by Chihiro Sato-Schuh 【数センチの奇跡とガッツポーズ】
新しいツォルキンが始まってちょうど7日目に、トランプが選挙演説の舞台上で された事件が報道されたのは、この260日の方向性を決定的にしてしまうようなものがあったような気がする。
現大統領とのライブ論争が放映されたあとで、トランプが次期大統領に選ばれるのは、ほぼ確実だと多くの人が思った。その上、ワシントンで開かれたNATOサミットで、現大統領がウクライナ大統領の名を間違えて「ウラジミル・プーチン」と言ってしまってからは、ヨーロッパの政治家たちも、トランプを次の大統領とみて、トランプとコンタクトを取ろうとし始めたということだった。ちょうどヨーロッパ理事会議長になったばかりのハンガリー首相オルバンが、フロリダのトランプ邸を訪ねて、その動画メッセージが世界中で拡散されたわずか2日後に、トランプが 未遂に遭ったのだ。
しばらく前に、ロシアのいたずら電話チーム、レックス&ヴォヴァンに引っかかって、ヒラリー・クリントンがウクライナ前大統領のポロシェンコと電話で話していると思い込んで、「絶対にトランプが大統領に選ばれないようにするつもりだ」と言っていたのが、録音されて、暴露されてしまったところだった。何としてでもトランプを大統領に就かせないようにしなければならないのは、トランプが大統領になったら、ウクライナの戦争を終わらせてしまうからだ。 そうなるとウクライナ政府は、西側諸国からの軍事援助のお金が流れてこなくなり、たちまち破産することになる。そして、ヒラリー・クリントンが何としてもその事態を避けようとしているのは、軍事ロビーに流れる巨額のお金から、腐敗のための資金が出るからなのだ。そして、腐敗のためのお金がまわらなくなれば、たちまち訴追されて転落することになりかねない。
戦後のアメリカ大統領は、戦争をやめようとしたり、ロシアや中国と和平を結ぼうとすると、 されるかスキャンダルで落されることになっていた。アメリカの政治は、裏で軍事ロビーが握っていたからだ。それで、NATOは絶えずどこかで戦争することになっていた。アメリカ本土は一度も攻撃されていないのだから、どれも本当には自衛のための戦争ではない。とにかくそれで、巨額のお金が軍事産業に流れることで、米ドルの優位が保たれていた。
ユーゴスラビアを爆撃させたビル・クリントンも、アフガンとイラクを攻撃させたブッシュ・ジュニアも、実は 未遂を経験した回数が最も多い大統領なのだそうだ。このことは、アメリカの大統領がどれだけ戦争を起こすべく脅されているかということを示している。
トランプは、新しい戦争を一つも始めなかった上に、米軍をNATO加盟国から撤退させようとした。世界中に米軍基地を置くことは、アメリカの軍事ロビーの収益を確実にするために重要なことだったのだから、彼らは何とかしてトランプを排除して、軍事ロビーの言うなりになる人物に入れ換えようとしていた。それでトランプは、されそうになったり、何度も弾劾されそうになったり、スキャンダルをでっち上げられたり、ありとある妨害を経験した。その上、二期目の再選を阻止するために、大規模な選挙操作が行われた。
トランプが大統領に選ばれたのは、ウクライナでマイダン革命が起こって、アメリカの傀儡政権に入れ換えられてから2年後のことだったから、軍事ロビーの計画では、ヒラリーが大統領になって、翌年にでもウクライナにロシアと戦争させるつもりだったのだと思う。マイダン革命によってできた政権は、過激な民族主義を主張するナチ的な政権だったから、ロシアと戦争させるために養成したようなものだった。ところが、トランプが大統領になってしまったので、それは起こらなかった。それで、4年後にバイデンが大統領に就任して、その次の年に、ようやくロシアがウクライナに軍事介入して、事実上NATO軍と戦闘することになったのだ。これは、たまたまその時になってロシアが侵攻してきたからではない。バイデン政権が、ロシアがそうせざるを得なくなるところまで、ウクライナを使って挑発させていたからだった。
あれから2年以上が経って、ウクライナが勝つ見込みはまったくなくなった。2016年にヒラリーが選ばれていて、4年早く戦争が起こっていたら、ロシアの政権を崩壊させることができていたかもしれない。ところが、トランプが大統領になってから、ロシアと中国とイランに厳しい経済制裁をかけ、軍備緩和協定を一方的に破棄してしまった。これはロシア経済に損害を与えたように見えて、実は逆だった。ロシア経済は自立して、経済封鎖をかけられても困らないような状態になった上、軍備を増強することができた。実際、これによって、ロシアと中国とイランは、アメリカに対抗できる軍事力と経済力を持つことになり、2023年にはBRICSがG7を超える影響力を持つことになったのだ。一方、世界で米ドル離れが起こって、もはや世界は米ドルに支配されなくなった。
