最近、連休やら仕事が急にストップしたやらで(グッバイ東京が出来ない?)少しふわふわしています。そんな中でとりあえず映画でも観るかという軽い気持ちで、映画館とDVDとで3本観ました。
「色即ぜねれいしょん」 非常に軽いノリで観た・・・というのは嘘で、実は「アイデン&ティティ」も観ていたので、観ますか?と言われた時に、「お、おお」という感じで前作のイメージに押されるようにして観ました。 描写はみうらじゅんが各メディアで言っていたことが映像化(その前に文章にもなってるのかな。)されていて、最初から笑ってしまいました。 体育館でギターをかき鳴らし自作の曲を爆発させているシーンは、何とも僕の心をうまいことマッサージしてくれました。悶々と誰もが持つモノをどのタイミングで爆発させられるか?僕は高校ではあまり爆発出来ず、どちらかといえば大学で自由に爆発させてしまったので(というと今は火が消えてしまったみたいですが、、なんて)、この爆発させている感じはとても印象的でした。映画の選曲も素晴らしかったです。
「トウキョウソナタ」 日本の映画に時々観られる、リストラとその後の夫婦の問題。それらがクリシェのようにありながらも、実は途中でどかーんと行って、最後は感動してしまう。そんな映画でした。コミカルでもシュールでもない、カタルシスの訪れという感覚というよりも笑い(笑ったのは俺だけか?)でまとめてしまうこの映画。 生活を象徴する一家の「食事」、ただそれ以外は離散して行く家族。食事という言葉よりも、生きている行為として「食べる」ということを通して、家族がくっついたり離れたりすることがこの映画の醍醐味で、ただそれぞれが抱えていた悩みは最後に取り払われるのですが、それはこの映画のタイトルから察してもらえれば良いかと。一応この映画を観た後にドビュッシーの月の光を聴き直しました。
「夫たち、妻たち」 5月くらいだと思いますが、深夜に日テレで偶然にやってたのを即座に録画してたものを今頃観ました。私にとってみれば、ウディ・アレンの映画は最初の30分を堪えられるか?どうかで、そこを越えたら後は面白いようにストーリーが進みます。 各登場人物へのインタビュー形式で、最初は2組の夫婦と元夫が出てくるのですが、各登場人物は自分と結婚相手、元結婚相手について語ります。同時進行でそれら夫婦のその後の顛末が進む訳ですが、登場人物の構成を頭に入れるのに時間がかかりました。バルザックも登場人物が多いですね。 結婚や人生に対して何を求めるか。これがこの映画で考えたことで、結論は簡単。互いを認め合うこと。ただこれが出来ないのが人間で、登場する3組の男性、女性の顛末を丁寧に描いています。 離れる夫婦もいれば、離れてヨリを戻す夫婦、1人になってしまう男、別れてすぐに結婚する女。それぞれの組合わせにおける一瞬の出来事の積み重ね方を丁寧に表現することで、おさまりの良いパズルを眺めている気分になります。 ただ、最後に奇妙なしこりが残るとすれば、どこにも当てはまらない1ピースが手元に残っている感覚。最初からこのパズルから外れていたものもまぎれているといったところでしょうか。
そんなわけで、たまには考えを文章にしないと鈍ってしまうような気がしたので今日は時間をかけて書いてみたわけです。終わり。 |
No.1207 - 2009/09/26(Sat) 01:19:36
|