| ステージに立ったYOSHIKIは、振り向きざまにこりと笑い、「こんばんわ」と言って、左手上腕に吊り下げていた上着をピアノの椅子に置いた。「えーっと、来ちゃいました。えーロサンゼルスから。そうですね・・。首の手術したんですけど、その時、えー・・」と言葉が続かなくなり、こみ上げるものが押し寄せたようだった。感情をそらすようにはにかみ笑いや真顔や不安定な表情を作ったが、気を取り直し、勢いよく「Toshiも来てるんでしょ。1人でしゃべれない」というと、Toshiがステージ下から登壇。「俺、ロボットみたいでしょ、ロボット」とToshiに話しかける。「えっ、ロボット?」と言いながら、客席側に正面をむけたToshiがYOSHIKIに向き合うと、続きの話をし始めた。「そうですね、手術する前に、皆さんから頂いたメッセージを読んで、すごく心強かったと言うか、手術は怖くなかったんですけど、とても心強かった。次の日から、リハビリをさせられ、歩く練習からしたんですが、歩けないの。階段も歩けると思ったんですが・・・。リハビリを毎日やってて、別にロスから来たのはそんなに無謀なことじゃなくて、少し体を動かした方が回復が早いと言うので、あとみんなにも会いたかったので来ちゃいました。Toshiにも会いたかったし」。歓声があがり、YOSHIKIも笑顔になった。Toshiが取って「でもまあ、僕も何度か電話してね、みんなにも心配かけてるからと言うことで、ロスから今日来るのは、ちょっとやめた方がいいんじゃないかというふうに言ったんだけれども、いや、どうしても会いに行く」と言うと、茶々を入れるように「僕、そんな声、してた?」とToshiへテレの表情、「そんな声、してたよ」とあやすようにToshiにダメだしされる。Toshi「声が高くなったんじゃない」と言うと「俺、もともと高いんだよね」T「そうかな」Y「X、2人で組んだときに、俺ボーカルしてて、声高すぎたの。それでToshiが歌ったらうまかった。当時はキッスのハード・・・」T「キッスのピーターをまねてね、当時YOSHIKIは、天体望遠鏡もって、ピアノもって、ドラムを持って、すごかったんだけど、天体望遠鏡の前にマイクつけて・・・音痴なんだよなァ・・そういう音痴じゃない。今日はヘリコプターで揺れなかった?」Y「全然揺れなかった。まあよかった。まだしびれてるんですよ。電気が流れてるみたいで、感電するみたい」T「今日はこういう状態で、YOSHIKIもみんなの前に来て、俺も来る予定なかったんですが、ちょっと来て と言うことで来ました。YOSHIKIも満身創痍できました。いつもトラブルあって、ここまでやって来ました。最大のハードルが来たかな と言う感じですが、2人で、メンバーと、皆と乗り越えてきたんで、この危機を乗り越えてXJAPANをやってゆくのでよろしく」Y「ホントは、大阪も決まってたんだよねー。でもやらなくなっちゃった。名古屋ですって。なんだったら鈴鹿でやるか」T「あのさー言うばっかりじゃなく、ちゃんとやれるようにしなくっちゃ。今のところ、五分五分だ。ホント山あり谷ありだ。まあそういうことで、フランス公演も実は計画されてまして、でもまぁこういう状態なんで、僕としても周りのスタッフとしても、ほかのメンバーも、とにかく体を治して完璧にしてくれと。そして今日見てもらったライブ、すごいかっこいいライブをやることができて、これから世界ツアー、今も世界ツアー中なんですが、ほんとに完璧な状態で臨んでゆこうと、いつも完璧ってないんですけど」と軽快にしゃべって来たToshiの流れを折るようにY「つっこんでいい」T「突っ込んじゃダメ」とすぐ切り返されたのを無視して、Y「普通、ツアーってさぁ、何ヶ月で終わるじゃない、俺たち何年、やるつもりなんだ」T「20年ぐらい?。20年やってるぜー!」Y「体、いくつあってもたりない。そういうことでツアーも大阪決まってたんですけど・・。すごいでしょ。まあここまでたどり着いたんでいいでしょ。みんな、我慢強くて、どうもありがとう。