「ベローイングへの気くばり」
発表会で独奏を聴いていて気づく点は、しゃくりあげる
ように音の終わりに力が入っている。
これを尻上がりと言っているが、蛇腹を返す時に強く
なってしまう人も多い。
また、音符の細かい部分は神経が指に一辺倒になって
蛇腹がお留守になり音量がなくなり、次の長音で大きく
なってしまう…など、これらがすべて演奏を非音楽的表
現にしているのである。
楽譜通り弾いているのに「うまく」聴こえない。
自己流まるだしでいつまでたっても上達しないと感じて
いる人には、原因がこの強弱の間違いにあることがほと
んどであるように思う。金子 元孝(アコーディオン・
ジャーナル 1986−12) |
No.53 - 2017/06/04(Sun) 11:32:38
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