今、軍事ロビーの支配力は、アメリカの傘下の50ヶ国ほどの国々がウクライナ支援のために流し続けている巨額の税金によって、かろうじて保たれている状態だ。ここでトランプが大統領になって、ウクライナの戦争が終わってしまったら、このお金の流れがストップしてしまうのだ。トランプを無実の罪で有罪にして落とそうとする計画が失敗し、無罪判決が出てしまったあとで、トランプ暗 計画があるだろうということは、多くの人が警告していた。
舞台上でスピーチしている際に、とつぜん銃声がして、トランプが倒れ、シークレットサービスがトランプを取り囲んだ。それから、シークレットサービスの人たちに抱え上げられて、トランプは聴衆に向かって顔を出し、拳を振り上げてガッツポーズを取った。このポーズが、世界中のメディアで報道されたのだけれど、この写真があまりにもぴたりと決まっているので、これは本物の暗 未遂ではなくて、やらせではないのかと思えたほどだった。倒れ方も何だか不自然なように思えたし、トランプの態度は余裕がありすぎるように思えた。
ところが、事件についての情報が入ってくると、やらせにしては合わない事実が次々と出てきた。トランプを撃った男は、舞台から150メートルほど離れた建物の屋根の上から したのだけれど、この男が屋根の上で銃を構えているのを、多くの人々が見ていた。それで警察に知らせているのに、警察は何もしようとしなかったというのだ。この男は、トランプを撃ったあと、30秒くらいして、向かい側の屋根にいたシークレットサービスの狙撃手に撃ち された。この狙撃手の姿も動画に映っていて、銃声がする前から、銃を犯人の屋根の方向に向けていたのがはっきりと見えている。つまり、このシークレットサービスは、銃を持った男がトランプを狙っているのを知っていて、その男が発砲するのを見届けてから、初めて撃ち しているのだ。 ケネディ暗 のときも、ケネディを撃ったとされる犯人は、直後に撃ち されて、もはや真相を知ることができなくなった。まったくひどい話なのだけれど、彼らはこういうやり方をするのだ。暗 計画の本当の犯人をわからなくするために、直接攻撃した人物を撃ち てしまう。トランプを撃った若い男は、ブラックロックの宣伝に登場していたのだそうで、そのことからして、前から工作員として心理操作されて育てられていた人物なのだろうと言われている。そして、犯人を撃ち シークレットサービスもその上司も、トランプに敵対していた側の人たちだった。 だとすると、やはりトランプは本当に暗 未遂に遭ったということになりそうだ。そして、信じられないような強運で、奇跡的に助かった。トランプはスクリーンを指し示そうとして、右を向いた瞬間に、弾が右耳を撃ち抜いて後ろへ飛んでいったというのだ。この瞬間に右を向く動作をしていなかったら、後頭部を撃ち抜いていたところだった。耳を撃たれたので、暗 されそうになっていることに気づいて、伏せようとしたのだ。それならば、あの妙な倒れ方は納得がいく。その後、舞台上に立たせて聴衆に向かってガッツポーズを取るなんて、余裕がありすぎるとか、まだ弾が飛んでくる危険があるのにおかしい、という説があったけれど、このときすでに犯人が撃ち されていることがわかっていたことが、あとになってわかった。そうだとしたら、これはあり得ることだ。
これまでのアメリカ大統領を見ていたら、出てきたら叩かれまくるのも されそうになるのも、承知の上で出てきた人なのだから、常人の肚の据わり方とは違うのだと思う。そして、大統領になってからの4年間とそのあとの4年間、トランプはありとある攻撃を受け続けてきたのだ。ありとあるスキャンダルをでっち上げられもしたし、何度も弾劾裁判にかけられたし、逮捕されて刑務所で犯罪者の写真を取られたりもした。そんな人だからこそ、暗 をかわした瞬間に、舞台から聴衆に向かってガッツポーズを取る余裕を見せるようなことも、反射的にできたのかもしれない。
この数センチの奇跡とガッツポーズは、トランプが宇宙に守られているとしか思えないということを、世界中にはっきりと印象づけてしまったようなところがある。
もしトランプが暗 されたりしたら、アメリカで内戦が起こるだろうとスコット・リッターは言っていた。内戦が起こらないとしても、世界大戦になって、アメリカは滅びることになるかもしれない。 しかし、トランプが奇跡的に助かったことは、アメリカはこの運命をたどりはしないということを示しているように思える。7月8日にツォルキンが始まってから、オルバンが北京を訪ねたり、バイデンがNATOサミットで失言したりして、流れが変わってきているのを感じていた。このトランプの事件で、流れの変化がもう決定的になったような気が、私にはする。 たとえどんなにあり得ないように思えても、宇宙は地球が戦争から解放されるべく、ちゃんと導いているのだ。そのことを、理屈ではなく、世界の集合意識にしっかりと刻みこんでしまったような気がするのだ。 |
No.2463 - 2024/07/16(Tue) 14:09:45
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