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記事No.53に関するスレッドです

『ザ★』十九話・破天荒(要辞書調査) / ZAP01533 [ Home ]
 すいません、先週忙しくて間に合いませんでした。その上とんでもなくこの次あわせて三回長いです。
 なにしろ見所しかない三部作なので。
 十五話でも語り倒してしまいましたがこの話を当方が重要視しているのは‘お互い’が相手をどう思っているのかを明確になるという認識です。

 まず冒頭。事件がない、真夏という事で隊員達は夕涼み。ムツミとマルメは和服、残りは洋服。
 で、トベ御自慢の望遠鏡は凹面鏡を利用した反射式望遠鏡。それをからかうピグを殴ってお互い痛がる。
(こんな展開三十一話でもやるので記憶に留めておいて下さい)
 そんな中、初めて‘彼’が滲ませた望郷の念。その想いに魅かれるヒカリをマルメが呼び戻す。
 三部作の導入部として平穏な話が怒涛の予感をも匂わせてます。
 数日後アフリカへの出張出動は平常攻撃が効かない相手。「キャップ!バーディ発進します!」の叫びに変身する決意が見える。
 口実つけて外へ出て。初後期変身。ところが寸前で‘彼’が拒む。理由が理解出来ず初めての‘言い争い’となり変身を強行。それだけでも前代未聞。その際口走った台詞に十五話で彼が見つけた想いの着地点が垣間見れます。
 二十年近く前『ウルトラマン研究序説』という本で‘ウルトラマンと主人公は同一人物か’という話があり、色々論理立てて同一人物であると結論付けていた件がたった一言を言わせることで感覚で理解させる。
(吉川氏は二重人格性という言葉を使用しました)
 
 今回マルメが重要な役回りをしているのでムードメーカーはトベが担当。大破したマードックから出て来た顔といい、修理レスキューを呼ばないとというあたりの声は少し明るい。
 それでも真顔に変わり「キャップ。ヒカリは、無事なんでしょうか…」と沈痛な声でいう。
 斃した怪獣は‘自分達’と同じような関係で斃しても宿主を変えて新たな怪獣となると知るヒカリ。基礎設定を言葉の理論で説明したのは慥か初めて。
 口は悪いけど意外とマルメが優しい面を見せる。

 そして。カラータイマーが消え(よくある話だ)ウルトラマンが倒れ(これもよくある)虫の息状態で主人公が発見され(ここまでだったら一、二回はあった)そのまま息を引き取る、という前代未聞にも程がある展開となります。
 このままCENSOREDおいたら話にならないので、翌週生き返りますが。
 仲間の死に対し悲しみに暮れる隊員達。中でもムツミは彼の手を温めようと抱いていたのがよかったと後年時代小説家となる鳴海 丈氏が取り上げてました。

 余談ですが、その後富山さんは主人公でありながら途中死亡する役が何度か来てました。銃弾に貫かれて爆発四散とか、一番最初の宣伝文句が【主人公死亡】とか遺作でも皆に詫びながら死んでいく等。

 自力で帰還していた『タロウ』とは違い連行状態。そして翌週地球状況は一切語られず話は続きます。
 まずはこのへんで。
No.53 - 2009/09/08(Tue) 16:54:36

『ザ★』石田 昌久さん / ZAP01533 [ Home ]
 これはヨタ話と言えはヨタ話なんですが、どうしてもうち以外の場所に残しておきたい話なので。

 今回の演出を最後に一人の演出家が現場から離れました。
 石田 昌久さん。
 多分彼を知っているアニメファンはそんなにいないでしょう。当方も知ったのは偶然です。

 彼はこの後『闘士ゴーディアン』とか『逆転イッパツマン』とか『らんま1/2』『北斗の拳』『ピグマリオ』等の演出を手掛けていましたがそつなく行っていたのが災いし、メディアに注目される事がありませんでした。
 そんな状況を打破しようとオリジナル作品製作を計画したのですがその最中過労が元で亡くなったらしいです。
 まだ【過労死】という言葉が存在していなかった時代に。

 お友達だったわたなべ ひろしさんは彼を悼み自分が監督していた『魔法のプリンセス ミンキーモモ』(この作品、小山 茉美女史主演のテレビ東京放映版と林原 めぐみ女史主演の日本テレビ放映版がありますがここでは林原女史主演版)にて彼が作ろうとしていた作品と彼をモデルにした人物を登場させました。
 その経緯が雑誌『アニメージュ』に載り当方の知るところとなりました。

 字に見覚えがあったので『白書』で調べてみると一話、五話、七話、十三話、十五話、十七話、そして今回十九話と要と呼ぶべき話ばかり演出していまして。
 件の雑誌記事には‘彼の代表作はなかった’とあったのですが、あえて当方はこの作品が代表作だったのではないかと思えてなりません。
 同時に彼は前期チーフディレクター・鳥海 永行氏の‘懐刀’だったのではないかとも。

 もう、この事を語ってくれる人はいなくなりましたし、多分ディア(以下略)でも取り上げてくれそうもない話なのでここに残しておきます。
 では。
No.55 - 2009/09/11(Fri) 15:15:48

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