頭の中では、お辞儀したいんだけど・・。でも決して活動止めてるんじゃなく、入院直前までレコーディングもして」T「この前レコーディングして新曲できました」Y「Toshiが日本にいて、俺がロサンゼルスから指示出して、すごい時代だよね。レコーディングやって、国際料金が高すぎたし、スタジオも高すぎた(笑)。もっと笑いたいが、振り向いちゃいけないんで、ロボットみたい」T「そういうことでレコーディングもやって、かっこいい曲もできたんで、その活動も表立ってっーか、コンサートもしばらくやれなくなる分もレコーディングをするって話しが」Y「そうですね。1日も早く、アルバムも出したいですし、1日も早くツアーも再開したいんで、これからリハビリ一生懸命頑張りますし、なんかみんなに夢を与えるバンドになりたいと思います。今日は、ほんとにありがとうございました。Toshiもありがとう」。客席に向かってT「どうもありがとう。また会おうぜー。バイバイ」。42分、会見は終了した。ゆっくりステージを降り、2台のオープンカーに乗り込んで、側道を戻っていった。「Say Anything」が流れ始め、43分、Say anythingがかかる中、大花火が左前方(南東かな)の空に打ちあがる。YOSHIKIはヘリの方向に帰っていった。大花火が上がり続け、スクリーンには会場の笑顔が映し出された。49分、Say Anythingが終わりかけ、50分、スクリーンの会場風景の上にXのロゴ映しだされ、会場風景が消え、ロゴのみになり、やがてそれも消え、音も止んだ(51分)。52分、終了アナウンスがあった。ヘリはまだ飛び立たない。(Xロゴのトラックには、ピアノが積み込まれ、ミニライブの準備がなされていたが、演奏されなかった) 8/23は、来る事は無いと思うが・・と考えながら、もしもの場合もあろうかと12:40分からのピットウォークを見ることにした。11時半ごろ、サーキット内に入り、ピットウォークの並ぶ位置に急いだ。すでに延々と列が出来ていて、熱い日射の中、待つことになった。列は12時20分ごろには動き出して、行っては止まりしながら、ヘリの横を通り、入場となった。相棒は、荷物を全部私に預けて、童夢のピットに走り去ったが、なかなか逆方向から来る人とつき合わして前へ進めない。やっとついた童夢のピットは人盛り。他のピットは静かなものだったが、童夢のピットだけ「Rusty Nail」の派手やかな音楽が流れ、さもライブ場の感覚。終われば、またはじめからと言う風に、繰り返し繰り返し流れた。10分ぐらいは後ろから覗き込んでいたが、見えないし様子もわからない。仕方なく後ろへ下がると長い列が出来ている。ハッと思いだした。4月の時もエナジードリンク配ってた。並ぼうと思って、50mぐらい延びた列に並んだ。途中まで来ると、童夢のピット辺りで歓声が湧き上がった。どこからともなく、YOSHIKIが来たという 話し声。12時56分であった。マイクで挨拶しているようだったが、聞き取れない。30秒ぐらいで終わった。もうちょっといれば良かった。姿は見えなくても、話の内容は聞こえたかもしれないのに。やけくそで列に張り付いて、エナジー1本もらった。またピットに行ってみる。少し人が空いたし、入れ替わりもありで、後ろから見ると、相棒の帽子が一番前で止まっていた。これも10分ぐらいのぞきこんだが、何もなく、再び後ろに下がると、まだドリンクの列が続いてる。再び並んだ。さらにもう1本。うちわももらった。うちはには、童夢の車体がかっこよく刷り込まれていて、これはなかなかいい記念品になった。 SUPER GT 決勝レースは15時から始まった。121周する。終了は19時半ごろ。7時ごろに110周。夜の範疇に入る暗さとなったが、レースは昼間のままのスピードで疾走してゆく。ライトはともしているが、スピードの速さから、ライトは前方の危険を察知するには無力。夜のレースこそ、スピード感に恐怖感が加味され、迫力満点。ドライバーは、華やかではあるが、命がけでもある。