者家族に要望に対して懲罰的とも見える手法まで強行していた施設・時代もありました。
酸素が投与され続けていると思っていたが、本当は室内の大気と同じ酸素濃度にされていたなんて、この家族は気付いていたのか?


 一方で小児の重症脳不全患者に対しては、医療者が「命を終わらせずに助けたい」という動機が生じているケースが多いようです。
 「日本救急医学会雑誌」31巻9号p397〜403掲載の
「脳死とされうる状態と判断されてから長期生存している低酸素性虚血性脳症の小児4症例」
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/epdf/10.1002/jja2.12477
の著者抄録は点線以下です。
 兵庫県立尼崎総合医療センターで脳死臓器提供の選択肢を提示した小児4例は、すべて家族が臓器提供を拒否したが、その後も全員が在宅または施設で長期(8ヵ月〜3年9ヵ月)生存中とのことです。

・・・・・・・・・・・・・・
 2010年の改正臓器移植法の施行により,15歳未満の小児においても臓器提供が可能となった。
我々の施設では,法的脳死判定マニュアルに則って「脳死とされうる状態」を診断し,該当症例には「神経機能の回復の望みはなくかつ生命予後も厳しい」ことを説明したうえで臓器提供のオプション提示を行っている。
これまでの症例において臓器提供の申し出はなく,医学管理の継続を希望されたため,在宅移行を目指した管理を行い,すべての症例が在宅もしくは施設において長期生存している。
現行の終末期医療や臓器提供のオプション提示は,脳死と診断されてから心停止に至る期間が数日から2週間程度を前提にしてはいるが,小児において長期脳死の症例が現に多数存在することは終末期の議論において考慮されるべきと思われる。
No.1384 - 2020/12/23(Wed) 21:37:07
Re: ユトレヒト大学病院、死亡した外傷性脳損傷患者の8割は生命維持の中止、無反応覚醒症候群で退院する患者は皆無 / 桑山
 当会でも呼吸器装着の方が体調を崩し、入院されることがあります。回復が芳しくないと、ドクターから「呼吸器をどうされますか?」と言われたと聞いたことがあります。
 ご家族は治療を続けて欲しいと言われていますが、日常的なヘルパー不足、マンパワー不足の中で、仮にご家族が非常に疲れていたりすると、呼吸器のことは「悪魔のささやき」のようなことになったりする危険性があります。
 非常に深刻な問題です。
No.1385 - 2020/12/24(Thu) 09:13:57
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