童夢は、健闘し、敵失(トップを走っていた車が、コースで火を吹き、路肩で止まってしまった。火を吹き、燃え始める車からドライバーが必死で逃れようとするシーンには、早く!早く!と私もあせった)もあって4位になった。またピットイン中に、給油ミスで引火、ドライバーにも燃え移った瞬間があったが、車の消火作業が始まっていたので、すぐドライバーの引火は消し止められた。その車がGT 300部門で優勝した。終了後、表彰式があって、YOSHIKIがオープンカーで入ってきたメインコースへのフェンス扉が開けられ、客席から前方側道に下りてコースへ入ることができた。ピットの建物の右寄りの2階に表彰台があって、呼び込まれたドライバーが入って、トロフィーなどを受け取った。メインコースから表彰台を見上げる形で広い場所に中心円を描いた観衆の輪ができた。終わると大花火が打ち上げられた。その夜、今年のF1レースが鈴鹿で開催されるニュースが流れた。 (完) |
No.27130 - 2009/08/29(Sat) 08:11:47
| ☆ Re: 09.08.22XJAPAN FILM GIG〜鈴鹿の夜〜(4) / えり | | | | ピットウォークのオープンを炎天下で待つのが暑かった。 暑かったけどYOSHIKIさんが見れたので、待っていた暑いのも吹き飛びました。 実際に火が服に燃え移るのや、車が燃えながら走っているのを見たのは初めてだったので怖かったです。
ピットウォークで頂いた童夢のうちわです(^^)
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No.27135 - 2009/08/29(Sat) 13:54:59 |
| ☆ Re: 09.08.22XJAPAN FILM GIG〜鈴鹿の夜〜(4) / 那托 | | | | papaさん、レポありがとうございますm(__)m とてもステキな2日間でした(^^) YOSHIKIに又会える日まで、ずっと応援しながら待ってます☆ お疲れ様でした〜♪
P.S. えりさん〜優しいpapaさんに大感謝ですね(^^) |
No.27141 - 2009/08/29(Sat) 19:48:30 |
| ☆ Re: 09.08.22XJAPAN FILM GIG〜鈴鹿の夜〜(4) / うさこ | | | | こんばんは。。
papaさんのレポを読ませていただいて、あの時、ちょっと残念だなって思ったことを思い出しました。
お話しが終わって、車で帰られる時に、来た方向に戻られたでしょう。。 その時、来た方向ではなく、そのまま前進して、左側に座っていた人たちの前も通っていただけたら、あの日鈴鹿に参戦できた人たちが、みんなYOSHIKiさんを自分の目で見られたのに・・・って思ったんです。
真ん中から左側の方からは、ステージは見えなくて、スクリーンしか見る方法はなかったから。
でも、時間的にも体力的にもきっと精一杯だったのでしょうね。。。 |
No.27143 - 2009/08/30(Sun) 00:58:57 |
| ☆ Re: 09.08.22XJAPAN FILM GIG〜鈴鹿の夜〜(4) / えり | | | | レポを読んで頂きまして有難うございます(^^)
>那托さん お疲れ様です☆ 楽しい2日間でしたね〜♪ 2日間ともYOSHIKIさんに会えたので、次のLIVEまで気長に待つ事にします。 papaさんには大感謝してま〜す(o^-^o)
>うさこさん 多分、普段ならぐるりと回られる予定だったと思いますが、YOSHIKIさんの体調を考えて、あの形になったと思われます。 ヘリから降りるYOSHIKIさんをスクリーンで見ることが出来て感激をしました。 次回のイベント&LIVEの時はきっとYOSHIKIさんが見れると思います☆ |
No.27145 - 2009/08/30(Sun) 08:24:27 |
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